今回はミュージカル仕立てできたかー、と思ったら、絵コンテが、『桜蘭高校ホスト部』で2度にわたりロベルタ学園回=ミュージカル回を担当していた金子伸吾だった。
ミュージカルパートは、キャラクターがフリップ上に描かれたような紙人形みたいな半3Dなってて、手の込んだ作画処理をしている。
そのせいか、ほかの作画部分がだいぶ簡略化されてたけど。
日本というかアニメでは、ミュージカルは「なんで急に歌いだすの?」「話に進展あるなら普通に進行してよ」などという感じで、あまり理解されにくいのだけど、今話は基本的にミュージカルは妄想パートのみの存在にすることで、ミュージカルの演出を分かりやすくしている。
ただし、一度だけそのルールを破っていて、苹果が虫に驚いて抱きつくというのを自作自演をしたが失敗して藪蛇を突いてしまう、という重要なところだけ、ミュージカル内で起こったことが現実の出来事になっている。
妄想部分だけでしかミュージカルできないことに、演出家が我慢できなかったのかな…?
現実と妄想を分けて描写しても、それでもやはりミュージカル部分が難しいという感想があるかもしれないけど、ただし今話は、ペンギンたちの奇行を見ているだけでもかなり楽しい回である。
池で溺れて沈んでいく苹果にペンギンが近づいていくシーンは、まあペンギンたちの立ち位置的に苹果を素直に助けるということはないだろうとは思っていたけど、本来見えないはずのペンギンが死の淵で苹果に見えて、登場人物の立ち位置が変わる契機になるのかなー、ぐらいには思っていたら、なーんにもせずに、魚だけキャッチして即リターンですよ!
シナリオ展開にまるで貢献してないよ、ペンギンども!(笑)
ベタベタなギャグではあったけど、かなり思い切ってやってたので、思わず笑ってしまった。