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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)

 『ナイトライダー・ネクスト』のレンタルも始まったことだし、オリジナルシリーズの方の感想もまだやってない話数あるので、書いてみる。

 今回はシーズン3の話。
 DVD-BOXにおいて、シーズン3からはDVDの仕様に変更点が。
 シーズン1~2のDVD仕様は、ロード直後に原語選択があるにも関わらず、メニュー画面になってエピソード選択した後もさらに音声・字幕原語の選択を要求されたりして、何度も指示をするのが面倒な形だった。
 シーズン3のDVDからはロード後の著作権等警告画面が映った後はメニュー画面まで直行で、音声・字幕選択はメニュー画面からの選択のみとなりすっきりとした。そして、シーズン1~2のDVDではできなかった「ALL PLAY」―各話終わってから次の話を観るのにいちいち選択し直すほかに、ぶっ通しで観ることができるメニューが搭載されて、連続鑑賞がより楽になった。
 メニュー画面自体も、シーズン1~2はほぼ本国版と同じ英字のみ仕様だったが、シーズン3からは英字に日本語が併記されて、より分かりやすくローカライズされている。
 
 ただ、そのせいでなくなってしまった非常に惜しい機能が、英語字幕。
 日本向けに特化された仕様になったのはいいが、おかげで英語字幕が出ないようになってしまった。
 原語では何言ってるのか確認するのに、ネイティブ英語の聞き取りがたいへん不得手な私にとっては英語字幕はたいへんありがたい存在だったのに、残念…


「強敵!赤い殺人カー」
(原題“KNIGHT OF THE DRONES”…訳すと「無人機の騎士」)

 サンフランシスコ・ロケ敢行! ボニー復活! 凶悪犯大集結! ナイト2000敗北!…からの内装・機能一新!
 テンションが上がって来る要素満載でお送りする新シリーズ開幕!
 …でもお話の方は、どうしてこうなった!


 ストーリーとしては、ナイト財団を離れて大学の研究機関に戻っていたボニーの、その上司・ホルストン博士と協力者マーゴが凶悪犯を脱獄させ、連邦準備金庫から金を盗み出す計画を進めており、マイケルたちも脱獄犯の行方について調査を開始するが、ホルストン博士の発明した無人武装車の襲撃を受けナイト2000は大破、ボニーも連れ去られてしまう。連れ去られる直前に改造を施されて復活したナイト2000の新機能を駆使し、マイケルはホルストン博士とマーゴの計画完遂を阻止、ボニーを救出して、ボニーはナイト財団への帰還を果たす…というもの。

 あらすじだけなら、いつもの『ナイトライダー』の話なんだけど、敵側の計画がやることデっカい割には、あまりにも粗が多くてですね…


 まず敵側は、刑務所から金庫破りの達人を脱獄させるのだが、怪しまれずに刑務所内に持ち込めるラジカセを改造して、脱獄のための道具として使う。
 その方法というのが…
 ラジカセが「トランスフォーム!(by『トランスフォーマー』)して、人型っぽいロボットに変形、刑務官に催眠ガスを浴びせて眠らせる、というもの。
 …なぜ、催眠ガス嗅がせるのにトランスフォームする必要がある?
 まぁ、ここでは、独房の開錠ボタンを押すのもこのラジカセロボが行うので、トランスフォームする意味もなくはない。

 次に、サンフランシスコの地下道に詳しい華僑の男を仲間に引き入れようとするのだが、ここでもやはり改造ラジカセが登場。
 で、どうするかと言えば…
 男が働いている厨房で、男が目を離した隙にラジカセがこれまた「トランスフォーム!」、コショウのビンを倒して男が調理していた料理の中にぶちまけ、そうとは知らずに食べた客からの苦情により、男は店を解雇されてしまい、店から出てきた男を計画に勧誘するというもの。
 …ハイテクなメカ使ってる割にやることが、セコいッ! そして、回りくどいわッ!
 
 そして金庫破りの達人とサンフランシスコの地下道に詳しい二人を外部から仲間に引き入れてやらせることが、ひたすら穴掘りばかり。
 …あのー、そんな単純作業、リスク犯して連れてきた二人にやらせることですか?
 それとも、金庫破りの達人の方は、どこぞかの国の強盗が銀行の地下金庫まで穴掘って中のものを盗み出したように、穴掘り強盗が得意な人なのかしら?

 しかも、計画の最終段階になったら、計画の裏の目的に気付きかけた二人を、博士がラジカセロボの毒ガスで暗殺。
 ま・た・か・よ!
 しかも今度はガスを噴きつけるだけなので、本当にトランスフォームする意味がねェ!
 本当に欲しかった金庫の中身を取り出す際には、博士が自分で金庫に穴を開ける作業をして、目的達成…
 …金庫に穴開けるという一番リスキーな段階までは、金庫破りの人にやらせとけよ! なんでこの手の犯罪的作業には素人のはずの博士が自分で実務やってるんだよ!?

 その後、マイケルたちに追いかけられ、博士はご自慢の無人カーを2台遠隔操作して、前と後ろからナイト2000を挟み撃ち!
 ここまでは良かったが、両車ともナイト2000に向けてミサイルを同時発射したら、あっさり避けられて、それぞれ相手のミサイルを喰らって撃沈…
 たとえ敵を間に挟んでも、味方同士で相撃ちになりかねない位置から攻撃するのはご法度、っていう攻撃の基本というか、博士ほどの頭脳をお持ちなら普通で考えて分かりそうなものなのに、なぜこうなった!?
 バカなの? 博士、実はバカなの? 知識はあっても知恵がないタイプなの?
 津嘉山正種の渋い声で悪役の雰囲気たっぷりに吹き替えられているのが、もったいないぐらいだ!

 …などなど、普段からツッコミどころはある『ナイトライダー』とはいえ、普段以上に敵側の行動にツッコミどころが多い!

 とはいえ、文句ばかりの見どころのない話かといえば、決してそうではなく…

 やっぱり今回から新しくなるナイト2000の内装は、何度見てもいいなぁと、個人的な好み込みで思ってしまう。
 今までは、いろいろなランプやボタン・計器がダッシュボードの所狭しと出っ張ってて戦闘機ばりの派手な内装だったものが、今回からは、埋め込み型というか、フラットタイプのランプやボタンに変わり、派手さはあるもののすっきりとシャープなイメージに変わったし、キットの顔ともいうべきボイスインジケーター部分も、バーグラフ周りの警告ランプが4連から5連に増え、文字も小型化してシャープになり、「化粧直し」が効いているし。

 敵のミサイル直撃を喰らって、いつもは無敵のナイト2000がズタボロになるという、何かいけないモノを観てしまった感じのシーンは、ハラハラ感もあり、何度も見返す。
 その際キットが自分の意志で、「間に合いません! 非常手段を!」とシートイジェクション作動させて、マイケルを車外に脱出させ、ダメージを喰らうのを自分だけにするところは泣かせる。
 車として動くのもやっとの状態というところまでダメージを喰らったキットを、先述の化粧直しと新機能搭載の改造込みで、劇内時間で数時間のうちに完璧に修理しきってしまうボニーは、ある意味ツッコミどころかもしれん(笑)

 新機能のIGP(変装見破り機能)を試す際に、試しに出してきた変装男の写真にデボンが「あー、暗い夜道では会いたくない顔だな、こりゃ」と感想を漏らすと、「ではこの顔写真をIGPにかけます」とキットに機能を使用させられたら、変装男の顔からデボンの顔が出てきて、マイケルに「同感だ、暗い夜道では会いたくないね」と呟かれて、デボンの顔が曇る辺りのコントは大好きだなァ~

 

「凶悪バイク・ギャング!顔を消した男!!」  
(原題“THE ICE BANDITS”…訳すと「氷結の強盗たち」)

 今話だけの話ではないのだが、シーズン3のDVDのオープニングの日本語解説は、この後の全話通して、前話の「強敵!赤い殺人カー」の時の吹き替えが流用されている。
 つまりナイト財団に戻ってきたボニーが「“元”ナイト財団のメンバー」という解説が延々と繰り返されるという奇妙な状況に。
 なんで通常時のオープニングの日本語解説を入れてくれないのかなぁ…
(書きかけ)

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 『ナイトライダーネクスト』が遂にレンタル開始。

 これを観て、私の中でようやく、あの80年代の『ナイトライダー』が終わった気がする。
 
 『~ネクスト』第1話である序章のラストには、デビッド・ハッセルホフがマイケル・ナイトとして登場する、というオリジナルシリーズのファンには嬉しいサプライズ(といってはみたものの、事前情報で結構出てたな;)が存在している。
 そして日本語吹き替えはテレビシリーズでお馴染み、ささきいさおという、こちらも日本版ファンには嬉しい配役であり、オリジナルシリーズからの繋がりを強く感じさせるもの。

 何だかんだでお歳を召されているので、姿にも声にも老いが感じられて、「ああ、もうあの頃みたいにムチャやって悪人相手に暴れ回るには酷な年齢になったんだな」と強く思えると同時に、最後に新シリーズの主人公に「体に気を付けて」と言って去っていくので、何か「マイケル、お疲れ様」と言いたくなる寂寥感があった。
 『新ナイトライダー2000』を観た後の不満感や、『チーム・ナイトライダー』の情報を聞いた時の消化不良感(最終回にマイケル・ナイトがデビッド・ハッセルホフではない人が演じて登場するのだが、直後にシリーズ打ち切り)を持ったまま今日まで来ていた私としては、「あの頃の『ナイトライダー』の新作をもう一度観たい」という思いが常にしていたので、今回のエピソードで、マイケル・ナイトというキャラクターの“引退”を実感を持って目にできたことで、個人的な思いとして一区切り着いた気がしたりする。

 …とかいいつつ、レンタルDVDの冒頭に付いている他作品宣伝で、『ベイウォッチ』出演時の様子そのままで出てきて不敵な役柄こなしてるデビッド・ハッセルホフが映る『ピラニア・リターンズ』の予告見てたら、「まだまだ元気やのう、デビッド・ハッセルホフ」などと真逆のことを思ってしまうのだが(笑)
 クリストファー・ロイド(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドク役など)とかも、こんなトコで何やっとんねん!(前作の『ピラニア3D』にも出てたみたいだけど)

 

 閑話休題。そんな個人的な感傷はさておき、本編の感想です。

 話は、武装産業スパイが軍事機密・プロメテウスの強奪に必要な情報を盗むためグレイマン博士の屋敷を襲うが、博士は死んでしまう。敵は次の標的を博士の娘・サラとして、サラを狙う。その際、博士の屋敷に隠されていたナイト3000が危機を察知し、サラを救出。助けを求めて、サラの幼馴染である元軍人マイク・トレーサーのもとへ急行する…というもの。

 冒頭で、旧シリーズのナイト2000のあの特殊な形状のハンドルやタイヤのホイールなどの部品が分解されて出てくるのは、旧シリーズ視聴者へのファンサービスか。
 (ナイト2000本体であるトランザム自体は、シートに覆い隠されていて、出てこないのだけれど。)
 『新ナイトライダー2000』と同様、結局ナイト2000は分解される運命なのか!…となんか悲しい気分がしてくるが、グレイマン博士がナイト2000の制作時点からナイト財団に絡んでいたという設定から、分解されたのはカールみたいなスペアモデルの可能性もあるし、その分解シーンが出てきた直後に、今シリーズの目玉・ナイト3000が起動し、華麗な走りで初登場シーンを魅せてくれるので、世代交代を印象付けるには効果的な演出ではあったか。

 ストーリーは全体的に、ナイト3000とマイクがサラやプロメテウスを敵から守る、という形になっていて、この手の番組の基本フォーマット(「事件が起こる→主人公が犯人を追う→犯人を捕まえるための行動を起こす→犯人を捕まえ解決」)を踏襲したストーリーラインにはなっていない。どうやって追うか、ではなく、追われるのをどうするか。
 登場人物紹介やナイト3000の性能の凄さをアピールする意味合いが強い回なので、それを考えて話を組み立てると基本フォーマットに沿わせるのは難しいのかもしれないが…
 ただ、旧シリーズの第1話(パイロット版)は、人物紹介やナイト2000の性能を披露しつつも、ちゃんと産業スパイ・タニア一味を逮捕するために追う、という基本フォーマットに則った形にはなっていたんだけどな。

 『ナイトライダー』といえば、お喋りする車は欠かせない。
 今シリーズのナイト3000に搭載されたA.I.の名前はキット。旧シリーズのキットと名前は同じだが、中身は別人、というか別A.I.。
 元祖キットの正式名称が"Knight Industry Two Thousand(2,000)"で、今シリーズのキットが"Knight Industry Three Thousand(3,000)"なので、略したらどちらもK.I.T.T.(キット)になるから、無問題らしい。
 ただし、日本語吹き替え版の声優は、元祖キットと同じ、野島昭生さんである。キャラクターとしては違うけど声は一緒ということで、ウチの家族も、「声同じだけど、前のキットと一緒?」と勘違いしていたので、要注意かもしれない。
 吹き替え版だとややこしいはややこしいが、おかげで、旧シリーズからいろいろ変わってる部分もある中で、ナイト3000の複雑な設定の内で野島さんの声を聴くと「ああ、これはお馴染みのキットですね」と、そこの部分だけは設定をすんなり飲み込みやすいので、良し、か。

 まぁ、折角新しい配役・新しい設定のキットやマイケルになっているので、旧シリーズを引き摺らない日本語吹き替え配役での新コンビの掛け合いを聞いてみたかった気もするが。
 
 ちなみにマイク・トレーサーの日本語吹き替えをしている丹沢晃之は、小山力也に似た声加減だったので、いつジャック・バウアーよろしく敵に銃を突き付けて拷問かけるのか、という考えがしばしば頭に浮かんだ(笑)
 いやなに、サラに今朝からずっと敵に追われている、と聞くと、すぐに容姿を変えて敵に分からなくしろ、という頭のキレも見せるし、旧シリーズで主に体当たり度胸で突き進んでいったマイケルに比べて頭脳勝負できるような部分がマイク・トレーサーにはあるので、余計ジャック・バウアーが被る(汗)


 キットと人間の絡みは、前半がサラ、後半がマイク中心となっている。
 サラはキットの存在については予め知っていて、マイクはこの話で初顔合わせという流れ。
 視聴者にも今作の設定を知ってもらわないといけない前半で、キットについて知っている人物を絡ませて、視聴者に対する説明不足ができやすい状況にするというのも不親切な気もするが…
 まぁ、旧シリーズ体験者にとっては喋る車が出てくるのは当然の流れとして頭に置いているので、それを見越したエピソード順序にしてあるのかもしれないし、物語上絶対必要になってくる“スペシャルカーを目の前にして驚く主人公”もマイクの登場によりちゃんとツボを押さえていて、巧いこと役割を分けている気もする。

 キットのスペシャルカーぶりは、映像的にはCGでウネウネ車体の形状や色が変わるトランスフォーム装置や、ダメージを瞬時に補修するナノテク防御で魅せてくれる。
 うん、それ、何ていう『ハイテク武装車バイパー』?(笑)
 その他の機能は、GPSを利用して最適な走行ルートを打ち出す自動走行システムなど、カーディスプレイ上のCGやセリフでの説明で済まされる。
 そーいえば、旧シリーズ当時は、車にテレビ載せるなんて贅沢でうらやましい機能だったが、今となってはカーナビの普及で普通のコトになったなぁ。

 今シリーズのキットは、ガソリン車であることが明言された。
 旧シリーズのキットは水素エンジンを載せてた時期もあり、未来的動力か旧世代ガソリン駆動かファンの間で議論になったりもするが、今話の劇中で「水素エンジンとかじゃないの?」「どこにでもあるような燃料じゃなかったら、緊急時に補給ができないでしょ」とツッコミ込みで断言されてしまった。
 夢の無いような感じだが、まぁ、リッター当たり70キロ以上走行可というバケモノ級のスペックは、充分夢の車の域か。

 いろいろな機能が出てくるが、ただし、今話では、『ナイトライダー』最大の特徴・ターボブーストは出ない。(この後の話数ではバンバン出てくるようだが)
 ラストのキメは、高速で逃げる敵の車の前に、急停止しての体当たりで、傷一つつかないナイト3000の頑丈さをアピール。
 …ただ、あれだけ交通事故同然のダメージ与えて犯人側全員ほぼ即死なのに、救出すべき人質だけが生きていたのは、なんかご都合主義に感じられるなァ
 せめて、人質が後部座席にいたので、同じく後部座席にいる犯人も生きているとか(犯人側を全員死なせて話を終わらせたいなら、その後犯人が自害するとか)「衝撃デカくても、それなら人質が生きていても納得だね」と思えるような“シナリオ上の嘘”をついてもらないと。

 

 全体的に日本語翻訳が、私好みな感じではなかったなァ…
 何か、自然な感じの会話に聞こえないというか、会話の終わりが、文章の途中で終わったような感覚がするような箇所が多かったり、「ここのセリフ量は少ないですが、前後の文脈込みで意味を補完して判断してください」的な会話が多かった印象を受けるので。
 たとえば、ラストのセリフ、サラ「無茶やってキットを壊さないでよ」キャリー「修理代はFBIが持つ」マイク「分かってるよ」という会話があるけれど、キャリーのセリフは「修理代は我がFBI持ちなんだから、サラの言う通り壊さないでよ」という意味というのは分かるんだけど、取りようによっては「修理代はFBIが持つから大船に乗った気でいろ」という意味にも取れるような翻訳なっているのが、何というかもどかしいというか…
 昔と違って、契約とかの関係で、原語から直訳せよみたいなお達しが出てて、翻訳側で自然な会話に聞こえるようなアレンジ効かせにくいのかもしれないし、ただでさえ外国語を日本語に置き換えるのは難しいかとは思うが。


 ナイト財団のキット護送用トレーラーが、今作では航空輸送機になった、というサプライズ(ただし、飛行機に車載せて移動、というのは『チーム・ナイトライダー』で既に使われている)を見せたところで、次回に続く…
 ただし、この序章はパイロット版なので、本国では本シリーズが始まるまで半年かかったという。
 その点、すぐに次の話を見られる日本はいいね! …まぁ、そもそもアメリカでの本放送からここまで来るのに、3年近くかかりましたが(泣)

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世界初!「ナイトライダー」ナイト2000が電気自動車に!完全受注生産で1,280万円!


