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シャナ「悠二、私の想い、受け取ってー!!」
…とか言いながら、悠二に容赦ない紅蓮攻撃
悠二「ぐああ!」
ズルいなぁ。
こんなギャグみたいなやりとりやってるのに、そのやりとり自体がバトルとしても恋愛モノとしても、普通に盛り上がるのが、ズルいなぁ。
主に、1期第1OPの「緋色の空」と、1期1話に回帰するストーリーテリングに由来するところの盛り上がりなのかもしれないが。
『シャナ』1期はまで「私、負けないからね(:吉田)」―「私だって!(:シャナ)」まで見届けて完走したものの、2期の序盤での日常描写が退屈で、ヘカテーのそっくりさんにシャナ・吉田さんが恋愛的敗北みたいな形になってた以来見ていなかった私…
今回シリーズが完結するということだったので、見よう見ようと思いつつも撮り貯めてて、ハードディスクの容量不足との壁に悩まされつつ、結局3期終盤だけ先に視聴、という何とも中途半端というか意味のない視聴をすることとあいなりました(汗)
ただ、ラノベ的恋愛要素が絡む深夜アニメ最終回の代表格みたいなブツ切りエンドだった1期から付き合ってきた私としては、悠二がシャナを選んで新世界に旅立って終わる今期の最終回を見て、「ああ、とうとう終わるんだな」という感慨深さみたいなものがあったなぁ~
…2期~3期中盤まで見てないにもかかわらず!このご広壮な感想はどうかと思うが(汗)
あと、バトル中心のシリーズだったとはいえ、キャラものの作品にもかかわらず、エフェクト作画やエフェクトCGに凝ってたアニメだったなぁ。
…というわけで、神戸尊@及川光博ともお別れとなる『相棒ten』最終回と相成ったわけだが、これがどうにも盛り上がらない。
神戸クンを特命係に留まらせる理由付けを行った『相棒Season8』最終回が、設定の理由付けの意味でもストーリー自体の面白さという意味でも見事すぎて、個人的にも好きな最終回だっただけに、それを凌駕する事態(神戸が特命係を離れる)が起こる回に寄せる期待には釣り合わなかった印象だなぁ
禁忌のクローン人間が実際に誕生しようとしている!という大事件を背景にして起こる殺人事件を解いていき、その結論の取扱いで神戸クンが特命係と袂を分かつことになる、というのが今回の話の流れ。
『相棒』が取り扱う大事件にありがちな、難解な殺人事件の犯人逮捕後の流れの方がむしろメイン、という構成である。
ただその場合でも、前座ともいうべき殺人事件は、解決までの道筋はかなり捻っていて、「これは誰が犯人なんだろう?」とか「こんな犯人、どうやって捕まえる気なんだ?」とか、そこの部分でも楽しめるようにできているのがほとんど。
今回はこれがイマイチだったんじゃあないかな、と。
まず今回は、犯人や犯行方法が誰がどういう形でというのが最初から分かっている倒叙型なので、「誰が犯人なんだろう」という流れではない。
しかも、“犯人を庇ってた母親が犯人を説得して、自分が自首して身代わりになる”という流れになるので、例えば、同じく視聴者が犯人分かっている状態でも、右京サンたちが犯人分からない状態から証拠などをかき集めて身代わりの犯人に辿り着く、という流れに比べて紆余曲折が一段階も二段階も少ない。
身代わりの犯人と真犯人が意思疎通しているから、例えば「なんであの人が私を庇って自首なんか!?」などと真犯人が思ってしまったために、身代わりの人が想定してた以外の動きをしてしまう、なんてことでドラマも作りづらい。
まぁ、本人了解済みとはいえ母親を身代わりにしてしまったことを悔やむも、クローン人間を何が何でも誕生させなければという状況に立たされる真犯人、という状態でもいろいろドラマは深められそうだけど、そこには深く踏み込んでいかないので。
大事件にお馴染みの上層部や政界からの圧力も話の流れの中に入ってくるんだけど、それも特命係とは少し関わるだけで、事件の解決の道筋自体を捻じ曲げるほどのドラマを生むものではなかった。
あとは、「自首している犯人がいる状況で、どうやって真犯人を炙り出すのか」というところで盛り上げるしかないのだけど、コート一枚の存在で軽く解決されるからなァ…
そんな感じで、殺人事件の経過自体は、そんな面白みの鮮やかなモンでもなかったように思える。
今回の話のキモは、ラスト30分の、クローン人間誕生という状況を巡る右京サンと神戸クンの対立というところ。ここが最高に盛り上がれば、ここまでの展開の燻った印象も回復できるというもの。
神戸クンがほとんど悪役ポジションなので、賛否は分かれると思うが、右京サンと神戸クンを引き離そうとすると、これぐらいの荒業がないとムリだったのかなぁ、と。
人材の墓場・特命係にいながらも自分の進みたい道を見つけて右京サンから巣立っていった亀ちゃんとは、まったくの対称。
“事件の真実は追究し、法廷で裁くべき”という右京の信念を折ってみせ、右京から逃げるように特命係を去る神戸、だものなぁ
右京サンは「心情的には君の訴えはよく分かります」「君を追い出す気はありませんよ」というセリフを言ってくれるとはいえ、円満な雰囲気で特命係を離れられなかったのは、亀ちゃんとの差別化か…
ただ、あれだけ「どんな理由があれ、あなたの犯した罪は決して許されるものではありません」と断言しまっくててブレない右京サンとはいえ、今シーズンでも第2話「逃げ水」とかで、「法廷で裁かれるべき種類の事件“以外”」の重いテーマについては、バッサリ切らないこともあるよね。
「これほどまでの被害者の無念をあなたはどう思いますか!?」とか「自分自身に非のないクローン人間が非難されて生きていくことをどう思いますか!?」とか、犯罪なんだからとバッサリ切れない問題を突きつけられると、右京サンは意見を言わずに、途端に黙ってしまうということが間々あるので。
そういうキャラ設定というよりは、現実でも難しい問題に対する杉下右京のスタンスを明らかにしてしまうとキャラ設定が崩れる場合があるので、演出サイドの判断で言わせない、ということなのだろうけど。
ただ、神戸クンに対する右京サンの「“この”僕を脅そうというのですか!?」発言は、若干なり高慢な感じがして、少しイヤだったりする。
…しかし、ここに来て、“天才・杉下右京の動きを、それを上回る機転で封じる秀才・神戸尊”なんて話を出してこなくてもいいじゃないか!
