忍者ブログ
Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
[1]  [2]  [3
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

クリックで公式ホームページを別枠表示 今更ながら『サマーウォーズ』見てきました。
 アニメ版『時をかける少女』とかでオタク界隈では言わずと知れた細田守監督の最新作。

 ネット上の感想サイトでは、細田監督初期作の『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』との類似点を比較しながら見るとさらに楽しい、などの意見が出てたりするんですが…

 とんでもない!

 比較してたら、とてもじゃないが、この映画単体のまともな評価なんか下せそうにない!

 まぁ、私が『ぼくらのウォーゲーム(Children's War game)にどっぷりハマり込んでいるのが最大の理由ではあって、わずか40分という短い上映時間内に、強敵に出現で徐々にかつ一方的に悪化していく状況が的確に演出(シナリオ&画面ともに)され、また、本家テレビシリーズにはなかったであろう「デジタル世界の出来事が現実の世界に影響を及ぼす」という設定を、コミカルに分かりやすくテンポよく表現して、『“デジタル”モンスター』のメインタイトルに恥じぬ形で描写しており、さらには劇場版らしい“シリーズ史上最強の敵出現!!”みたいな謳い文句を実際に形にできていて、それを打破するカタルシスもバッチリ、という贅沢な諸要素を、まるで無理なく詰め込めているのが強力な魅力だったので。

 『サマーウォーズ』『ぼくらのウォーゲーム』アイデアを一般作化するに当たって、『デジモン』成分を一般作成分に置き換え切れなかった、という感じがある。
 たとえば、『ぼくらのウォーゲーム』なら、世界に問題を起こしている敵がデジモンという作中の一般人的には未知の存在なので、デジモンと交流できる太一たち主人公が主になって問題に対処しても…いや、むしろ主人公たちしか対処できない設定になっているから、他に事件に対して解決を図ろうとする人が出てこなくとも問題ないんだけど、『サマーウォーズ』の場合、敵がコンピュータウイルスという既知の脅威なのだから、主人公一家だけが事態対処に動かなければならない理由が―開発者の中に一族の者がどーのこーのというエピソードを足したところで―特にないので、他に事態解決のために動いている人(システム管理者とか公的機関とか)が誰も見えないのが気になってしょーがない。
 っていうか、『ぼくらのウォーゲーム』に大家族モノ要素を追加した時点で、大家族だということを活かす設定に作り変えなければならないはずなのに、賭けに使うためのアカウント数稼ぎに使われるぐらいしかないだなんて…
 もっと設定やエピソードを『ぼくらのウォーゲーム』から刷新してもいいのに、中途半端に使っているという印象がある。

 逆に、『ぼくらのウォーゲーム』の中でも一般作成分としても使えるだろう部分が採用されてなかったのも多々あったのが、残念。
 個人的には、応援メールの扱いを残しておいてほしかったなァ
 『ぼくらのウォーゲーム』では、最終決戦に向かう主人公たちや主役デジモンたちに、世界中の子どもたちから「がんばれ」「負けるな」という応援メールが次々と届くんだけど、ネット上で戦っているデジモンたちにとっては、メールが多く送られてくるほど情報処理のために回線負荷がかかってしまい、動きが鈍くなって敵の攻撃の的になってしまい、主人公たちが「頼むから応援しないでくれッ!!」と心の底から叫ぶという、応援が邪魔になる捻くれたアイデアがとても好きだった(笑)
 それをただ捻くれたアイデアに留めるのではなく、最後早く敵にトドメを刺さないと核ミサイルが爆発するというタイムサスペンスの中、動きが素早くて補足できない敵に対して、さっきのメールを転送することで逆に相手の動きを鈍くさせるという、一発逆転の最後の手段として使われて、「みんなの気持ちが一つになって敵を打ち破る!」という王道パターンに落とし込めているのも、目から鱗の構成力だったし。

 子ども用作品である『デジモン』でこれだけの毒が入れられたのに、一般作の今作でなぜこれが入っていなかったんだ…?
 いや、今作でも、サーバー冷却用の氷を警官の兄ちゃんがおばあさんのために持ってっちゃって、サーバーが熱暴走を起こしてネット上で戦ってた主人公たちが負けてしまい、警官兄ちゃんからは「こんな時にパソコンに夢中とは、呑気なモンだねェー」と悪態突かれちゃう辺りがそれに近いか…
 

 『ぼくらのウォーゲーム』との比較を置いておいて、今作単体で見た場合でも気になるところはあって、シナリオ構成がやけにごちゃごちゃしてるところがそうだった。
 『時かけ』がいろいろなネタや小エピソードを盛り込んでいた割にキレイに進行がまとまってたのと比べれば。

 …とまぁ、そういうシナリオ分析はどんな人にでもできるし、しているだろうから、オタ的には演出技術分析をせねばならんのだろうが…

 あれだけ画面上に人物がひしめいているのに、にわか知識でレイアウト演出分析なんてできるかい!(血涙)
 目立つであろう、細田作品の御馴染みの同ポジ演出さえ、あったかどうだか記憶に留めて置けなかったのに…

 まぁ見づらかったり、訳分からない感じがほとんどなく、むしろ場面場面の様子をすんなり理解できていたので、上手い具合だっただろうが…
…って、こんなんじゃ分析になってませんね(泣)

