OPサビ後のイカ娘のコスプレが、チアガールからドクターに変更。
アニメも折り返し地点を過ぎて、新しい試みを始めたか?
今話全パートの絵コンテは宮崎なぎさ。
『魔法先生ネギま』第1期のTVアニメの監督でヒドい出来になった戦犯とさえ言われたスタッフだが、おっさんの家に訪れた時に驚愕の光景が飛び出した瞬間にBGMストップさせる演出とか、「お前らは何がキライだ?」―「いきなり言われても…」―「私はエビが嫌いでゲソ!」―「知らん!」のテンポの良さというのが笑いを分かってる演出になっているし、イカ娘が記憶をなくす瞬間を色反転させて印象深くする演出をしているので、地力はあるんだろーな。
レイアウトやキーポイント以外の作画がかなりの箇所でビミョー
… ま さ か 、『 ネ ギ ま 』 の 呪 い か !? (笑)
あと、イカ娘のいわゆる帽子部分のことがAパート・Bパートの双方でネタにされていたり、B・Cパートでイカ娘から血液代わりのイカ墨が垂れてきたり、なんか小ネタの取り扱いが緩やかに繋がってる回のような気もする。
アニメでは感情のブレをほとんど見せない千鶴だが、おっさんのペースに惑わされたり、記憶喪失状態でもイカ娘に距離置かれて焦ったり、珍しくも動揺する千鶴の姿が見られる。
千鶴を単なる“笑う冷血者”ではなく、いちキャラクターとして当然な人間的感情の描写を入れてくるのは、女性スタッフならではの配慮なのかな?
原作では、それまでの単行本のコメントで「名前出す機会なくなっちゃった」と作者が漏らしていた、ニセイカ娘=鮎美の本名を明かすためだけに用意されたシナリオといっても過言ではない気もする回。
アニメでは、2話目でさくっと本名明かされたので、おっさんの面倒臭い性格を相沢家一同で体験する部分を増幅。
おっさんの真意が分からずに、「監禁されて危害を加えられるのでは…?」という勘違いサスペンス部分が、話の厚みを足していた。
冒頭のニセイカ娘再利用花壇の応用で、常田家のトイレの特殊さを描く部分が追加された。
あのおっさんの性格なら、さもありなんという感じで、さらに中の描写がおぞましくて笑える。
「記憶喪失じゃなイカ!?」
原作6巻「記憶喪失じゃなイカ?」
2期決定の一報を知った際、2期の最終回にアレンジ込みで利用されるならこの話だろうな、と個人的に予想していたのがこの原作回だった。
なので、このタイミングで持ってこられて、予想が外れた。
元々こういう軽い扱いがちょうどいい原作回だとは思うけど。
シンディと早苗のホラ話が肉付けされた。
ただ、その御蔭でシンディと早苗の話がつながったので、イカ娘が「どちらの話が本当なのか?」と悩むのは無用だと思ったりする。
「海から来たなんてそんな話あるわけないじゃなイカ」「そこ否定するの!?」のところは、カット割ってほしかったなぁ…
そして、あの辺りの大半のカットが、腰から上の作画しか出てこない原画家に配慮したレイアウトばかりだった。
今話の作画能力的に細かいカット割=作画枚数の増加が無理だったのか?
「部活しなイカ!?」
原作9巻「入部しなイカ?」8巻「プールに行かなイカ?」
清美たち野球部4人(原作ではバド部3人)とイカ娘で、侵略と称して一緒に遊び歩く部活を結成する話。
侵略とは名目だけで、イカ娘の本分とは関係なく、女の子たちがキャッキャと楽しそうにしている光景を延々描き続けるこの原作が好きな部類になっている私は、『けいおん!』好きなヤツのことをとやかくは言えない。
原作では、ただただ楽しそうな部員たちを描写しているだけだったが、アニメでは原作ラストの清美不在ネタを深めて、廃部の危機を追加。
徹頭徹尾楽しさを謳う話に、ちょっとしたマイナス方向の刺激を与えることで、元々の楽しい部活に繋げるラストを盛り上げ、「楽しい部活」というテーマを強調する作りに深化していたような気がする。
部活の様子は、「侵略ノススメ☆」に乗せてダイジェストに描写。
8巻「プールに行かなイカ?」のネタもダイジェストでさらっと流されたのがもったいない。
赤い血も黒いイカ墨も同じ黒ベタで描くマンガ表現を活かした「なかなかエキサイティングじゃなイカ(鼻からダラリと流れる体液)」「イカスミ!? イカスミなんだよね!?」のネタが好きなんだが、アニメで再現は厳しいか…
それよりも、ウォータースライダーでケガするのは、マナー無視して頭から滑っていって水底に顔をぶつけるからケガをするのであって…
滑降後の減速部分無いここのウォータースライダー、危険すぎるだろ!
ちなみに、今話の各パート全てのラストカットが、イカ娘による〆ではなく、他キャラ(A・Cパート栄子、Bパート早苗)だったな。
EDアニメーションの追加は、おっさんの家のニセイカ娘再利用花壇。
も う そ れ 生 首 地 獄 じ ゃ ね ぇ か