KnightRiderSeason2OPtitle.jpg 人気海外ドラマ「ナイトライダー」に登場した、人工知能K.I.T.T.搭載のハイテクカー「ナイト2000」が世界で初めて電気自動車(EV)になって発売されている。完全受注生産で、価格は税込み1,280万円だ。

 電気自動車「ナイト 2000 EV」は、劇中に登場するもの同様、「ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム」を「ナイト2000」仕様に改良し、それをさらにEVにしたもの。さすがにしゃべったり、ターボブーストしたりすることはないものの、内装までこだわって制作されており、ファンの心をくすぐるアイテムとなっている。

 完全受注生産で、製造期間は4か月ほど。完全受注生産のため購入前に試乗はできないというが、当時番組を観ていた人ならば、一度はハンドルを握ってみたいと思うに違いない。(編集部・福田麗)

 電気自動車「ナイト 2000 EV」は発売中 税込み価格:1,280万円(輸送費込み、登録諸費用別)
 

(シネマトゥデイ - 05月11日)



 欲しいけど、高ェーー!!

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「危うしナイト2000!スクラップ地獄 脱出!空中ターボ噴射!!」
(原題“BLIND SPOT”…訳すと、「盲点」)

マイケルとキット、カースクラップのプレス機に襲われピンチ! ルイス・ガストナーのスクラップ処理場での悪事を告発する匿名の電話がナイト財団にかかってくる。マイケルは告発者から証拠品を受け取る予定だったが、キットに近づいてきたジョンはガストナーの手下に撃たれてしまう。ジョンの同伴者のジュリーからジョンが持っていたはずの証拠品や犯人の目撃証言を得ようとするが、ジュリーは盲導犬シュガーを連れていて、目が見えない女性だった…


 個人的に思い入れが深い回だ。
 というのも、我が家に録画されていた日本放送版『ナイトライダー』のビデオの中で、一番最初の話がこの回だからだ。
 そういう個人的な事情もあってか、この回の中には『ナイトライダー』の魅力とキャラ設定などのすべてが網羅され詰め込まれているように思える。

 外部から依頼を受け調査に乗り出すナイト財団。
 その電話でかかってきた依頼も、依頼人は決して自分の名を口にしないことで、名がバレると命が危ないほどの巨悪の存在を感じさせる。
 いずれも「巨大な悪に立ち向かう現代の騎士」の紹介通りの働きをしている。
 主人公マイケル・ナイトの様子はお気楽なもので、しかしいざ大事件に発展すると一転キレ者の様子を見せ、おまけに女性にはとことん優しい。
 キットはというと、自分が車であるということに誇りを持ち、駐車場に放っておかれる他の車を気に掛けるほどだし、人間に従うべきコンピューターのクセに「やけにつっかかるなぁ」と言われるほど自我が強く、そして動物が苦手。
 数々のピンチも自慢の分子結合殻や特殊機能で切り抜けるナイト2000ではあるが、クライマックスではそれでも太刀打ちできない危機が訪れる。
 その危機も、決め手のターボブーストの特殊使用で一挙形勢逆転。
 そして、盲目の女性でも車の運転ができるという理想を叶える、まさしく“ドリームカー”の称号に相応しい、夢のあるラスト…
キットの手助けで、運転席に座るジュリー

 …いやあ、いいねぇ。とにかくいいねぇ~

 原語での原題は「BLIND SPOT(盲点=見えないところ)」となっているが、これが実に今回の話の内容を的確に語ってくれている。
 マイケルは、証拠品を受け取るという軽い仕事でまさかの手痛い失敗をしてしまう。起きた結果が、仕事の内容からしてみれば、盲点的である。
 事件の現場を目撃したのは、盲目の女性で、今回のヒロイン。まさしく“BLIND=盲目”を表すキャラクターだ。
 目撃者が盲目と知って犯人たちも油断するが、そんな彼女が音だけから依頼人を突き止めて事件解決の足がかりを作り、さらにキットの協力もあって犯人たちの油断に付けこむ作戦を実行するという、盲点を突いた展開を見せる。
 そして、今回の依頼のそもそもの話、「消えた外国人労働者は、どこに行ったのか?」の答えが、意外な場所、見えているのにまさしく“見えない場所”に隠されていたという真相も「BLIND SPOT」というテーマに絡めている。

 「見えない」がテーマであると同時に「聞こえるもの」=「声」もテーマとなっていて、今回キットがサブコントで自分の声についてこだわることになる。
 そうそう、この、本筋の事件のテーマに関わりのある事柄でキットとマイケルが移動中に延々話のネタにする、ってのも『ナイトライダー』定番の展開だな。
 事件終結直後にマイケルがキットに「とにかくよくやった、それにイイ声だ」と激励するのも、このテーマに即したオチになっている。
 ただ、原語でこのセリフは"Anyway, Good Work. Oh yeah. Good voice"と、'Good'にひっかけて“声”テーマのオチに引っ張った流れが分かりやすいが、日本版の翻訳はがんばってるけど、ちと流れが弱まってるかな?

 ちなみに日本放送版では、キットがめちゃ低音ボイスで喋ってみたらマイケルに「普通の声のままでいいよ」と感想言われるという、声オチの伏線になるシーンが削られている。
 そしてその後…
キット「犯人の車は悲惨な最期を遂げたかもしれませんね。事件の重要な証拠ですから、プレス機にかけられたのかも」
マイケル「なら、コンパクトになっただろうな」
キット「笑い事ではありません。ブリキ缶にされるなんて、屈辱なんですよ」
マイケル「そうなったら、缶詰を食べる時に思い出すだろうな」
キット「マイケル、あなたは時々無神経なことを言いますね」
マイケル「(意地悪な笑顔)」
 …という箇所も削られている。キットの言うように、マイケルがキットに対して無神経な発言してるのが、削除基準に引っかかったのかもしれない。
 日本放送版では、佐々木功の年輩的な演技と、気を使った翻訳で、マイケルが時々ジョークを飛ばすが頼れる兄貴分的な印象になっているけど、本国版のデビッド・ハッセンホフの演技とか原語のマイケルのセリフとか聞いてると、演者の実年齢の若さも相まって言動が軽い若造の印象が基本で、そんな人物が最後には締めてくれるのがカッコイイという描かれ方に思えて、日米で結構印象が違う感があるもんな。

 もうひとつ、おヤクソク的な事柄といえば、本筋の事件に絡まないサブキャラクターのリアクション芸。
 シースン2になって増えてきているが、喋って自分の動く車・キットに繰り返し驚く一般人の描写がギャグ的に挟まれてくるようになる。
 一般人の視点を入れることでスーパーカー・キットの性能の凄さを演出すると同時に、役者にとってはギャグ的なシーンが印象に残っておいしいし、売り出し中の役者の顔見世とか多忙なゲストスターのスポット出演に最適な役どころだ。
 今話では全てがキットに対してというわけではないが、暴走車や盲目のジュリーが運転している姿に振り回される警官が印象的。
 
 そして、何はともあれ、シュガーかわいい(笑)
盲導犬シュガー


マイケル「大丈夫、ちょろいちょろい」
キット「あなたのその楽天的な性格には負けますね」
 …という、駐車場での証拠品受け渡し前の二人の会話は、原語では以下のようになっている。

マイケル「構えるなよ、楽勝さ(Relax.Piece of cake.)」
キット「それはゴライアスとの対決の時にも聞いたセリフですよ(I've heard that before. For instance, when we went up against Goliath. )」
 何気なく、楽天的に対決して一度負けた「無敵ゴライアスVSナイト2000」のときの話題を出していて、脚本の小技があったりする。
 日本ではゴライアスのことは日曜洋画劇場枠で放送していたので、エピソードの前後関係に左右されない無難な訳にされたのだろう。

 あと、駐車場についてからの会話で…
マイケル「機嫌が悪いじゃないか。車庫で寝違えたか?(Boy, you're touthy. Wake up on the wrong side of the garage this morning?)」
キット「ご冗談を(Very funny)」
 …と原語で言っているシーンは、吹き替えだと…
マイケル「やけにつっかかるなァ。悪い夢でも見て、寝覚めが悪いのか?」
キット「寝不足なんです」
 …と、機械のキットがなぜか睡眠を欲しているという、野島昭生の笑えるアドリブがさらりと入っていて、好き。

 猛スピードでカーチェイスの最中、飛び出してきたバスにあわやぶつかるという寸でのところ、猛スピードからの急ブレーキで本当にギリギリのポイントで止まるところをワンカットで魅せている箇所は、実車でやってる迫力があって、あのシーンは子ども心に「こんな迫力のあるカーアクションが撮れるアメリカの番組ってスゲー」と思ってたな(笑)
 他の回にはワンカットでここまで撮ってる回はないので、今回だけ特別な撮り方をしているんだろうと思うし、まさに必見の回。
キット、ギリギリストップ!

 車をスクラップにするプレスマシンからの脱出はミニチュア撮影に切り替わってしまうので、その辺は残念だが、うち捨てられたタイヤの一つ一つまで作っているので、何とも芸が細かい。
プレス機から逃れるため、ターボブーストの角度を計算 プレス機からターボブースト点火で脱出!でもミニチュア撮影! ターボブースト後の着地シーン。ミニチュアだけど小物が細かい
 



「驚異のスーパーカーナイト2000水上爆進!黄金像の謎を暴け!」
(原題“RETURN TO CADIZ”…訳すと、「カディスへの帰還」)

キャプテン・キット、驚異の水上走行 ナイト2000の水上走行モードのテスト直前、マイケルとキットは海岸で倒れている男性・ボビーを発見する。彼はベテランダイバーにもかかわらず危険な海に独りで潜っていて、誰かに襲われたようだった。おまけに謎の金貨を持っていたが、姉・ジェニファーに尋ねても分からない。デボンの調べで金貨は古代アステカ文明のものと分かったが、なぜボビーがそんな財宝を所持していたのか? そして海上沖で暗躍するフィン・クエスト号との関係は…?
  

 日本放送版では、この回が1時間放送の8時枠での最初の話となっている。
 この回では、クライマックスでキットが水の上を走るという、まさしく車としての“驚異”を見せつけるので、日曜洋画劇場版を見ていない人にもドリームカー・ナイト2000の凄さと活躍を理解してもらうには、最も分かりやすい回だから、最初の話に選ばれたと思われ。

 『ナイトライダー』の話にもだいぶ広がりが出てきて、今話は中盤から“財宝探し”の要素が色濃くなってくる。
 ちなみに、財宝探しの話なら「ナイト2000 地中大突入! 地図に隠された秘法の謎を追え!(A KNIGHT IN SHINING ARMOR)」でも出てくるので、そちらの方がより本格的かも。

 シーズン2のオープニング映像に使われるシーンが数多く出てくる回としても印象的だ。
 ただ、劇中のシーンとオープニングのシーンがまったく一緒というわけではないので、カットされた部分か別テイクなのかも。
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 メカニック担当のアイデアで新機能が次々と加わっていく『ナイトライダー』。今回は驚異の水上走行システムが披露されることになるが、この回限りの限定機能となっている。
 まぁ、この機能が本格的に実装されたらキットが作中設定でかなり強くなってしまうし、あと、『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、スタッフから「こんな手間のかかる撮影、二度とやりたくねぇ」的な意見が出たとか何とか(笑)
 あと、「壮絶ジャングル戦! 絶体絶命! ナイト2000底なし沼脱出不能!!(RING OF FIRE)」での耐熱コーティングもそうだけど、事前にテストをしようとしている描写のある新機能は、その後定番機能として定着した覚えがないよなー

 キットはこの水上走行を「理に適っていない」とか合理的に否定しているように見えて、完全に感情的に拒否し続けているだけってのが丸わかり。
 コンピューターが感情的に否定とかなんか変な気がしなくはないが、もうこの辺りのエピソードになってくると、コンピューターなのに人間臭い相棒・キットというキャラクター設定が当然のようになってくるからな。
 あと、嫌がってたり興味がなかったものをいざやってみると、ドハマりしてるキットの様子が見られるのは、「炸裂サミーの壮絶スタントショー」「無敵ゴライアスVSナイト2000」でもあったいつものパターンである(笑)

 最終的に「キャプテンキットとお呼びください♪」なんて調子よく言っちゃってるキットではあるが、原語ではこういう直接的なコトは言ってなくて、『宝島』の海賊・シルバー船長のセリフを引用してその気になっている感じである。

 あと、水上走行に成功した時のセリフは、吹き替えと原語だと以下のようになっているが、字幕の訳し方がユーモアがあって好きだ。
【吹き替え】
マイケル「やったぜ相棒、浮いてるぞ!」
キット「先は分かりません…」
【原語】
Michael「You didn't sink, buddy(沈んでないぞ、相棒!)」
K.I.T.T.「No thanks to you(もう嫌だ…)」

(日本語字幕)マイケル「浮いてるぞ!」
(日本語字幕)キット「浮かれずに」

 ちなみに水上走行シーンは、海に飛び込もうとする桟橋のシーンから後が全部ミニチュア撮影である。
 桟橋のシーンはそれほでもないが、海に入ってからは、サイズのごまかしが効かない水滴のせいで、ミニチュア感全開のため違和感バリバリなのはご愛嬌(汗)
桟橋突入シーン(ミニチュア撮影) 桟橋走行シーン(ミニチュア撮影) 桟橋の主観ショット。波打際の位置から見て桟橋が高すぎるので、ミニチュアだと分かるオープニングでもお馴染みの桟橋からの海上突入シーン KR26-7.jpg

 エイプリルの変装ナース姿やヘソ出しビーチルックという魅惑的な姿が見られるので、エイプリル好きな人にとっては要チェック回かも。
エイプリルのヘソ出しビーチルック。この後、オープニングでお馴染みのボンネットを閉じるシーンへ
 
 この話で、アナライザー(物質分析装置)が登場。しかも物体・物質を分析するだけに留まらず、周りに分厚くこびり付いた石灰質のゴミまできれいにクリーニングしてくれる優れもの。
 あー、まだこの頃のシーズンでは、フタは手で開けるタイプなんだったなぁ。シーズン3からは、このフタが自動で開くようになるのです。
 


「宝石強盗“黒猫”の正体を暴け!怪盗キャットvsナイト2000」
(原題“K.I.T.T. THE CAT”…訳すと、「黒猫キット」)
ファランの娘・グレースと、執事グリフィンと、マイケル
 新聞に、被害届が出ていない盗難事件が相次いで起きている、との投書が。犯行の現場に「ご厚意ありがたく頂戴」というメッセージカードを残していく手口は、かつて騒がれた怪盗キャットのものなのだが、キャットの正体と疑われていたレイモンド・ファランはすでに死亡している。ファランの娘・グレースと接触するマイケルだが、キャット逮捕に執念を燃やすバース警部が、グレースがキャットだと睨んで強硬手段を取り始める。さらに、キャットの被害に遭ったはずの人々は犯行などなかったと主張。果たしてキャットの目的と正体と事件の真相とは…?

 今の時期に、アルセーヌ・ルパンよろしく紳士的に自分の犯行を主張してみせる“怪盗キャット”なんてキーワード聞かされると、某探偵マンガに出てくる全身白ずくめの礼装でキザにキメてる怪盗のことが頭をよぎって仕方ない私です(笑)

 今度は怪盗と対決することになるマイケルとキット。
 怪盗との対決は、私立探偵モノとしてはよくある題材ではあるが、ハイテクカー・ナイト2000の相手としては少し役者不足な気がせんではない。
 
 日本放映版では、冒頭の盗品を渡して現金を受け取る執事・グリフィンのシーンは、バッサリカットされていた。
 本国版では最初っからすでにグリフィンが犯行に絡んでいることを説明していて、この手の話の醍醐味である“怪盗の正体探し”のストーリーラインが視聴者的にはあまり面白くないものになっている気がする。
 まぁ、執事が盗品の処理をしているということは、執事本人が怪盗の正体か、あるいはグレースが執事に指示してるか、もしくは実は生きていたファランが指示してるか、と必ずしも結論が冒頭で決定されているわけではないのだけれど。

 キャットをおびき寄せるためのニセのパーティを開くことにするマイケルたちの辺りのやりとりは楽しい。
 ノリノリのマイケルとエイプリルに対して、かかる経費に頭を痛めるデボンと冷ややかな反応のキットが何とも。
 ナイト財団の財力を如何なく発揮しての大作戦だが、経費とかの単語が出てくると変なところでリアルだなぁというか、大変なんだねという思いをしてしまう。
 「(必要な経費が)駐車場係に、コンパニオンに、オーケストラ……って、オーケストラなんて必要かね!?」とか声を荒げてて、パーティ会場ではシーンの変わり際に憎々しげに「オーケストラ…ッ!」と独り言呟いてやけに余分なオーケストラにご執心なデボン@中村正の演技が面白いなぁ~
デボンに作戦必要経費を打診するエイプリルとマイケル オープニングでもお馴染みのマイケル礼装シーン

 怪盗との対決というテーマならば、最後のオチは怪盗の正体を突き止めて明かしてめでたしめでたし、となる流れの方がスムーズなのだろうが、世に数多くいる怪盗の設定の多分に漏れずキャットも義賊というオチなので、怪盗逮捕でオチにすると締まりが悪かったらしく、怪盗逮捕のために平気で殺人まで犯そうとするバース警部を退治することで終わりとする変化球を投げてきている。

 ちなみに、バース警部が中盤でマイケルを問い詰めるシーンのところ、池の傍にいる設定なのだが、その池の形が真四角な上に水縁が垂直でどう見ても簡易プールなのはご愛嬌(笑)

 今回のターボブーストは、ビルの最上階から最上階に2回も飛ぶという力技を見せてくれるが、案の定ミニチュア撮影なので、迫力減少。
バース警部補に捕まったシーンに、ターボブーストで乱入するキット(ミニチュア撮影) ミニチュアキットが、ターボブーストでビル屋上から飛び立つ!