これ、もっと前から出してくれてれば良かったじゃないか、という意味で。
そうすれば、どうにも“相棒”としての存在感が薄い神戸クンのキャラを、方向性やレベルは違えど頭の良さで拮抗し合う相棒、ということで深めることもできたのに。
「Season9-6.暴発」ではそういったこともあったが、それ以外の回ではほとんど無かったので。
今回、『相棒-劇場版II-』で登場した長谷川副総監@國村隼が再登場。
劇場版での出来事で、警察の人間としては…というか一般人としても致命的なダメージを受けたのに、警察庁に異動して警察に残留中。
右京サンを黙らせた神戸クンに目を付けて、特命係からスッパ抜いて配下に置く、なんというか、黒さを発揮。
今後は、今は亡き小野田官房長ポジションを、長谷川元副総監と神戸クンで埋めるつもりか?
今話では長谷川元副総監は腹に一物あって頭の切れそうな人物のような描かれ方をしているが、劇場版IIではそこまでの大物感はなかったんだけどなぁ
ただ、劇場版IIを見ないで今話だけ見てる視聴者にとっては、長谷川元副総監がどういう人間なのか、あまり分からないのではなかろうか?
今話の描写だけなら、片山雛子の片腕的な、警察庁所属の新キャラ、とか言っても通じる感じでもあるので。
神戸クンから「干されたんじゃないんですかッ!?(怒)」と言われてるので、神戸クンと因縁のある人物であることも分かるだろうけど、劇場版IIの予告編すらあまり意識して見ていない人だと、「今後この因縁の理由が描かれるのかな?」などと勘違いされてしまうような気もする。
神戸尊特命係卒業が今回の謳い文句だが、卒業というより、長谷川元副総監に目を付けられた“囚われの姫”になったって感じだ(汗)
ところで、今シーズン、続きモノでもないのにネタが被ってる回が多い気がする。
「すみれ色の研究」でバイオ燃料についての話題が出てきたと思ったら、2話後にバイオ燃料を主題にした「あすなろの唄」が放送されたり、今回のクローン人間誕生というか生まれてくる子どもの話でも2話前の「陣川、父親になる」で同じく妊婦さんが出てきたし、なぜこんな近い時期に似た話題のものを放送するのだ…
それを本題にした話をするのにはまず視聴者の理解を深めてから、というならし運転的な意味があったのだろうか…? それでも効果ない扱いだとは思うが。
怯える幼児(はかせ)を前にして飼い犬(大型犬)2匹を放置し、通りかかったクラスメイトに重傷を負わせた挙句、悪びれる様子一切なく「楽しかった?」などと笑顔交じりで聞いてくる麻衣ちゃん、鬼の所業!
ギャグアニメ内で繰り出されるネタに理由を求めて仕方ないとはいえ、サディストにしか見えんが…
ただ、その後の東雲研究所のやりとりまで見ると、単なる麻衣ペースで片付けるには忍びない、本気ではかせと仲良くしたかったじゃないのだろうかという麻衣ちゃんの気持ちが、何となーく分かってしまう気がする。
麻衣ちゃん的には、はかせと仲良くしたいのだけど、持ち前の麻衣ペースを発揮して、仲良くするとっかかりが掴めないものだから、
●はかせがネコを散歩させている → 動物が好きなのだろう → じゃあ犬も好きそうだからウチの飼い犬と遊んだら楽しいに違いない → ああ、でも私が居ると気を使って思う存分犬と遊べないかもしれないから、後ろに下がっとくね
…というお節介的な思考ではかせに楽しんでもらおうと考えて、実際は多大な恐怖を与えていたとは露ほども思わずに、戻ってきた時に「楽しかった?」と尋ねたのではなかろうか。
東雲研究所への訪問時に、はかせに何も言わずに木彫り仏像を渡そうとするのも、“幼児へのプレゼントに一番不似合だよッ!”というギャグではあるが、ただ、麻衣ちゃんには仏像は一番好きなものなので、自分が一番好みに思っているものは相手も気に入るはず、という意図で差し出したんじゃなかろうか。
その後、はかせがお絵かきを始めたことで、ようやく相手の好みが分かり、サメの絵を描いてあげることによってようやく打ち解ける。そうして本懐を遂げられたことで、帰り道に立ち止まって物思いに耽ってるような麻衣ちゃんのカットに繋がると。
相手に良く思われたいのに遠回りな手段ばかりとってしまうのは、まぁ私もよくそういう目に遭うので、上記の描写を見ていたらつい麻衣ちゃんに同情をしてしまう(汗)
犬に噛まれた時のみおとゆっこのリアクションがシュールで良かった。
2/24「ひまわりベビーシッター」
おケイおばさんが久しぶりに登場。
板につきすぎた高山みなみのママならではのおしゃべりぶりが
スネ夫ママでの演技の成果か…ってあっちは全然ママっぽくねーよ!
