デアゴスティーニから出てる「東宝特撮映画DVDコレクション」で、『モスラ(1996)』が出たので、買ってみた。
本多猪四郎・円谷英二コンビが作ったアレじゃないよ。平成3部作の第1作目として作られた、最近のヤツ。
なぜ『モスラ(1996)』なんぞ買ってみたのかというと、これだけDVDレンタルがなかったから。
東宝から出てる高額のDVD買いたいほど興味があるわけではないんだけど、一時期平成東宝特撮を見返したい衝動に駆られていたので、2千円ちょっとで買えるコイツはちょうど良かった。
…他に『あぶない刑事』も一時期借りまくってたし、『ナイトライダー』といい、最近の私、そんなのばっかだな(汗)
「ゴジラ死す!」が強烈なキャッチコピーだった『ゴジラvsデストロイア』 で、ゴジラシリーズ(平成ゴジラシリーズ)が終わり、ハリウッド版『GODZILLA』を怪獣映画ファンが待ち望む中、日本での特撮怪獣映画の後継シリーズとして始まったモスラシリーズですが、当時の私は、「おいおい、モスラみたいなバトルに向かない怪獣を主役に据えて新作一本作るなんて正気か?」「それともリメイク? それより旧作(1962年版)観たい」という気分だったので、映画館でも観ず、ビデオも借りず…
当時の怪獣オタク界隈は、平成ガメラシリーズに夢中だったし、私も「ゴジラ亡き今、ガメラだな」と思っていたし。
その翌年の『モスラ2 海底の大決戦』で、「おお、モスラシリーズがスゲェコトになってる!」とようやく興味を持つようになって、その後第1作も借りて観てみたんだけど、『モスラ2』が鮮烈すぎて、あまり良い印象なかったな。
今回見返してみても、その印象は大して変わらず、「マジメに話を観るにはキツいなぁ~」というところなのだけど、ただ、やはり私は川北特撮大好き人間なのだということを再確認した(笑)
同時期に『ガメラ2』で特撮か現実か見紛うばかりの技術・センスが炸裂していてオタクを唸らせるほどだったのに比べると、いかにもミニチュア然としているものを大した工夫もなく大雑把に映していて、おいおい東宝さん…という残念ぶりには違いないんだろうケド、いいじゃないかっ!(笑)
『ゴジラvsモスラ』で全然しなってなくて完全に板だったモスラの羽が、ちゃんとしなるようになったんだぞ、それだけで進歩だ!……ということにしといてください(汗)
さすがに、東京を横断するシーンや旅客機を追い抜くシーンの合成のヒドさは擁護しきれんけど。
そして、箱庭バトルと揶揄されていた、工夫のないミニチュア撮影は、都市部でバトルしていてビル等でまだ誤魔化しの利いた平成ゴジラより地平線の処理がより面倒くさい山間部を舞台にしているせいで、より顕著に…
デスギドラ出現→親モスラ・子モスラが出てくるもピンチ!死→子モスラがグリーンモスラに成長し新能力身に付けて一発逆転、というあまりにも捻りのない展開は、それはそれで分かりやすくて好きだ。男の子向けには、こういうチート能力使った分かりやすい逆転劇がツボにくるのよ。
「怪獣映画といえば伊福部節の効いた重奏的なサウンド!」という通例から外れて、この映画は渡辺俊幸のかなりハイキーのBGM中心なんだけど、どれもケレン味の効いた分かりやすいサウンドで、かなり好き。