何、この同人誌精神アニメ(笑)
別に、作りが素人臭いとか安っぽいとかいう意味で言ってる訳じゃない。
元々『灼眼のシャナ』という作品は、早い話、異界から世界を侵略に来た敵を、主人公と、世界を守るために異界からやってきた少女とが倒していく、というバトルストーリーとしての体裁が大上段にあって、その合間から、大業物振るう小柄な少女・シャナやら、世界の危機という秘密を共有するシャナと主人公・悠二の様子を誤解する吉田さんとの三角関係やらの、萌え的な要素が見え隠れしており、その部分をオタクたちが発掘して、バトルという要素を取っ払って盛り上がるという類の作品だと思う。
つまり、オタクが本筋(バトル)以外の従属的な部分から自分たちの盛り上がりどころを見つけて重視するという、「原義的な意味での“萌え”」の構造を持つ物語だったはず。
そして、その従属的な要素を主要なテーマとして取り上げる、例えば「こいつら、バトルしてない時はどういう日常生活送ってるんだろう?」「本編では絡みがなかったこのキャラとこのキャラが、出会ってたらどうなるか?」という夢想を、物語として形にするのが二次創作系の同人誌のひとつの機能なわけだ。
問題がある部分が多かったような…
オリエンテーションで自殺演技と説得をやるのは特に問題はないけど、実際にA組の生徒が自殺を図るシーンがかなりギャグ的に描写されていたのは、自殺問題の軽視だとか、3B以外の生徒の描写がおざなりにされているとか、いろいろ苦情を申し立てられるなぁ~
また原作者に文句言われてしまうぞ(笑) あの人、こういう問題には詳しいし敏感だしうるさいから。
そして、自殺を食い止めたからという理由で、カンニングの処罰が甘くなってしまうという問題も…
命を救った功労とカンニングという罪状は同じ天秤で量って軽重を決められないと思うんだけど。
しかも、なんでカンニングしたという事実が、金八一派の手によって隠蔽されてしまうんだ!?
人間、自分の落ち度は隠したいものだ、という戯画的な部分を描きたかったのかもしれないが、どうにも甘い気がして、腑に落ちない。
自殺現場に3Bの生徒が居合わせる理由を作りたいということだけでカンニング騒ぎを書いて、その落としどころを考えていなくてテキトーにでっち上げただけなんじゃないの?
…ってなわけで、TRPG原作、ハルフィルムメーカー制作のこのアニメ。
本の購買者が自ら物語を作っていくことを目的としているのがTRPGなので、如何様にもストーリーを構築できるよう自由度が高く、統一感の薄い様々な要素がぶちこまれているため、アニメ化にあたってそれらの要素を紹介がてら出し切ろうとすると、ごった煮的で未整理な印象になったり、媚びて狙いすぎ部分があったりするだろうけど、それはまぁ、仕方がないところではある。
それはともかく…
「別段優れた部分がある作品でもないのに、なんで観てるの?」とか言わないで(汗)
「女の子キャラ目当てか、この萌えオタがッ!」とか邪推しないで(泣)
まぁ、女の子キャラ目当てでないというわけではないけれど、しかし、それを上回る注目要素がこの作品にはあるのだよ。
ギャグがあれば何でもいいのか、オレ!?
…ってなわけで、萌えキャラが出てくるアニメに数多く噛んでいるAIC制作、最近オタク界隈で話題になったのが記憶に新しいエロコメ『すもももももも』を輩出したヤングガンガンでの連載作品原作であるこのアニメ。
…などという説明をすると、どーしょーもなさが漂ってくる偏見に見舞われてしまうなぁ(汗
実際、公式ホームページのトップ絵の媚びてる感がものすごいけど。
しかし、そのような表層的な媚びっぷりの一方で、設定やストーリーや描写等で露骨に媚売ってる部分というのはあまりなく、この界隈では相当に真面目だといえる部類の部活モノである。
つーか、剣道部モノって、竹刀の太刀を交わしあって動き回るってことで画的に栄える割には、あまり存在しない気がするんだけど、どうだろう?