いろいろキャラ設定付けすぎて現状とても普通の赤ちゃんとは言い難いひまわりが、他の赤ちゃんの面倒もみる話。
それでもひまも普通の赤ちゃんっぽいところがあるという描写も欠かしてないところが、バランスよくまとまっていた話だったな。
3/9-A「シロ王子だゾ」
新規開院の動物病院に、のはらシロがねーぜ(笑)を予防接種に連れて行く話。
シロメイン回は私の大好物です(笑)
ペットの予防接種なんて飼い主の強権発動で連れてかれるのがほとんどなのに、行くのを悟られないようにしんのすけとみさえに恐ろしく気を遣ってもらえるシロは優遇されてるなぁ
…いや、頭がいいから、殊こういう時には腫れ物扱いになってるだけか?(汗)
予防接種に連れてかれたら飼い犬ケアサービス体験コースで良い目を見た後予防接種を受けてオチ、と言う流れだが、なんか起承転結が弱い気がする。
予防接種を受けに行くというのが話の大上段にある都合、そこがオチになるのは自然だけど、たとえば、予防接種から逃げて逃げて、でも結局逃げ切れずに予防接種を受ける羽目になりました、というオチならまだ紆余曲折があるけれど、別に逃げたわけでもなく一応は予防接種受ける気でいたのに、そこから持ち上げたのにすぐオトすとかヒドいヨォ。
ただ、楽しそうなシロを描写するところがメインっぽい回なので、普段の不遇っぷりがあるだけに、そこは見るにニヤニヤできる仕様だったなァ~
一コマ作画でしんのすけに引きずられていくところまで含めて、シロかわいい。
3/9-B「宇宙家族ノハラだゾ(前編)」
『宇宙家族ロビンソン(LOST IN SPACE)』パロディ回か
家屋が星間宇宙船になってる、とか、結構ざっくりとした設定してるのに、家(宇宙船)の外で活動する時は車(小型船)に乗り込んで移動するとか…
銀之介「ばあさんにナイショで(宇宙船で)行ってみただよ」
ひろし「ナイショで、って言っても、庭の離れがなくなってたら気付くだろ、フツー!」
…という家=宇宙船のざっくりとした設定を織り込んだツッコミを律儀にするとか、何か変なところがマジメだ。
AKB内ユニットが声優に挑戦ということで、どんな色物が出来上がるかと思ったら、案外見れるというか聞けるモノだった。
あと、渡り廊下走り隊キャラが、大物ゲスト声優キャラにありがちな、レギュラーキャラとの出合い方がステキな感じだと印象付ける演出されたり、そのキャラについての設定の懇切丁寧な説明があったり、レギュラーからの優遇的な絡みの描写や演出が施されたりするのではなく、ドタバタの中で野原家に割り込んできた劇中の一キャラ程度の扱いになってたので、見やすかったなァ
物憂げな曲調の「The Sound of Silence」を聴きながら銃を構えるスナイパー…
弾丸の軌道をご丁寧にもCGで表現して、その様子をスロー再生で映していることもあって、印象的になっている銃撃シーン…
やたら手の込んだ演出をしているので、今回の事件の解決にあたってスナイパーの事情が織り込まれてくるかと思ったが……関係なかったですね(汗)
最後に明かされる、音速よりも早い弾丸に起こる銃衝撃音によるトリック、というか事件の真相にはがっつり絡んでくるシーンなので、CG軌道やスロー再生は間違った演出でもないのだけれど。
あと、日本刀とか怪しげな銅像を意味もなく飾りまくり、スタッフが揃いも揃って真っ白な学ラン風の衣装を制服にしているNPO法人の胡散臭さには誰もツッコミを入れないのが不思議すぎる!(笑)
先のスナイパーの設定もそうだけど、脚本にはなかったのを、元暴力団の人物と関係があるという設定から、撮影班の方で解釈広げてああいう雰囲気に演出したのだろうか?
それにしても、NPO法人代表演じてる手塚とおるは、私にとっては『ガメラ3』で大した肩書きでもないのにガメラの裏設定ベラベラ言い当ててた倉田真也を演じていたことで印象深いのだが、『ガメラ3』のときも今回も、胡散臭さが変わらねェ!(笑)
発生した一つの事件を紐解くと、様々な人間が事件に影響を及ぼしていた、というのが段階的に分かっていく構成は「Season8-#9 仮釈放」のハセベバクシンオーらしいかも。
シュールな日常を描く、という謳い文句がようやく発揮された気もする。
ちゃんみおが失恋のショックから力任せに町中を暴走するというシュールな行動に合わせて、町の様子もシュールになっていくのだから。
シュールな日常、というからには日常自体が非日常になってるぐらいの世界観を見せてもらいたかったので、今までがシュールな日常というよりは、レギュラーキャラのシュールなリアクションを描いている、といった程度で、外の日常世界観は普通だったので。
そんな中でも、全速力で逃げるちゃんみおを同じく走って追いながら「なのちゃん、先にLL教室に行って先生ごまかしといて!(ゆっこ)」―「はい、分かりました(なの)」なんていう日常的な会話を出してきたり、ゆっこ・まい・なのが一緒になってみおを元気づけるシーンがあったり、普通の日常空間だからこそ面白いというか、ニヤニヤとできる箇所はあったりするのだけど。
特になのは、民放での本放送では1クール目は学校に通えていなかったとのことなので、ちゃんと学校生活に馴染めて友達と仲良くしてるシーンを見ると、余計にほっこりしてしまう。
日常描写でならしてる京都アニメーションならではというかも。
しかし、前に「あれ見たい」と感想書いてた、ちゃんみおがドラゴンスクリューかけまくる回が、今回過去の回想として出てきてしまったが、ということはEテレ版では放送なし?