 無音空間に吐息だけが聞こえてきて思い詰めてる登場人物を映す「細田空間」(笑)が3回連続というのは、思い起こせば、少しくどいかも。

 あと、最終決戦を前に家族全員で飯を食うシーンのところは、もっと作画が暴走してくれても良かったかなぁ、とは思う。 「時間がないのに全員で飯喰ってるなッ!」というツッコミどころがあるので、マジメに描写されるとちょっと脱力感に見舞われるから、あそこは「理屈はどーでもいい、腹が減ったら戦ができんだろッ!」という勢い押しが欲しかった。宮崎アニメみたいにキレイかつナチュラルな動きで描かんでも……もうちょっと“まんが”でいいのよ。
 それまで、ネット上の危機に対してスタンスがバラバラだった一家が団結するターニングポイントなんだし、お話的にどーにかできなくても、作画・動画の勢いで誤魔化すことはできたのではなかろうか。
 ラストのキスシーンで、動画の勢い重視で割と崩し気味に描けていたので、できんことはないのだろうし。


 いろいろ気になるところがあって、素直には楽しめなかった部分もあるのだけど、今回の細田作品は、前作『時かけ』に比べて、テレビ放送栄えする話になっているのではないかな、と少し思った。
 『時かけ』は映画の頭から尻尾まで全部通してみることで、ラストの感動を引き起こすというストイックな構成をしていたので、間にCMを挟み、全国のまちまちな視聴者の生活状況に視聴状況が左右されるテレビ放送には向いていないように思えたんだけど、本作の場合だと、そこまでシナリオ的な伏線がかっちりはしていないので、テレビ放送用にブツ切りにされても、場面場面で面白さや感動を味わえるんじゃないかなぁ~


 あと、事前情報をなるべく頭に入れないで観に行ったせいで、スタッフロールを見て初めて気付いたんだけど、音楽が松本晃彦だったんかい! 『踊る大捜査線』ファンの私に何たるサプライズ!
 いやぁ、『時かけ』の時はもっと叙情的なスコア書く音楽家と組んでたから、『踊る大捜査線』のように分かりやすいメロディーラインの音楽家が出てくるとは、予想してなかったもので。
 …とはいえ、『時かけ』以外だと、分かりやすいスコア書く人と結構組んでるか…




 ところで…
 
 音楽:松本晃彦、過去の監督作からの構成・エピソードの引き写し、ラストに感動ポイントの目白押し、エンタメ重視の姿勢、前作に比べてスキの目立つシナリオ構成…

 …私の過去作品蓄積容量の少ない脳内コンピューターが、本作と『踊る大捜査線2』とのリンクを形成しました!!(笑)

拍手

PR
 

 いやぁ、満足満足。
 映画館を出ても、頭がポォ~としたような夢見心地でいられる作品はいいねぇ~

 今回もちゃんと“映画”になってました、しかも「ちゃんとした“続編映画”」。
 『序』でのペンペンを見た後のシンジの驚き様を、今回アスカにも同じようにやらせていて、しかし細部はキャラに合わせて変えていく、というのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで毎度のように繰り返される裁判所前広場のチェイスを見てるみたいな気分で、そこらへん“続きモノ”というより“続編”の香りがする。

 『序』では、TV版のエピソードの数々を2時間の映画の尺に収めるために、ただ単に各場面省略&早巻き展開で時間短縮していただけのところが多かったけど、『破』は基本ラインはTV版をなぞりつつも、「2時間の起承転結」になるように各要素を大幅カット&大幅改編して組み直してて、話の盛り上がりに一本の筋が通ってたのは、ああ「映画」だなぁ、と。
 …といっても、私はTV版のこの辺の話はフィルクコミック立ち読みして把握してるだけで、細部をまるで知らないので、ほとんど新鮮な思いで見てたから違和感を感じなかったorそもそもTV版のシリーズ構成からしてそうだったかもしれないというのが分からない、ってのもあるんだろうが。

 出だしのエヴァ仮設伍号機と第三使徒との戦闘の、広大な空間を活かしたレイアウト取りは、ああオレ映画見てるなぁ~、という気分になれて幸せ。
 …その割に、色彩設計が暗すぎて、何やってるのかよく分からなかったけんども(汗)
 ま た か よ !

 しっかりクラマックスで盛り上がれるのは映画的にはすごく良いんだけど、なんか真っ当に盛り上げすぎてて、全体的に病的な雰囲気を持ってるのが最大の特徴というかアイデンティティの『エヴァ』っぽくない気はする。
 …気はするけど、オレ、『エヴァ』の“映画”観に行ったつもりだから、これで良いんですわ(^^)

 戦闘シーンがてんこ盛りで嬉しい反面、最強使徒ゼルエルとのラストバトルがあまり盛り上がらない(戦闘数がありすぎてインパクトが出てこない)という弱点も…
 それに、『序』では純粋にキャラ描写でロボット(怪獣?)バトルを盛り立ててたのに、今回はロボット関係なくオカルトに走りすぎて、キャラ描写と戦闘描写が分離してたのも気になるところ。
 …まぁ、それでこそ『エヴァ』、ってのもありますけんど。

 世界終焉(寸前)、というバッドエンド的な終わり方をするのに、むしろ気持ちがハッピーになる清清しさがどこかからか感じられるのは、そこに行くまでのシナリオ演出と画面演出の雰囲気で全部巧く誤魔化した、って感じなのだが、むしろそれがオレに良し。
 ていうか、雰囲気で誤魔化すのは『エヴァ』の基本です(笑)

 新キャラのマリは、アスカ関連のエピソードが変更された分を補う形で登場してくるので、ただのポッと出の思いつきキャラではないというところを見せてくれたが、雰囲気が他のキャラと違いすぎるので、居なかった方がスムーズだったかもしれん、と『序』の時と似たような感想を述べてみる。

