第1シーズンDVD6巻目、DVD7・8巻目感想、遡りアップしました。
『ナイトライダー(2008)』がフジテレビ深夜で放送開始されているらしい。
キットの外観がゴツいマスタングになって、マイケル・ナイトの息子であるマイク・トレーサー(後に二代目マイケル・ナイトを襲名)が主人公のヤツである。
その名も『ナイトライダー ネクスト』!
フジでやるなら関西では関テレで見られるか!?…と思ったが、関西テレビにそんな予定はない…
とにかく興味があるので、放送してもらえるとありがたい。もしくは、ビデオリリースを早く!
そんなワケで、久々にナイトライダーの元々のシリーズの感想書きでもやってみる。
シーズン1の廉価版DVDセットは最終巻以外に特典映像がついていたが、シーズン2以降はなし。(時々他のドラマの番宣が入ってはいるが)
そしてシーズン2は全巻4時間分の番組を収録…つまり、通常枠の1時間モノなら4話入ったお得なディスクになっている。(シーズン1・3・4は1巻3時間分収録)
『ナイトライダー』の設定と面白さと人気を決定づけたシーズンであるので、それを1つのディスクに凝縮してくれるのだから。
シーズン2だけは、メカニック担当が違っている。
『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、シーズン1のボニー@パトリシア・マクファーソンはプロデューサー判断で…端的に言うと「色気がない」という理由で降板させられ、シーズン2からはスタイルのいいブロンド美女エイプリル・カーチス@レベッカ・ホールデンがキット担当のメカニック役として起用されている。
うーん…。
物腰穏やかだがキットに施す改造が割とスパルタで、言ってる様子とやってる事のギャップに魅力があるエイプリルも悪くはないんだけど、男性と対応に渡り合える芯の強さのあるボニーは、女性ながらメカニックやってるという説得力があってピッタリだと思うんだけどなー。
何とも金の臭いが強くて人情のない理由でいなくなってしまうのが、何というか、いかにもあっちの番組的だなぁ、と。
まぁ、ボニーが帰ってくることが分かっている後年から見てる身としては……というか、日本ではこの人事のややこしさを回避するためシーズン1と2を入れ替えて放映していたので、それを見ていた身としては、シーズンごとの違いを楽しめるバリエーションの一つとして穏やかに見ることはできるのだけれど。
ちなみに、エイプリルの日本語版吹き替え声優は、『きんぎょ注意報』の菅平由梨香でおなじみの潘恵子である。
…えっ、『きんぎょ注意報』はおなじみではないって!?
そんな…『きんぎょ注意報』は誇張した汗記号とSDキャラの多用とか、今のギャグアニメのベーシックになってる部分を定着させたエポックメーカーなのに。
というか、『ガンダム』のララァ・スン、『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』のパピィ、『セーラームーン』のルナと言った方が分かりやすいですか?
…って、潘恵子はともかく(汗)
シーズン1では、マイケルがどんな困難な局面に陥っても、「キット、すぐ来てくれ」―「はいマイケル、ただ今」のやり取りでキット(ナイト2000)が登場することによって、キット無双で解決、という流れが大概だった。
それが、シーズン2ではキットが登場してもなお行動が困難な場面が訪れ、キットの性能だけで乗り切る描写は抑えられ、話の流れにある種の緊迫感(キットが来たらもう安心、というわけではないパターン)が出てくるようになった。
シーズン1後半「偽札大量生産!! 平和な町にはびこる犯罪組織(A NICE,INDECENT LITTLE TOWN)」や「激突!キット対マイケル 悪魔の洗脳! 奪われたナイト2000(CHARIOT OF GOLD)」の流れからさらに進化した形だ。
一方、実車アクションが売りだったチェイスシーンやターボブーストなどのシーンに、このシーズンからミニチュア撮影が導入され、実車アクションの醍醐味が減少している。
ミニチュア撮影の場面になると、それまでのシーンと質感というかライティングが違うので、変わった途端によく分かるし、何より、キットの外側だけ作ってタイヤぐらいは回るようにしただけの中身空っぽのミニチュアカーを使っているのか、キットの動きにてんで重みが感じられなくて、迫力減少…
まぁ、ヘリより高くジャンプする、水の上を猛スピードで走る、崩れた洞窟を砕いて脱出する、など実車…しかも週一放送のテレビシリーズでは撮影が困難な展開があるので、仕方ないのかもしれないが、坂を転がり落ちる、土に埋められるみたいな、ミニチュアでなくても撮影可能程度のこともミニチュア撮影してるから、なんだかなーと思ってしまう。
「復讐の罠!マイケルは2度死ぬ シグナルGO!高層ビル激突(A GOOD KNIGHT'S WORKS)」では、ビルの高層階に実車でジャンプして突っ込んでるのを撮影できてるのに。
ただし、ミニチュアの精度というか、キットの周りの景色などは結構細かいとこまで造られたり、巧い具合に汚しがかけられたりしていて、結構良かったりするのが、ミニチュア特撮大好き人間としては、喜ぶべきか迷うところです(笑)
「無敵ゴライアス vs ナイト2000」
(原題“GOLIATH”…訳すと、「ゴライアス(小さなダビデが挑む巨人兵士)」)
シーズン2開幕! エイプリル・カーチス初参加! でも初参加って説明するシーン、一切なしッ!