あと、OPにみおの意中の人っぽく出てた割に、あっという間に笹原先輩の出番というか役割が終わってしまった気が…
7話
キャラクターが全員出そろったことで始まったシチュエーションコメディ回
ある特定の環境にキャラクターを置いてみて、そこでの反応で話を進めていくヤツである
凜々蝶「ここはメゾン・ド・アヤカシ―通称“妖館”……もう一度言おう、ここは妖館だ」
…と言っても、周りの風景は全然妖館らしからぬものになってるという冒頭ギャグ
ここに限らず、強烈に笑わせることができるネタがそろっているのに、演出を平板にしてるなぁ
それよりも演出者の注目事は、肌の露出度やキャラクターの直接的行動に頼らずに、どれだけシチュエーションをエロく見せるか、ということにあるようだ
8話
スタッフもようやくこなれて来たのか、ギャグの演出具合が良くなってきた印象を受ける。
凜々蝶ちゃんがんばれ!…で押し通す回。
学校では楽しそうな様子、御狐神との距離を縮める方法も探り当てることができて、と凜々蝶の順風満帆な感じが積み上げられている
次回予告の画像が、メイドの巨乳をひたすらツンツンつつくだけの画しか映さないという、一体何考えてんだー、と言いたくなるシロモノだが、しかし読み上げられるされるサブタイトルが「約束の日」などという意味深なモノで、次回でどういうことが起こるのかは、前述の通り全く分からない映像が流れているので判断できない状況…
ふふふ、なんか嫌な予感がしてくるんだが…
これが鬱フラグってヤツ?
陣川クン不要の陣川クン回。
毎季登場するごとに、視聴者に強烈なキャラクターのインパクトを残してくれて、話の出来も良い回に恵まれてる特命係第三の男・陣川クンではあるのだが、今回はなんかそんな印象を受けた。
Season6-2話の「陣川警部補の災難」も今回同様、陣川クンのキャラの濃さ度合はあまり前面に出てない回ではあったが、今回はサブタイトルに「陣川、父親になる」という、キャラ設定にガッツリ絡んでくるネタを期待させる要素を押し出してくれているのに、あまりそっち方面に進んでいかないのだもの。
ちなみに今回の脚本は、登板2回目の守口悠介で、やっぱり毎季違う人が陣川クン回の担当になる法則が発動している(笑)
ただ、最終的に“視覚芸術の仕事に携わる人間のこだわりと苦悩”が話のテーマになって、“こだわりと苦悩ゆえに殺された”“被害者の真意(善意)を知った犯人はやるせなくなる”ということになる辺り、前回の守口脚本の「フォーカス」と同じ題材・同じオチになっていて、写真とドキュメンタリーの違いがあるとはいえ、ネタが丸被りしてるのは気になった。
守口脚本の引き出しが狭いのか、その題材にこだわるのが作家性なのか、はたまた脚本の納期が短くてネタを使いまわさざるを得なかったのか…
「危うしナイト2000!スクラップ地獄 脱出!空中ターボ噴射!!」
(原題“BLIND SPOT”…訳すと、「盲点」)
ルイス・ガストナーのスクラップ処理場での悪事を告発する匿名の電話がナイト財団にかかってくる。マイケルは告発者から証拠品を受け取る予定だったが、キットに近づいてきた男性ジョンがガストナーの手下に撃たれてしまう。マイケルはジョンの同伴者のジュリーからジョンが持っていたはずの証拠品や犯人の目撃証言を得ようとするが、ジュリーは盲導犬シュガーを連れていて、目が見えない女性だった…
個人的に思い入れが深い回だ。
というのも、我が家に録画されていた日本放送版『ナイトライダー』のビデオの中で、一番最初の話がこの回だからだ。
そういう個人的な事情もあってか、この回の中には『ナイトライダー』の魅力とキャラ設定などのすべてが網羅され詰め込まれているように思える。
外部から依頼を受け調査に乗り出すナイト財団。
その電話でかかってきた依頼も、依頼人が決して自分の名を口にしないことで、名がバレると命が危ないほどの巨悪の存在を感じさせる。
いずれも「巨大な悪に立ち向かう現代の騎士」の紹介通りの働きをしている。
主人公マイケル・ナイトの様子はお気楽なもので、しかしいざ大事件に発展すると一転キレ者の様子を見せ、おまけに女性にはとことん優しい。
キットはというと、自分が車であるということに誇りを持ち、駐車場に放っておかれる他の車を気に掛けるほどだし、人間に従うべきコンピューターのクセに「やけにつっかかるなぁ」と言われるほど自我が強く、そして動物が苦手。
数々のピンチも自慢の分子結合殻や特殊機能で切り抜けるナイト2000ではあるが、クライマックスではそれでも太刀打ちできない危機が訪れる。
その危機も、決め手のターボブーストの特殊使用で一挙形勢逆転。
そして、盲目の女性でも車の運転ができるという理想を叶える、まさしく“ドリームカー”の称号に相応しい、夢のあるラスト…
…いやあ、いいねぇ。とにかくいいねぇ~
原語での原題は「BLIND SPOT(盲点=見えないところ)」となっているが、これが実に今回の話の内容を的確に語ってくれている。
マイケルは、証拠品を受け取るという軽い仕事でまさかの手痛い失敗をしてしまう。起きた結果が、仕事の内容からしてみれば、盲点的である。
事件の現場を目撃したのは、盲目の女性で、今回のヒロイン。まさしく“BLIND=盲目”を表すキャラクターだ。
目撃者が盲目と知って犯人たちも油断するが、そんな彼女が音だけから依頼人を突き止めて事件解決の足がかりを作り、さらにキットの協力もあって犯人たちの油断に付けこむ作戦を実行するという、盲点を突いた展開を見せる。
そして、今回の依頼のそもそもの話、「消えた外国人労働者は、どこに行ったのか?」の答えが、意外な場所、見えているのにまさしく“見えない場所”に隠されていたという真相も「BLIND SPOT」というテーマに絡めている。
「見えない」がテーマであると同時に「聞こえるもの」=「声」もテーマとなっていて、今回キットがサブコントで自分の声についてこだわることになる。
そうそう、この、本筋の事件のテーマに関わりのある事柄でキットとマイケルが移動中に延々話のネタにする、ってのも『ナイトライダー』定番の展開だな。
事件終結直後にマイケルがキットに「とにかくよくやった、それにイイ声だ」と激励するのも、このテーマに即したオチになっている。
ただ、原語でこのセリフは"Anyway, Good Work. Oh yeah. Good voice"と、'Good'にひっかけて“声”テーマのオチに引っ張った流れが分かりやすいが、日本版の翻訳はがんばってるけど、ちと流れが弱まってるかな?
