バイオ燃料の開発ラボで起こった死亡事件に絡み、バイオ燃料の一人者教授が殺害したのではないかと睨んだ右京と神戸は教授を探るが、バイオ燃料の将来性に期待する政権上層部が邪魔しにかかってくるという話。
櫻井脚本回では久々の社会派全開“ではない”ストーリー。
国家利権が絡んできて特命係に牙を向いてくるところで、100パーセント社会派ではないとは言えないけれど、『杉下右京最初の事件』みたく、幸福な未来への到達に不可欠な人材・偉人の喪失を賭けてでも事件を暴くかという杉下右京の在り方を描いているような『相棒』のキャラ側に寄り添った回でもあるので。
一方で、米沢さん受難の回でもあったなぁ(笑)
次から次へと右京に無理難題押しつけられて寝る間も奪われ、挙句、右京「こんな時間にどうしました?」―米沢「警部に頼まれた鑑識作業をいしてたんですケド…(イラッ」となった日にゃ、特命係最大のシンパである米沢すら失いかねないぞ、右京サン(笑)
その代わり、捜一トリオが特命係に近くなってきたなぁ。
強引に事件を結論付けて捜査を打ち切る内村刑事部長への怒りを隠さない伊丹、内村の機嫌を取りながらも裏で捜査を続けようと持ちかける三浦、特命係が得た情報を横取りしつつも捜一の捜査結果を特命係に報告しに来る芹沢、となんからしくない正義感っぷり・特命シンパっぷりであった。
しかし、ここまで旧来からのレギュラーキャラが出張る回になっては、神戸クンの存在価値がますます薄くなる…
理屈で進む右京に付き添いながらも、「思うんです、あの人が犯人でなければな、と」と感情的な部分を補う発言をして、後から右京に「君が考えたのと同じことですよ」と言ってもらったり、
日本のエネルギー問題解消の希望を潰す捜査を続けて、殺されかけてでも捜査の比較実験のために入手した後、犯人の自業自得によって希望が潰れた際、比較実験用に持ってたその希望を将来に託す、というところは今話の中で重要なポジションかもしれないが…
いかんせん弱い。
比較実験用に入手するなんてところは、右京サンのアイデアだからね。
あ、刑事部長室から右京が勝手に退出したのを部長たちが激怒したときに制止して「代わりにボクが怒られておきます」と言った時は面白かったな(笑)
次回太田愛脚本での正月スペシャルで名誉挽回となるか、神戸尊…