 ちなみに今回のキットとの絡みのミニコントは、ファラン家の庭師が毎度驚いて、毎度庭の草木がヒドいことになるというものだった。
 


「スペシャル・カーを取り戻せ!ナイト2000車ドロ壊滅作戦!!」
(原題“CUSTOM K.I.T.T.”…訳すと、「カスタムキット(メカしたキット)」)
メカしたキット
 デボンの車が盗まれた。しかも軍隊時代の上司・スマイス中佐から借りていた大切な車だ。犯人を捕まえて車を取り戻すため、車泥棒がよく出没するという自動車ショーにマイケルとキットは参加することになる。

 キットが派手に着飾ってコンテストに出場!…という楽しい回ではあるが、よくよく話の全容をかみ砕いてみれば、どこにでもいるような車泥棒を捕まえる、という、『ナイトライダー』シリーズの中でも屈指の“大したことない敵”を相手にする回だったりする。
 “巨大な悪に立ち向かう”スペシャルカーの名が泣くぞ(笑)
 そもそもの発端が、デボンが他人から預かってただけの車・ペニングトンを勝手に乗り回して、オカマ掘られた挙句に車を盗まれる、という単純な失態から始まっているし、エイプリルの分析でも犯人は「手口はぶつけてドロンね」という単純な解答で終わる、めちゃくちゃシンプルな泥棒で、ハイテクカー・ナイト2000の力を必要とするほどのことなのか疑問に思える程のレベルだし。
 あんまりにも犯罪のレベルがありふれていて、マイケルの捜査も進展なく終わって、最終的に「キットを目立たせて犯人に盗ませよう」という当たって砕けろな作戦を実行してすんなり成功という、もうちょっと紆余曲折ねーのかよ、と言いたいレベル。

 犯罪のスケールはともかく、先述のようにキットが派手に着飾ってコンテストに出場したり、堅物のスマイス中佐を何とか誤魔化そうとするデボンの悪戦苦闘ぶりが見られたり、女にモテたい一心で自動車泥棒を始めようとしてキットに懲らしめられる二人組のコントシーンがあったり、キットに多少のダメージを与えて盗む隙を作るつもりがキット無傷でどうしようという犯人(とおまけにマイケル;笑)のリアクションとか、ターボブーストを目の当たりにして唖然茫然のマヌケ面のまま捕まることになる犯人の様子とか、汚れちゃったマイケルを乗車拒否してそのまま帰ろうとするキットとか、楽しくて笑えるシーン満載で、長期シリーズに何回かはあるギャグ回が『ナイトライダー』の場合はこの話だったのかなとも言える。
 しかも本筋に関係ないのに、自動車ドロ二人組のコントシーン長ぇヨ!(笑)
ナイト財団が車ドロ騒動に巻き込まれる原因となった車・ペニングトン 素人車ドロ2人組に、キットがアグレッシブ説教を実行(笑) スマイス中佐とデボン

 コンテスト会場で車を盗んだ犯人を追って、針路を遮る列車をターボブーストで飛び越えるキットのシーンだが、普通に追跡してターボブーストも難なく成功させたのに、その直後になぜか犯人を見失ってるのが、謎。
列車を避けるためターボブースト!空以外、全部ミニチュア撮影 ラストバトルでのターボブースト。ミニチュア撮影だが、カスタム姿のキットで飛んでたり、いろいろ芸が細かい

 キットのコンテスト結果は特別賞止まりだったが、吹き替えではキットが「いい記念になります」と言って、マイケルが「そうか、そりゃ良かった」と返しているが、その時のマイケルの顔がどう見ても「良かったな」と言ってるような顔ではなくて、思いっきり怪訝な表情してたので、きっと原語ではキットが「特別賞なんかじゃ不満ですよ」とか言っててマイケルがなだめてるシーンなんだろうなぁ、と思っていたら、案の定だった。

拍手

第1シーズンDVD6巻目DVD7・8巻目感想、遡りアップしました。


 『ナイトライダー(2008)』がフジテレビ深夜で放送開始されているらしい。
 キットの外観がゴツいマスタングになって、マイケル・ナイトの息子であるマイク・トレーサー(後に二代目マイケル・ナイトを襲名)が主人公のヤツである。
 その名も『ナイトライダー ネクスト』
 フジでやるなら関西では関テレで見られるか!?…と思ったが、関西テレビにそんな予定はない…
 とにかく興味があるので、放送してもらえるとありがたい。もしくは、ビデオリリースを早く!

 そんなワケで、久々にナイトライダーの元々のシリーズの感想書きでもやってみる。

KnightRiderSeason2OPtitle.jpg

 シーズン1の廉価版DVDセットは最終巻以外に特典映像がついていたが、シーズン2以降はなし。(時々他のドラマの番宣が入ってはいるが)
 そしてシーズン2は全巻4時間分の番組を収録…つまり、通常枠の1時間モノなら4話入ったお得なディスクになっている。(シーズン1・3・4は1巻3時間分収録)
 『ナイトライダー』の設定と面白さと人気を決定づけたシーズンであるので、それを1つのディスクに凝縮してくれるのだから。

KnightRiderSeason2OPApril.jpg シーズン2だけは、メカニック担当が違っている。
 『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、シーズン1のボニー@パトリシア・マクファーソンはプロデューサー判断で…端的に言うと「色気がない」という理由で降板させられ、シーズン2からはスタイルのいいブロンド美女エイプリル・カーチス@レベッカ・ホールデンがキット担当のメカニック役として起用されている。
 うーん…。
 物腰穏やかだがキットに施す改造が割とスパルタで、言ってる様子とやってる事のギャップに魅力があるエイプリルも悪くはないんだけど、男性と対応に渡り合える芯の強さのあるボニーは、女性ながらメカニックやってるという説得力があってピッタリだと思うんだけどなー。
 何とも金の臭いが強くて人情のない理由でいなくなってしまうのが、何というか、いかにもあっちの番組的だなぁ、と。
 まぁ、ボニーが帰ってくることが分かっている後年から見てる身としては……というか、日本ではこの人事のややこしさを回避するためシーズン1と2を入れ替えて放映していたので、それを見ていた身としては、シーズンごとの違いを楽しめるバリエーションの一つとして穏やかに見ることはできるのだけれど。

 ちなみに、エイプリルの日本語版吹き替え声優は、『きんぎょ注意報』の菅平由梨香でおなじみの潘恵子である。
 …えっ、『きんぎょ注意報』はおなじみではないって!?
 そんな…『きんぎょ注意報』は誇張した汗記号とSDキャラの多用とか、今のギャグアニメのベーシックになってる部分を定着させたエポックメーカーなのに。
 というか、『ガンダム』のララァ・スン、『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』のパピィ、『セーラームーン』のルナと言った方が分かりやすいですか?
 …って、潘恵子はともかく(汗)

 シーズン1では、マイケルがどんな困難な局面に陥っても、「キット、すぐ来てくれ」―「はいマイケル、ただ今」のやり取りでキット(ナイト2000)が登場することによって、キット無双で解決、という流れが大概だった。
 それが、シーズン2ではキットが登場してもなお行動が困難な場面が訪れ、キットの性能だけで乗り切る描写は抑えられ、話の流れにある種の緊迫感(キットが来たらもう安心、というわけではないパターン)が出てくるようになった。
 シーズン1後半「偽札大量生産!! 平和な町にはびこる犯罪組織(A NICE,INDECENT LITTLE TOWN)」「激突!キット対マイケル 悪魔の洗脳! 奪われたナイト2000(CHARIOT OF GOLD)」の流れからさらに進化した形だ。

 一方、実車アクションが売りだったチェイスシーンやターボブーストなどのシーンに、このシーズンからミニチュア撮影が導入され、実車アクションの醍醐味が減少している。
 ミニチュア撮影の場面になると、それまでのシーンと質感というかライティングが違うので、変わった途端によく分かるし、何より、キットの外側だけ作ってタイヤぐらいは回るようにしただけの中身空っぽのミニチュアカーを使っているのか、キットの動きにてんで重みが感じられなくて、迫力減少…
 まぁ、ヘリより高くジャンプする、水の上を猛スピードで走る、崩れた洞窟を砕いて脱出する、など実車…しかも週一放送のテレビシリーズでは撮影が困難な展開があるので、仕方ないのかもしれないが、坂を転がり落ちる、土に埋められるみたいな、ミニチュアでなくても撮影可能程度のこともミニチュア撮影してるから、なんだかなーと思ってしまう。
 「復讐の罠!マイケルは2度死ぬ シグナルGO!高層ビル激突(A GOOD KNIGHT'S WORKS)」では、ビルの高層階に実車でジャンプして突っ込んでるのを撮影できてるのに。
 ただし、ミニチュアの精度というか、キットの周りの景色などは結構細かいとこまで造られたり、巧い具合に汚しがかけられたりしていて、結構良かったりするのが、ミニチュア特撮大好き人間としては、喜ぶべきか迷うところです(笑)

 


「無敵ゴライアス vs ナイト2000」
(原題“GOLIATH”…訳すと、「ゴライアス(小さなダビデが挑む巨人兵士)」)

真っ向対決するゴライアスとナイト2000 左が我らがマイケル・ナイト/右は今話の敵であるガース・ナイト

 シーズン2開幕! エイプリル・カーチス初参加! でも初参加って説明するシーン、一切なしッ!
 …まぁ、“新キャラがいつの間にか当然のようにそこにいる”というのは洋ドラにはよくあることもかもしれませんが。
 製作側は説明をしないことで、ボニーの存在を黒歴史にしたかったのだろうか、などと勘繰ってしまう。その場合、皮肉なことに、後々のシーズンではエイプリルの存在の方が消されてしまったということに。

 それはともかく…

 この話だけ、キットの吹き替え@野島昭生のテンションが、他の話と比べて異様に低くて驚く。
 というのも、この話は日本では日曜洋画劇場枠で『ナイトライダー2』と題して放映された、言ってみれば初期作であり、まだ第2回目。
 “人工知能の相棒”という設定を守って、それが分かるようにロボットっぽい応答になるよう演じているようだ。
 ちなみにこのロボットっぽい演技は吹き替えスタッフの間でも悩んだようで、どこかの段階で演技方針に迷った野島昭生がスタッフに「ロボットっぽさをなくすために、マイケルに恋してる感じで演じてみては?」と言われて、その方針がキット日本語吹き替え版の演技のベースになった、という話をどこかで聞いた覚えがある。

 お話としては、新シーズン開始の第1話だけあって、仕掛け満載。

 マイケルと同じ顔を持つ男・ガースが、マイケルの敵として現れる。
 ガースは本名がガース・ナイトと言い、なんとナイト財団創設者ウィルトン・ナイトの実子。ガースのあまりの非道ぶりに財団が追放し、アフリカの刑務所で処刑されたと信じられてきた人物である。
 そして、そのガースがナイト2000と同じ“絶対防御”ともいえる特殊被膜を持つ大型マシン“ゴライアス”を制作し、マイケルとキットに挑んでくる。
 目的は、自分の居場所を奪ったマイケルと財団への復讐と、ナイト2000の技術(特殊被膜)を使って通常では実行不可能な“とあるもの”を強奪するためだ。

 いわゆる“悪のニセモノが出てくる回”という、これが面白くなくてどうするという鉄板ネタである。
 キットのニセモノ役としては、シーズン1「激闘!善と悪2台のナイト2000」でカールが登場しているが、今回はマイケルのニセモノ…
 …というか、ナイト財団創設者の実子がガースなのだから、設定上本当はマイケルがニセモノの立場になってしまうのだが、とにかく、主役のニセモノのお出ましである。

 吹き替えでは、マイケルをおなじみ佐々木功(現:ささきいさお)、ガースを有川博、と別の人間が吹き替えしていて、しかも有川博がかなり悪役演技を頑張っていて、違いが分かりやすいが、原語ではデビッド・ハッセンホフが吹き替えなしで両方演じており(当然と言えば当然か…)、演技分けの苦労が忍ばれる。
 でも、デビッド・ハッセンホフって大根役者で有名だというからなぁ(汗)ネイティブの感覚だと、どういう風に聞こえていたのだろうか。

 ニセモノが出てくる回にはなくてはならない、「ホンモノがニセモノと間違われてる」というネタは、この話では、マイケルがガースになりすまして敵の作戦を阻止しようとする、という形で利用されている。
 ただ、捕まえていたガースがかなり早く脱走してしまって、マイケルがなりすましたことで敵の作戦が阻止された部分が全然なくて、あまり有効な使われ方をしていないのが残念なところではある。

 
 この話でキットが頑強な理由が、いわゆる“超合金という特殊金属でできているから頑強なマジンガーZ”などの類ではなく、分子結合殻(Molecular Bonded Shell)という特殊被膜を普通の金属にコーティングすることによって頑強さを得ることができるという類のものであることが判明する。
 その特殊被膜を作るには、分子結合殻の構造式を知ることが必要で、構造式は3人の人間に2/3ずつ分けて教えられていて、完全な構造式を知る者は死んだウィルトン・ナイト以外はいないという設定だ。
 世界に3人しかいない貴重な構造式保持者だが、この回で1名死亡。
 1人が2/3ずつ持っているから、財団側が構造式が必要な際に、1人死んでも他の2名が集まれば何とかなるのは、ウィルトン・ナイトが用意したセーフティネットか。というか制作陣もこの手のエピソードをまだ作りたい感じであることが分かるな。
 ちなみに、他の人物の一人が、われらがデボン。もう一人はシーズン3「ナイト2000魔の毒液に溶ける!決死の再生・立直れキット!!」になるまで出てこない(それすらセリフで触れられるだけだが)。

 おかげでデボンは狙われ、毒と自白剤を盛られるピンチに陥るが、何とか生還。
 しかし、片方は殺しておいて、片方(デボン)は生かして帰すって、敵の行動もなんか片手落ちな気がする……いや、片手落ちでなかったらこんなところでデボン死亡という視聴者にとってはまったくもって残念な事態に陥るので、片手落ちで結構なんですけどね。

 分子結合殻の秘密を手に入れたガースは、ゴライアスを建造。
 ナイト2000と同じ性能を持ち、ナイト2000より遥かに巨大な車…
 …と書けば強敵っぽく聞こえはいいが、ガタイの頑強さ以外の部分がそこら辺にあるトラックそのままの性能というか内装なので、ハイテク機器ぎっしり詰めて秘密能力も盛り沢山の魅力的なキット(ナイト2000)と同じとか言いたくねぇなぁー(笑)
 シーズン4第1話に出てきてナイト2000をかつてない程追い詰めたジャガーノートは、ちゃんと内装がハイテクしてて、そっち方面の魅力もあったのに。

 そんなのことはともかく、頑強さが同じならガタイの小さいナイト2000の方がゴライアスより断然不利なわけで、実際、作中でもナイト2000とゴライアスがガチンコ対決し、ゴライアスの体当たりを受けて、ナイト2000はグシャグシャに破壊される。
 キット初の完全敗北である。
 …ただし、激突シーンはミニチュア撮影のため、迫力と悲惨さは相当薄いのだけど。
ゴライアスvsナイト2000 迫り来るゴライアス(ミニチュア) ゴライアスに大破させられるナイト2000!…ただし、ミニチュアゴライアスに弾き飛ばされたナイト2000!(ミニチュア)…あれ、ボンネットの吸気口はどこへ?(汗) ゴライアスに負けたナイト2000とマイケル…ナイト2000の壊れ方がミニチュアと違う(笑)

 ただ、ボイス・インジケーターまで不完全な機動になって音声も高くなったり低くなったり不安定なキットが何とも痛々しい。
 しかも灼熱の砂漠に放り出されて、マイケル共々ピンチ。
 マイケルが何とかキットを直そうとするが、緊急時対応マニュアルを見ても「まるでちんぷんかん…」と言う有様。
 …『新ナイトライダー2000』でのマイケルがキットをほぼ完全に修理できてたのは、完全に設定間違いだということがよく分かる(笑)
 最終的に、キットの駆動系をいじってラムジェット(空気圧縮機などの特殊装置不要のジェット噴射?)にすることで、砂漠から脱出。ラムジェット稼働には結構な初速が必要なのだが、エンジン動かない状態でどうやって初速を稼いだのか…。あと、このラムジェットにはターボブーストに使う動力系統を利用してるんだろうか?
突貫工事のラムジェット使用で爆走中のナイト2000

 このラムジェットのシーン、ロバを連れたじいさんがジェット噴射で走るキットを見てびっくり仰天、というよー分からんギャグがあるのだが、直前まで「人も来ない場所なので、このままじゃ死ぬな…」という緊迫のシーンだったのに、ここで人が出てきたら一気に醒めないか?

 砂漠から脱出したマイケル・キットは財団に辿り着き、回復して再度ガース・ゴライアスに挑むことになる。
 先述したマイケルのガースなりすまし作戦もここで登場。しかし、これまた先述のとおり、ガースが早く脱走してマイケルの作戦をおじゃんにして逆に捕まえてしまう。
 おかげでその後のガースがゴライアスに乗り込んでの軍施設襲撃シーンは、展開の押し引きがなく、ただ成功する様を見るだけになり、しかも無駄に長くてダレるんだよな…

 その後はマイケルが敵の隙を突き、キットに乗り込んで、ナイト2000vsゴライアスの第2ラウンドの開始。
 実車撮影・ミニチュア撮影入り混じってのチェイスシーン。ミニチュアの部分の両車の動きが軽すぎて、見てるのが難だが、敵の目論見を打破し前回のリベンジも果たす最後のチャンスでの対決という展開自体は燃える。

キット「(ゴライアスの弱点として)分子結合殻のコーティングが一カ所だけ脆い部分があります。トラクターとトレーラーを繋ぐ結合点です。(大きさは)コインほどもありません」
マイケル「一回でもしくじったら狙いを読まれちまう。命中を祈っててくれよ」
 …ということで、シーズン1でカール戦でも使った、ナイト2000唯一の武装であるレーザーをここで使用。
 極小の的に一発で見事命中させてしまうが、これはキットの性能がすごいのか、マイケルの照準がすごいのか……後者なら、マイケルの所業は最早人間業じゃねえ!

