完全ファミリー向けアニメを目指していたかに見えたTVシリーズ版『ブラックジャック』では絶対やらないだろうな、と思っていたピノコ誕生話だけど、ここに来て遂に解禁。
かなりグロくてキツい話なので、下手に改変されるおそれもあったのだけれど、かなり原作に忠実にアニメ化されたようで満足。
…とは言っても、実は山下賢治版しか見てなかったりする私ですが…(汗
山下版では、思いつきで脳腫を人間の形にしてみた、というブラックジャックのマッドな面全開の流れだったんだけど、アニメ版では原作通り超能力脳腫御登場。臓器がバラバラのまま産まれてきた脳腫に過去に身体がバラバラになった自分を照らし合わせて感情移入したブラックジャックがちゃんとした人間にしてやる、という流れは原作通り?
でもあれだけしっかりとした人体パーツのそろった畸形脳腫なんて相当珍しい事例なんだから、「患者に言われたとおりに捨てる」なんて勿体無いことはせずに、じっくり調べてみたいってのが本職の研究者のマッドでも何でもない自然な心情ではなかろうか。
まあ、それを人間に仕上げるってのは誰が見ても悪趣味なんだけどさ。
アニメ版では結構丸くなってますが、原作のブラックジャックは金に汚くて人情の欠片も無いように見える時というのが多々あるし(だからこそ人情に走ったときの爽快感が大きいワケですが)、脳腫から人間作るなんてマッドなことやっても「コイツなら平然とやってのけてもまあ不自然ではないよな」ぐらいの感想で済んでしまう勢いなんで、悪趣味も何もないワケだけれども。
それはともかくとして、
変にハッピーエンドに走らずに、ちゃんと「ピノコ=バケモノ」発言まで入れたのには大拍手。前回の「ちぢむ!」に続いて評価高いですよー。
しっかし、目の錯覚だろうか、今日のピノコはやたら可愛く見えた(笑)
火事から逃げる様はアニメ版『AIR』のあの場面を髣髴とさせる感涙モノだったり、とか言うのは言い過ぎ?