ちなみに日本放送版では、キットがめちゃ低音ボイスで喋ってみたらマイケルに「普通の声のままでいいよ」と感想言われるという、声オチの伏線になるシーンが削られている。
そしてその後…
キット「犯人の車は悲惨な最期を遂げたかもしれませんね。事件の重要な証拠ですから、プレス機にかけられたのかも」
マイケル「なら、コンパクトになっただろうな」
キット「笑い事ではありません。ブリキ缶にされるなんて、屈辱なんですよ」
マイケル「そうなったら、缶詰を食べる時に思い出すだろうな」
キット「マイケル、あなたは時々無神経なことを言いますね」
マイケル「(意地悪な笑顔)」
…という箇所も削られている。キットの言うように、マイケルがキットに対して無神経な発言してるのが、削除基準に引っかかったのかもしれない。
日本放送版では、佐々木功の年輩的な演技と、気を使った翻訳で、マイケルが時々ジョークを飛ばすが頼れる兄貴分的な印象になっているけど、本国版のデビッド・ハッセンホフの演技とか原語のマイケルのセリフとか聞いてると、演者の実年齢の若さも相まって言動が軽い若造の印象が基本で、そんな人物が最後には締めてくれるのがカッコイイという描かれ方に思えて、日米で結構印象が違う感があるもんな。
もうひとつ、おヤクソク的な事柄といえば、本筋の事件に絡まないサブキャラクターのリアクション芸。
シースン2になって増えてきているが、喋って自分の動く車・キットに繰り返し驚く一般人の描写がギャグ的に挟まれてくるようになる。
一般人の視点を入れることでスーパーカー・キットの性能の凄さを演出すると同時に、役者にとってはギャグ的なシーンが印象に残っておいしいし、売り出し中の役者の顔見世とか多忙なゲストスターのスポット出演に最適な役どころだ。
今話では全てがキットに対してというわけではないが、暴走車や盲目のジュリーが運転している姿に振り回される警官が印象的。
そして、何はともあれ、シュガーかわいい(笑)
マイケル「大丈夫、ちょろいちょろい」
キット「あなたのその楽天的な性格には負けますね」
…という、駐車場での証拠品受け渡し前の二人の会話は、原語では以下のようになっている。
↓
マイケル「構えるなよ、楽勝さ(Relax.Piece of cake.)」
キット「それはゴライアスとの対決の時にも聞いたセリフですよ(I've heard that before. For instance, when we went up against Goliath. )」
何気なく、楽天的に対決して一度負けた「無敵ゴライアスVSナイト2000」のときの話題を出していて、脚本の小技があったりする。
日本ではゴライアスのことは日曜洋画劇場枠で放送していたので、エピソードの前後関係に左右されない無難な訳にされたのだろう。
あと、駐車場についてからの会話で…
マイケル「機嫌が悪いじゃないか。車庫で寝違えたか?(Boy, you're touthy. Wake up on the wrong side of the garage this morning?)」
キット「ご冗談を(Very funny)」
…と原語で言っているシーンは、吹き替えだと…
マイケル「やけにつっかかるなァ。悪い夢でも見て、寝覚めが悪いのか?」
キット「寝不足なんです」
…と、機械のキットがなぜか睡眠を欲しているという、野島昭生の笑えるアドリブがさらりと入っていて、好き。
猛スピードでカーチェイスの最中、飛び出してきたバスにあわやぶつかるという寸でのところ、猛スピードからの急ブレーキで本当にギリギリのポイントで止まるところをワンカットで魅せている箇所は、実車でやってる迫力があって、あのシーンは子ども心に「こんな迫力のあるカーアクションが撮れるアメリカの番組ってスゲー」と思ってたな(笑)
他の回にはワンカットでここまで撮ってる回はないので、今回だけ特別な撮り方をしているんだろうと思うし、まさに必見の回。
車をスクラップにするプレスマシンからの脱出はミニチュア撮影に切り替わってしまうので、その辺は残念だが、うち捨てられたタイヤの一つ一つまで作っているので、何とも芸が細かい。
「驚異のスーパーカーナイト2000水上爆進!黄金像の謎を暴け!」
(原題“RETURN TO CADIZ”…訳すと、「カディスへの帰還」)
ナイト2000の水上走行モードのテスト直前、マイケルとキットは海岸で倒れている男性・ボビーを発見する。彼はベテランダイバーにもかかわらず危険な海に独りで潜っていて、誰かに襲われたようだった。おまけに謎の金貨を持っていたが、姉・ジェニファーに尋ねても分からない。デボンの調べで金貨は古代アステカ文明のものと分かったが、なぜボビーがそんな財宝を所持していたのか? そして海上沖で暗躍するフィン・クエスト号との関係は…?
