『劇場版名探偵コナン13 漆黒の追跡者(チェイサー)』：感想

　TV放送録り逃したので、レンタル借りてきて視聴。
　…何だかなぁーー(T_T)

　あ、以下、容赦なくネタバレしますんで、どうぞヨロシク。
 

　「遂にコナンの正体が黒の組織にバレる!!」というこの映画最大の売り文句が、壮大なる大ウソなのは、原作やTVアニメに終了の兆しが無いことを考えても丸分かりなんだけど、それでもせめて、実写ドラマ版第2弾の終盤部分っぽく、ジン・ウォッカとコナンが顔合わせせずガチで対決するぐらいまで行くのがメインシナリオラインになるのだろうと思っていたら…

　アバンの夢オチで売り文句要素を全部終わらせて、以降ジン・ウォッカとコナンの行動がほとんど交わることなく別々の話で進んでいくという、予告編サギにも程があるだろ！と叫びたくなるガッカリ具合(笑)

　一応、話の流れで、ラストはコナンと黒の組織が（面割れはしないが）直接対決と相成るんだけど…

　軍用ヘリを持ち出してきて東京タワー半壊させた挙句、芝公園にヘリを墜落・爆発させといて、それでも警察に存在が気付かれない黒の組織って一体何なんだ!?(笑)
　そりゃあ、ジン・ウォッカコンビの行動は、原作でも穴が多い（一切公になっていない秘密組織の幹部なのに、目立つ行動や作戦失敗ばかりしている）けれど、目立つけど証拠や痕跡を跡形もなく吹き飛ばせる（ことになっている）爆弾よりも、はるかに跡が残りやすい行動になっているんで、『コナン』贔屓の人間でもツッコみたくなるわい。
　事件現場でも証拠品踏み付けて痕跡を残したのに気付かずそのまま放置して警察に存在気付かれてるし、原作で「ヤツらならそんな痕跡は残さないだろう」と評判の証拠隠滅能力はどこへ？

　…っていうか、ヘリライトで照らしながら東京タワーの展望台からテッペンまで銃撃し続けて追い詰めてるのに、逃げてるのが小学生のコナンだって気付かないジンたちも、どこまで目が節穴なんだ(汗)
　150メートルの高さを、軍用ヘリの攻撃に追い付かれないように階段を登って逃げきるコナンもコナンで、伸縮サスペンダーと壊れたライトを使って軍用ヘリを撃墜する以上にスゲーと思うけど。
　っていうかチート性能の追加にも程がある。

　起こる事件事態もしょぼいし、今回の映画を見て得したなぁ、というところがほとんどないぞ…
　あっ、コトの発端となった事件の被害者が可愛かったのは儲けモンか(笑)
　　


　あと、組織の人間、各県の刑事たちや平次たちが登場してオールスター出演風味になってるのが、ちょっとお得感かも。
　…オールスター出演だけが売り文句っぽかった『探偵たちの鎮魂歌』の立場はどーなっちゃうの、って気はするが(汗)

　けど、髪型以外の外見も声優も同じ横溝兄弟を出ずっぱりにしてるせいで、二人の違いを出すために、静岡県警の横溝兄が小五郎シンパの単なるバカ刑事になってるのは、キャラ設定弄りすぎだと思う。
　横溝兄は小五郎シンパだけど、結構頭がキレるんですよ。原作でも正真正銘のバカ刑事の山村と同じ扱いってのは可哀相すぎる(笑)