…まぁ、“新キャラがいつの間にか当然のようにそこにいる”というのは洋ドラにはよくあることもかもしれませんが。
製作側は説明をしないことで、ボニーの存在を黒歴史にしたかったのだろうか、などと勘繰ってしまう。その場合、皮肉なことに、後々のシーズンではエイプリルの存在の方が消されてしまったということに。
それはともかく…
この話だけ、キットの吹き替え@野島昭生のテンションが、他の話と比べて異様に低くて驚く。
というのも、この話は日本では日曜洋画劇場枠で『ナイトライダー2』と題して放映された、言ってみれば初期作であり、まだ第2回目。
“人工知能の相棒”という設定を守って、それが分かるようにロボットっぽい応答になるよう演じているようだ。
ちなみにこのロボットっぽい演技は吹き替えスタッフの間でも悩んだようで、どこかの段階で演技方針に迷った野島昭生がスタッフに「ロボットっぽさをなくすために、マイケルに恋してる感じで演じてみては?」と言われて、その方針がキット日本語吹き替え版の演技のベースになった、という話をどこかで聞いた覚えがある。
お話としては、新シーズン開始の第1話だけあって、仕掛け満載。
マイケルと同じ顔を持つ男・ガースが、マイケルの敵として現れる。
ガースは本名がガース・ナイトと言い、なんとナイト財団創設者ウィルトン・ナイトの実子。ガースのあまりの非道ぶりに財団が追放し、アフリカの刑務所で処刑されたと信じられてきた人物である。
そして、そのガースがナイト2000と同じ“絶対防御”ともいえる特殊被膜を持つ大型マシン“ゴライアス”を制作し、マイケルとキットに挑んでくる。
目的は、自分の居場所を奪ったマイケルと財団への復讐と、ナイト2000の技術(特殊被膜)を使って通常では実行不可能な“とあるもの”を強奪するためだ。
いわゆる“悪のニセモノが出てくる回”という、これが面白くなくてどうするという鉄板ネタである。
キットのニセモノ役としては、シーズン1「激闘!善と悪2台のナイト2000」でカールが登場しているが、今回はマイケルのニセモノ…
…というか、ナイト財団創設者の実子がガースなのだから、設定上本当はマイケルがニセモノの立場になってしまうのだが、とにかく、主役のニセモノのお出ましである。
吹き替えでは、マイケルをおなじみ佐々木功(現:ささきいさお)、ガースを有川博、と別の人間が吹き替えしていて、しかも有川博がかなり悪役演技を頑張っていて、違いが分かりやすいが、原語ではデビッド・ハッセンホフが吹き替えなしで両方演じており(当然と言えば当然か…)、演技分けの苦労が忍ばれる。
でも、デビッド・ハッセンホフって大根役者で有名だというからなぁ(汗)ネイティブの感覚だと、どういう風に聞こえていたのだろうか。
ニセモノが出てくる回にはなくてはならない、「ホンモノがニセモノと間違われてる」というネタは、この話では、マイケルがガースになりすまして敵の作戦を阻止しようとする、という形で利用されている。
ただ、捕まえていたガースがかなり早く脱走してしまって、マイケルがなりすましたことで敵の作戦が阻止された部分が全然なくて、あまり有効な使われ方をしていないのが残念なところではある。
この話でキットが頑強な理由が、いわゆる“超合金という特殊金属でできているから頑強なマジンガーZ”などの類ではなく、分子結合殻(Molecular Bonded Shell)という特殊被膜を普通の金属にコーティングすることによって頑強さを得ることができるという類のものであることが判明する。
その特殊被膜を作るには、分子結合殻の構造式を知ることが必要で、構造式は3人の人間に2/3ずつ分けて教えられていて、完全な構造式を知る者は死んだウィルトン・ナイト以外はいないという設定だ。
世界に3人しかいない貴重な構造式保持者だが、この回で1名死亡。
1人が2/3ずつ持っているから、財団側が構造式が必要な際に、1人死んでも他の2名が集まれば何とかなるのは、ウィルトン・ナイトが用意したセーフティネットか。というか制作陣もこの手のエピソードをまだ作りたい感じであることが分かるな。