 スタッフロールが終わってから流れた映像と音声が、個人的にはすべてギャグに聞こえたんですけど(^^;)

 予告編まで見せてもらったけど、なんか『序』のときと違って、次回作もみたいなぁ~という気分がまるで起きないのは、なぜだろうか
 今回ので新エヴァに期待してたものを十二分に補充できたからか、はたまた、『エヴァ』のことだ、これ以上首を突っ込むとエライしっぺ返しを食らうぞ、と本能的に感じて忌避してるんだろうか(笑)

(書きかけ)

拍手

 Yahoo!動画で「タイ発の怪獣映画!」と宣伝されていたけど、サイズ的にはモンスター映画と言いたいなぁー
 しかし、モンスター映画の定番は、だんだんと画面に映る登場人物の数が少なくなっていて、舞台もどんどん小さく狭く寂しい場所になっていく、というのが相場なんだけど、この映画は後半になると軍隊と街中を巻き込んだスケールにグレードアップするんで、その点では怪獣映画っぽいのかも。

 ハリウッド映画ならまだしも、海外の映画というのはお国柄の違いで面白さのツボが違うことがよくあるので、そのお国柄を念頭において見れば本当は(その国の人にとっては)面白いのかもしれないのだけど、そういうのが分からないので、日本の感覚そのまんまで感想を言わせてもらうしかない。
 そういう意味では、あまり面白くない映画なんだよなぁー

 ただ、海外の怪獣映画というと、『怪獣大決戦ヤンガリー』という大失敗前例があるので、それと比べると随分面白く見えるぞ(笑)

 “独自の理論”で探し当てた“古代生物”の調査に執念を燃やす“博士”が、その“異端さから迫害”されるのだが、その理論を“裏付ける証拠”が出てきて名誉挽回とばかりに調査に向かったところ、その生物は博士の“想像を凌駕”する危険生命体だった、という怪獣映画(モンスタームービー)の定石を、捻りはないものの、素直に打ち出している実直さは、特にそう感じさせる。
 最近ここまで丁寧にベタベタな始まり方する怪獣映画があまりなくてねぇ~

 その“迫害”の要素に、人種問題を絡めているのが、この映画にオリジナリティやナショナリティを感じさせてくれる面白いところかな。
 ただ、この人種問題、途中であまり重みがなく尺もあまりない和解シーンで面白味なく解消された感じがあって、物語内で有効に活かされたという感じではなく…


 まぁ、基本的に前半で提示されたドラマチック要素が後半の展開に結び付くことがない映画ですが(汗)


 大体、誰が言ってることが正論なのか、全然分からずに物語が展開していくのが不親切なんだよなー(これもお国柄の違いのせいかもしれないけど)
 大発見を調査して世に知らしめたい博士たちが主人公っぽい扱いで始まったのに、その博士たちを騙したり高圧的に敵視したりして、博士目線ではあまり印象の良くない軍の特殊部隊隊員たちが、どういう目的で行動しているのか一切分からない(分からないから博士目線では不気味な存在になって、話に緊張感が出ているんだけど)のに、何が契機になったのかよく分からないタイミングで隊員たちに同情的な撮り方になっていて、強敵に立ち向かう燃えるストーリーを紡いでいく流れになるし、その一方で博士は、周りを危険に巻き込むのも省みず頑固にヒステリックに調査を強行しようとする思慮の浅いキャラになってしまって、同情要素が皆無になっていくし、観客への説明をいろいろ失敗している。

 そもそも、巻き込まれ型(主人公に積極的に事件に関わろうとする気がなかったり、誰かに狙われるような非がないのに、当事者になってしまうというパターン)の定石を踏もうとしているけれど、博士が機密だらけの現場に連れてこられて捕まってしまうことの意味が用意されてないところからして、そういうところに気を配っていないのが明らかかもしれない。
 博士の叔父さんが調査員として働いてるなら、博士本人は呼ばれる必要がないし、博士にしか解明法が分からない調査を任されたわけでもなく、捕まってしまう理由が「調査したい」なのでは、一体博士は何のために呼ばれてきたのか物語上の意味付けが全然できていないぞ!



 タイ映画は全体的にこんな感じなのか、それともこの監督やプロデューサーがこういうの好きなだけなのか、そういう企画意図なのか、定かではないけれど、やったら『マトリックス』的なオサレ演出が炸裂する。
 頻発するスロモ、特定シーンの早回し、セットの中を大回転するカメラ、常識的なカメラ軌道を無視したマシンガン撮影、見得を切ってカッコつけたがる俳優たち…

 そのすべてが、物語の意味を画ヅラで説明するという“演出”という技法本来の機能を、全然果たしてない、という勘違いっぷりが、別の意味で素晴らしい(笑)

 トンネル掘りの場面で、その登場直後にフェードアウトするモブキャラなのに、そいつがセリフを喋るたびにカットを細かく割ったりカメラが近付いていたり、何か今後重要な役どころでもあるかのように注目している感じになっている無駄カットになっているところ…
 最後の力を振り絞った決死の攻撃を怪獣に打ち破られ、床に這いつくばる隊員の目の前に怪獣が立ち塞がる、という絶望的なシーンなのに、その隊員の背後にはしっかりと長々と広がる廊下が映っていて、その絶望からいかにも逃げられそうな隙のあるレイアウトになっているところ…
 怪獣にとどめを刺す場面で、次のカットで画面の真ん中に映る怪獣の頭に銃弾が命中するのに、その直前のカットでは、画面の右半分に映る銃から画面右端に向かって弾丸が発射されるので、明後日の方向に撃った弾が超軌道を描いて当たったようにしか見えないところ…