7年ぶりのアニメ『金田一』。
作る側にとってはかなりのブランクだが、まぁ個人的に過剰な期待を寄せてるワケではなかったこともあり、絵柄が変わったぐらいで、アベレージは保ってるだろうなぁ、と予想してたのだけど…
うわっ、割とヒドい出来だ…
ウルトラセブンが出る意味がまったくない話じゃないかッ!
…などという文句は言わない。
宇宙に行くことを夢見続けながら、現実社会の生活に囚われて鬱屈していた男が、夢叶って宇宙に旅に出る話。現実に背を向けて夢を見続ける者に対して優しいファンタジー仕様のストーリーである。
現実を直視しないひ弱さを肯定するのはどないやねん、と非難する気はない。テレビドラマは得てして、視聴者に夢を見させることを肯定する側面があるのだから、こういう話もアリだろう。
…が、そうするためには、その男が「宇宙に行けて良かったねぇ」と視聴者に心底思ってもらうように仕向けるストーリー上の演出を施さなくてはならない。
「宇宙飛行士になるために死ぬほど努力したけど、現実の壁に阻まれた」「現実の生活は、捨てるのが惜しくないほど、こんなにも価値がない」という感じで、“タメ”になる肉付けの描写が必要だと思うんだけど…
溜まりに溜まりまくっていたけど、身内の諸事情により話の内容を把握する必要があったので、このタイミングで一気見ですよ(←どんな事情だ
Key作品のテレビアニメ化といえば京アニ、という図式はもはや揺るぎないものになってきたのか、『AIR』、リメイク版『Kanon』に続き、3回目のKey×京都アニメーションスタジオタッグ作品。
京アニ制作だからクオリティには問題がないだろうから純粋に楽しめるぞ、と期待していると痛い目を見ることになる。
なにせ登場人物のほとんどが天然ボケを軽く凌駕し、冗談抜きで「ちょっと精神病院に入ってもらおうか」レベルの言動や思考をしているKey作品なんでね(汗)
ギャルゲーやエロゲーではお脳の弱いヒロインたちが出てくることが、今となっては、最早当然になっているものの、Key作品は、その原点であるにもかかわらず、それら後発の作品の追随を許さないほどの頭の弱さを誇っているから、エロゲー業界に初めて「泣ける長大なドラマ」の要素を取り入れたエポックメイカーとしての評価とともに、電波な少女の巣窟として、今でも有名。あと、奇妙なデッサンや顔デザの樋上いたるの絵で描かれていることもね(笑)
だから、ギャルゲーという分野に耐性がある以上に、その世界観を普通のものとして受け入れられる素質がないと、この作品は見ること自体厳しいだろう。
甲子園中継で休止して以来、録り溜めて全然見ていなかったけど、ハードディスクの残量もヤバくなってきたし、思い切って全話視聴。おかげで先週の総集編は要らなかったぜ(笑)
12話でのヒゲ文明大暴走に大笑いし、13話でのひと夏の出会いと別れにホロリとさせられるなど、明るい雰囲気の世界観で繰り広げられていた騒動のことを思い返すと、14話以降の流れはそれとは別物のようなハードな仕上がりになっていることに気付く。
単純な話、この作品は、「ふつうではみえないものがみえるフシギなメガネがでてきて、みんなよろこび大さわぎ~!」というファンタジー的なジャンルの延長と言えるんだけど、そこに最先端電子機器テクノロジーのエッセンスを取り入れて裏設定を構築し、「現実にありうべき未来」の話として描いたのが目から鱗のミソであり、2クール目からの性質変換の要因でもある。
つまり、単純にただメガネ型情報端末&映像投影機使って、バーチャルの世界でバカ騒ぎするのが当初の作品目的のように見えたのが、そういう最先端テクノロジーが一般の生活に普及した未来の現実世界において、人間はどのような問題を抱え、どのようにテクノロジーと付き合っていけばいいのか、というテーマが強調されていくことになる。
そして、ここでの人間が抱える問題は、間近に迫った事象であるが故に、ハードに描かざるをえないわけだ。
うーむ…
Aパートの軍需産業についての説明ゼリフが長すぎる…