 そして、マイケルとガースの肉弾戦に決着がついた後、大爆発するゴライアス。
 …トレーラー本体から離れてるトラクターとの結合部との攻撃で、なんでそんなにゴライアス本体がダメージ喰らってるのかよく分からなかったりする。ミサイルポッドもレーザーで攻撃してたけど、結合部以外の分子結合殻は万全だったはずだし、しかもポッドへの攻撃でなんで本体ダメージになるんだろうなー、とちょっとそこら辺が引っかかる。

 そーいえば、この回のカーアクション、ターボブースト出てきてないな。

 ともかく、ガースは捕まり刑務所に逆戻り。この話でゲースが死んでいないのがミソですな。
 そして同じシーズン2の話「替え玉博士略奪作戦(GOLIATH RETURNS)」で再びガースが現れることになるわけで。

 この話はスペシャルらしく、人間ドラマの部分はゴージャスなラスベガスが舞台である。
 その関係で、ギャンブルにまつわる話も関わってくる。何度かあるガースとの対決の一部はギャンブルで行われるし。
 「私はギャンブルをやるようには造られてませんよ」とか最初は興味なかったのに、最後には「独自の理論で必勝法を編み出しましたよ、マイケル!」とまで乗り気で、ギャンブルにハマるキットが見られる。

 シーズン2でこの話だけアイキャッチの仕様が違う。他の話は、EDでも使われていてお馴染みの明け方の砂漠を手前に向かって走ってくるナイト2000の映像だが、この回のクライマックスであるゴライアスに向かっていくナイト2000の様子が、この回のアイキャッチとして使用されている。

KR22EyeCatch.jpg

 


「刑務所脱獄!復讐の時限爆弾を探せ!!」
(原題“BROTHER'S KEEPER”…訳すと、「兄弟の番人」(旧約聖書で弟アベル殺しについてシラを切る兄カインの言葉から))

囚人マッコード(右端)とその娘リサ(左端)の再会

 刑務所からの仮釈放を拒む囚人マッコード。しかし彼が釈放されないと強力なミノタウロス爆弾を市内で爆発させると言ってきた犯人がいた。知事はナイト財団に依頼し、マイケルは刑務所に潜入してマッコードを脱獄させる。マッコードの釈放を求めていたはずの犯人たちは、なぜかマッコードを殺そうとした。疑問を持ったマイケルは事件の再調査を開始し、マッコードの娘リサと会うが…

 逃げるマッコード、それを殺そうとする爆弾犯と、人命軽視でマッコード確保に血眼になる警察、マッコード救出と真実の追求に動くナイト財団という、敵味方が入り乱れての大乱戦。
 シーズン1「消えた証人を探せ! ナイト2000 波止場の大激突!(THE FINAL VERDICT)」に近い構造で盛り上げている。
 今話は、そこにマッコードとリサの親子関係の修復に関わる人情話とマッコードと爆弾犯との関係話でも盛り上げ、爆発までのタイムサスペンスでも盛り上げるという、新シーズン開始直後の通常運営初回らしく盛りだくさんの気合の入った回。

 『ナイトライダー・コンプリートブック』での講評でも「アクションとアドベンチャーがノンストップで続いていく、ハラハラ感が効果的に演出された回」と好評である。

 序盤のマル秘作戦で警察に追われ、中盤以降では知事・警察を敵に回したことで警察に追われ、ラス前まで指名手配くらいっぱなしのマイケル。
 包囲網をかいくぐるために、マイケルは「LIC. PLATE」という機能を使い、ナンバープレートを変えて警察の目を誤魔化すが、これは日本未放映の箇所である。
 しかしキットみたいな、あそこまで改造されてハデなトランザムってそうそうないだろうに、ナンバー変えただけで違う車だと認識する警察の目は節穴じゃないのですかね?(笑)

「LIC. PLATES」作動ボタン いつものナイト2000のナンバープレート「LIC. PLATES」ボタンを押すと、プレートがくるんっと回転して別のナンバーに早変わり

 また、これも日本未放映になっているが、リサの話を親身になって聞くエイプリル、という描写があり、新キャラ登場直後らしくエイプリルのキャラクターを深めている。

 刑務所脱走時のターボブーストシーンはミニチュア撮影だが、オープンセットでのライティングの工夫と細かいトコまで作り込まれた背景、それから実車シーンとの編集具合で、見応えがあるシーンになっている。

KR23-1.jpg オープニングにも使われているターボブーストシーン(ミニチュア) KR23-3.jpg

 後半には、実車での低空ターボブーストシーンもあるので、実車アクションを望んでいる人にも良い回である。
 作戦の決め手としてのターボブーストが2回もあり、中盤にも1回あり、前回のスペシャルでターボブーストがなかったことの鬱憤晴らしか?(笑)
マッコード追跡劇に割り込みターボブースト! 爆弾輸送中に低空ターボブースト!

 


「殺人ヘリ攻撃ミサイルの恐怖!決死の空中戦 超パワー全開」
(原題“MERCHANTS OF DEATH”…訳すと、「死の商人」)

依頼人のカメラ(注:人名ですヨ)とマイケル ナイト2000と攻撃ヘリの戦いの結末やいかに?

 ナイトライダーvsエアーウルフ!
 …ということは、本国の制作陣は全然思ってないはず(今話の本国放送が1983年で、エアーウルフは1984年開始)だが、『超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ』『ナイトライダー』の放映期間がほぼ同時期の日本では、そんなことを思ってしまうのである。
 ファンが作ったMADムービーで「『ナイトライダー』対『エアーウルフ』」をやってる場合、大概この回が使われているようだし。

 女性の乗った車を爆撃する軍用ヘリのシーンから物語は始まる。デボンの旧友アメリアの失踪を調査するため、マイケルはアメリアの娘・カメラに会い、軍の倉庫で不正取引が行われていることをアメリアが突き止めたと知る。しかしその事実を証明することは困難を極め、マイケルはとある最終手段を使うが、そんなマイケルの下に冒頭の軍用ヘリが向かってくる…

 アクション一辺倒になることが多かったシーズン1に比べ、シーズン2になってから人情要素が厚いドラマが展開されることが多くなった。
 アメリアにほのかな恋心を抱いていたデボンの話もそうだし、アメリアの死を知ってからのデボンとカメラの描写もそう。
 その分アクションは少な目だが、空を制するヘリとの戦いというド派手さでカバーしている。
 ちなみに、「危機一髪!ナイト2000 窮地の女性を救え!(WHITE BIRD)」でデボンが語っていたフランスで出会った運命の女性とは、今話のアメリアのことだろうか?

 
 1時間枠のエピソードでマイケルが手痛く負傷する初めての回でもあるのかな。
 今までなら成功していた潜入作戦が通じないというところで、今までの回とは違う捻った展開になっている。

 シーズン2までキットに搭載されているモニターは2つあるのだが、この回はその2つともを同時に使って有効に活用している珍しい回。
 これ以降はあんまりにも使い道なかったのか、シーズン3の内装大改造時に1画面にまとめられたからなぁ。

手かがりの写真と風景を比較して、デュアルモニター大活用

 ヘリとの戦いは、キット無双とは行かない緊迫した戦いとなっている。
 熱戦追尾ミサイルを回避するためにこの回で実装されたウルトラマグネシウムと、出力を上げたマイクロジャム(電子機器妨害電波。劇中では「マイクロウェーブ発射!」とか言ってる)でヘリに対抗。
 ちなみに、ウルトラマグネシウムは「ROCKET FIRE」ボタンを押して発射しているな。
ロケットファイアボタン。今話ではこれを押してウルトラマグネシウム投下
 始終押され気味のマイケルとキットで、おまけに頼みのマイクロジャムも有効範囲外で効果薄。スモークリリース(煙幕)で敵の目を撹乱しつつ、地形を利用したターボブーストによる特大ジャンプでマイクロジャムを近距離照射して、何とかヘリに勝利をしている。
 ナイト2000の機能をこれでもかとフル活用。
 やっぱり、メカvsメカでいい勝負繰り広げる話は好きだなぁ~

マイクロジャム照射ボタン 煙幕(スモークリリース)ボタン。…ん? マイクロジャムボタンのアップ時とボタン配置が違うゾ…オープニングでもおなじみ、ヘリより高くジャンプするナイト2000(ミニチュア)
 

 「デボン逮捕!決死の脱獄 迫る巨大トレーラー!橋上の対決(NO BIG THING)」ではキットをパンクさせて修理代稼ごうと目論んだガソリンスタンドのオヤジが出てきたが、この回でも自分でパンクを仕込むガソリンスタンドのオヤジが登場。前のオヤジは給油していて停車中の車に小細工しようとしていたが、今回のオヤジはマイケルの去り際に「おっと大変だ、パンクだよ」と言った後にニードル突き刺しているので、普段はよっぽど小細工の手際がいいんだろうなぁ、などとこのシーンを見るたびに要らんことを思ってしまう(笑)
 どっちのオヤジにしろ、無敵外装のナイト2000の前に醜態をさらす羽目になっているのが、痛快である。

 日本放映版では、マイケルとキットにちょっかいを出すバイクライダー二人は「どこにでもいる」田舎町の暴走族という風な描写だったが、日本未放映部分ではその前に、町で女性に乱暴なナンパを仕掛ける二人の様子があり、それを乱暴にたしなめたマイケルを恨んで最後までちょっかい出すという感じになっている。

スキーモード発動ボタン。やっぱりボタンの配置が他のアップ時と違う… スキーモードで、通行妨害する暴走族を抜き去るナイト2000

拍手

 ディスク7・8は、通常放送版の収録は1話ずつのみ。
 ディスク7には前に書いたようにパイロット版(2時間)が収録されていて、ディスク8にはナイトライダーの直系の続編『新ナイトライダー2000』が収録されている。

 シーズン1のオープニングもこれで見納め。
 しかし、DVDにはオープニングの日本語吹き替え版は途中の部分までしか収録されていない。
 日本放送版ではシーズン1該当話数はシーズン2の後に放送され、それに合わせて、シーズン1該当回のオープニングもシーズン2準拠で、ボニーとエイプリルの部分だけ差し替えた日本オリジナル編集でされているので、吹き替えが微妙に合わないと思われ。
 でもシーズン3のオープニングの吹き替えも不完全なので、ボニーのことをちゃんと紹介したオープニングはシーズン4以外ないことに…
 …恨むぞユニバーサル。


「コンピューター泥棒を追え!ナイト2000大追跡ジャンプ!!」
(原題“NOBODY DOES IT BETTER”…訳すと、「誰も上手くやれない(アイツが一番上手くやる)」)

デボンとスティーブス社長に調査概要を話すマイケル 気が弱そうだがジュリアンが怪しいと睨んだマイケルは… ジュリアンを尾行・隠し撮りするフラナリーにマイケルの捜査は妨害される
 ゲーム会社に産業スパイが入ったことについての調査依頼がナイト財団に入る。マイケルは会社幹部のジュリアンが怪しいと睨んで調べるが、彼の周りにはフラナリーという謎の女性がつきまとっていた…

 冒頭は、目出し帽を被った全身黒タイツがゲーム会社に侵入しようとするシーンから始まる。
 「今話の事件の発生か?」と思ったら、その犯人はすぐに捕まってしまい、社長室まで連れてこられたらそこにデボン登場、目出し帽を取ったらその正体はマイケルであり、今回の事件がすでに起こっていて既にナイト財団が調査を開始していたと判明する…
 シーズン1も終盤となり、フラナリーに本筋とは違うところで翻弄され事件の核心に迫れないマイケル、後々に判明する真犯人の正体など、凝ったシナリオが展開されるようになってきた。

 マイケル・ジュリアン・フラナリーが犯人に捕まった後のカーチェイスシーンや、真犯人との最終決戦では『ナイトライダー』に珍しい雨中の戦いとなっている。
 …ただ、最終決戦の撮影は、キットのカウル横に取り付けたカメラからの映像が、レンズが泥水で汚れまくっていて、ほとんど見えないという残念な事態に(汗)
雨中の戦い(1) 雨中の戦い(2) 雨中の戦い(3)

 


「死の銃撃戦!マイケル・ナイト2000」
(原題“Short Notice”…訳すと、「性急な通告」)

強襲者とのもみあいの末、マイケルは相手を射殺してしまう… マイケルの容疑を晴らす証人ニコルと娘ナタリー
 ヒッチハイクしていた女性・ニコルを乗せ街まで向かう途中モーテルに泊まったマイケル。そこに二人組の男が襲いかかってきて、マイケルは格闘のもみ合いの末、男の一人を射殺してしまう。ニコルは姿を消し、マイケルは第二級殺人容疑で逮捕されてしまう。デボンの助けで保釈されたマイケルは、陪審が始まる前に自分の正当防衛を証明しなければならなかった。正当防衛の証人であるニコルを探し当てるが、彼女は陪審での証言を拒否。モーテルを襲った二人は、ニコルの夫ハロルドの部下で、人質になっている娘ナタリーの救出をニコルは目指していたが、ハロルドは自分の下から逃げたニコルを制裁しようと躍起になっていた。マイケルは娘を助け出す代わりに証人になってくれと頼むが、一方、部下を殺されたハロルドはマイケルへの復讐をも企てていた…

 日本未放映のエピソード。
 マイケルに殺人容疑、しかも証人は証言拒否でいきなり背水の陣、別の事件を解決しなければならず、おまけに命を狙われる、という緊迫したストーリーが展開される。
 こんなに魅力的なエピソードなのに、なんで日本で放映してくれなかったのかと恨みに思うほどの出来である。
 正当防衛とはいえ、実際に引き金を引いたのがマイケル自身、というのがネックだったのだろうか?

 「事件を解決しないと、証言者が協力してくれなくて、ピンチ!」という展開は、「消えた証人を探せ!爆走ナイト2000波止場の大激突!!(THE FINAL VERDICT)」と似たものがあるが、あっちが、証言者が必要とされている事件と証言者が抱えている事件がまったくの別物で、片方が「いやぁ、証言が間に合って無実になって良かった」とひどく簡単かつ強引に解決された、というものであったのに対し、今回の話は、どちらも同じ犯人、しかも一つの当事者は主人公マイケル本人なので、クライマックスで敵と対決したら両方の問題がキレイに解決、ということで話としてまとまりがいいよな。

 後半は、ニコルと救出した娘ナタリーを裁判所まで送る旅になる。
 キットと秘密の会話するナタリーの様子が微笑ましい。
 特に、ナタリーは「楽しくないわ」が口癖("fun"という単語を良く使う)のようだが、終盤のアクションシーンでキットの派手な走行を体験して、「面白い?」というキットの問いに「うん!(Year!)」と満面の笑顔で答えているのが、何とも微笑ましい。

 キットがナタリーを脱出させている間、マイケルとニコルはハロルドたちとガチンコ対決。
 リボルバー式拳銃を片手に、カントリー風の建物の影を進みながら敵と銃撃戦を繰り広げるという、西部劇の世界が展開されるのが憎い。
 最後の、キットと敵の車が真っ向から接近し合ってのチキンレースは、無敵カー・キットの性能を見るに結果は明らかなのだが、それでも低い位置からのカメラの撮影映像をクロスカットさせて見せるのは、燃えてくるシチュエーションだねぇ
片田舎の町で、リボルバーを片手に、敵と銃撃戦が始まった! キットと敵の車とのチキンレース!

 最後、マイケルが話の冒頭の状態になぞらえてニコルに「ヘイ、ヒッチハイカー、乗ってくかい?」と尋ねて、二人いい感じで財団まで戻っていく、始まりと終わりを意識した〆方も快い。 


 

 …と、シーズン1のエピソードはこれで終わったわけだが、DVDセットに収録された最後の話、『新ナイトライダー2000(KNIGHT RIDER 2000)のこと…

『新ナイトライダー2000』のドリームカー・ナイト4000。ダッヂ・ステルスをベースに造られた、どー考えてもターボブースト不能のフォルム(笑)

 うーん、ナイトライダーファンならば誰もがそうだと思うが、あまりこの作品について語りたくないなぁ…

 いや、ある種の言いたいことは山ほど出てくるので、語れないワケではないし、むしろそのことで語りたい人もいるだろうが、それはすなわち壮絶な愚痴り合いになることを意味する(汗)

 『ナイトライダー』シーズン4の終了から5年、放映当時は10年先の未来だった西暦2000年を舞台にして、マイケル・デボン・キットが再集結、新たなメンバーも加わって、『ナイトライダー』の新たな物語が始まる……というのがこの『新ナイトライダー2000』
 以前、私がまだ満足にインターネットも見られず、シーズン3より後の話がどのようなことになっているか知りもしなかった時分のこと、私の何度目かのナイトライダー熱が再燃していて、どうしてもシーズン3より先の話が見たい、というか『ナイトライダー 激突!装甲戦車』(=シーズン4第1話)以外にそんなものがあるのか、いや存在していてくれ、などと思っていた時があって、そんな時に深夜の映画放送枠に「ナイトライダー」の文字を見つけて、喜び勇んで見た思い出がある。
 新聞のTV欄には「字幕版」(=吹き替えは無い)と書かれていて、作品を見るまでは「なんで吹き替えてくれないんだよ!」と怒ってさえいたと思うが、実際見てみた後はこう思った…

「ああ、吹き替えじゃなくて、本当に良かった」と(汗)

 だって、佐々木功さんたちの声で吹き替えされていた日にゃ、それで慣れ親しんでいる私にとっては、その作品を正史扱いにしなければならなかった(オフィシャルでは正史なので、個人的な気分として、という意味だが…)ので。これが私が愛した作品の真の結末なのだ、と。
 つまり、それほど期待にそぐわなかった作品を見せられたということですね。

 なんせ、無敵を誇った82年型トランザムのナイト2000は、登場シーンであっさり分解され済みで姿が出てこない…
 かつての熱血漢・マイケルはすっかりヘタレで何とも残念な姿になっていた…
 デボンにとって残念な結果が訪れるが、それが本筋の事件の進展とは関係ない流れで起こって必然性が感じられない…
 今話で退場するマイケル・デボンに代わって、その二人からかなり見劣りする主役コンビに交代…
 ニューデザインとなったキット…ナイト4000は見た目カッコ悪い上に機能がちっとも魅力的じゃなくてスペシャルカー感皆無…
 オリジナルシリーズで魅力的だった勧善懲悪のシンプルな流れに比べ、この話の終劇時の爽快感は相当薄い…

修理したキット搭載の57年型シボレーを、デボンとマドックと試運転中のマイケル 中盤までのキットはこんな感じ。有り合わせの修理なのでガワがないのはいいとして、向きが上下逆じゃあないですか? コンビを組むことになるショーンとマイケル ナイト4000に搭載された機能は、スタンガン・マイクロロック・バーチャルリアリティ表示ウインドウ・水上走行…うん、どれも地味!