 そういう何気ないシーンの演出からして、素人の私でも分かるぐらいミスを犯してるからなぁ…

 CGのマスク切りが甘くて、怪獣ガルーダが画面から浮きっぱなしだったのは、技術的にはしょーがないか。


 でも本編見続けている間中、始終思っていたのは「惜しいなァ」ということだったので、魅力はある映画ではあるんだよなァ~

拍手

クリックでamazon.com該当ページを別枠表示 原作ファンにとっては、原作のイメージを再現し切れていない駄作扱いになるのかもしれないけど、数々の原作クラッシャー映画を見てきたいち映画ファンとしては、うまいことやってる方だと感じる。
 平成ガメラシリーズのメガホンをとった金子修介が監督していることが功を奏したのか。

 どこぞの評で、金子監督の少女趣味を指摘して、「監督の趣味が爆発してますなぁ~(笑)」と言っていたけど、うん、まさにそんな感じだったな(笑)
 特に登場の必要のない部分でも、月の妹の粧裕に叫ばせ泣かせ、ただのインターバルの存在の高田清美に女としての葛藤や黒い内面という原作以上にしっかりした人間性を与え、そしてこの映画自体が、第2のキラ・弥ミサのデスノートとの出会いに始まり、その喪失後の様子を描いて終わるというサンドイッチ構成になっていて、月とLという二大美男子が主人公として活躍してるはずの『DEATH NOTE』にしては、女キャラが目立つ仕掛けになっている。

拍手

 相当ブラックでシニカルでシリアスなストーリーを、あまりにも荒唐無稽でマンガチックなギャグ演出をベースにした世界観から突如噴き出させて、視聴者にトラウマを植え付けるという、性根の曲がったスタンスで有名な堤幸彦ディレクターの代表作品『TRICK』の劇場版パート2にして、シリーズ完結編。

 前の劇場版は、おそらく“制作中止になった映画の穴埋めとして作られた”ようなので、ドラマのテレビスペシャルとしてはともかく、映画としてはあまりにも稚拙で盛り上がりに欠けるストーリーが繰り広げられ、「テレビからスケールアップした劇場版」を見たかった身としてはガッカリなシロモノだった。
 なにせ、「神の奇跡が次々と起こる」というテーマを持ちながら、実際は「単なる手品ショー以下のものでしかない」安っぽい奇跡が出てきたと思ったら山田がその場で解き明かし、「質よりも量だ」と言わんばかりに、それを繰り返していくだけ構成だったんでねぇ…
(せめて、ものすごく難解なトリックを使った奇跡が連続して起こり、それを山田がラストになってやっと次々と解決していく、という流れなら映画っぽかったけど)

 今回の「劇場版2」は、ちゃんと「『TRICK』の劇場版を作る」ということが目的の作品なので、突貫工事ゆえのぶつ切りで進んでいくのではなく、しっかり考えられた構成=始めからラストまで一本筋が通った「映画」を見せてくれるのでは、と期待していたが…

拍手

これはよいショタコン映画ですね。


……もとい、
 

これはよいわんこムービーですね。


……じゃなくて、
 

これはよい時代劇アニメですね。


…と書いて、ボケを終わらせようと思ったけど、実はまだ違っている、総括の焦点がボケている。
もっと、観た後の率直な感想に一番近い、作品の本質を言い当てる言葉を探すならば…
 

これはよいチャンチャンバラバラですね。
それもものすごくクオリティの高い。



 …でも、惜しい、
 惜しいなぁ…

 オレがこの映画の宣伝役になれないことが惜しい!
 なんで明日上映が終わってしまうんだ、この映画。
……ハイ、答えは簡単。私が早いトコ観に行かなかったからです(汗)

 池袋系女子の皆様、掛け算の良いタネがいっぱい転がってるから、必見ですぞ。
 チャンバラ栄養分が不足している皆様、ご家族揃ってどうぞ。血の量がスプラッタ以上に多いけど、気にするな(←気にしろ


 …そんなことはともかく。

拍手

『HERO』ポスター_「久利生公平、最大の危機」 名産地で取れた野菜ばかりを使った白菜鍋がおいしかったからといって、劇場版でカニ鍋が出てくると期待してはいけない。
 野菜は二、三種類増えたが、ただ単に量が多くなっただけ。旨いけど何かが足りないダシの味は相変わらず。



 というわけで、映画『HERO』である。
 ジェット・リーダスティン・ホフマン照英は出てこないので要注意(笑)

 TVシリーズは個人的に、“『踊る大捜査線』のよくできた二番煎じ”だった。
 …『踊る』に映画観を変えられてしまったショックから未だ抜けきれずに、ことあるごとに比較するのはよくないことだとは思うけど。
 それでも、奇をてらわない程度ではあるが遊びのある表装をしながらも堅実な部分がある作りのため、毎週楽しんで観ていた。
 ただ、「大ヒットだったけど、出演料かさむキムタクもいるし、全体的に映画化に耐えるって雰囲気ではないなぁ…」とどこかしら思っていたので、今回の映画化、それもSPを挟んでの6年越しのカムバックとは恐れ入る。


 この映画の入場料は、「久々に『HERO』の新作が見れる~!!♪」という感動のみに支払われる。
 つまり、『HERO』というテレビドラマを見たいと思っている人にとっては、ちゃんと満足できる出来に仕上がっている。

