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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
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 新しい相棒・甲斐亨(かい・とおる)@成宮寛貴を迎えて、相棒の新シリーズが開始!

 気になるのは、甲斐がどういう形で、人材の墓場・特命係に入ってくるかというところだが、それは、まさかの…!
 …というところはもっと後の方で感想を書こうと思う。

 シリーズ初の本格的海外ロケ(海外ロケ自体はシーズン2の初回スペシャルでもちょこっとあった)ということをだいぶ売りにしていたシーズン11初回スペシャルだが、何というか、案の定それがアダになった感じの前半部分だった。
 日本のテレビシリーズのドラマではご予算がかかる海外ロケなんてやった日にゃ、投入した予算分を回収できるだけの成果が求められるわけで、それはすなわち、視聴率がどれだけ上がるか分からない作成段階では、フィルム上の“時間”に換算して成果が計られるわけで、有り体にいえば「せっかく撮ってきた香港の風景だから、長く映そう」となるのは想像に難くない。
 本筋にも心情描写にも関係なく香港の風景を映した場面が多かったり、登場人物が大した話もしないのに香港のあちこちを巡って時間潰したり、なんだか間延びしてた印象。
 …まぁ、「それはいつも『相棒』2時間スペシャルでお目にかかる特有の症状では?」とか言われたら、うんまあそうですね、と言えることなのだけれど(笑)
 それに、他の2時間サスペンスドラマだったら、これよりも思いっきりこれ見よがしなタイアップがあったりする(劇中の流れぶったぎって「この○○って店の料理、すごくおいしい!」などの場面やセリフが出てきたりする)ので、それに比べればまだ“作品”になってるか。

 それより前半部分は、全般的な話運びの方が気になったかなぁ…
 いつもの『相棒』では、真相がある程度伏せられた状態から徐々に全体像を解明していく流れなのだけど…
 今回の話は、序盤で事件の全体像が各登場人物の回想などで明らかになっていて、その後の展開でも右京も真相解明にあまり深く切り込んでいかず、行動に裏の意味があるわけでもない見たまんまの描写が時系列通りに進められる、ある程度まで時間経過したら登場人物の回想を挿入して少しだけ時間を遡るけど、それは本当に少しだけで、おおまかには時系列通り、というのが、なんか推理モノとして面白みに欠ける部分が…
 なんか、前シーズンの最終回「罪と罰」で不満に思ったのと同じ印象が強くして、こういう、あまり凝った風じゃない話運びが輿水康弘の最近のマイブームなんだろうか?…などと要らん詮索をするほどだったな。

 まぁそのような詮索は、伊丹たちが登場して、右京たちが香港に再上陸した後半部導入あたりから、杞憂になってきたのだけれど。

 その後のシーンでは、和泉聖治監督回ではお馴染みの、カットを細かく割らずに長回しで撮る場面が出てきて、これは私が『相棒』見ていて長回しが出てきた時にいつも思っているのだけど、あれだけ長いシーンをカットせずに撮って、しかも役者の位置やカメラ位置が頻繁に入れ替わるので画面が単調にならず、おまけにそれだけ移動が激しくカメラからの立ち位置の距離もバラバラなのに、その場面に登場している人物がきちんと画面上にキレイに全部収まるようなレイアウトにどの場面でもなっているのが、『相棒』のすごいところだなぁと思うし、撮影時にカットを変える度に必要になる準備時間を節約できて、制作側もありがたいのだろうな(そしてそんな長回しの芝居に耐えられる役者を揃えられるという強みがある)、と思う。
 …思うのだけど、ちょっと今回は長回しをあまりにも長く取りすぎて、「そこ、カットした方がテンポよくならない?」というような場面まで長回しで収めているので、後半部分でも箇所によっては前半部分同様の間延びを感じなくはなかったな。

中園参事官「(電話で)勝手な真似はするな」
右京「その声は参事官でしょうか?」
中園参事官「(苛立ちつつ)ほぅ…覚えていてくれたか、それは光栄だな。いいか、お前がしゃしゃり出てくる場面じゃないぞ。(中略)すぐに戻ってこい、分かったな」
鑑識・米沢「ちょっと拝借?(と参事官から受話器を奪う)もしもし米沢です。ご所望の見取り図ですが、何やら外務省で機密扱いになっているらしくて、外に持ち出すにはいろいろとややこしい手続きが必要でして、早い話が入手できません」
中園参事官「(受話器を取り返して右京に対し)手に入ったって、絶ッ対お前には渡さん!」
鑑識・米沢「(再び受話器を奪い)お役に立てなくてスイマセンねェ」
中園参事官「(また受話器を取り返しながら米沢に対し)謝らなくていいよッ!」
伊丹「(受話器を奪い)伊丹です。警部殿のことだから、止めても引き下がらないでしょうから、あえて一言お伝えします。万が一の場合、我々が骨ぐらい拾いますので、ご安心を」
三浦「ご武運をお祈りします」
芹沢「がんばってください」
中園参事官「お前ら、面白がって無責任なことを言うな!」
…あたりのやりとりなんかは、輿水脚本回の真骨頂で、在香港日本領事館占拠という事態の慌ただしさなんかも含めて、一番楽しい部分であったな。

