表紙を飾ったが、5巻ぶりに巻最終収録ネタから外れ、本編中の出番も少ない3バカ。
表紙は出番救済か?
10巻でのカラーページ2ページ使った特別版から、また表紙折り返しの位置に登場人物紹介が戻ったが、各キャラの絵が裏表紙で使っていたデフォルメキャラに変更され、さらに清美とニセイカ娘・鮎美が追加。
毎度おなじみ巻頭カラーの描き下ろしネタは、もちろん正月ネタだった。
11巻収録分は、最近の巻数に比べて、オチの弱さが戻ってきた気がするけど、代わりに途中にインパクトがある話、というのは多い気がする。
〆は重視しないで、話の流れの途中の小ネタや紆余曲折で笑わせるという。
イカ娘に異常な愛情向けてるのを清美に気付かれないため早苗があたふたする話なんか、最終的にイカ娘・清美に気付かれることなく無事に帰すところまで描写して「バレなくて良かった~」で終わってしまい、この手の“何かを隠そうとするタイプの話”では(奮闘むなしく最終的にバレてしまう、バレなかったが部屋がメチャクチャになったり代償がある、などの定番オチと比べ)平穏無事に終わりすぎていて物足りないが、イカ娘・清美にバレないように画策し墓穴を掘りながらどんどん消耗していく早苗の様子を見るには楽しい。
イカ娘が話の主軸に関係しない話が最近多かったが、この巻ではイカ娘メイン回多くて満足。
また、イカ娘メインの中にも、サブキャラの話を膨らませていて、バランス良いかもしれない。
悟郎のおかあちゃん来襲回はイカ娘が主軸にほぼ関わらないが、オバタリアン無双のあるあるが笑えるのと、悟郎との親子仲がちょっとほっこりした後の最後のおかあちゃんのセリフ「そんなワケでまた来るでゲソ」悟郎「もう来なくていい(怒」でイカ娘関連させて終わらせているのが良いな、と。
カカシの話も、この巻で唯一と言っていいイカ娘いなくてもいい話だったが、各キャラらしいカカシを見せて3バカで〆るとか、サブキャラの魅力が出てて悪くない。
…そんな中で、渚はいろいろ話を広げられそうなキャラの割に活躍が少なくて、割を食ってる気がするが(汗)
九官鳥の話ぐらいか、今巻での大きな役割は。
イカ娘が少年の空想上の侵略者になりきる最終収録ネタでは、少ない出番で存在感アピールしてたな。
ビニールプールの話とケンケンパの話は、イカ娘主導でネタ展開しつつ各キャラのオチもまとまっていて好きだな。
ビニールプールの話は、鉛筆書きの一コマ追加ネタも、すこし膝叩きたくなる可笑しさで好きだ。
途中の「水着着てきたよー!」時の早苗のパースが多少おかしいのは気になるが(汗)
シンディ監視回の一コマ追加ネタは、7巻ラストで3バカが絶対に破損しないゲーム機作った話を覚えていると余計に可笑しい。
巻末イラストは、触手引っ込め状態で割烹着を着て味噌汁をよそう“田舎のおかんスタイル”イカ娘。
前巻で出てきた引っ込め状態イカ娘が「オバハン臭い」と悪い評判が目立ったのを逆に利用するとは…