難しいが必要な用語について説明してくれるのは、懇切丁寧で好感が持てるのだけど、セリフですべてを語るのは分かりにくいし、芸がないので、多少絵を入れるか演出によって理解できるよう説明していただきたい。
そういう凝り性な設定を見せつける姿勢に加えて、地上に降りてはしゃいでいるオペレーターの女の子たちのキャピキャピした(←死語)姿を強調して見せてるオタク向けサービス精神とか、バーでのお子ちゃま立ち入り禁止な男女の会話とか、土曜6時にして深夜アニメの雰囲気がバリバリに醸し出されとります。
それはともかく、『ガリレオ』や溜まりまくってた『ジョシデカ』観てたら、『相棒』の画面作りって「凝ってるなぁ~」って感じる。
普通のドラマの場合、セット内撮影だろうがオープンだろうが、どの瞬間でもカメラ位置がアイレベルばかりで固定されてて、演劇的な平板な画になりがち。
(まぁ、それは予算の関係で使える機材が限られてるということも関連してるが)
それと比べると『相棒』は、長回しのトラッキングショットとか、奥行きを利用した前景遠景を往復する芝居とか、イコン的な小道具やレイアウトの使い方とか、様々な映画技法がいろいろと使われていて、どの瞬間でも魅力的な画作りがなされる。そして場面演出として的確だから観ていて快いのが良い。
さすがは天下の東映。伊達に老舗じゃない。
全部のドラマがこの水準でやってくれればなぁ、という夢想が尽きないヨ。
「ひこにゃん」引退の危機!? 滋賀・彦根城イベントのキャラ
滋賀県彦根市で開催中の「国宝・彦根城築城400年祭」のマスコットキャラクター、「ひこにゃん」が、グッズ消滅の危機に瀕している。市は約1100件のひこにゃんグッズを許可しているが、同祭が終了する今月25日で販売中止を求めているうえ、26日以降の管理方法を決めていないため。全国に知れ渡り彦根の知名度を押し上げた“ゆるキャラ”とあって、グッズの販売業者からは市の対応のまずさを批判する声も上がっている。
ひこにゃんは市が同祭をPRする目的で、無料で使用を許可してきた。しかし、同祭終了とともにすべての使用許可が切れるとして、市は25日でグッズの販売を中止するよう地元業者や商店に要請。市議会では市のキャラクターとして使用するよう提案されたが、26日以降にひこにゃんを管理する部署さえ決まっておらず、業者側から継続使用の申請もできないという。
使用期限について、市は「申請時に周知していた」としているが、ひこにゃんが登場する絵本を制作したサンライズ出版(同市)は「年末までの使用を明記して許可された」と反発。絵本の奥付から同祭のロゴを外すことで、市の要請に対応するという。
彦根城に近い彦根キャッスルホテルは同祭が始まったのち、携帯ストラップやタオルなど約80種のひこにゃんグッズを販売、土産物の売り上げが前年比で倍増した。終了後も販売できるよう同祭のロゴを外したグッズも作ってみたが結局、継続は難しいと判断。23~25日で「売り尽くし」セールを行う。
業者らの困惑をよそに、市は「市のマスコットとしては今後も使いたいので、管理部署や新たな使用方法などを25日までに示したい」と余裕のありすぎる対応。これに対し、ある業者は「せっかくのブームに水を差す。そんなことは半年前に決めるのが商売の常識で、市が観光戦略を本当に考えているのか疑問」と話している。
11月6日12時40分配信 産経新聞
さすがは、祭の前にひこにゃんグッズ売り尽くしてしまって、祭始まったらグッズを売ることができなかった彦根市。
祭用の特設カフェも、オープンしたのは遅れに遅れて6月だったし。
その上、祭が終わってもひと悶着とは、空気読めないにも程があるぜ~
それはともかく、急いで買ってこなきゃ!
スペシャルとか前後編ではない、レギュラー放送では初めてであろうアニメオリジナル話。
まだまだ原作のストックがあるのに、特に季節性も時事性もないオリジナルを出してくるのは謎。
原作通りやってても視聴率右肩下がりなんで、オリジナル話で新鮮さを出して客を惹きたいという局側の考え?
これで今回の視聴率が良かったら、オリジナル話ばかりになっていくのかな?
今回はそれを見定めるための試金石だったりして…