日本放送版では、この回が1時間放送の8時枠での最初の話となっている。
この回では、クライマックスでキットが水の上を走るという、まさしく車としての“驚異”を見せつけるので、日曜洋画劇場版を見ていない人にもドリームカー・ナイト2000の凄さと活躍を理解してもらうには、最も分かりやすい回だから、最初の話に選ばれたと思われ。
『ナイトライダー』の話にもだいぶ広がりが出てきて、今話は中盤から“財宝探し”の要素が色濃くなってくる。
ちなみに、財宝探しの話なら「ナイト2000 地中大突入! 地図に隠された秘法の謎を追え!(A KNIGHT IN SHINING ARMOR)」でも出てくるので、そちらの方がより本格的かも。
シーズン2のオープニング映像に使われるシーンが数多く出てくる回としても印象的だ。
ただ、劇中のシーンとオープニングのシーンがまったく一緒というわけではないので、カットされた部分か別テイクなのかも。
メカニック担当のアイデアで新機能が次々と加わっていく『ナイトライダー』。今回は驚異の水上走行システムが披露されることになるが、この回限りの限定機能となっている。
まぁ、この機能が本格的に実装されたらキットが作中設定でかなり強くなってしまうし、あと、『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、スタッフから「こんな手間のかかる撮影、二度とやりたくねぇ」的な意見が出たとか何とか(笑)
あと、「壮絶ジャングル戦! 絶体絶命! ナイト2000底なし沼脱出不能!!(RING OF FIRE)」での耐熱コーティングもそうだけど、事前にテストをしようとしている描写のある新機能は、その後定番機能として定着した覚えがないよなー
キットはこの水上走行を「理に適っていない」とか合理的に否定しているように見えて、完全に感情的に拒否し続けているだけってのが丸わかり。
コンピューターが感情的に否定とかなんか変な気がしなくはないが、もうこの辺りのエピソードになってくると、コンピューターなのに人間臭い相棒・キットというキャラクター設定が当然のようになってくるからな。
あと、嫌がってたり興味がなかったものをいざやってみると、ドハマりしてるキットの様子が見られるのは、「炸裂サミーの壮絶スタントショー」や「無敵ゴライアスVSナイト2000」でもあったいつものパターンである(笑)
最終的に「キャプテンキットとお呼びください♪」なんて調子よく言っちゃってるキットではあるが、原語ではこういう直接的なコトは言ってなくて、『宝島』の海賊・シルバー船長のセリフを引用してその気になっている感じである。
あと、水上走行に成功した時のセリフは、吹き替えと原語だと以下のようになっているが、字幕の訳し方がユーモアがあって好きだ。
【吹き替え】
マイケル「やったぜ相棒、浮いてるぞ!」
キット「先は分かりません…」
【原語】
Michael「You didn't sink, buddy(沈んでないぞ、相棒!)」
K.I.T.T.「No thanks to you(誰のおかげなんだか…)」
(sink[シンク]とthanks[サンク]の韻踏み。ちなみにsinkの過去形はsank[サンク])
↓
(日本語字幕)マイケル「浮いてるぞ!」
(日本語字幕)キット「浮かれずに」
ちなみに水上走行シーンは、海に飛び込もうとする桟橋のシーンから後が全部ミニチュア撮影である。
桟橋のシーンはそれほでもないが、海に入ってからは、サイズのごまかしが効かない水滴のせいで、ミニチュア感全開のため違和感バリバリなのはご愛嬌(汗)
エイプリルの変装ナース姿やヘソ出しビーチルックという魅惑的な姿が見られるので、エイプリル好きな人にとっては要チェック回かも。
この話で、アナライザー(物質分析装置)が登場。しかも物体・物質を分析するだけに留まらず、周りに分厚くこびり付いた石灰質のゴミまできれいにクリーニングしてくれる優れもの。
あー、まだこの頃のシーズンでは、フタは手で開けるタイプなんだったなぁ。シーズン3からは、このフタが自動で開くようになるのです。
「宝石強盗“黒猫”の正体を暴け!怪盗キャットvsナイト2000」
(原題“K.I.T.T. THE CAT”…訳すと、「黒猫キット」)
新聞に、被害届が出ていない盗難事件が相次いで起きている、との投書が。犯行の現場に「ご厚意ありがたく頂戴」というメッセージカードを残していく手口は、かつて騒がれた怪盗キャットのものなのだが、キャットの正体と疑われていたレイモンド・ファランはすでに死亡している。ファランの娘・グレースと接触するマイケルだが、キャット逮捕に執念を燃やすバース警部が、グレースがキャットだと睨んで強硬手段を取り始める。さらに、キャットの被害に遭ったはずの人々は犯行などなかったと主張。果たしてキャットの目的と正体と事件の真相とは…?