 他人が見れば、少しは面白いところ・魅力的なところも見つけられるかもしれないが、個人的には『ナイトライダー』としてみる上での不満点の方が大きくてねぇ…
 というか、このDVDセットはなぜにこんな位置にこの作品を収録してるんだろうか。この後は、シーズン1から直結のシーズン2・3が控えているのに。


 …ということで、気を取り直して、シーズン2と3を見よう!!(笑)

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「激突!キット対マイケル・悪魔の洗脳!奪われたナイト2000」
(原題“CHARIOT OF GOLD”…訳すと、「黄金の古代戦車」)

ボニーが敵に寝返った!? 孤立無援状態のマイケルは遺跡に放り出され重機に襲われる! 洗脳されたキットがマイケルを殺そうとし、マイケルはキットに呼びかける…
 考古学者・リットン博士からの依頼を受け、発掘現場を訪れたマイケルだったが、現場に着くとリットン博士は錯乱しておりマイケルに襲いかかり死に至る。時を同じくして、ボニーが世界の叡智が集まるヘリオス会への入会を果たす。入会の報告にやってきたヘリオス会のドゥビル教授はリットン博士と親しかったため、デボンとマイケルにリットン豹変の原因調査を依頼。ヘリオス会入会記念パーティに潜入したマイケルはそこで怪しい女性を目撃。そして、ヘリオス会内部では、マイケルやボニーの知らないところで、ナイト2000強奪計画の準備が進んでいた…

 日本放映順では、この話が8時枠放送版でのボニー初登場回(ただし純粋な放映順なら、「日曜洋画劇場ナイトライダー5 赤い殺人カー」が先)である。
 その前の放送話で流れていた予告編でも「新メンバー・ボニーが登場!」と謳われていた。
 それを強調するように、この回のラストの吹き替えでは、ボニーに対して「歓迎会でございます」とマイケルが食事を持ってくるシーンがある。…原語では、「スクランブルエッグとか持ってきた」とだけ言ってるんだけどね。
 本国放映順では「激闘!善と悪2台のナイト2000」以来久々にボニーが目立った行動をする回であり、同時にボニーの行動に焦点を当てた初めての回でもあり、日本放映順でこの回をボニー初登場回とすることで、これからマイケルと共に活躍していくことになるボニーの印象を強めようという算段だったのか…
 …ただ、クライマックスの一番いいところのマイケルのセリフで「ボニー、俺たちがやってきたことを思い出せ!俺たちはチームだ、最高のチームだ、良きパートナーだ」という、初登場という印象をぶち壊しにするセリフがあり、放映順と齟齬が。
 本国放映順ならば、やっと仲間の絆を確かめるセリフが来たか、という感動的なセリフなのだけれど。

 ボニーとキットが敵側に洗脳されて、孤立したマイケルピンチ、という話。
 キットがいれば困難な状況も即解決、という今までの基本路線を外しにかかっていて、本国順では前回の「偽礼大量生産!!平和な町にはびこる組織犯罪」で、キットも行動不能になって投獄されたマイケルピンチ、という話から一歩進めた形。
 今話は「激闘!善と悪2台のナイト2000」で悪役版のキット(カール)が出てきてキットと同じ能力で悪事を働く、という話と同じような側面があるが、キット自身が寝返って敵になるというのはまた違った趣がある。
 こういう話では取り戻す過程が面白さを左右するが、描写時間は割かし短め。
 機械相手にしてるくせに話し合いによって解決してしまうのはツッコミどころと言えるかもしれないけれど、しかし、機械に疎いお茶の間には人情があって分かりやすい。
 それに設定的にも、キットの基本プログラムがマイケルを守る・傷つけないよう設計されているので、それに反する追加プログラムを載せて実行させても基本プログラム通りに修復されて正気に(元に)戻るということで、納得の解答が用意されている。
 それよりも、投薬されてるボニーが至極あっさり正気に戻るほうが拍子抜けかもしれん。

 最終決戦は、本国順ではナイトライダー初の雨天での戦い。好天ばかりのハリウッドでは珍しい。
 この後の「コンピューター泥棒を追え!ナイト2000大追跡ジャンプ!!(NOBODY DOES IT BETTER)」でも雨中の戦いだったし、撮影時期的に雨期だったのかな?
 正気に戻ったキットが、敵とのカーチェイスでスキーモード・ターボブーストと眼福のアクションをかましくれるが、最終的に、キットの走りとは関係なく敵がハンドル操作誤って…というかわざと砂山に突っ込んで自滅してるようにしか見えないのは、どうなんだろう?(笑)


 この話ではリットン博士の血圧・血流状況を確認するため、キットが腕にはめる型の血液分析装置を出すが、日本放映版ではカット。
 すでに放映していたシーズン2では、スキャナーによる無線診断がキットの標準装備になっていたから、それよりも前時代的に見える有線式の装置を出すとマズかったか。
 ちなみに、この話で血液分析装置が出てきた箇所には、後の話でアナライザーが取り付けられることになる。
"BLOOD ANALYZER"(血液分析装置)作動スイッチ 血液分析装置・本体 計測は被験者に直接取り付けて行う

 本国順では、この回でキット装備の追加というか、コムリンクを介しての無線遠隔開錠ができることが明らかに。
 劇中の台詞には説明ないのだが、設定では物体の固有振動数に合わせた波長で共振を起こしてモノを自在に動かすことができるという科学的な理由付けがある。
 …のだが、子ども時分に見てた時はどういう理由で動かしたり開錠してるか分からなくて、オーバーテクノロジーのキットとはいえ、もはやドラえもんレベルの科学力だなぁと思っていた。
 いや、今聞いても、この機能だけ科学考証の世代レベルが他と段違いじゃん、と思うほどだが。
 ちなみに、日本放映版の次回予告では「新機能追加」とか謳ってたが、マイクロジャムはシーズン2で散々使ってますよ。
 とにかく本国順では初登場の機能らしく原語では「開けられるか?」とマイケルが聞いた後、「もちろん。鍵のメーカーや製造番号まで判りますよ」というキットからの機能説明と「お前は至れり尽くせりの車だな(You're a full-survice car)」とマイケルの感想となっているが、吹き替えでは「ずいぶん旧式のダイヤル錠ですね、少々お待ちを」―「毎度お世話になりますねぇ」と何度も使ってることを印象づける真逆のことを言っている。

 

「危機一髪!ナイト2000 窮地の女性を救え!」
(原題“White Bird”…訳すと、「白い鳥は…」)
スティービーとマイケル 迷いを覚えるマイケルにデボンが諭す…
 新聞を見て慌てて走り出すマイケル。新聞にはステファニーという女性が犯罪組織と関わりがある人物として報道されていた。マイケルはステファニーの保釈金を用意し彼女を解放する。しかし、ステファニーにはマイケルと面識はなかったが、マイケルは彼女に執心していた。それもそのはず、ステファニーはマイケルがかつてマイケル・ロングだった時の婚約者だったのだ。ステファニーは命を狙われることになり、マイケルは財団で彼女を匿おうとするが、デボンはステファニーに固執するマイケルが気がかりだった。

 日本未放映の話。
 未放映の理由は簡単。日本放映順では時系列の整合性が取れないからだ。
 今回の話は続編があり、その続編・シーズン2「ビデオテープは死のサイン!芸能界潜入!マイケル歌手に!!(LET IT BE ME)」を先に放送していたから。
 あんな、本編の3分の1がマイケル…というかデビッド・ハッセンホフのリサイタルみたいなことになっている薄い内容の回を放映してこっちをお蔵入りにするぐらいだったら、こっちのためにとっとけ!
 しかし、ボニーとエイプリルが双方の話の展開に大きくかかわっているため、シーズンを跨いでのエピソードの入れ替えは困難を極めるな…

 今までの話であれだけタフガイぶりを見せてきたマイケルが初めて弱気な表情、それも情けないといってもいいほど憔悴した表情が見られる回である。
 情けないのが残念だが、しかし、一番の思い人を救えずに病院のベッドで寄り添うマイケルのその様子や別れ際の様子は、当たって砕けろで何でも解決してきた単純明快なマイケルの意外な一面を描写して、マイケルのキャラを深めている。
スティービーの回復を涙ながらに願うマイケル スティービーとの別れ際に涙を堪える騎士

 マイケル・ロング時代の婚約者が現れたということで、あれだけマイケルにツンケンしていたボニーも、沈みがちな今話のマイケルには同情的・協力的になり、デボンも愛を取り戻しかけている二人の今後の運命が過酷になるだろうことを心配してマイケルに助言するなど、周りの登場人物の描写も深まっている。

 初対面のはずのマイケル・ナイトに信頼を覚える自分に戸惑いながらもマイケルを受け入れていくステファニー(スティービー)も魅力的な人物として描かれている。
 さらに言うなら、中の人というか、マイケルとスティービーを演じるデビッド・ハッセンホフとキャサリン・ヒックランドはこの時期実際にお付き合いしていたということで、その部分が演技やフィルムの出来に影響しているところはあろう。

 クライマックスの、空港で逃げる犯人の乗るセスナと並走して、セスナのどてっぱらに強烈なターボブーストかます豪快なアクションシーンは眼福モノ。
 これだけでもこの回を見た甲斐があるのに、なぜ日本で放映してくれなかったんだ!
今回のターボブースト・エスケープ! 今回のターボブースト・アタック!

 エンドロールがこの回から、砂漠を手前に向かって走ってくるキットの映像に本格的に代わる。(「偽礼大量生産!!平和な町にはびこる組織犯罪」で一度このエンドロールになっている)
 以前のマイケルの顔を映しつつのエンドでは、今話みたいなマイケルが抒情的に総括して終わる回では余韻を作り出すことができなかっただろう。

 ただ、その直前、マイケルと悪漢との対決で大事な館の調度品をメチャクチャにされたデボンに、マイケルが「修理するよ!」「…やっぱダメだな」とかやってるこの回唯一と言ってもいいギャグシーンがあるんで、抒情感減少してるかもしれんが(笑)

 ちなみに、『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、この話がシーズン1で撮影された最後の話だということ。
 シーズンの打ち上げ後、デビッドとキャサリンは婚約して旅行へ、シーズン2放映期間には結婚・婚約旅行に行っていたらしい。
 この時分はそんなに絶頂期だったのに、十数年後、夫婦関係が最悪の結末を迎えることを、デビッド・ハッセンホフはこの時点ではまだ知らない…(汗)

 


「陰謀を暴け!トラック乗りを狙う強盗」
(原題“Knight Moves”…訳すと、「騎士と渡り行く」)
マイケルとテリー
 デボン「傷つけんでくれよ。このトレーラーは高価なんだ」/マイケル「俺の給料より?」

 この話も日本未放映になった理由が簡単だ。
 このシーズン1の後に放映するシーズン3の中に、トラッカーを題材にしたほぼ似たようなあらすじの話があるから。
 個人トラッカー連合を狙った事件が起こり、マイケルがガードする中連合は輸送を続けるがことごとく妨害され、最後はF.L.A.G.総出の作戦で敵と直接対決する…
 シーズン3のはトラッカー家族を描くことが大きな主軸だったが、この話はトラッカーとも渡り合える男勝りで勝気な女性・テリーの生き方をマイケルとの関わりで見直していくことが大きな主軸である。
 原題の"Knight moves"は、直訳だと「騎士が動く」という単純なサブタイトルに見えるんだけど、調べたところ1976年にヒットした青春ロック"Night moves(思い人と過ごした夏の夜の渡航)"というのがあって、そこから引っ張ってきたと思われる。テリーの境遇と重ねたものか?

 何かとハマりやすいキットだが、この回のキットはトラック無線にハマってる。
 『ナイトライダー』のOPに出てくる、ハットを被ったデボンとマイケルが財団トレーラーの周りを指さしながら歩くシーンは、この回のもの。

 マイケルに嫉妬した町のトラッカーたちがキットに悪戯するモーテルのシーンで、無人のキットが動く際、カメラに映らない位置で中に隠れているスタッフの姿が助手席にちらりと見える(笑)
おや? 無人のはずのナイト2000の助手席に人影の動きが…

 財団トレーラーで囮作戦を行う際、運転席を狙ってきた敵の目の届かない後部ハッチからキットが隠し玉で出てくるシーンは、作戦として単純でお話的には面白みというか意外性に欠けるが、秘密ハッチから秘密兵器登場な流れはオトコノコの感性をくすぐるものがあって好きだなぁ~

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「爆殺!狙撃!事故続出!恐怖のサバイバルレースに勝て!!」
(原題“GIVE ME LIBERTY OR GIVE ME DEATH”…訳すと、「自由を与えよ、さもなくば死を」)

リー将軍(違)をターボブーストで追い越すキット 無公害の次世代エネルギーエンジンカーによるレース大会の開催中、不可解な事故が続出。主催者からの依頼を受けたナイト財団は、犯人を突き止めるため、マイケルとキットをレースに参加させる…という話。

 この話でナイト2000のエンジンは、無公害の水素エンジンに乗せ換えられる。

 ファンの間では、未来を先取りしたドリームカーというナイト2000のイメージから、「ナイト2000は水素エンジンで動いている」というのが定説になっていて、このエピソードがその説の基になっている模様。
 実際、パイロット版のデボンも「ナイト2000は低公害のエネルギーで動いている」旨の発言をしている。
 ただ、「デボン逮捕!決死の脱獄 迫る巨大トレーラー!橋上の対決(NO BIG THING)」の中では、ナイト2000にガソリンを給油しているシーンがあったりするので、ファンの間では、ナイト2000が水素エンジン常備の車なのか、はたまたこのエピソードの中だけ特殊で、普段はどこにでもあるガソリン車になのか意見が分かれるところ。
 少なくともシーズン3の「恐怖の高圧電流・消えたナイト2000(LOST KNIGHT)」では字幕で「ハイオクの力を見せてやる」(吹き替えは「こっちの加速を見せてやろう」)と言っているので、それまでの間にはエンジンを付け替えているだろうし、なによりナイト2000は時折、リアから低公害カーとは思えないぐらい凄い排気ガス吐く時あるので(笑)、基本ガソリン車なんでしょう。

 狙撃した銃や起爆スイッチが隠す様子もなく無造作に置かれていたのに、真犯人が用意したニセの証拠と疑うことなく、「銃が出てきたゾ。“俺は違う”とか言ってるケド、この人犯人ね。ハイ、連行~」みたいな感じで強引に事件解決判定したり、その後に「前のは勇み足だったが、今度は間違いない!」とさらっと自分の結論が間違ってたのに触れて悪びれる様子なく自信たっぷりにさらに間違った結論を話すなど、この話のデボンは、どこぞの推理マンガのおっちゃんっぽい迷探偵的な言動が光る(笑)

 冒頭でボニーをディナーに誘ったと思ったら、レース前にソーラーカーのドライバーにモーションかけたり、記者のリバティに同乗してもらえずにプリンス兄弟の方に靡かれてガッカリするとか、プレイボーイ的なマイケルが見られる。

 言動が粗暴でリバティに乱暴を働いた挙句犯人に爆殺されてしまうプリンス兄弟は、『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、同時期に放送されていた『爆発!デューク』という番組に似たようなキャラクターや車(リー将軍)が出ていて、それをマイケルとキットがターボブーストで飛び越えてしまうとか、このエピソードは『爆発!デューク』へのあてつけもあったよう。

 ターボブーストによる加速が見られる3回目。でも、ジャンプ用途でターボブースト使う時には、この回だけなぜか“ロケットファイヤー”(「重戦車砲撃網大突破」での火炎放射?)のボタン押したらジャンプしてる。
 この回だけスイッチの名前が変わってるのかと思いきや、終盤のジャンプアクションではちゃんとターボブーストのボタン押してジャンプしてる。
 謎だ。
ロケットファイアボタン。今話ではこれを押すとジャンプする… おなじみのターボブースト点火スイッチ

 終盤のリバティとマイケルとキットを交えた漫才は、日本放送版では削られていて、楽しいシーンなのに惜しい。


 「殺しの暗号トパーズの謎!大追跡!ジェット機に飛び乗れ!!」
(原題“THE TOPAZE CONNECTION”…訳すと、「トパーズの繋がり」)

離陸を阻止しようとするマイケルとキット ロイズという記者が殺害されるが、彼は殺される数日前にナイト財団にある暴露記事の調査協力を依頼していた。“トパーズ”という暗号で呼ばれていたその暴露ネタの対象が犯人と睨んだマイケルは、ロイズの娘のローレンを尋ねるが、彼女はマイケルに非協力的。“トパーズ”についてロイズと一緒に調査していた男もローレンと接触前に殺害され、マイケルとローレンはそれぞれ男が調査していたラスベガスへ飛ぶ。“トパーズ”にアクセスするためには、6ケタのコードが必要だと判明したが、そこには犯人の影もあった…というのが今話の概要。

 日本放送時の予告では、サブタイトルには“大追跡!ジェット機に飛び乗れ!!”とあり、セスナ機内で犯人に捕まるローレン、セスナ機を追うキット、「未確認物体(=キット)が2番滑走路を失踪中!」という興奮気味の管制塔の音声、サンルーフを開けてセスナ機に飛び移ろうとするマイケル、というモンタージュになっていて、ここがクライマックスのバトルシーンかと思わせるワクワクさせる仕様になっていたが…
 本編では、管制塔の音声はローレンに出し抜かれたマイケルがセスナに追いつこうとする情けないシーンで使われたものだし、犯人がジャックしたセスナ機に飛び移るシーンも結局マイケルが落下し救出失敗、クライマックスバトルは別の場所で、という何ともガッカリな詐欺仕様だった(笑)

 ローレンに出し抜かれてラスベガス行きのセスナ機に乗れずじまいになったマイケルが、キットの快速でセスナ機よりも早くラスベガスに到着するというエピソードが見られる。

 誕生日祝いにマイケルとローレンがラスベガスを遊びまわるシーンは、ラスベガスの夜景のカットに、マイケルたちの遊ぶ姿をオーバーラップさせるという演出が古いなと感じるが、『ナイトライダー』ではこの演出は珍しい。

 中盤の、セスナ機に飛び移り後尾翼を破壊しようとするマイケルのアクションシーンは中々の迫力。上記の通り、結局落下して失敗するが。
 ちなみに、かなりどーでもいいことだが、落下してケガしたマイケルを診てくれた医者さんは、デボンの話では「先生が月に一度のラスベガス詣でにいらしていた」と言われ、医者さんは吹き替えでは「月に一度ではない、年に一度だ」と訂正するが、原語では「半年に一度だ(My forays are sami-annual)」となっている。…どう訂正してもカジノ好きなことには変わりないんですが、この医者さん(笑)

