個人的に笑いどころや微笑ましいポイントが多いパートが集まってて、イレギュラー要素も多い割に地に足の付いたシナリオ設計が見やすくて、好きな回。
「宇宙人じゃなイカ?」
原作2巻第33話「宇宙人じゃなイカ?」&原作2巻第34話「宇宙人じゃなイカ?2」
脚本:横手美智子 絵コンテ・演出:津田尚克 作画監督:小菅和久
原作では渚より先に出ていたのに、このタイミングでシンディ登場。
原作2話を繋げているのだが、2話とも「シンディがイカ娘を宇宙人扱いしてイカ娘らを困惑させる」というコンセプトが同じなので、違和感まったくなし。
「私はあの海で生まれて~(略)~のでゲソ!」と怒るシーンで、魚眼パースになっていてレイアウトが熱弁するイカ娘も熱弁対象の海も両方強調された効果的な画になっていたのが、なんだか印象的だった。
「学校に行かなイカ?」
原作2巻第31話「高校に行かなイカ?」
脚本:横手美智子 絵コンテ・演出:畑博之 作画監督:るたろー
軍服や実験器具やハッキングの概念は知っててても、学生服・理科室・パソコンルームの意味が分かっていないイカ娘の歪な知識基準は、やはり謎だなぁ~
原作では、校長に襲い掛かったところで栄子のツッコミが入って話が終わるのだが、アニメでは実際に校長室・放送室を制圧してしまう。 …が、別に大勢に影響がないところは、しっかり『イカ娘』クオリティ。
ただ、エビアレルギーの校長にエビを食べさせようとするイカ娘の心境がよく分からん。「エビを食べないとは!! お主、何を楽しみに生きているのでゲソ!?」とか言ってるのでお節介焼く気でいるのかと思いきや、割と早いタイミングから拷問っぽい様子だから余計に。
「飼わなイカ?」
原作2巻巻末「ひと口サイズ!イカ娘」
脚本:横手美智子 絵コンテ・演出:水島努 作画監督:井出直美
多くのアニメファンをイカ娘に注目させた、ミニイカ娘回。
セリフなし・BGMだけというサイレント時代のアニメーションっぽいシンプルな作りだが、その分視覚的に面白くしなければならないという、作画に負担がかかる作りながら、その構成上の要求に見事に応えていて、ミニイカ娘の動きや仕草を可愛らしく魅力的に演出できていて、完成度高くて見事。
身動きしない不審物におそるおそる触れてみる辺りの小動物っぽいリアルな確認の仕方とか、イカスミ吐いて反動でイカダが後退りしていたり徐々に鮫の小物が黒くなっていったり、という小ネタの作り込みも見所。
今回のEDアニメーション差分は、イカ娘がいない…と思いきや、終了間際の2回目のサビフレーズ時から、ミニイカ娘が小走りで画面を横切る。