ちなみに、他の人物の一人が、われらがデボン。もう一人はシーズン3「ナイト2000魔の毒液に溶ける!決死の再生・立直れキット!!」になるまで出てこない(それすらセリフで触れられるだけだが)。
おかげでデボンは狙われ、毒と自白剤を盛られるピンチに陥るが、何とか生還。
しかし、片方は殺しておいて、片方(デボン)は生かして帰すって、敵の行動もなんか片手落ちな気がする……いや、片手落ちでなかったらこんなところでデボン死亡という視聴者にとってはまったくもって残念な事態に陥るので、片手落ちで結構なんですけどね。
分子結合殻の秘密を手に入れたガースは、ゴライアスを建造。
ナイト2000と同じ性能を持ち、ナイト2000より遥かに巨大な車…
…と書けば強敵っぽく聞こえはいいが、ガタイの頑強さ以外の部分がそこら辺にあるトラックそのままの性能というか内装なので、ハイテク機器ぎっしり詰めて秘密能力も盛り沢山の魅力的なキット(ナイト2000)と同じとか言いたくねぇなぁー(笑)
シーズン4第1話に出てきてナイト2000をかつてない程追い詰めたジャガーノートは、ちゃんと内装がハイテクしてて、そっち方面の魅力もあったのに。
そんなのことはともかく、頑強さが同じならガタイの小さいナイト2000の方がゴライアスより断然不利なわけで、実際、作中でもナイト2000とゴライアスがガチンコ対決し、ゴライアスの体当たりを受けて、ナイト2000はグシャグシャに破壊される。
キット初の完全敗北である。
…ただし、激突シーンはミニチュア撮影のため、迫力と悲惨さは相当薄いのだけど。
ただ、ボイス・インジケーターまで不完全な機動になって音声も高くなったり低くなったり不安定なキットが何とも痛々しい。
しかも灼熱の砂漠に放り出されて、マイケル共々ピンチ。
マイケルが何とかキットを直そうとするが、緊急時対応マニュアルを見ても「まるでちんぷんかん…」と言う有様。
…『新ナイトライダー2000』でのマイケルがキットをほぼ完全に修理できてたのは、完全に設定間違いだということがよく分かる(笑)
最終的に、キットの駆動系をいじってラムジェット(空気圧縮機などの特殊装置不要のジェット噴射?)にすることで、砂漠から脱出。ラムジェット稼働には結構な初速が必要なのだが、エンジン動かない状態でどうやって初速を稼いだのか…。あと、このラムジェットにはターボブーストに使う動力系統を利用してるんだろうか?
このラムジェットのシーン、ロバを連れたじいさんがジェット噴射で走るキットを見てびっくり仰天、というよー分からんギャグがあるのだが、直前まで「人も来ない場所なので、このままじゃ死ぬな…」という緊迫のシーンだったのに、ここで人が出てきたら一気に醒めないか?
砂漠から脱出したマイケル・キットは財団に辿り着き、回復して再度ガース・ゴライアスに挑むことになる。
先述したマイケルのガースなりすまし作戦もここで登場。しかし、これまた先述のとおり、ガースが早く脱走してマイケルの作戦をおじゃんにして逆に捕まえてしまう。
おかげでその後のガースがゴライアスに乗り込んでの軍施設襲撃シーンは、展開の押し引きがなく、ただ成功する様を見るだけになり、しかも無駄に長くてダレるんだよな…
その後はマイケルが敵の隙を突き、キットに乗り込んで、ナイト2000vsゴライアスの第2ラウンドの開始。
実車撮影・ミニチュア撮影入り混じってのチェイスシーン。ミニチュアの部分の両車の動きが軽すぎて、見てるのが難だが、敵の目論見を打破し前回のリベンジも果たす最後のチャンスでの対決という展開自体は燃える。
キット「(ゴライアスの弱点として)分子結合殻のコーティングが一カ所だけ脆い部分があります。トラクターとトレーラーを繋ぐ結合点です。(大きさは)コインほどもありません」
マイケル「一回でもしくじったら狙いを読まれちまう。命中を祈っててくれよ」
…ということで、シーズン1でカール戦でも使った、ナイト2000唯一の武装であるレーザーをここで使用。
極小の的に一発で見事命中させてしまうが、これはキットの性能がすごいのか、マイケルの照準がすごいのか……後者なら、マイケルの所業は最早人間業じゃねえ!