 “トパーズ”の暗号の答えが、とある人のスリーサイズ(インチ換算)だったというのは、その人を本当に愛してるから故、という解説だったが、スリーサイズをパスワードにしてるなんてそれとは真逆の、体目当ての下半身的な想像しかできんのですが(汗)

30メートル大ジャンプ
 ラストのアクションシーンでは、30メートルもの幅がある谷を大ジャンプするキット。
 この迫力のカースタントシーンは、よっぽど快心の出来だったのか、「コンピューター泥棒を追え!ナイト2000大追跡ジャンプ!!(NOBODY DOES IT BETTER)」やシーズン3の「恐怖の高電圧 消えたナイト2000(LOST KNIGHT)」でも使われていて印象的だ。
 …同時に、ジャンプの様子をカウル横の低位置に取り付けたカメラで撮影した迫力のショットにチューブ(『ナイトライダー・コンプリートボックス』によるとカメラのケーブルが外れてしまったもの)が映っているのが気になることでも印象的なシーンだが(汗) 


「偽礼大量生産!!平和な町にはびこる組織犯罪」
(原題“A NICE, INDECENT LITTLE TOWN”…訳すと、「とあるステキで、ゲスな町」)

町中をスキーモードで犯人追跡中のキット 大通りをターボブーストで大ジャンプ

 偽札犯オースティンを追って、とある町までやってきたマイケルとキット。その町ではナイト財団が、最も犯罪率の低い町として表彰式を行っているところだった。そこに現れたオースティン。彼は、警察と印刷業者とグルになって、この町で偽札を作っていた。オースティンを追うマイケルは警察に捕まってしまう。

 街の中でナイト2000のカーアクションを行うというのが、すごいスタントだ。
 対向車線から車来ている中をスキーモードで長距離追跡したり、細い路地を二台の車がビュンビュンと走り回ったり、二車線の大通りをターボブーストでオーバージャンプしたりと、大迫力のスタントシーンを堪能できる。
 一か所、ジャンプ台が盛大に見えていて醒める箇所がございますが(笑)
 あと、後半、脱獄したマイケルを探す警察の追跡を撒くために、キットがおばちゃん乗せて町中暴れまわって多数のパトカーを翻弄してるところは楽しい。

 こんなに見応えある話なのに、日本未公開なのが惜しい。
 途中のキットによる刑務所破りが、パイロット版のを丸々使い回しているのが、視聴者に白けられると思ったのかしら?
 それだったら「マイケル連続危機!フリスビーが狙う!猛毒が襲う」もアウトになるな。その理由ではないか…

 ちなみに、キットがマイケルから直に紹介された以外の人物と話すのは今回が初めてのような気がする。
 リフトアップされて捕まってたのを誤魔化して「筋トレしてる最中なんです(Spinning my wheel)」とユーモラスにジョーク飛ばすキットも愉快だ。
 車が勝手に動くことを変に思いながら、キットを捕まえることに頭がいっぱいで、まるで小動物を捕まえる時みたいに知恵を働かせてキットを行動不能にして捕まえた時に誇らしげな警官二人の様子は、コントじみててなんか好き。
 ここら辺のやり取りもちょっと楽しいし、マイケルとキットが双方ピンチになってしまうという緊迫感がある(本国放送順では)初めてのエピソードなので、未公開なのがつくづく惜しいなぁ…

 オースティンという悪役キャラの造形が気になる。
 立場上はただの偽札の運び屋ってだけなのに、態度デカいなぁ~
 警察の人間に協力してもらって匿われてるという破格の待遇に対し「料理がマズイ」などと散々悪態吐きまくり、CIAの人間に睨まれるような行動をするなと仲間から怒られているのに「なるほど。で、酒はどこだ」と反省の色なし、おまけにそのCIAエージェントを殺してしまうという後先考えないにも程がある行動を取り(CIA本局が本腰を入れて潰しにかかってくるに決まってる)、挙句愛想つかした仲間の方に逆に銃を向けて儲け横取りとか、絵に描いたような“自信だけ十分だが致命的に頭の足りない悪役”だなぁ(笑)

筋トレ中(違)のキット キット、マーサおばさんを乗せて警察を翻弄中

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 『ナイトライダー』の日本向け販売版DVDの全シリーズ中、このDVDの巻だけ、全話日本未放映!
 第1シーズンがどれだけ勿体ないことになっているか、よく分かる巻だ。
 また、この巻でマイケルたちが扱う案件はすべて依頼が来たもの。それまでの話とか他のシーズンでは、巻き込まれ型とか身内が関わった事件を捜査するものも数多く見られる中が、他からの依頼で困った人々を助けるというナイト財団の本来の機能を発揮している話ばかりで頼もしいのに。
 


「潜入!殺人アカデミー テロリストの野望を砕け」
(原題“A PLUSH RIDE”…訳すと、「豪華な渡航」

発展途上国首脳護衛チームの特訓風景 テキサスの酒場で秘密会議中のマイケル・デボン・ボニー 今回のターボブーストシーン…あれ?リトラクタブルライトの片方が(汗)

 ナイト財団が関わる、発展途上国の首脳たちを集めた会議に、首脳たちを狙う暗殺者が紛れ込むという情報が入り、暗殺者の潜入が最も疑われる護衛チームの訓練にマイケルも加わり、訓練を受けつつも、暗殺者が誰かの捜査を開始する、という内容。

 なんでナイト財団が主体っぽく第3世界のお偉いさんを呼んでいるのか、ナイト財団の政治的影響力がよー分からんところはある。

 それはともかく、推理要素も強く、訓練を受けるマイケルという図も物珍しさが面白く、犯人発覚後のラストバトルにも迫力があるのに、日本で放送されなかったのは惜しい。
 “虎穴に入らずんば虎児を得ず”の潜入作戦が「決死の替え玉作戦!ナイト2000凶悪武装軍団マル秘計画を暴け!!」と内容が被っているのが日本放送が避けられた理由かなと考えたが、どっちもシーズン1の話だし、この2話前にその話を放送していた本国版の立つ瀬がない(汗)
 それよりも、キットのボケが過ぎるのが日本放送版の障害?
 バッグの中身(に怪しいものがないか)を調べろと言われたら下着の種類とか要らんトコまで調べてしまい、怪しい動きをした人物によってマイケルが危機的になるのに以前言われたことを額面通り受け取って何もしなかったり、「事件の骨格を知りたい」と言われているのに人間の骨の構造の説明を始めたり、いかにもコンピューターっぽい融通の利かないキットのボケっぷりが全開。
 日本放送順だと、とても20話以上マイケルや人間の相手をしていて慣れている風には見えないし、見えるように日本側で編集するのもこれでは骨だろう。
 でも、そこら辺のキットのボケの描写が今話の面白いポイントの一つではあるのだけど。

 途中マイケルが、訓練生についての調査をデボンに中間報告する場面があるのだが、マイケルたちが訓練している様子にボイスオーバーさせて、手紙の内容を読み聞かせているような演出になっているのが、『ナイトライダー』の他の話には見られない珍しい手法。

 暗殺者の正体については、この手の推理モノパターンではお約束とも言える結果になるが、しかしこの結果はズルいというか「捜査意味ないやん!」と思われても仕方ない……というか、私は「真相が手抜きだ!」と思ったぞ(笑)
 しかしこうでもしないと、ラストのバトルが盛り上がらんな。

 発展途上国のお偉いさんが最後ウエスタン・バーでバカ騒ぎして終わり、というのはお偉いさん呼んでそんなオチでいいのだろうか、と不安に思わなくもない(笑)


「大統領暗殺犯を追え!記憶喪失の美女の謎」
(原題“FORGET ME NOT”…訳すと、「私を忘れないで」


記憶喪失のミッキーに話すマイケルと大統領の娘マリー・セレナ 崖上からのターボブーストで駆けつけるキット 最終決戦地でキット馬術に挑戦!?

 中南米の某国からやってくる大統領を暗殺から守ろうとマイケルが捜査していたところ、途中知り合ったミッキーという女性が襲われ記憶喪失になる。マイケルは暗殺者を探しながら、ミッキーの記憶を取り戻そうとする…という話。

 ストーリー的には、「女性が暗殺についての重要な情報を握っていて、記憶喪失を解決しないと暗殺の陰謀を阻止できない」というパターンなのだが、字幕が悪いのか、大統領暗殺の陰謀の話と記憶喪失の話が変にバラバラに進行してる印象を受ける。
 「記憶喪失を解決しないと暗殺計画を阻止できない!」という部分を強調するところがない気がする。

 暗殺阻止を依頼する大統領の娘・マリーエレナと記憶喪失のミッキーの二人を相手してるマイケルは、プレイボーイっぷりがここイチバンだ(笑)
 …おっと、マイケルの学生時代の愛車に嫉妬するキットもいたか(笑)
 初期のプレイボーイっぷりは「爆殺!狙撃!事故続出!恐怖のサバイバルレースに勝て!!」でも見られるが、今回は南部の海辺が舞台になっているので、水着だったり風呂上りでバスタオル姿だったり、肌の露出度の高さが今話のキモ。
 『ナイトライダー・コンプリートブック』の解説によると、世界中で視聴率が一番高かった回とのことであり、どこの国でも男の興味は一緒だなぁ~
 …じゃあ放送しろよ、日本!(笑)
マリー・セレナとマイケル

 露出度もさることながら、転落スレスレの崖道でのチェイス、浜辺でのキットとボートの追跡劇、馬術競技場でのカーアクションと、アクション的にも眼福な回なので、その意味でも未放送なのが惜しい。

 このエピソードのキットのウインチ弱いな。
 「重戦車砲撃網大突破」の時は、回路故障起こしながらも、乗用車牽引できてたのに。(描写はされてなかったけど。)
 あと、恐ろしく高い崖からハデにターボブーストかまして悠々着地してるの見ると、以前の回でカールが死んだのが納得できんなぁ。
 しかも今回、わざわざカールの落下時の映像使い回してるから、余計にだよ!(笑)

 醒める話をすると、序盤のパーティ会場から飛び出していくシーンで、入口に回ったキットのドアが自動で開くが、座席と後部座席の隙間から、ドアを押し出した手がちょこっと出てるのが映っている。


「闇の武器商人を追え!マイケル決死の潜入捜査!」
(原題“HEARTS OF STONE”…訳すと、「石のように冷たい心」 )


黒塗りのトラックと、走行しながらのキット昇降シーンが初登場 シーズン2OPでお馴染みのターボシーンはこの話から! またもヘリと対決するマイケルとキット

 原作者でもあるグレン・A・ラーソンと共に共同で製作指揮に当たってたR.A.シナダーがシリーズ途中で亡くなり、このエピソードから、製作指揮にロバート・フォスターが加わっている。
 そして音楽担当者や劇中の小道具などもこの回から変わって、その後の『ナイトライダー』のおなじみになったものも多い。
 そういう重要回なのに、日本放送がないとは惜しい。
 …いや、逆にターニングポイントになっている回は後からだと放送しにくいのか?

 多少の変更点はともかく、お話の方はそれほど他のエピソードから浮いていたり、時系列がおかしく見える部分はないからどうとでもできそうな気もする。
 銃の密輸を行っているギャングを摘発するため、マイケルはギャングに敵対するもう一つの勢力の協力を受け、偽の取引を持ちかけてギャングに近づこうとするが、仲介役のアンジーという女性が取引に使う見せ金を奪ってしまい…という話。
 最終的にギャング同士の抗争になって、マイケルが一方のギャングに肩入れしてるように見えるのが、倫理的に日本放送を敬遠されただろうか?

キットの3連ボイスインジケーター登場シーン 3連パーグラフのキットのボイスインジケーターのお披露目というか変更はこの回から。
 わざわざ「マイケル、新しいボイスインジケーターはどうですか?」というセリフがある。

 これ以前のエピソードでは、キットのメンテナンスおよびF.L.A.G.(ナイト財団実働部隊)の外出時ミーティングに使われる財団トレーラーは、荷台部分が未着色で白く、道路の路肩に止められているところにキットが乗り込んでくる、というものだった。
 このエピソード以降、荷台部分が黒く塗られ、ナイト財団のマークが金色で描かれているものになり、キットの収容・出発も道路を走りながら行う形になっている。

 ギャングへの見せ金に使う資金を、孤児への義援金に回す予算から流用してきたりしていて、財団の金回りもだいぶ苦労が多いんだなと想像させられる回。

マイケルに取引の中止を促すデボン 途中見せ金を奪われるものの、何とか取り返し取引を続けようとするが、実は相手方にマイケルの正体がバレていて翌日の取引が危ないという中、危機を察したデボンがマイケルの泊まるモーテルに忠告にやってくる。
 デボンがストーリー途中でわざわざマイケルのところを訪れて心配してに来るのは珍しい。
 これより前のエピソードでは、大抵トレーラーか財団の事務所で椅子にふんぞり返ってマイケルを待ってるところが多く、外に出てもクライマックスに警察を引き連れて先回りして敵を待ってるとか、実働部隊チームの指揮官なりの行動がほとんど。
 それまでのデボンの行動パターンからはちょっと変わっていて、見せ金奪われたことにあれだけギャーギャー文句言いつつもマイケルの身を案じて自ら足を運ぶのは、マイケルとデボンの関係性がチームとして少し深まっている印象を受ける。
 製作者が変わった影響だろうか。

 でも、このエピソードでは、ラストでジャンプのためのターボブーストを加速用に使うという描写の2回目がある。
 次の「爆殺!狙撃!事故続出!恐怖のサバイバルレースに勝て!!」でもこの描写があるので、頻繁に使う設定にしようとしていたのかもしれない。その後は急加速は「追跡」ボタンに統一されるけど。

拍手

「激闘!善と悪2台のナイト2000」
(原題“TRUST DOESN'T RUST”…訳すと、「絆は傷つかない」

ボニーを攫ったKARRを追うマイケル・KITT レーザーの照準をつけるボニーとマイケル

 この話はいわゆる“ニセ主人公モノ”
 『ウルトラマン』とか『仮面ライダー』でよく見られる、悪人がヒーローと同じ力で対抗すべく・あるいはヒーローを陥れるために、そっくりのニセモノを作って戦わせたり悪事を働かせたりするヤツだ。
 ニセモノの方は、体のどこかが不自然に尖っていたり色違いだったりして、視聴者には判別が簡単だったりするのも、お約束。
 
 『ナイトライダー』の場合、主人公マイケルのニセモノが現れる話も後々あるのだが、今話はキットのニセモノ。
 俳優のニセモノが存在するというのを撮るのは結構手間がいるが、キットの場合、被写体が車だから、そこら辺簡単。
 『ナイトライダー・コンプリートボックス』を読んでみると、初期はキットの撮影用に使う改造トランザムの台数が少なかったというが、それでも3台はあったというから、ここから「予備車あるんだから、コイツを利用できる話でも作ろう」というアイデアが出てくるのは、当然のコトなのかもしれない。
 ニセモノが出てくる話というのは、どういう作品でも大概面白く仕上がってきて、『ナイトライダー』でも例外ではないので、日本放送版で2時間スペシャル以外に日曜洋画劇場版の作品として選ばれたのも納得というもの。

 ここで登場するキットのニセモノの名はカール。
 キットより先に制作されキットと同等の能力を持つが、自己防衛を優先させるプログラムが災いし凶暴で手が付けられなかったので、博物館に廃棄されていたのが、コソ泥たちの手違いで蘇ってしまった、という設定だ。
 『ナイトライダー』ファンの間でも、コイツの人気は高い。
 ちなみに、キットが"Knight Industry Two Thousand(ナイト産業社製2000版)"の略なのに対し、カールは"Knight Automated Roving Robot(ナイト社製自動行動マシン)"の略だ。

 この話のカールは、“悪のナイト2000”というより、無邪気な暴れん坊のような感じ。
 もっというと、アホの子っぽい(笑)
 ただのスピーカー付人形を勝手に敵認定して、体当たりでぶっ壊して「フハハ、原始的な機械め」と勝ち誇るとか、よく知りもしなかったブタ箱の意味を性急に理解して「それイヤ」と一目散に逃亡とか、サーキットの修理について駄々こねるとか、ラストもいくらでも避けようがあるのに正面衝突の危機にわざわざ危ない崖方向に向かって避けていくとか、頭のネジが一本抜けているというか、電子頭脳の回路がどこか抜けてる気がする。
 ちなみに、カール再登場の「悪魔のナイト2000カールまたまた出現!復讐の空中大勝負!!」では、カールが悪知恵で一般人を悪事に唆していて、副題どおりの悪魔っぷりを披露してくれている。
 そして、そっちの話は「キットが悪意を持ったらどうなるか」というシミュレーション・エピソードになっているのだが、今話は「キットを悪人が使ったらどうなるか」というIFを膨らました部分がメインである。
 実際ナイト2000を悪用したら、ガワが硬いからどんな壁もブチ抜くし防御最強、悪路や袋小路もジャンプで飛び越すし、しかもA.I.搭載してるから労せず手数が一つ増えたような形になって、お手軽に犯罪し放題だからなぁ
 そして、悪事に利用する方も、最初は小金目的の小さな欲望を叶えていたのが、悪事の規模がどんどん肥大化していって、遂には仲間割れ、そしてカールに裏切られて破滅、とこれまたこの手のお話のお約束を行っている。

 ニセモノが登場する回では「これが無いと意味ないだろ」という、ニセモノの悪行についてホンモノの方が疑われたり被害受けたりとばっちりを食うシチュエーションは、この話の中でもちゃんとある。
 ただし、CM明けでいつの間にか容疑晴れててそれ以後「このままじゃ、またオレたちの方が疑われちまう」みたいな話題やシチュエーションにならないので、エピソードのつっこみ具合として物足りない感じではあるけど。
 警官に「ニセモノと区別するために、色を塗り替えては」とアドバイスされてるけど、キット自身が「私はこの黒が気に入っているのです。」と発言。やはり黒のボディカラーには強い思い入れがあるようだ。
 ちなみにカールは、再登場回ではツートーンカラーに塗り分けているので、ボディカラーについては頓着していない模様。