 それはすなわち、“『HERO』の劇場版”を期待して待っていた人には、肩透かしな内容になっているということ。TV版そのまんまの内容、カメラアングル、編集。ちょっと映画風な味付けもしてあるけど、正直、その部分を巧いとは思わなかった。
 …まぁ、これは、クランクイン時のこじんまりした撮影風景とか、何の意味があるねん韓国ロケの一報とか、映画の進行を丁寧に伝えてくれる予告編見てたら、容易に想像できることではあるけれど。

 だから、この映画が面白いかどうかと訊かれれば、それはもう、『HERO』という作品フォーマットが合うかどうかという問題になってくるんじゃないだろうか。
 私としては、ファン補正もあって、「まぁ、アリかな」とは思う。

拍手

河童のクゥと夏休み(メモ)
・まごうことなき夏休みプログラム……だが...
・『クレしん』からのフィードバック?(『かっぱびっくり旅』→『クレしん』→『クゥ』、演出、家族構成、鬱陶しいカメラ)
・クゥを嫌うひーちゃんの役割
・クゥと父で始まり、クゥと父で終わる、クゥの物語。乖離した康一
・盛り上がりの/\の位置のバランスと、観客の様子
・さて、最終編集で切られた30分には何が描かれていたのか
・ところで、菊池の潜在的エロさはどうしてくれよう

拍手

NewEVA1.jpg

 デジタルでキレイに仕上がったねぇ、ということを確認しに行くことだけが目的だった映画。
 毎月一日は特別価格1000円で、足運びやすかったし。


 ストーリーどーのーこーのー言おうとしても、TV版で一番真っ当だった時期の話を映画化しているので、ヒドい出来になるわけがないし。おまけに20世紀中に語り尽くされたシリーズだからねぇ。
(まぁ、そんな冷めた態度でも覆させるフックがあったのは儲けモンだったけどね。ラミエル先生、アクティブすぎます(笑
第六使徒ラミエル ただの箱だなんて決して侮るなかれ…!!

 だったら、注目すべきというか、目的となりうるのは、作画クリエイター集団・GAINAXの血筋を持つ布陣による画面演出技術の鑑賞と、「映画」として再編集できているかという確認の、二点しかないじゃないか!

 まぁ、まだ完成の目処がつかないから間際でドタバタして突貫工事の危険性もある劇場版第二段よりは、確実に力入ってるし、あのスタッフだから、レイアウトや仕上がりは完璧。むしろ、グチャグチャな画面になってしまう方がおかしい。
 劇中のセリフじゃないけど、(作画が)「成功するのは当たり前、失敗したら怒鳴られる」映画。…う~ん、作る方にしてみれば、この前提は辛いよなぁ…
 ただ、ラミエル先生、アクティブすぎます(笑
第六使徒ラミエル ただのポリゴンだなんて決して侮るなかれ…!!

 「映画」として編集できているかの確認、というのは、これが一本の映画の構成として成立したものになっているか、というストーリー構造の分析。
 残念ながら、尺の不足と、やりたいところだけはとことんやるギミック描写の達人たるGAINAX魂の炸裂により、バランスを欠いているきらいがあり、映画になりきれなかったなぁ、というのが個人的な感想。
 冒頭から後先考えずポンポン駆け足で進んでいくので、世界観にのめり込みにくい。ただ、そうして前半を犠牲にしたおかげで、後半のヤシマ作戦になると、膨大なアレンジの甲斐あって、ようやく「映画」を感じることができる。
 ここのおかげで満足して劇場を出ることができた。ラミエル先生、アクティブすぎます(もういい あと予告編ね。…一瞬、「阿漕」という単語が頭に浮びはしたが(笑)



 でも、どうにも解決できない大きな不満がふたつほど。

 映画的なまとまりを重視するなら、予告編1の最後に出てきた、日本の電力が回復していくシーンで終わることを期待してたのだが(危機の回避・平和の奪還=非日常から日常への帰還が、映画の終了と寓意的に符合して、感動できる)、カヲル君に全部持っていかれた上に、電力回復の描写すら存在せず…
 …ああ、あれって、停電の逆回しだったわけね。予告編成作者にまんまと釣られた。

 それから、HAT神戸の映画館……
 画面が暗ェんだよ!! 後半何が映ってるのか分かり辛いんだよ!! 投射ガンマ値修正してくれよ!!
 まぁ座った位置もかなり悪かったから、それも一因だろうけど。

拍手

 飲み会で、某博士が「マンガで一番面白いのは短編だ」とのたまわれて、その話題でちょっと場が盛り上がったりしたのですが、別の某先輩が「アメコミは延々と続けていくこと自体に意義を持つようになった」と溢して、長年の連載の上に発生する物語効果について熱く述べられたりしたものの、基本的には「長く連載を続けて膨らんだ期待に副ううまい落としどころが見つかるわけがない」ということで、長期連載モノのダメさ加減を論っていたのですが…

 じゃあ、延々と続きまくりな作品ばかり大好きな私はどうなっちゃうのー?
 『ドラえもん』、『名探偵コナン』、『笑点』などなど、グダグダ続いてるヤツばっかのファンだよー!