 ちなみにこの辺の右京サイドの撮影は、香港上陸という設定ではあるけれど、たぶん日本のそれっぽい撮ってるとか、タクシーのところは窓の外がグリーンバック合成とか、結構お手軽に撮ってるだろうな。

 甲斐を自家用車で送る際に無駄にハンドル小刻みに動かす様子は『刑事貴族2』~『3』でヴァンデンプラ・プリンセス乗ってる時の本城サンっぽかったり、領事館に侵入する際に『傷だらけの天使』でやってそうな開錠に成功していたり、ケンカを始めた甲斐を捕まえて廊下に立たせて反省させ「先生かよっ!」とツッコまれる『熱中時代(教師編)』的なシーンがあったり、なんか他の作品の水谷豊キャラが右京サンに憑依しているような場面というか小ネタが多かった気がせんではない(笑)
 右京サンの自家用車は今回初登場じゃあないのだろうか?
 車種はよく分からないが、ミニクーパーっぽいコンパクトな外見で、いかにもイギリスかぶれの右京サンらしい形状をしているな、と思った(笑)


 新キャラクターの甲斐亨は、前相棒の神戸クンと初代相棒の亀チャンのキャラのいいトコどりしたような感じに見えるな。
 個人的に亀チャンが『相棒』の相棒としてベストだと思っているので、亀チャンにあって神戸クンにはなかった、はっきりとした私生活の描写(親は警察庁次長というボンボン/恋人がいる)があったり、あんまり頭でモノ考えてそうじゃない直感行動っぷりをしてたりというところが右京サンとの良い対比になっている一方、亀チャンにはなかった部分で『相棒』の幅を広げていた、右京に追随する神戸クンの頭脳明晰っぷりは、電話口から僅かに聞こえたキーワードから右京サン行きつけの飲み屋(花の里)を探り当てたり、絶対音感を利用して凶器の特定に至ったりする描写で、冷静になればその辺もカバーできることを見せていたし。
 何より、なんだかんだで“警部補殿”には頭の上がらず一歩引いてた捜一トリオが、同じ階級の巡査部長である甲斐亨との絡みで、亀チャン並みのフレンドリーさ(笑)を取り戻してくれることを期待するなァ~

 右京・亀チャンが「相対する性格を持った者同士の化学反応」、右京・神戸クンが「似た者同士のアンサンブル」といった感じの相棒であるのに対し、右京・甲斐亨は「インテリ老刑事とボンボン若手刑事の師弟コンビ」といった風体で、他の相棒との差別化も図られている感じ。
 しかし、格下のトオルくんと聞くと、『あぶない刑事』の町田トオルくんを連想したりして(笑)
 あと、右京サンのことを“老刑事”扱いしても差し支えない感じになってきたのは、何か物寂しいような感じもありィの、シリーズ開始から10年経過したという年月の積み重ねが効いてきていて感慨深い部分もありィの、複雑な感じだ。


 それから、人材の墓場・特命係に右京サンの相棒がやってくる展開は、亀チャンの時はその蔑称の通り、ミスを犯した警官を辞めさせるために左遷させられて、何というか、刑事部長たちが思い描く特命係本来の機能からの順当な感じで入ってきていて、一方神戸クンは、制作側も「亀チャンの時とは、違う方法で特命係に入るようにしよう」と考えて、警察庁から偵察のために特命係に送り込まれたという、亀チャンの時とは逆のコンセプトで特命係入りを果たしていて、制作側も“前とは違う形での特命係入り”を考えている模様。

 そして今回は、杉下右京が特命係に甲斐亨を逆指名するという、まさかの事態。
 いやいや右京サンってそんなキャラかいな、と一瞬思うが、右京サンの口から「長らく二人で行動してきたせいか、一人きりだといろいろ不自由です。特命係にもう一人…」なんてセリフが出てくると、亀山薫・神戸尊で10年がかりで解きほぐしてきた右京サンの特命係に対するイメージ/自分の刑事としての在り方のイメージの変容が、ここに来て花開いてきたと思うと、感慨深くある。
 さて、“生み”の親の輿水脚本を離れて、その後の話数での“育て”の脚本に入ってきたときが新相棒の正念場だと思うが、果たして…?


 ちなみに、シーズン7以降、毎度アレンジが変わっているオープニングテーマだけれど、サックス系の音の高い管楽器などでジャズ調にまとめ上げられていたシーズン8~10に対して、今シーズンのオープニングは、ホルン系の重低音が効く管楽器中心にハイテンポに演奏されていて、大事件発生時のBGMとしても使えそうなアグレッシブなアレンジに仕上がっている。

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