 キットとカールの決着は、切り札として取り付けられたレーザーが決定打にならなかったせいで、ある意味煮え切らない形に終わっている感じ。
 キットが正面衝突コースにいるのが前から分かっているのに、直前で避けようとしてハンドル操作誤ったら崖から落ちてドカーンで終了、って、「同等の力を持っているせいでキットでも倒せない敵との対決」というテーマの話にしては、直接のガチンコ勝負なしの結果なんて安易すぎませんかね?
 分子結合核を持っているナイト2000が崖から落ちた程度でぶっ壊れた挙句爆発するのかというところもあるし。(実際、2年後大した損傷もなく復活する。)
 まぁ、機械である己を信じるカールと、人を信じる(人が運転する)キットとの対決の決着を寓意的に付けるとすると、これがベターなアイデアなのかもしれないが。
キットとカールの最終激突。こんだけ道広いのに、カールは崖の方に避ける
 

 本国放送順では、ボニーが実働面で活躍する初めてのエピソードと言っていい。
 途中さらわれて囚われのヒロイン的な形になるし、カールとの対決時もキットから降りることなくマイケルと共に立ち向かうし、カールを討った後は吊り橋効果で危うく(笑)マイケルといい仲になりかけてしまう(ま、3秒程度ね;笑)

 

★本国放送版&原語と日本放送版&吹き替えの違い

 本国順ではこのエピソードで初めてキットがレーザー兵器を搭載するが、日本放送版では先にシーズン2の初回スペシャルを放送してしまっていて、そこですでにレーザーを使ってしまっているので、吹き替えは「レーザーを以前よりパワーアップさせた」としてある。
 この後のシーンで、ボニーから「レーザーは2発しか撃てない」と注釈が入るが、日本放送版ではカットされていて、カールに対して2発目のレーザーを撃った後、「今のが最後のレーザー!」とボニーのセリフを入れて説明する流れになっている。

 日本放送版見慣れた人にとっては、キットのボイスインジケーターというと3連パーグラフであり、カールがそれのアレンジバージョンみたいな感じになっているが、実は、3連パーグラフのボイスインジケーターは本国版ではカールのものの方が先。この時分のキットのボイスインジケーターは、まだ赤の四角ランプがパカパカ光るタイプのものだった。意外とカールの方がおしゃれなデザイン。
 …の割に、カールのボイスインジケーターが映るカットは、ボイスインジケーターの部分だけ作って、テーブルの上にそれだけをちょこんと置いて撮影した「もうちょっとリキ入れて作れや」と言いたくなるレベルのものだが(汗)
KARRのボイスインジケーター。KITTのセットと入れ替える予定だったんだろうけど… (比較)EP11までのKITTのボイスインジケーター

 日本放送版では、「重戦車砲撃網大突破」の話から直結しているので、冒頭のキットがマイケルの女性遍歴について語るシーンには、ロビン・ラッド中尉の名前がアフレコで足されている。
 そして原語では、マイケルが「(複数の女性とのお付き合いは)友達の輪を広げてるの」と言ったことにキットが「友達なら私がいるから十分でしょ」と反応していてキットが意地らしくて愛らしい感じなのだが、日本語アフレコでは「じゃあどうしてその友達同士で(痴話)ケンカになるんですかね?」と意地悪く答えていて可笑しい。
 そーいえば、「重戦車砲撃網大突破」ラストも、原語では、巻き込まれ型の事件介入で使ったお金を経費として認めてくれとマイケルが嘆願するシーンだったのに、日本語アフレコではデボンがマイケルをナイト博物館視察に引っ張っていく内容にアレンジされていたなぁ。

 そしてラストのキットのセリフ。字幕では、(同類が居なくなっても)「天涯孤独、それが私の運命」と現状を肯定して話が終わるのだが、吹き替えは「本当を言えばマイケル、すごく寂しい気分です」と一歩進んだ解釈でアフレコしている。
 



「決死の替え玉作戦!ナイト2000凶悪武装軍団マル秘計画を暴け!! 」
(原題“INSIDE OUT”…訳すと、「反転」

キンケード大佐とマイケル リンダとマイケル
 なかなか証拠を掴ませないキンケード大佐率いる犯罪シンジケート集団に、その組織に雇われた人間・デューガンだと偽ったマイケルが潜入、突破口を掴もうとする話。
 副題の英語原題は「INSIDE OUT」は「さかさま」という意味だが、今話の趣旨をよく踏まえているサブタイトルだと思う。
 マイケルがデューガンと入れ替わるし、マイケルが探っていた大佐の目論見も途中で別のものと入れ替えだと判明し、そもそも大佐の行動を阻止するために動いていたのに終盤は大佐の行動の手助けをしなければならない羽目になり、ラスト刑務所で外から来るを待っていたデボンは内側に入ってきたキットとトラックを見て…という感じで、逆転逆転の話だ。

 全体的なお話に、あまり厚みはない感じ。
 細かい部分を抜かすと、犯罪組織に潜入してその犯罪を実行する、というのが大筋になっていて、あまり大きな紆余曲折がないものだから。
 ただ、大筋がシンプルであるがゆえに、枝葉の逆転逆転の話が面白く栄える。

 冒頭暴走中のキットを制止しようとしてターボブーストで逃げ切られた警官が、中盤にも出てきて、キットと繰り広げるコントが笑える。
 事故渋滞の迂回路を、無人カーであるキットに懇切丁寧に説明して、警官「運転には気を付けて」―キット「ええ、いつも心がけています」とまで言った・言わせたところで気付いて、他の警官に運転手の顔を見たかと聞かれたところ、「もちろん!……って、アレ?」となってしまうのが、あまりにも滑稽。
 ちなみにこの警官、冒頭でも、ターボブーストに驚く他の警官の「一体何なんだあの車?」という呟きに、「ポンティアック(車種名)」とマジメにそのまま答えて、トボけた味を出している。(吹き替えではポンティアックのセリフ部分は「化け物だ」と素直な感想になっている)

 マイケルが大佐の部屋に侵入する際のキットの監視モニターが、ファミコン以前のコンピューターゲーム並みの単純グラフィック(初代パックマン以下か?)で表示されていて、時代を感じさせるが、『ナイトライダー』見てた当時の我が家には、テレビゲームというかコンピューターがPC8800という、今じゃ骨董品クラスの処理能力の低いものぐらいしかなくて、それで遊んでいたのと同じようなグラフィックが映るものだから、個人的にこのシーンには親近感とちょっとした興奮を覚える(笑)

 キットが外部に連絡しようと屋敷を脱出するために、門の監視施設の電子装置発火させて門番の気を逸らすのだが、目論見通り火事の消火に門番が注目してキットは脱出に成功…
 …はいいとして、なかなか火が消えなくて大火事になりかけてるのに、自分で消せない火が出たら誰か他の奴に知らせろよ、門番!(笑)


★本国放送版&原語と日本放送版&吹き替えの違い

 
 ターボブースト並みに多用される機能であるマイクロジャマー(電子装置操作電波)だが、本国放送版ではこの話で初めて搭載される新機能。
 しかし、日本放送版では放送順いじってきたせいで今まで散々使ってきた機能ということになっている。
 にも拘らず、マイクロジャマーを新しい機能として取り付けたという説明がそのままアフレコされている。

 このシーンのボニーが、マイケルの怪我よりもキットのメンテナンスを心配していて、さっくりヒドい。
 あと、キットよりもドライバーに改良の余地ありと評するトコも扱いのヒドい部類だが、マイケルも自虐的にそのセリフをハモってるから、表面上はまだマシか。
マイケル・ボニー「「(改善点は)ハンドルを握るドライバー」」

 この扱いを受けてマイケルが「(ボニーの)つなぎの中身はロボットなんじゃないの?」と皮肉るのだが、キットがそれを受けて「中身はロボットじゃありませんね、身長は~」とスリーサイズ含む等々の身体データ解析を行ったところ、マイケルに止められるのだが…
 日本放送版ではマイケルが「覗きはよせ」と言って、キットが「はぁーい」とおチャラけた返答するので、キットがおふざけをしたという感じになっている(ちなみにここの野島昭生の演技は、キットを抱きしめたいほどカワイイ(笑))
 一方原語は、マイケルが「Shut up(黙れ)」と制してキット無言でシーンが終わるので、ここら辺のやり取りがキットのマジのボケだと分かる。
 初期のキットって、いかにもコンピューターという感じの、融通の利かないやり取りとかボケが多いからなぁ~

 そして、キンケード大佐の屋敷に入る際のキットの反応も、字幕と吹き替えで違う。
 原語では(マイケルがヤバくなった場合自分もヤバくなるのがヤなので)ここに駐車してはどう?」マイケル「ダメ」キット「やっぱり」という案外薄情なやり取りになってるが、吹き替えは「私を置き去りにはしないですよね?」マイケル「するもんか」キット「良かった」と絆を重視したアフレコに替えられている。

 日本放送版では、デューガンがキンケードの屋敷に辿り着いて捕まるまでの一切の描写がカットされている。
 キンケード大佐がどうやってどのタイミングで本物のデューガンにあったのか、本国版の方が分かりやすいといえるが、途中のデューガン逃亡のシーンは日本版でもカットされていないから結末は予想できるし、デューガン登場時の衝撃が出るから日本版でも私は好きだな。

 


「消えた証人を探せ!爆走ナイト2000波止場の大激突!!」
(原題“THE FINAL VERDICT”…訳すと、「最終評決」

マーティを説得中のマイケル サンフランシスコの坂道でターボブースト! そして後輪着地!
 無実の殺人罪を着せられた友人を救うため、マイケルが友人のアリバイを証言してくれる男を探すのだが、その男・会計士マーティは、ファルコン社の裏帳簿制作の関わる事件で警察・社長一派双方から追われていた…という話。

 こういう筋の話なら、マイケルは警察・社長一派を振り切って、接触困難なマーティを探し出すと同時に、友人の殺人事件の謎も追わなければならない、というハードタスクが課せられて物語は慌ただしく複雑に進行しそうなものだが、友人の殺人事件の件は、エンディング前の最終パートで「真犯人も見つかって良かった」とセリフ一言で済まされてしまう肩すかしぶり。
 最初っからマーティを目指すようなシナリオしとけばいいのに、と強く思うが、ここで女性キャラ出しとかないと、この話ヒロイン居なくなっちゃうから(笑)

 ヒロインいなくても、ヒロイン級にか弱いマーティの描写でこの話は結構持つけどさ。
 警察・社長一派・マイケルの3勢力に追われてビクビクのマーティが哀れだ。特に後半に自宅に帰ろうとするところ。 

 この話で、キットとの通信機付き腕時計のコムリンクが初めて壊れる描写があるのだが、キットと連絡取れなくてマイケルたちが更なる厄介な状況に陥るのかと思いきや、キットが自己判断で動いてさしたる困難もなく状況解決するし、最終的にオチの腕相撲ネタに使われる程度だったのが拍子抜け。

 ラスト5分近くは延々とカーチェイスで、坂道の多いサンフランシスコでの立体的なチェイスを堪能できる。


 本国版ではこの話でキットに似顔絵機能が追加されているが、この機能も日本版では散々出てきた機能。
 なので、日本語版アフレコでは、似顔絵機能の解像度がアップしたということになっている。

拍手

 『ナイトライダー』はシリーズ途中で音楽担当者が代わっている。
 あの印象的なテーマ音楽を作ったのがステュ・フィリップスで、11話までは彼の担当なのだが、それ以降はドン・ピークに代わっているので、これ以前と以後では、サウンドトラック音楽の印象がかなり異なる。
 交代後は弦楽器やテクノサウンドで構成されたスコアが多くて、これが私個人の『ナイトライダー』音楽の印象を形作っているのだけど、交代前は管楽器中心のスコアが目立つ。
 この巻は、まだ交代前なので、ステュ・フィリップス担当の音楽。後の第1シーズン後半以降の話に馴染みが深いと、音楽の雰囲気にちょっと違和感を覚えるかもしれないけど、個人的にはそれもちょっとしたバリエーションとして、楽しい。



「死の山荘脱出作戦! ナイト2000殺しのバリケード大突破!!」
(原題"JUST MY BILL"…訳すと、「これぞ我が案」


州上院議員マギーとマイケルヘリに乗って爆撃してくる犯人に立ち向かうマイケルとナイト2000
 デボンと近しい州上院議員であるマギーの命が狙われ、その護衛と事件調査にマイケルが赴くが、途中マギーがマイケルと離れて山荘へ外出中に道が封鎖され、同時にマギーが反対していたダム建設法案の強行採決が進められてしまい、マイケルはマギーを議会に呼び戻すため、封鎖された山荘へ突入する…という話。

 初期エピソードらしく、キットの魅力的な部分が描かれている。
 今話は、駐車禁止のところに停めても、警備員に目を付けられたらキットが勝手に移動してくれているというネタ。
 地下駐車場警備員との駆け引きがサイレント映画風に繰り広げられ、コミカルで面白いシーケンスだが、日本放映版ではバッサリカットされていたな。
駐車禁止場所から離れるキット

 また、マイケルがキットに秘書のジェーンを残して出かけた際、キットが会話相手になってくれていたが、「あなたと会話するためのデータは揃っています。大学での成績はあまり良くなかったようですね」みたいなデリカシーの無い会話が如何にも融通の利かないコンピュータらしいやり取りになっていて笑える。
 ただしこちらは日本放映版でもしっかり描写されている。
 第2シーズン放映後、ウィットに富んだ会話ができないキットというのも何か変な感じではあるが。

 


「命をつなぐ水 渓谷の水を守りぬけ!」
(原題"NOT A DROP TO DRINK"...訳すと、「飲めない雫」

バックしながらスキーモードで窮地を脱出するキットキット、さながらマタドールKR5-3.jpg

 日本未放映のエピソード。
 DVD発売時に後付けで付けられた邦題なので、放映中に付けられた他の仰々しい邦題に比べて、ちょっと迫力が足りないかな(笑)

 猛牛vsキットの興味深い対決あり、スキーモードをバックで起動させて建設用機械の攻撃から逃れるアクロバットあり、迫力の爆破シーンあり、キットが宇宙人の振りをして敵を追い詰めるコメディパートあり、親と子のドラマあり、と魅力的で盛りだくさんな内容なので、未放映になっているのが惜しいほど。
 第3シーズンの「爆走デビル・トラック!必殺クラッシュ!巨大タイヤの恐怖」が同じく牧場が舞台の話なので、似たようなのは避けたのかな?

 ナイト財団の正式名称が「法と政府のためのウィルトン・ナイト記念財団」であることを頭に入れておくと、冒頭、マイケル無しでデボンたちが訴訟問題に立ち会っている違和感が解消されるかもしれない。
 あくまで弁護士派遣とかの法律関係の仕事や公的機関の補助の事務を行うのがナイト財団のメインの仕事で、マイケルたち実働隊(いわゆるF.L.A.G.)は強行手段でやってくる相手に対する対処部署なのだと。

 この話の中では、夜間は自動操縦でキットに運転させてマイケルは仮眠を取る、という、もし自分がキットを持っていたら是非実践してみたい理想的・実用的な使い方をしている。
 まだまだキット魅力宣伝時期であるのだなぁ




「デボン逮捕!決死の脱獄 迫る巨大トレーラー!橋上の対決」(原題"NO BIG THING"...訳すと、「大きくはない物」
デボン逮捕!?デボン逃亡中!本日のターボブースト点火

 キットのガス欠についての「ボニーが入れ忘れたんだな」「あなたのナンパドライブはボニーの計算には入っていませんよ」辺りのやり取りは、日本放映版でもちゃんと吹き替えがあるのに、このDVDではその部分がごっそり削られている。
 日本側で独自の編集をしていて映像と吹き替えがきっちりとは合わないようなのだが、この後の話でも箇所によってはそういう勿体ない部分があるようだ。

 デボンが逮捕されてしまうという衝撃の展開。
 日本放映版では、開始後20回近く経ってからの放映だったので、よくあるキャラ掘り下げ回のようでもあったのだが、本国ではこの早い時期に放送されていた、デボンの担当回。
 マイケルの活躍部分はそれほど多くなく、デボン解放に至る部分で最後らへんしか貢献できていない。
逆にデボンの行動が話を引っ張っていて、刑務所からの脱獄にやたら思い切りが良く張り切って暴れまわるのが、デボンとしては“らしくない”感じがして、だからこそ面白いなぁ~

 この話でキットは、バック走行でトラックの追跡を振り切る。
キット、バック走行でトラックの攻撃を振り切る!
 この直前のセリフは、マイケルが町の実情を聞いて、吹き替えでは「正直信じられないな」「3日も居れば嫌と言うほど分かるわ」となっているけど、原語では「随分ひどいことがあったんだな」「3日も居れば精神がおかしくなるほどよ」となっていて、マイケルの理解が全然違っていることになっている。
 当時の日本人には、警官がはっきりと悪意を持って市民を陥れているっていうのは、フィクションの世界でもありえなさすぎる・ひどすぎるという考えがあると思って、マイケルがすんなり信じるのは日本人的には変だろうという判断からの改変だろうか…?