そして、マイケルとガースの肉弾戦に決着がついた後、大爆発するゴライアス。
…トレーラー本体から離れてるトラクターとの結合部との攻撃で、なんでそんなにゴライアス本体がダメージ喰らってるのかよく分からなかったりする。ミサイルポッドもレーザーで攻撃してたけど、結合部以外の分子結合殻は万全だったはずだし、しかもポッドへの攻撃でなんで本体ダメージになるんだろうなー、とちょっとそこら辺が引っかかる。
そーいえば、この回のカーアクション、ターボブースト出てきてないな。
ともかく、ガースは捕まり刑務所に逆戻り。この話でゲースが死んでいないのがミソですな。
そして同じシーズン2の話「替え玉博士略奪作戦(GOLIATH RETURNS)」で再びガースが現れることになるわけで。
この話はスペシャルらしく、人間ドラマの部分はゴージャスなラスベガスが舞台である。
その関係で、ギャンブルにまつわる話も関わってくる。何度かあるガースとの対決の一部はギャンブルで行われるし。
「私はギャンブルをやるようには造られてませんよ」とか最初は興味なかったのに、最後には「独自の理論で必勝法を編み出しましたよ、マイケル!」とまで乗り気で、ギャンブルにハマるキットが見られる。
シーズン2でこの話だけアイキャッチの仕様が違う。他の話は、EDでも使われていてお馴染みの明け方の砂漠を手前に向かって走ってくるナイト2000の映像だが、この回のクライマックスであるゴライアスに向かっていくナイト2000の様子が、この回のアイキャッチとして使用されている。
「刑務所脱獄!復讐の時限爆弾を探せ!!」
(原題“BROTHER'S KEEPER”…訳すと、「兄弟の番人」(旧約聖書で弟アベル殺しについてシラを切る兄カインの言葉から))
刑務所からの仮釈放を拒む囚人マッコード。しかし彼が釈放されないと強力なミノタウロス爆弾を市内で爆発させると言ってきた犯人がいた。知事はナイト財団に依頼し、マイケルは刑務所に潜入してマッコードを脱獄させる。マッコードの釈放を求めていたはずの犯人たちは、なぜかマッコードを殺そうとした。疑問を持ったマイケルは事件の再調査を開始し、マッコードの娘リサと会うが…
逃げるマッコード、それを殺そうとする爆弾犯と、人命軽視でマッコード確保に血眼になる警察、マッコード救出と真実の追求に動くナイト財団という、敵味方が入り乱れての大乱戦。
シーズン1「消えた証人を探せ! ナイト2000 波止場の大激突!(THE FINAL VERDICT)」に近い構造で盛り上げている。
今話は、そこにマッコードとリサの親子関係の修復に関わる人情話とマッコードと爆弾犯との関係話でも盛り上げ、爆発までのタイムサスペンスでも盛り上げるという、新シーズン開始直後の通常運営初回らしく盛りだくさんの気合の入った回。
『ナイトライダー・コンプリートブック』での講評でも「アクションとアドベンチャーがノンストップで続いていく、ハラハラ感が効果的に演出された回」と好評である。
序盤のマル秘作戦で警察に追われ、中盤以降では知事・警察を敵に回したことで警察に追われ、ラス前まで指名手配くらいっぱなしのマイケル。
包囲網をかいくぐるために、マイケルは「LIC. PLATE」という機能を使い、ナンバープレートを変えて警察の目を誤魔化すが、これは日本未放映の箇所である。
しかしキットみたいな、あそこまで改造されてハデなトランザムってそうそうないだろうに、ナンバー変えただけで違う車だと認識する警察の目は節穴じゃないのですかね?(笑)
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また、これも日本未放映になっているが、リサの話を親身になって聞くエイプリル、という描写があり、新キャラ登場直後らしくエイプリルのキャラクターを深めている。
刑務所脱走時のターボブーストシーンはミニチュア撮影だが、オープンセットでのライティングの工夫と細かいトコまで作り込まれた背景、それから実車シーンとの編集具合で、見応えがあるシーンになっている。
後半には、実車での低空ターボブーストシーンもあるので、実車アクションを望んでいる人にも良い回である。
作戦の決め手としてのターボブーストが2回もあり、中盤にも1回あり、前回のスペシャルでターボブーストがなかったことの鬱憤晴らしか?(笑)
「殺人ヘリ攻撃ミサイルの恐怖!決死の空中戦 超パワー全開」
(原題“MERCHANTS OF DEATH”…訳すと、「死の商人」)
ナイトライダーvsエアーウルフ!