今の時期に、アルセーヌ・ルパンよろしく紳士的に自分の犯行を主張してみせる“怪盗キャット”なんてキーワード聞かされると、某探偵マンガに出てくる全身白ずくめの礼装でキザにキメてる怪盗のことが頭をよぎって仕方ない私です(笑)
今度は怪盗と対決することになるマイケルとキット。
怪盗との対決は、私立探偵モノとしてはよくある題材ではあるが、ハイテクカー・ナイト2000の相手としては少し役者不足な気がせんではない。
日本放映版では、冒頭の盗品を渡して現金を受け取る執事・グリフィンのシーンは、バッサリカットされていた。
本国版では最初っからすでにグリフィンが犯行に絡んでいることを説明していて、この手の話の醍醐味である“怪盗の正体探し”のストーリーラインが視聴者的にはあまり面白くないものになっている気がする。
まぁ、執事が盗品の処理をしているということは、執事本人が怪盗の正体か、あるいはグレースが執事に指示してるか、もしくは実は生きていたファランが指示してるか、といろいろ可能性があって、必ずしも結論が冒頭で決定されているわけではないのだけれど。
キャットをおびき寄せるためのニセのパーティを開くことにするマイケルたちの辺りのやりとりは楽しい。
ノリノリのマイケルとエイプリルに対して、かかる経費に頭を痛めるデボンと冷ややかな反応のキットが何とも。
ナイト財団の財力を如何なく発揮しての大作戦だが、経費とかの単語が出てくると変なところでリアルだなぁというか、大変なんだねという思いをしてしまう。
「(必要な経費が)駐車場係に、コンパニオンに、オーケストラ……って、オーケストラなんて必要かね!?」とか声を荒げてて、パーティ会場ではシーンの変わり際に憎々しげに「オーケストラ…ッ!」と独り言呟いてやけに余分なオーケストラにご執心なデボン@中村正の演技が面白いなぁ~
怪盗との対決というテーマならば、最後のオチは怪盗の正体を突き止めて明かしてめでたしめでたし、となる流れの方がスムーズなのだろうが、世に数多くいる怪盗の設定の多分に漏れずキャットも義賊というオチなので、怪盗逮捕でオチにすると締まりが悪かったらしく、怪盗逮捕のために平気で殺人まで犯そうとするバース警部を退治することで終わりとする変化球を投げてきている。
ちなみに、バース警部が中盤でマイケルを問い詰めるシーンのところ、池の傍にいる設定なのだが、その池の形が真四角な上に水縁が垂直でどう見ても簡易プールなのはご愛嬌(笑)
今回のターボブーストは、ビルの最上階から最上階に2回も飛ぶという力技を見せてくれるが、案の定ミニチュア撮影なので、迫力減少。
ちなみに今回のキットとの絡みのミニコントは、ファラン家の庭師が毎度驚いて、毎度庭の草木がヒドいことになるというものだった。
「スペシャル・カーを取り戻せ!ナイト2000車ドロ壊滅作戦!!」
(原題“CUSTOM K.I.T.T.”…訳すと、「カスタムキット(メカしたキット)」)
デボンの車が盗まれた。しかも軍隊時代の上司・スマイス中佐から借りていた大切な車だ。犯人を捕まえて車を取り戻すため、車泥棒がよく出没するという自動車ショーにマイケルとキットは参加することになる。
キットが派手に着飾ってコンテストに出場!…という楽しい回ではあるが、よくよく話の全容をかみ砕いてみれば、どこにでもいるような車泥棒を捕まえる、という、『ナイトライダー』シリーズの中でも屈指の“大したことない敵”を相手にする回だったりする。
“巨大な悪に立ち向かう”スペシャルカーの名が泣くぞ(笑)
そもそもの発端が、デボンが他人から預かってただけの車・ペニングトンを勝手に乗り回して、オカマ掘られた挙句に車を盗まれる、という単純な失態から始まっているし、エイプリルの分析でも犯人は「手口はぶつけてドロンね」という単純な解答で終わる、めちゃくちゃシンプルな泥棒で、ハイテクカー・ナイト2000の力を必要とするほどのことなのか疑問に思える程のレベルだし。
あんまりにも犯罪のレベルがありふれていて、マイケルの捜査も進展なく終わって、最終的に「キットを目立たせて犯人に盗ませよう」という当たって砕けろな作戦を実行してすんなり成功という、もうちょっと紆余曲折ねーのかよ、と言いたいレベル。
犯罪のスケールはともかく、先述のようにキットが派手に着飾ってコンテストに出場したり、堅物のスマイス中佐を何とか誤魔化そうとするデボンの悪戦苦闘ぶりが見られたり、女にモテたい一心で自動車泥棒を始めようとしてキットに懲らしめられる二人組のコントシーンがあったり、キットに多少のダメージを与えて盗む隙を作るつもりがキット無傷でどうしようという犯人(とおまけにマイケル;笑)のリアクションとか、ターボブーストを目の当たりにして唖然茫然のマヌケ面のまま捕まることになる犯人の様子とか、汚れちゃったマイケルを乗車拒否してそのまま帰ろうとするキットとか、楽しくて笑えるシーン満載で、長期シリーズに何回かはあるギャグ回が『ナイトライダー』の場合はこの話だったのかなとも言える。
しかも本筋に関係ないのに、自動車ドロ二人組のコントシーン長ぇヨ!(笑)
コンテスト会場で車を盗んだ犯人を追って、針路を遮る列車をターボブーストで飛び越えるキットのシーンだが、普通に追跡してターボブーストも難なく成功させたのに、その直後になぜか犯人を見失ってるのが、謎。
キットのコンテスト結果は特別賞止まりだったが、吹き替えではキットが「いい記念になります」と言って、マイケルが「そうか、そりゃ良かった」と返しているが、その時のマイケルの顔がどう見ても「良かったな」と言ってるような顔ではなくて、思いっきり怪訝な表情してたので、きっと原語ではキットが「特別賞なんかじゃ不満ですよ」とか言っててマイケルがなだめてるシーンなんだろうなぁ、と思っていたら、案の定だった。
事件の内容が警察の隠ぺいモノ、おかげで普段登場の機会がない大河内監察官が登場、警察学校入所時の「警察官宣誓」なんていうあまり刑事ドラマで使わない題材を持ってくる、『相棒』生みの親の輿水脚本回以外で登場人物の心理的な重大決定をさせる…