 先日、日曜洋画劇場やGyaoで集中的に放送されていた『007』も延々続いている作品。
 おじいちゃんがよく観ていたので、なんとなく記憶にあるヤツもあったり。
 でも、物心ついて初めて観たのって『ゴールデンアイ』で、それが矢鱈肌に合っちゃってねぇ…(吹き替え声優が田中秀幸だったのがポイント高し)
 だから私の中のジェームズ・ボンドって、ショーン・コネリーじゃなくって、断然ピアース・ブロスナンなんだよね。そんなんだから、同じ系のロジャー・ムーアの方が、コネリーより“ジェームズ・ボンド”然として見えたり。

 以下感想。

拍手

 昨年末の『大奥』を筆頭に、邦画界初のキムタク効果に注目したい『HERO』、異色の月9大ヒットドラマの延長『西遊記』など、一体何の勝算があってか、フジテレビの人気ドラマの続編的映画化が相次ぐ今年…
 しかし、それらのビッグタイトルと比べると、いかんせんマイナー感が漂うドラマの劇場版がなぜか公開されます。

 その名は『アンフェア the movie』
 http://unfair-movie.jp/

 私はこのドラマ一回も通して観た事はないのだけれど、いやぁ~でもねぇ、このドラマの概要を聞いたときから何か魅力を感じていてねぇ
 最近テレビ朝日以外ではとんと見なくなった刑事ドラマを正面切ってやるって時点で興味沸いたし、巨大な謎を追っていくという今時アニメでしかやらないようなハードな設定がいろいろと仕込まれているのは、事件主導ストーリー大好きな私のハートがくすぐられた。
 映画化するほどの人気とは露ほども知らなかったが、それでも横目見ながらも興味があったドラマの映画化。期待せずにはいられない。
 
 刑事ドラマの映画化、異色の作品ということで、これがポスト『踊る』にならないかなぁ、とまで思うまでになってましたよ。
 …今日の昼の特番を見る前までは。

 映画版のワンシーンが流れたんですが、これが撮り方がてんでダメ。

拍手

 「昔アキラ、今キヨシ」な黒沢監督作品。Gyaoでやってたので観てみた。

 この2作品だけ観てたら、なんで今「感動できるホラー」なんてシロモノを作っているのか謎だ。
 それともアレか、誇大宣伝か?

 なんでそんなことを思ってしまうのかというと、この人の撮り方って、徹底して登場人物を突き放した撮り方なんだよねー。
 とにかくロングショット・ロングテイクが多くて、感情移入(観客によるキャラクターへの心理的接近)を阻害しているので。しかも割と重要な場面でもそれを連発するからなぁ…

 『CURE』の方は、そうしたスタンスがいろいろと効果的だった。
 でも仮にもヒューマンドラマの体裁を取る『ニンゲン合格』でも徹底して突き放した撮り方なんだよな。
 登場人物たちがちっとも観客の側に近づいてこない。見てたら大体登場人物の前にオブジェクトを置いて、カメラと登場人物の間に物体的な距離を取っている(何度か出てくる家族団欒の食事シーンでも、カメラは家の外にあって、壁と窓柵が視界を邪魔する)。
 終わり方を見ていると、その方針も分からんではないし、効果的でもあるのだけど、前半がどうもノレない。
 主人公が10年の眠りから醒めるというこの作品の肝とも言える部分を、至極あっさりと描写して驚異をスルーしてしまうところからして、この監督、かなりヒネくれてるんじゃないか?

 ただ、『CURE』はそんな文句が言えないくらい、本気で怖かった。
 『降霊』以降この監督十八番の『リング』系心霊ホラーじゃなくって、人間心理をエグることで発生するテーマ的な怖さだけど、いやぁ~すごいすごい。
 犯人の萩原聖人とと役所広司が留置所で直に接触するシーンでは、次に何が起こるのかという緊張感が度合いがすごくて、見入ってしまった。
 終盤うじきつよしの「なんでだろう、分かんねぇんだよ」も狂気じみておって良い。

 エンディングはホラージャンルの定石で「ワケ分かんねぇ」「そんなバッドエンドで良いのか?」というものになっとりますが(笑)

CURE キュアニンゲン合格

拍手

 『ほしのこえ』という半時間アニメ作品を独りで作り上げ、オタク界でにわかに注目されている期待の新星・新海誠がこの春送る新作オムニバス形式映画『秒速5センチメートル』。
 Yahoo会員限定で、オムニバス3話中の1話がネット配信されていたので、特別に観れました。

 私は新海作品体験は『雲の向こう、約束の場所』だけなんだけど、いやぁ、私はあの作品の雰囲気が好きでねぇ。……そっち系の作品を全然観てないせいかもしれないけれど(『花とアリス』『リリィシュシュのすべて』も観てねぇぜ!(泣)
 だから今回の新作は……
 …いや、いつぞや某仙人と元部長にボロックソに言われたトラウマがあるので、あんまり注目してなかったなぁ(汗)
 『ほしのこえ』『雲の向こう、約束の場所』という叙情SF作品から離れて、監督の身の丈にあってる思われる『彼女と彼女の猫』のような現実ドラマ路線の作品を手がけるので、自身のホームグラウンドでどれだけのものを仕上げてこられるのか、ってのは興味あるけど。

 今回の作品内容は、小さい頃に別れた仲良しの女の子に会いに行く、ただそれだけの話。
 しかし名作と呼ばれる作品にはこういう単純な形式も少なくないので、演出の仕方によっては良いものが出てくるだろうし、逆に、単純ゆえにちょっとでもやり方を間違えると途端につまらなくなるので、演出する側の手腕が大きく関わってくる。