…ということは、本国の制作陣は全然思ってないはず(今話の本国放送が1983年で、エアーウルフは1984年開始)だが、『超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ』と『ナイトライダー』の放映期間がほぼ同時期の日本では、そんなことを思ってしまうのである。
ファンが作ったMADムービーで「『ナイトライダー』対『エアーウルフ』」をやってる場合、大概この回が使われているようだし。
女性の乗った車を爆撃する軍用ヘリのシーンから物語は始まる。デボンの旧友アメリアの失踪を調査するため、マイケルはアメリアの娘・カメラに会い、軍の倉庫で不正取引が行われていることをアメリアが突き止めたと知る。しかしその事実を証明することは困難を極め、マイケルはとある最終手段を使うが、そんなマイケルの下に冒頭の軍用ヘリが向かってくる…
アクション一辺倒になることが多かったシーズン1に比べ、シーズン2になってから人情要素が厚いドラマが展開されることが多くなった。
アメリアにほのかな恋心を抱いていたデボンの話もそうだし、アメリアの死を知ってからのデボンとカメラの描写もそう。
その分アクションは少な目だが、空を制するヘリとの戦いというド派手さでカバーしている。
ちなみに、「危機一髪!ナイト2000 窮地の女性を救え!(WHITE BIRD)」でデボンが語っていたフランスで出会った運命の女性とは、今話のアメリアのことだろうか?
1時間枠のエピソードでマイケルが手痛く負傷する初めての回でもあるのかな。
今までなら成功していた潜入作戦が通じないというところで、今までの回とは違う捻った展開になっている。
シーズン2までキットに搭載されているモニターは2つあるのだが、この回はその2つともを同時に使って有効に活用している珍しい回。
これ以降はあんまりにも使い道なかったのか、シーズン3の内装大改造時に1画面にまとめられたからなぁ。
ヘリとの戦いは、キット無双とは行かない緊迫した戦いとなっている。
熱戦追尾ミサイルを回避するためにこの回で実装されたウルトラマグネシウムと、出力を上げたマイクロジャム(電子機器妨害電波。劇中では「マイクロウェーブ発射!」とか言ってる)でヘリに対抗。
ちなみに、ウルトラマグネシウムは「ROCKET FIRE」ボタンを押して発射しているな。
始終押され気味のマイケルとキットで、おまけに頼みのマイクロジャムも有効範囲外で効果薄。スモークリリース(煙幕)で敵の目を撹乱しつつ、地形を利用したターボブーストによる特大ジャンプでマイクロジャムを近距離照射して、何とかヘリに勝利をしている。
ナイト2000の機能をこれでもかとフル活用。
やっぱり、メカvsメカでいい勝負繰り広げる話は好きだなぁ~
「デボン逮捕!決死の脱獄 迫る巨大トレーラー!橋上の対決(NO BIG THING)」ではキットをパンクさせて修理代稼ごうと目論んだガソリンスタンドのオヤジが出てきたが、この回でも自分でパンクを仕込むガソリンスタンドのオヤジが登場。前のオヤジは給油していて停車中の車に小細工しようとしていたが、今回のオヤジはマイケルの去り際に「おっと大変だ、パンクだよ」と言った後にニードル突き刺しているので、普段はよっぽど小細工の手際がいいんだろうなぁ、などとこのシーンを見るたびに要らんことを思ってしまう(笑)
どっちのオヤジにしろ、無敵外装のナイト2000の前に醜態をさらす羽目になっているのが、痛快である。
日本放映版では、マイケルとキットにちょっかいを出すバイクライダー二人は「どこにでもいる」田舎町の暴走族という風な描写だったが、日本未放映部分ではその前に、町で女性に乱暴なナンパを仕掛ける二人の様子があり、それを乱暴にたしなめたマイケルを恨んで最後までちょっかい出すという感じになっている。