…という諸要素が櫻井脚本的だなぁと思ったが、戸田山脚本回だった。
ここ最近の戸田山脚本回にはなかった、重めの雰囲気が漂っている。
しかし、現在の事件の被害者と過去の事件の容疑者は、立ち位置的に結構重要な役どころであるにもかかわらず、あまりキャラクターが掘り下げられなくて、お話的にはただ死ぬために出てきたような感じで、死に損というか…
お話の要素というか、パズルピースの使い方がバッサリとしたものになっているのは、戸田山脚本的かもしれない。
「やっと覚悟ができました…」などと『相棒』退場フラグびんびんに立てて終わってしまった神戸クンだが、次回予告で陣川警部補再登場が発覚、そんな楽しげな回にいつも通りの様子でちゃっかり居座ってる神戸クンを見ると、雰囲気が台無しだ(笑)
1/13「野原家脱出大作戦だゾ」
しんのすけがこだわる、ボーちゃんとの“脱ぎ捨てられた靴下ごっこ”、なるシュールな遊びの強調に笑う。
しんのすけのシュールな遊びは前々からだが、他人まで巻き込んで、というか一緒に楽しんでやってるのは珍しい気がする。
「オラが行かなくて、マサオくんと靴下ごっこしてたらどうしよう!」というワケの分からん心配をしてるのもシュールだし、オチでその光景が現実になってるのがまたシュールで笑える。
しんのすけの変わり身の術に利用されたシロかわいい。
1/20「おひとりさまだゾ」
おひとりさまをする時間を作るため、毎日鍋モノにして調理時間を省略するみさえ。
野原家の晩飯シーンで、毎日鍋モノということで斜め上方向からのアングルの同ポジカットが必ず入っていたが、鍋を囲むしんのすけ・ひろし・みさえとそこから外れてるひまわりをちゃんと全員画面内に入るような設計になっていたり、テーブルの上の食べかけ状況とか後ろでひまわりが遊んでいる様子とかが毎日違ったり、芸が細かいなぁー
今回に限ったことではないけれど。
1/27-A「カイロであったカイロだゾ」
中盤のしんのすけと息ぴったりのシロの様子がかわいい。
1/27-B「父ちゃんの日曜日だゾ」
ねねちゃんのリアルおままごとにひろし参戦。
構図というか効果に凝ってるかも。
2/3-A「金魚とボーちゃんだゾ」
ボーちゃんメイン回。
金魚に熱心な愛情を注ぐボーちゃん、という意外な一面を発掘する、正しくキャラ掘り下げになってる回。
金魚かわいい。
1週間後には持ち主に返さなければならないとボーちゃんに伝えられずに悩む先生たちの話を聞いてしまって、自分もショックを受けているだろうに、先生たちに要らん罪悪感植え付けまいと「返すって知ってた」と言って「誰に聞いたの?」と尋ねられれば、黙って金魚たちのことを指さして去る、ものすごく大人な対応のボーちゃんに、臼井儀人節を感じるなぁ。
あそこら辺の構図も原作でよくあるコマ割に似てた気もする。
2/3-B「ズボンがピンチだゾ」
しんのすけ「父ちゃん疲れたでゲソ~、おんぶしてくれないイカ~?」
イカ娘、遂に『クレしん』を侵略!
まぁ、ムトウ監督になってからオタク的なちょいネタには事欠かない『クレしん』ではあるので、意外ではないけれど。
ひろしのズボンに訪れた悲劇は、最近似たような経験があって、なんと私にタイムリーなネタなのだろう、と(笑)
人通りの多い近道を選ぶか、遠回りの道を選ぶかの運命の二岐での演出に笑う。
“善と悪の心をそのキャラの顔した天使と悪魔で表現”風演出で右か左か悩む心の声を描写しながら、第3の選択を実行した後に同ポジで構図使いまわして、2ラウンド目の天丼ギャグに突入かと思いきや、ソッコーで右の道を選ぶ心を殴り飛ばして、そそくさと左に向かうところが笑える。
番組終盤には『おねがいランキング』とのコラボで、スタッフが選んだ泣ける名場面ベスト5が先週に引き続き発表された
5位:しんちゃんたちの熱い友情「カスカベボーイズ」
4位:又兵衛さんとのお別れ「戦国大合戦」
3位:救いのヒーロー!ぶりぶりざえもん「ブタのヒヅメ大作戦」
2位:シロとのお別れ「歌うケツだけ爆弾!」
1位:階段を駆け上がるしんちゃん「オトナ帝国の逆襲」
2位のシロは個人的にはそんなでもないんで、今回のランキングでは1位は私の好みとは違うモノがくるんじゃないのかなと思ったけど、1位のオトナ帝国は私にとっても最大のフェイバリットなので、ちょいと嬉しい。
2/10-A「まつざか先生のお買い物だゾ」
車でも結構時間のかかるデパートに歩いて向かって、何とか“安売りの”白菜をゲットして食卓を“リッチ”にしようと考えて頑張る梅さんに萌える(笑)
そして、「今日は主人がいるし」と石坂を“主人”扱いしてるみどりさんに萌える(笑)
石坂さんの登場は何だか久しぶりな気がする。
また、姿は見せるけど全く声を出さないみさえに萌える…じゃなくて、違和感があってシュール。おまけに表情が笑顔で固定だし。
Bパートではちゃんとみさえ@ならはしみきは喋ってるのに。
2/10-B「ボーちゃんといっしょだゾ」
しんのすけを交えた、むさえちゃんとボーちゃんの絡み回。
「手を挙げろ」と言われて、その通りに手を挙げたら、持っていたボールが顔面ジャストミートのナチュラルな動きというかコンテに笑う。
むさえちゃんに優しく接されて頬を赤らめるボーちゃんを見て、いつぞや告白したまつざか先生から心変わりしたか!?…とか想像したが、別に何にもなかったな。
というか、ボーちゃんは年上女性が好みか。
シナリオ的には、特に目的やテーマなく進む、登場キャラがグダグダやる回。シナリオの仕掛けとしては、開始時と終了時でボーちゃんとむさえちゃんの立場が逆になるのと、ボールを持って出かけたしんのすけから物語が始まり、ボールを忘れて帰ってきたしんのすけで物語が終わる、という頭と尻を意識したところがミソなのかな
でも、ここまで途中の話の関わりないオチも珍しい。
途中で話の流れをぶった切って、ミュージカルなシーン入れたり、この回に限らず他の回でも突然普段はやらないような演出を入れたりしてるの見てると、『クレしん』の演出陣は楽しそうだなぁと思う。