 …今回の場合は、どちらかといえば後者のような。
 う~ん、何かいろいろ苦言を呈したくなるなぁ~
 良作に出会っても「あれはあそこがこんな風に良くて、こことそういう風に結びついているのが素晴らしくて、でもあの部分はいただけなかったなぁ」などと的確な批評がまったくできず口数少ない私だが、アラが目立つ弱者と出会ったときは強気になって貶しまくるぜー、ハッハー!!
 …典型的な小人間だな(泣)

拍手

『ストーカー』"One Hour Photo"(2002)

こっちが本命。映画オタクの教授が誉めてたから興味あったのよね~
写真というものの存在について言及している学術的側面が散見できる映画。
ストーリーは、設定から予想できる範囲を超えないオーソドックスなもの。
クライマックスで二人とも殺して終わりだったらあまりにも率直すぎだったが、でも…ええー、そんなオチかぁー!?
一歩間違えば「世界仰天ニュース」のお笑いコーナーで紹介されかねんぞ(笑)
でも、“写真”というテーマを貫くなら、この手が有効だよな。

ところで、なぜエヴァンゲリオンが出てきたのだろう? 別に量産型が正義の味方でも構いはしないが。

DVD特典で主演・監督インタビューが付いてたけど……ああ、それでこそロビン・ウィリアムスだ(笑)

 

『L.A.コンフィデンシャル』"L.A. Confidential"(1997)

伏線がなかなか凝って面白かった。“ロロ・トマシ”の使い方は巧いと思った。
でも、そのラストで良いのか~?…と個人的に納得できない部分が。真実は全て明るみに、というのが私の考えなもんで。

 

『北北西に進路を取れ』"North By Northwest"(1959)

アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作サスペンスアクション……と言われても、大まかな流れとオチを知ってるとなぁ…
あと私、ラブロマンスはどうも苦手で。
現代ハリウッドに浸かりきった私には、そこそこ面白かった止まりで、自己嫌悪…(笑)

あ、バスに乗り遅れるヒッチコック発見。

 

 

『裏窓』"THE REAR WINDOW"(1954)

アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作ミステリー。…といっても、人から聞くまで存在すら知らなかったが(汗)
こいつはオチを知らなかったので、その事件は現実のものか妄想の産物か、ハラハラドキドキしながら見てたので面白かった! 全体の流れも良いしね。

 

『鳥』"THE BIRDS"(1963)

アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作恐怖映画。
恐怖映画になるまで意外と時間があった。ロマンス好きねぇ(監督が?観客が?)
脚本・撮影的にはいろいろな要素や技術が詰まっていて面白かったけれど、今となっては恐怖演出がヌルいなぁ、合成も丸分かりだし、などとちょっと肩透かし。
その後でDVD特典のメイキング観てたら………な、何やってんですか、アンタたち!!(笑)
あ、侮りがたし…

あ、店から犬と出てくるヒッチコック発見。

 

 

『麦秋』"Early Summer"(1951)
日本の誇る才能・小津安二郎の作品。本当は有名な『東京物語』を見たかったんだけど、某仙人から小津四作品を紹介され、古い方から鑑賞。

構図で見せきった作品。
まさか、二つに折れた食パンの画にハッとさせられるとは思わなんだ。
ついでに、「そうか」「そうですか」「いいんですよ」のセリフが頭に刷り込まれて困った(笑)
なんだ、このコンピューター芝居は!?(笑)
何考えてるのかイマイチ不明で感情移入を阻害する紀子(原節子)を物語の中心軸に据えるも、基本は紀子の周囲の人間のリアクションムービー。
しかし、最後にはその各人のリアクションが、中心の紀子の感情の高まり(の理由付け)として還元されていくのは見事。
ただ、セリフの一本調子さもあってか、あまりドラマ性を感じなかったなぁ…
だから、この映画からは軽いジャブを一発しか食らってない自信はある。

……しかし、しかしだ。

何で観終わった後にこんなに腹にズッシリ来るの!?
何、何っこの感覚!?
「面白かった」と言わずにはいられないこの感覚っ
不思議だなぁ…

 

『東京物語』(1953)
さて、本命。オチは知ってるんだよなぁ…(汗)
しっかし…
なんだ、この、良いアングルから我が家のホームビデオ見せられてるような感覚は!?
親戚が来る日の我が家の状況そのまんまじゃん
(笑) ご丁寧にお葬式の様子まで付いてやがる。

相変わらず「そうか」「そうですか」のコンピューター芝居が、主に男子側で顕著。大根芝居じゃねぇのかと疑ってしまう(笑)
「オールドカップル・バッドデイズ」として細かな起承転結のエピソードが積み重なっているので『麦秋』よりはドラマ性があって満足。
ミステリアスな雰囲気漂う原節子が最後に感情のカタルシスを一手に引き受けて、最後は爺さんが総括する、という流れは『麦秋』と同じ。

 

 

『太陽を盗んだ男』(1979)

ずっしりした名作で満腹した後は、軽ぅ~く在りし日の角川映画鑑賞。
ジュリーのラッキーボーイっぷりはともかく、菅原文太が無敵すぎな件について(笑)
要素は良いと思うんだけど、炭酸の抜けたコーラみたいな映画だったなぁ…
いかにモラトリアムでアンニュイな男の物語とはいえ。

 

『復活の日』"VIRUS"(1983)

在りし日の角川映画鑑賞パート2。故・深作欣二監督の作品。
日本でこのスケールの映画が撮れるとは!! 角川春樹スゲー!!
しかし、後半になるに従って電波度が高まっていくのは気のせいでしょうか?
あと、草刈正雄は顔濃すぎ(笑) 予告編は大風呂敷広げすぎ。

