「ソノウソホント」
原作では、てんとう虫コミックス4巻目に収録されている初期作。
リニュ後でも後期作を結構アニメ化していて、感動路線のオリジナルも数多く作ってるこの段階で、初期作が出てくるとちょっとした違和感があるなぁ。
知恵という意味でも立ち回りという意味でもちょっと賢くなっている後期のび太に比べ、「なんでそんなに行動と発言が浅はかなんだ!?」と思えてならないのが初期のび太に多いから。
家の中に岩を持ってあがってパパに「軽いお願いなんだけど、この岩を割って」というのは、ひみつ道具の効果発揮されてカオスになってる段階でもないのに、状況がシュールすぎるよ!
原作では、ほとんどのび太の非からコトが始まっていて、のび太が理不尽な要求をし尽してパパに迷惑かけまくったにもかかわらず、“ついで”で自分の欲しいもの手に入れて終わって、のび太が得しすぎな回だったが…
今回のアニメでは、最後のパパのスーパーマン化のところで、のび太が「(ヒーロー化したパパは)人を騙すようなヤツはコテンパンにやっつけるぞ」とソノウソホントで発言して自滅するというアレンジで終わっていて、因果応報の筋が通ったオチになっていたな。
…そうすると、冒頭のパパの「お願いって、まさか自転車? 望遠鏡? ダメダメ!」というセリフが伏線から浮いてくるんだけど。
「ぼくのすべてをアゲタイ」
こちらはアニメオリジナル回。サブタイトルがちょっとBL臭い(笑)
絵コンテを監督の善聡一郎が、演出を『新宇宙開拓使』監督の腰繁男が、作画監督を総作監の丸山宏一を担当していて、何気に強力布陣。
道具の効果発動時に毎回、ネクタイが不自然に回転しのび太が何故か謎の踊りを踊り、歌舞伎調のBGMがかかる、不要な演出が個人的に鼻についたが、それ以外はオリジナルにしては出来がいい。
他の作業に掛かり切りで、のび太の話をいい加減に聞いて、誤った道具を渡すドラえもん。
「今これだけは起きてくれるな…」と思った直後にその事態に巻き込まれるタイミングの良さ?悪さ?を発揮するのび太。
のび太の全裸オチ。最終的に全財産放逐するエスカレートぶり。
どれも原作に多い要素で、この話の中でうまく調理してある。
あと、アニメオリジナルで出てくるひみつ道具は、大概何のために使用するのか明確に説明されるけど、コレは、うそつきかがみ、みたく「コレ使ったヤツに得することが何もないのに、何のためにある道具なの?」という謎道具というかネタ道具であるところも珍しい
大原めぐみのべらんめい調が様になってて、面白かった。
そして、毎年未来の世界を舞台にしたオリジナル話を放送してる「ドラえもん誕生日スペシャル」
今年はドラえもんたちがレース大会に参加するようです。
…なぜレースorz