昨年、一大『ONE PIECE』センセーションを巻き起こした劇場版第10作のTV放送。
原作の『ONE PIECE』を読んだのは、アラバスタ王国の動乱篇までだった。アニメも同じところぐらいまで見続けて、後はさっぱり…
アニメ映画は1作目と2作目「ねじまき島の冒険」、長編になってからは細田守監督の「オマツリ男爵と秘密の島」のみ、という、めちゃくちゃ偏った見方をしているのだけど…(汗
『ドラゴンボール』世代、そして週刊少年ジャンプの存在が日常生活の重要な位置を占めていた世代にとって、『ONE PIECE』ってのは、『ドラゴンボール』・『SLAM DUNK』・『幽遊白書』終了後失速したジャンプの動向に一喜一憂していた読者に、ようやくジャンプを牽引するに足る存在として期待させられるものだったと思う。
どんなジャンルのものが新連載で始まっても、最終的にバトルものに方向転換させられる中、最初からバトルありきの物語として始め、ジャンプの成功システムを最初から搭載した連載だったというのも、興味惹いたし。
「内容がつまんねーのに客が入ったのは、姑息な0巻商法による効果だ」「アーロンパークの焼き直しかよ」みたいな酷評はよく聞くが、実際見てみてやっぱりそこまでワクワクしたり面白かったという類のものではなかったものの、この作品って、“映画”ってよりは、あれは“お祭り”だったんだろうなぁ~と、少し思う。
お祭りと考えたなら、映画のお話以外の周辺の部分で楽しむ方法もアリだとは思うし、お祭りにあまりに凝った話をするものアレなのでストレスのかからない焼き直しみたいなフォーマットのシナリオで押し通す、というのも構わないんじゃあなかろうか。
…まぁ、焼き直しについては、「アラバスタ編」「チョッパー編」のリメイク映画が続いて、「またかよッ!」と思われてしまうところでもあろうが。
秘境モノ、ミュージカル、スパイアクション、任侠モノ、ディザスター、『キングコング』みたいなシーンもあったし怪獣映画的というかモンスターパニックモノ的ま部分もあったり、いろいろな映画ジャンルが詰め込まれていて、娯楽の王道といった感じの内容も、そこらへんの祭り気分に寄与していたのかもしれない。
同時に、『ONE PIECE』という作品フォーマットの許容量の大きさを感じるのでもあるが。