拍手

TSUTAYA半額だったので、大量に借りて観てみた。
…本当はこんなことしてるヒマはないハズなんだけど_| ̄|○||||

 

『スーパーサイズミー』"SUPER SIZE ME"(2004)
ロベルトよ、遂に、というか、今更見たぞ~! マクドでチーズバーガー食べた後で(笑)

マクドナルドのメニューオンリーで1ヶ月過ごすというバカ企画ドキュメンタリー。
予告で悲惨さが大体想像できてしまったので、実際に観ての衝撃はなかったなぁ~
ちなみに、吹き替えが大塚芳忠。悪役以外で声当ててるのを久しぶりに聞いた気がする。

 

『アンタッチャブル』"THE UNTOUCHABLES"(1987)
アンタッチャブル(通常版)
禁酒法時代の物語、批評家絶賛、アカデミー賞総なめ、などなど前情報を聞いていたので、『ゴッドファーザー』みたいな雰囲気で、誰も手出しできない暴君アル・カポネ周辺の話を描く社会派の映画なのかと勝手に想像していたら、あら、意外とエンタメ寄りなのね。
まぁ、後年『ミッション・インポッシブル』撮ってるブライアン・デ・パルマだし、当然か。
勧善懲悪モノとしてとても面白かった。撮影と編集もお行儀良し。
クライマックスの“オデッサの階段”のオマージュは尺を取りすぎてて、全体の流れから浮いている気もしたが。
あと、視点ショット多さが気になった。何も、騎兵隊の視点ショットまで入れんでも…

字幕は元より、吹替でも見ていたのだが、ケビン・コスナーの声優が大塚芳忠。
図らずも大塚芳忠の良い人役二連発だった。

 

『未来世紀ブラジル』"Brazil"(1985)
未来世紀ブラジル

オデッサの階段パート2(笑) こちらはパロディですが。
官僚政治の弊害面だけが噴出している現代日本との近視感がすさまじい。
テリー・ギリアム恐るべし。この人が米版『ゴジラ』撮ってたらどうなってたんだろう、と所々出てくるミニチュア撮影部を気にしながら考えてた(←見るところが偏りすぎです)
でも、ラスト20分しか観てないとはいえ『12モンキーズ』は原作の『ラ・ジュテ』の方が面白かったからなぁ…

 

『シャイニング』"THE SHINING"(1980)
シャイニング 特別版 コンチネンタル・バージョン

今更説明の必要もない、狂人演出大好きスタンリー・キューブリック監督の作品。
この機会に見てみようと思ったのだが、忘れ物して遠くのビデオ屋まで2往復した疲労感から、途中で寝てしまった(汗)
しかしウトウトしながら見ていたので、いつの間にかジャック・ニコルソンが暴走し始めていて、彼の豹変は夢の中の出来事なのかそれとも現実の出来事なのか?…と虚実の境目が混乱して、映画と関係ないところで面白さを感じていた(笑)
今となっては、ジャック・ニコルソンの最期の姿はギャグだよなぁ~

 

『アマデウス』"AMADEUS"(1984)
アマデウス

モーツァルト生誕250年ということで、天才(変態)音楽家ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生涯を、同時代を生きた作曲家サリエリの視点を中心に描く史実映画を拝見。
といっても、実質サリエリの映画と言っても差し支えなかろうが。
とりあえず…サリエリはツンデレ、と(笑)
いや、表向きはモーツァルトと仲良いのだが、本音では憎んでおり、でも深層心理にはやっぱり彼への憧れがある、という屈折したツンデレだけど(←それツンデレか?)
その深層心理が表出しモーツァルトとサリエリが協力して「レクイエム」を作っていくラストがカタルシスに満ちてて良いねぇ~
サリエリの感情をより分かりやすくするために、コンスタンツェに妨害された時に、「彼の作曲を手伝えるのは私しかいない!」と叫んでくれてたら私の好みだったのだけれど、それだと完全に「まんが」だからなぁ…

 

余談だけど、天才ってのは大概変態。
常識の枠内で考えていては出てこない考えを構築できる常識の外側からの視点を持っているから、天才は天才なのです。
常識破りの人間(=変態)が常識人であるわけがない。

 

『人狼』"JIN-ROH"(1999)
人狼 JIN-ROH

『赤い眼鏡』と『ケルベロス』は観ておりませんよ(笑)
押井守の魔の手がかかってるにしてはストーリーが分かりやすかったなぁ~
影もつけずに演技させているリアルな動きが素晴らしいが、同時に「アニメーションなんだから、こないにリアルに動かしまくらんでも…」とゲップ出してたり(笑)

 

『スニーカーズ』"SNEAKERS"(1992)
…あれ?
ロビン・ウィリアムズ主演の『ストーカー』借りてきたつもりなのに
フィル・ロビンソン監督の『スニーカーズ』が何故か手元に…
これは何の陰謀だ!?(笑)

 

仕方なく見てみたが、毒にも薬にもならない内容。
ハイテンポ重視のハリウッドには珍しい、キャラ重視のまったりムービーという点には興味がそそられたが。

拍手

カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント一覧
[02/11 師子乃]
[05/26 昇]
[05/26 昇]
[08/28 Take@管理人]
[01/07 Take@管理人]
バックナンバー
最新TB
参加コミュニティ

ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 彦根情報へ
にほんブログ村 アニメブログへ
にほんブログ村 漫画ブログ 漫画制作へ

ブログ内検索
忍者ブログ [PR]