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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
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 しばらく再放送がなくてタダ見できずに悔しい寂しかったが、久々の、それも結構最近の話数の再放送なので、テンション上がったわさ。

 途中まで櫻井武晴脚本だと思い込んで、「恩賜の懐中時計なんて一般的ではないレアアイテムを話に持ってくるところが、櫻井脚本の凝り性なところだなぁ」などと勝手に想像していた私は、全然脚本のクセが読めない大バカ者でございます(汗)

 でも、だってさー、須藤プロデューサーと共に『相棒』の作品構造を作り上げた功績者であるとはいえ、輿水泰弘の脚本って、2時間スペシャルでは時間持て余している感があるというか、時間配分に間を与えて俳優の演技に任せる部分を作っているけど物語進行的には間延びしている感があって、テンポ良く進んでいくイメージがないんだもの。
 レギュラー放送では「Season2-10.殺意あり」「Season2-18.ピルイーター」でも間延びしてたなぁ…
 ただし、輿水脚本の真髄は、薫の作ったマッチ棒タワーを書類を広げるために逡巡なく薙ぎ倒す右京、とかのキャラのセリフや挙動の可笑しみにあるけれど。
 このシリーズから旗上げ役の須藤プロデューサーが抜けているので、そこら辺が薄めになってきてテンポ重視になってきてはいるみたい。

 そんな感じで、5分に1回不審な点を右京が見つけたりする二転三転するストーリーとか、セリフの機微の違いが犯人特定に繋がる細かい仕掛けとか、結構楽しめた話でしたわ~☆
 普通なら「熱い思いが届いて、二人は巡り合ったんですねぇ」としみじみとさせて人情を謳い上げるべきところのネタ(『はぐれ刑事』ならオチに使っていただろう)を、「そんな都合のいい展開があるものか。何か裏があるに決まってる」と冷酷なまでに合理的に物語の解答を与えてしまうシニカルさも『相棒』らしくて、面白い。



 …と確かに純粋に楽しんでいる気持ちはあったけれど、引っかかる部分が多かったのもまた事実でありまして(汗)


 まず誰でも思うだろうことは、冒頭のミリタリーマニアのホームレス襲撃事件と本筋がほとんど関連性がないというところ。
 冒頭からありったけの火薬(=派手なシナリオ要素)を使ってデカい花火を打ち上げ、視聴者の興味と目を惹きつけてから、その後火薬を必要としない話をじっくりと進めて、花火で出た火の粉を回収していくのが『相棒』スタイルとはいえ、今回は打ち上げた花火がデカいのに火の粉を回収しようとしてないので、気になってしまう。

 まぁ、これが本放送の頃は、イラク派兵の撤退問題やら格差社会やらが槍玉に上がってた時期だから、時事性を狙ってシナリオにねじ込んでみたというだけの、物語のスパイス的な扱いに済ませたかったということなのかもしれないけれど。
 冒頭の事件がその後の本筋と関係なくなるのは、『相棒』の最初の話でも使われていた手でもある。
 …が、その時はちゃんとその冒頭部分だけで解決し完結していて後腐れなかったので、繋がってなくても問題ないのだけど、今回のミリマニは思わせぶりに登場してしばらく捕まらず、襲撃犯の正体に迫っていく流れができていたのに、「彼らの行動にはどんな謎が含まれているのだろう?」という伏線を期待し始めた頃合に、あっさりと犯人バレして解決しちゃうもんだから、冒頭の事件の扱いにこちらが困ってしまう。
 ここで頭を切り替えるべきなのか、それとも何かの裏があるから留意しておいた方がいいのか…?

 困ってしまう更なる要因は、そこに同時並行して「落ちぶれたホームレスが持っていた、高貴な菊花御紋の懐中時計」という興味が惹かれるにも程がある組み合わせの謎についての捜査が進んでいって、例えば「ミリマニたちがホームレスたちを襲撃したのは、その内の一人が持っていたこの時計が真の目的であり、それがその一人がホームレスの立場に甘んじていた理由も含めて、時計の元々の持ち主と関連がある」とそれぞれの要素を関連付けて疑ってもいい余地があって、いろいろ考えを巡らせていたにもかかわらず、その疑いに実は解答がなかった点にもある。
 せめて、「なんであれだけの人がホームレスなんかになっていたの?」と登場人物たちが口々に言って、そこに何か隠された理由があるように見せていたのを何とかすれば良かったのに。
 あれじゃ、「彼は、関連性の薄い冒頭の事件と本筋とを結び付けるためだけの物語的なバイパス役でしたー」とタネ明かしされても、「ミスリードしすぎ」という否定的な感想が…
 その割に、最後にその彼を強引に本筋に絡めて、しかも絡めたことにさほど意味がなくて、何だかスッキリさせない終わらせ方にしているし。
 そうそう、懐中時計をなぜ盗まれた扱いにしていたのか、という理由も、思わせぶりだった割に凡庸だったし。
 同じように様々な謎要素がいっぱい出てくるものの、その要素それぞれに解答が与えられてスッキリした「Season6-1.複眼の法廷」とは違う感じ。


 まぁ、それらは流行要素(?)の取り入れという形で納得するとしても、時事性が関係なく、シナリオ側の提案であろう「右京が最初に関わった事件が、時を超えて再び浮上してくる」というアイデアが、全然活かされてないのは不思議。
 最初の事件だから右京が執拗にこだわって捜査してしまう、という使い方なのかもしれないが、まぁあの人が執拗なのはいつものことなので、普段と差異なし(汗)
 右京がその当時の現場を実際に目にしていたからというアドバンテージを発揮するわけでもなく、過去の回想シーンに若かりし頃の姿を現してファンサービスを行なうわけでもなし。

 …でもまぁ、回想シーンに現れないのは大正解だけどね。
 過去シーンを描くとなると、右京のよく分からない性格の形成の過程も多かれ少なかれ描くことになるだろうけど、あの性格の形成がどのように行なわれたか(生まれつきああなのか、この事件の時は普通人なのか、ということさえ)「整合性の取れた過去描写」は難しいだろうから、直接描写しないで視聴者の想像に任せておくのが一番。
 だからって、右京がその事件の話をあまり語らないというのは何か違うとは思うが。


 シーズン中の各話でこれらの続きの話をする、という手段もあるので、それならいろいろ出てきた要素もこの程度の扱いでいいだろうけど、あらすじ見る限りどこにも絡みそうにないしなぁ…


 容疑者がたっぷり出てくるが、本ボシが途中参戦ってのは、反則…
 でも、そんな反則はこれまたいつものこと?(笑)

 美和子が変なオリジナル宗教にかぶれていた妙にも程がある様子も、もっと本筋と絡んでこなきゃ意味がない……と思っていたが、4年も続けてきた新聞社勤務という重要な設定変更を視覚的に知らしめているので、まぁいいか(笑)

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