うむ、いろんな意味でブッ飛んでるな。
天気雨になったら「お天気なのに雨ェ~!!」と言って外に飛び出して踊り始めるフミカのオヤジのキャラ付けはもちろんのことだが、やけに曲線パースを使った(つまり広角レンズで奥行きを強調した)レイアウトを多用するコンテの切り方も、変な味わいがある。
作画もどことなく軽やか。「ファンレターなんて燃やしちゃえ☆」とオヤジが力説する時の一挙手一投足が、なんとオーバーなことか。
第3話のラストで顕在化させて以降、毎話毎話小出しにし続けて延々引っ張り続けてきた「オヤジを撃ったフミカ」の事件の謎について、その両当事者が相まみえるという重要な回なのに、なんてこんなに重みのない素っ頓狂な作りになってるんだ?(笑)
まぁ、御蔭で、オヤジのキャラの奇妙さは、嫌というほど分かったが。
でも、そのためだけに変なパースかけてたりするわけでもないのは、オヤジの編集担当になった姉とフミカの友達でもある妹の家も、同様の演出が見られたことからも分かるし、絵コンテマンか演出の趣味ってことなんだろうか。
誰がこんな特徴的な絵コンテ切ったのかと思えば、サトタツ監督直々だったという…
そーいえば、姉妹の時代劇セリフ会話シーン、『ムリョウ』で見たような感じだったような。
我が出てる?
風変わりな小説家らしく綺麗な女性の肌に詩を書きたがる性癖があり、娘のフミカもその被害にあったらしく(OPにそれっぽい描写がありましたな)、「これが娘のフミカだよ♪」とご機嫌で紹介したと思えばその直後にその実娘を撃ち殺して次回への引きにしてしまうブッ飛んだ性格のオヤジは、確かに娘に撃たれても仕方ないかもと思えたけど、ここまで飛びすぎてると、最早ギャグキャラへ昇華されてしまった感があって、「撃ってどうにかなるレベルじゃない、と悟りなさいよ」とフミカに対して反同情的にさえ思えてしまったり(笑)
…ええ、こういうキャラに肩入れする私は、ギャグアニメの見すぎですよ(汗)
次回が事件の謎に切り込んでいく過去話なので、そういう構成を考えると、『シゴフミ』の後半はフミカを巡る長大なサーガを語っていくことになるのかもしれない。
だとすると、その火蓋が落とされる今回の話がそれほどの重みや衝撃性を持っていないのは、結構問題なのでは…?
…っつーか、そうなるとシゴフミの設定が活かされてこない話ばかりになりそうなんだけど、なんか目から鱗のアイデアでもあるんだろうか?