拍手

   『ナイトライダー』第1シーズンのDVDには、ほとんど映像特典が付いている(Disk7はパイロット版のオーディオ・コメンタリーで、Disk8は特典なしだけど…)のだけど、インタビュー中心の映像特典なのに、字幕が全くないのが辛い。日本語字幕も英語字幕もなし。
  せっかくのスタッフ・主演者インタビューなのに、英会話に明るくないもんで、何言ってるんだか何となくしか分からない。
  せめて英語字幕でも付けてくれりゃ、文系人間には何とか分かるんだけど、わざわざDVD起動の際に、「特典に収録されているインタビューは当社の見解と違う場合がありますが、責任は負いません」という注意書きが出てくるので、販売会社としては責任取りたくないモンにまで字幕なんぞ付けたくはないということか…
  ちなみに、第1シーズンと第2シーズンには英語字幕が付いているが、セリフ以外に「アップテンポの音楽」などの表記が出てくるので、本国で聴覚障碍者用の字幕として使われてたものだな、これ。
 

「重戦車砲撃網大突破」(原題"DEADLY MANEUVERS"…訳すと、「命取りの行動」

  本国アメリカでは記念すべきテレビシリーズ版第1話目。
  でも、一応パイロット版がこの前話としてあったことを考えても、冒頭からマイケルとキット仲いいよな、というか息合ってるよなぁ。パイロット版終盤で、マイケルがようやっとキットの人格を認めてやってもいいか、と上から目線で見てたのに、「まぁ固いこと言うなって」とキットと同じ立場から説得するとか。

  日本では日曜洋画劇場版の第6作として、「激突!善と悪2台のナイト2000」と共に放送されていたとのこと。
  日曜洋画劇場版はナイトライダーの2時間スペシャル版を順々に放送していて、第3シーズンの初回スペシャルを使った第5作「強敵!赤い殺人カー」の後には第4シーズン初回スペシャルのジャガーノート編があったのにそれを避けてテレビシリーズ版とは。
  まぁ、ジャガーノートのヤツは、「激突!装甲戦車」としてビデオリリースされていたからテレビでは避けたのかもしれないし、それ以前に、ナイト2000のデザインが変わっちゃう機能追加でイメージぶち壊しっていう理由で見送られた可能性高いからなー

  しかし、アメリカでのシリーズ第1話、そして日本では2時間スペシャルじゃないエピソードから厳選された話なので、2時間スペシャルに匹敵する迫力というか意気込みが感じられる1話。
  火薬の大盤振る舞いで、ナイト2000が軍隊の砲撃とバトルを繰り広げるというパワフルな画ヅラがみられる。
  実際に砲台から発射するシーンは画質が全然違っていて、資料映像の流用であることが丸分かりだが、それを差し引いても、近距離で爆風食らっても炎上しながら射爆場を爆走したり、熱戦追尾ミサイルをロケットファイア噴射して避ける秘密兵器満載ぶりを発揮するナイト2000を見るに、十分盛り上がる。

  まだキットのシステムをフル活用していないのが、いかにも初期っぽい。
  エンゲルハート陸軍基地の地図を確認する場面があるが、後々の話数でならキットの地図機能を使って調べそうなところを、ロビン中尉に地図を持ってきてもらっているし。(ただ今回は陸軍基地が舞台だから、後話でも軍事機密とかの関係上データがないとかの設定になりそうではある)
  途中のカーチェイスシーンも、敵の接近をセンサーで感知できなかった・感知するセンサーが搭載されていないし(吹き替えでは、「アルファサーキットの故障でセンサーが作動しなかった」と翻訳スタッフがアドリブ入れている)、お馴染みのターボブースト作動させて牽制したり、せっかく出てきたキャリアカーを飛越して逃げたりとかもなく、普通のカーアクションで済ませている。
  熱戦追尾ミサイルの3発目が、冒頭から登場してた菓子売りのトラックになぜか当たるという変な感じのギャグがクライマックスのシリアスな部分に差し込まれるのも、(他のアクション映画とかではよく見かけたりするけれど)『ナイトライダー』としては珍しく、コメディシーンの使い方・アクションの進め方に、ちょっと手さぐり感が見れてしまう。
  …弾頭のマーカー塗りかえただけで、徹甲弾と核弾頭を簡単にすり替えられるという、杜撰な手口のトリックは、ギャグに数えていいですか?(笑)

  マイケルがどういう形で事件の調査を行っていく人物なのかを、説明的に描写している部分が目立つのも、初期っぽい。
  菓子売りの品物全部買い占めて販売業者として潜入するというナイト財団の資金にモノ言わせた豪胆なやり方とか、様々な肩書の名刺を持っていて潜入捜査を得意とするのが分かるところとか。
  ナイト2000の元ネタであるボンドカーというか、ジェームス・ボンドの要素をぶち込んでいるのがよく分かる(笑)
  …その割に、女性メカニック・ボニーの初登場に皆さんノーコメントというか、以前から居た風で話進めるし、ラストでデボンが初回にもかかわらず「美女に関わって事件に首突っ込んで大暴れとは、“毎度おなじみ”のパターンだな」と評したりしているけどさ。

 ちなみに、この頃のデボンはマイケルに対して批判的な立ち位置なので、軍の事件に首を突っ込むマイケルが帰ってきたとき、散々文句言って連れて帰ろうとするのだけど、マイケルが上記の中盤カーチェイスのことを差して言ったところ…
マイケル「デボン、誰か俺を殺そうとしたヤツがいる」
デボン「!……私にはアリバイあるぞ」
…というところのデボン@中村正のセリフと言い回しが、個人的にこの話の中で一番のツボです(笑)
 


「荒野の大戦争!地獄の暴走族 スコーピオン対ナイト2000」(原題"A GOOD DAY AT WHITE ROCK"...訳すと、「ホワイトロックでの良き一日」

  テレビシリーズ第2回目は、休暇で立ち寄った町にやってきた暴走族軍団とマイケル・キットのバトルが描かれる。
  …前回軍隊を相手に戦ってたのに、2話目にしていきなり規模が小さくなっている(笑)
  おまけに、このタイミングでマイケルがデボンに休暇の嘆願。だからまだ2話目だって(笑)
  ただし、日本放送版ではこの話を第2シーズン放送しきった後の、20話目として放送されているので、これがようやっと取れた休暇という意味合いになっていたりする。
  日本順でも本国順でも、第3シーズン以降はその休暇が取り消されるのが慢性化してくるけどな(笑)
  冒頭、キットが“休暇”の概念というものが分からずマイケルと問答していて、コンピュータを相棒にする話ではありがちな如何にもな部分があるのだが、日本放送版ではこの部分はバッサリカットされていたな。
  日本では20話もマイケルとの高度なやり取りをしているのに、マイケルが頻繁に気にしていた休暇についてということを今さら尋ねるのはすごく不自然だからなぁ~


「炸裂サミーの壮絶スタントショー」(原題"SLAMMIN’SAMMY’S STUNT SHOW SPECTACULAR"...訳すと「凄まじいサミーのスタントショー」

  第1シーズンには、日本で放映されていない話数が数多い。ボニーの登場が第2シーズンだけ無くてややこしいため放映順を入れ替えた影響だと言われているが、この放映されなかった話数の一つ。
  日本では第1シーズンの直後に第3シーズンの話が続くのだが、その第3シーズンにもスペクタクルショー(サーカス)に関わる話があるので、被るのを避けたんだろうか…?
  それか、自分の特殊機能について「できるかもしれない」レベルでマイケルにやらせてしまったキットの初期エピソードならではの様子が、日本放送順ではあまりよろしくなかったか…

  開始3話目で、マイケルがその回のメインとなるエピソードとしては初めて仕事として関わる事件の話だ。1話目も2話目も、巻き込まれ型のエピソードだったからなぁ~

  冒頭、ズルして違反キップの点数稼ごうとマイケルを追ってくる警察に対してそれを振り切って逃げるシーンがあって、そこでマイケルが逃げるのに、ジャンプ用であるターボブーストのボタンを押して急加速で逃げるという、珍しい使い方をしている。
 他の話では通常、自動走行―マニュアル走行を切り替えるボタンの横についている「追跡モード」ボタンを押して急加速させているのだけど。…まぁ、ターボの噴射を垂直方向にするか水平方向にするかで使い分けができそうな感じでもあるけど。
  第1シーズンでは他にも「闇の武器商人を追え!マイケル決死の潜入捜査!」と「爆殺!狙撃!事故続出!恐怖のサバイバルレースに勝て!! 」でもターボブーストを急加速に使っていて、他のシーズンでは使ったことがない。

  マイケルがスペクタクル・ショーに参加して、「そんなの誰も成功したことない」という走行中の車を飛び越すジャンプを披露して大成功・大盛況になるのだけど、あのジャンプ、あの角度だと思いっきり失敗しているようにしか見えない!
  編集でうまいこと、車を飛び越して無事着地する風に見せていたけど、肝心の車ジャンプする時のカットのナイト2000の角度が、ジャンプ台から自然落下しているよう感じに…
(この後、さらに角度が深くなって地面に近づく…)

  クライマックスで、このジャンプをマイケルの操縦なしで成功させたキットが、途中「星マークのステッカー貼るとか意味ないでしょ」とかやる気なさげだったにもかかわらず、ラストシーンではやたら張り切って次の出し物何にしようかアイデア出しまくっている人間臭いシーンが、キット好きとしては見てて楽しいところだ。
  「興味ないよ」とか言っててハマりやすいキットの様子は、「無敵ゴライアスvsナイト2000」でカードゲーム、「マイケル連続危機!殺人フリスビーが襲う!猛毒が狙う!」でアメリカンジョーク、「狙われた名馬!転倒に秘められた陰謀!!」で競馬と、他でも描かれている。…キットって、毎シーズン何か一つはハマってるな(笑)

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 遂に買ってしまった、廉価DVDセット版! それも第3シーズンまで! でも満足さ!
  発売されてから何年もたってて、すごく今更感があるけど(汗)
  ただ私の“ナイトライダー熱”は、数年おきに発症するので(笑)
  あと、買えるだけの可処分所得ができたのも大きい。

  これ以外にも怪獣映画のDVDとかBDにも金つぎ込んでいるので、最近浪費癖が付いているような…
…えっ、オタクなら積み上がるほど買ってナンボですか? それはご指南どうも(笑)


  しかし、『ナイトライダー』の知名度って、今どれぐらいになっているんだろう―私の同世代・下世代に…
  以前同級生にこの番組のネタを振ったら、「随分マニアックな番組のことを知っているんだね」と返されて、えっー!ゴールデンで放送されててお茶の間で大人気だったのにぃ~!と衝撃を受けたことがあるので…


  80年代後半、日本に上陸してお茶の間の注目を集めていた海外ドラマの一つ、それが『ナイトライダー』
  あの頃は、海外ドラマも『24-TwentyFour-』みたいなレンタルDVDリリースのみとか深夜放映とか今みたいな形態ではなくて、ゴールデンタイムに堂々と放映されていたんだよなぁ~
  ウチは近所の人が録っていたのを譲ってもらって、幼少時風邪で通学できない時とかは、家でアニメのビデオとか観て過ごすのに混じって、そのビデオと『ゴジラvsビオランテ』がかなりの頻度で回っていたっけ(笑)

マイケル・ナイト@デビッド・ハッセンホフA.I.「キット」搭載・ナイト2000

  GM(ゼネラルモーターズ)社の第3世代型ファイヤーバード・トランザムを駆って、私立探偵的な身分のマイケル・ナイト@デビッド・ハッセンホフが法の目を逃れる犯罪者たちを追って大活躍する、1982年開始のカーアクションモノである。
  劇中のトランザムは、GM社が実車提供しているということもあって、「とにかくスゴイ車だ」ということを印象付けるため、ボタン一つで宙を舞い、銃弾を全て跳ね返し体当たりで壁をぶち抜く頑強な外装を備え、レーダーやハッキングシステムなどのスパイ装置を搭載して、コンピューターによる完全自動制御で自由自在に動くという、オーバースペックカーとして演出された。
  劇中での名称はナイト2000。搭載されたコンピューターを「K.I.T.T.(キット)」といい、このキットが『ナイトライダー』の重要な登場キャラクターの一人でもある。それが他の海外ドラマと違う大きな魅力だ。
  ナイト2000の劇中の性能もさることながら、宇宙船さながらにLED計器やボタン類で装飾された内装や、「フォンフォン」という効果音を伴って残光を残しながら左右に赤く妖しげに光るスキャナーと、大人しくて純朴そうな細目キャラにも見えるリトラクタブルライトの付いたフロント部分を持つ、ブラックにキレイに塗り固められた流線型のボディというデザインは、憧れたなぁ~
  なにせ当時の私の家…というか当時の世間一般の自家用車は、アナログなタコメーター、マニュアルのシフトレバー、引っ込んでるか出っ張ってるかでしかON/OFFを確認できないごついボタン、取っ手をグルグル回して窓開ける、実にアナログなシロモノだったから、ナイト2000のデジタルメーター・フルオートトランスミッション・薄いLEDボタンでウインドウを全自動開閉、という描写は実に近未来的だった。
  今ではデジタルメーターもオートマも指タッチカーナビも自家用車の標準装備になったんだから、時代は変わったものだ…
  というか、それをちゃんと先取りしてた『ナイトライダー』って、やっぱそれだけで魅力だと思うんですがね。
そして、ジョークまで飛ばして自由自在に会話をしてくれるようなA.I.を搭載した車はまだ実現されてないわけで、その点では未だにナイト2000の設定は近未来的として通用するなぁ~


  まだレンタルビデオ店の商品がVHS主流だった頃には、このパイロット版と第4シーンの第1話が単独でリリースされていて(それぞれ、『ナイトライダー』『ナイトライダー 激突!装甲戦車』というタイトルが付けられていた)、ビデオ店行く度に借りてたんじゃないか、というぐらい観てたなー。しかも後々、レンタル終了のワゴンセールに入っていたのをお買い上げしてしまったほどだ。
  DVDが世に出始めの頃には、ベストセレクション版として、パイロット版のほか、キットのライバルカー・カールの登場回や、主人公マイケルが記憶を失う話なんかが収録されたものがリリースされたっけ。
  …しかし、上記のいずれも日本語吹き替えなし。原語で触れられる『ナイトライダー』も、それはそれで魅力的ではあるのだが、やはり当時のテレビ放映を知る者にとっては、『ナイトライダー』の魅力の半分は、ささきいさおや野島昭生・中村正・小山茉美らの吹き替えにあると言っても過言ではないのに。

  そういう意味では、このDVDセットには、(一部ハブられているとはいえ)当時の日本語吹き替え版が付いているので、吹き替えを渇望する人にとっては上のよりも待ち望んだアイテムなのだ…

  …が、

  …が、だ。

  このパイロット版だけは、全編にわたって吹き替えがあるはずなのに(一度日曜洋画劇場で『ナイトライダー1 電子頭脳スーパーカー誕生』というタイトルで放映されている)、どのDVD版にも日本語吹き替えが付いていないのだ!
  っていうか、シリーズの設定を説明する重要な第1話的存在なのに、ディスクの第7巻目に収録されてるしな!
  パイロット版というのは、シリーズを始めるかどうかを占うテストタイプ的な作品だから、セールス側としては正式な第1話として扱いたくないのかもしれないけど……『ナイトライダー』の場合、この話、後々の話数にも結構登場するのに。

  なぜ後々の話数にも登場するかといえば、このパイロット版が、というか、『ナイトライダー』がかなり特殊な設定を持った始まり方をするからだ。
  捜査中に犯人の凶弾によって死に掛けた刑事が、ナイト財団という私設団体に助けられ、手術と顔の整形を施されて、まったくの別人、というか、架空人物マイケル・ナイトとして蘇り、ナイト財団の掲げる“世の中に蔓延る巨大な悪との戦い”に協力することを誓う。その中で、財団のわずかな実働戦力(というか実質マイケル一人)でも戦えるよう、強力な援護ツールとして開発されマイケルに与えられた車がナイト2000である。

  この設定を頭に入れていないと後の話が理解できないなんてことはまったく無いのだが、時々、マイケルが悪党どもに目を付けられて身辺調査されて、「信じられないことに○年前には存在もしなかった、まるで幽霊のようなヤツだ」とセリフがあちらこちらに出てくるし、このパイロット版で追う事件の犯人・タニアのことをネタにした話も出てくるんだから、素直に一番最初に収録してくれればいいのに、という思いが私として強いので…


  ちなみに、後々の話数になってくると、マイケルとキットの話の掛け合いが魅力になってくるのだが、このパイロット版では後話ほどの頻度や密度で会話してる風ではなく、ちょっと物足りない気もしたりする。
  デモリッションダービーに参加するところでマギーとの会話の後に、「相変わらず美人にはお優しいようで」「言うなって」みたいなやり取りが欲しくなったり。

  パイロット版なので、他の話数と細かい設定が違うところがいくつもあるのだが、その内の一つにナイト2000のデザインがある。
  大部分は後々の話数でもお馴染みの、リトラクタブル・ライトの間にスキャナーが付いているデザインの車で撮影されているが、一部、スキャナーがとんがりノーズヘッドの先っちょに付いているプロトタイプデザインのものが映っている。
  キットが初めて喋るシーンとかコムトロンのトレーラーをターボブーストでぶち抜く直前とか。スキャナーの位置以外にも、フォグランプの箇所が完全に隠されているので、そこでも違いが認識できる。


  ただ、パイロット版最後のシーンである、砂漠の一本道を走り去るナイト2000を空撮で映した箇所は、第1シーズンの大半の話の最後でこの映像を再利用して〆ていて、そこでもプロトタイプのデザインの車を使用しているので、他の話数でも目立っているといえば目立っているのだけど。
(ちなみに日本のテレビ放送版では、第2シーズン以降お馴染みの、朝焼けの砂漠の地平線からナイト2000が手前に迫ってきて終わる映像が、すべての話数で使用されていて、第1シーズン部分も差し替えられているので、こちらの空撮バージョンはお馴染みではない)
  あと、OPの一部のシーンでもね。(こちらも日本版では差し替え)


  ちなみに確認してみたら、初登場、初走行シーンは、プロトタイプデザインのナイト2000。
  その後、ウィルトン・ナイトの死とタニア発見の報を受けてマイケルがナイト財団を飛び出していった直後のカットでは、後のシーズンでお馴染みのスキャナー位置になっているので、初走行以後に改造加えたという解釈もできそう。


…と言っても、その後の移動シーン・キットとの初会話・居眠り運転して警官に捕まった際のコントの部分はプロトタイプ・デザインに戻ってるんですけどね。


  そして、コント後は、ちゃんと通常デザインになるのだけど…


  終盤のコムトロンのトラックにターボブーストでアタックかます辺りのシーンだけ、またプロトタイプに戻って、その後のトラック飛越、ヘリとの銃撃戦、空港での最終対決では通常デザインになっている。


  撮影時期とか、用意できるナイト2000のスペアカーに限りがあったとか、いろいろと撮影の苦労が忍ばれるけれど、劇中の状況としてだけ見てると、ナイト2000が謎のメタモルフォーゼを遂げているよなぁ(笑)

  『ナイトライダー』は全体的に細部の描写は、こんな感じでかなりテキトーだったりするんで、この番組を楽しむにはそこを許せるかどうか、という点が重要かもしれない(汗)
 私にとっては、もはやナイトライダースタッフの伝統芸とすら思ってたりしますが(笑)

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GIGAZINE - 新ナイトライダーのKITTの車体は「フォード シェルビーGT500KR」

 
 

 皆さん、覚えているだろうか…?
 いや、最近の子だと知りもしないか。
 伝説のボンドカーパクリ番組アメリカテレビ映画『ナイトライダー -Knight rider-』を!

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