脚本:古内一成 絵コンテ:杉本佳久 演出:細田雅弘 作画監督:山崎展義
ん? スマン、寝てた(笑)
いや、冗談だけど、それにしても、物語の進展度に比べて、セリフのみによる解説に割いてる時間が長すぎるんだよ。
そら退屈で、睡魔が襲うわ。
まぁ、それは原作時からの問題だからなぁ…
一応はFBIに任意に協力しているだけの一般市民、それも年端も行かない小学生に、自分たちの職場の内実を子細漏らさずに喋る(しかも黒の組織に居場所がバレて、対策が急がれるというこの切羽詰った状況で長々と)、というのは、普通の感覚から言うと不自然極まりなく(いや、その小学生にFBIが全面的な信頼を置いているというファンタジー世界な時点で、何をかいわんやだけど;)、「ここら辺で伏線回収しとかないと、後がキツイ」というご都合主義がミエミエなんだし。
とはいえ、同じ話を見せられるのでも、マンガ媒体でなら「読む」という行為になるので、セリフ中心でコトが進んでもエンタメとして何とか耐えられるのだけれど、映像媒体だとそうもいかないので、何らかの工夫が欲しかったところではあるが。
そういう“より高いレベル”が求められる回だというのに、脚本はいつも通りアレンジを効かさず(赤井と宮野明美との邂逅の話が挿入されたことは別ね)、絵コンテは並の水準で、作画は外注で低調も低調、という何とも残念な結果に…(汗)
ははは、また作画崩壊だよ、この番組…
あと、細かい点だけれど、病人として侵入していた組織の一味を取り逃がしたジョディが、車で逃げるその一味を赤井が追跡しているのを目撃するシーン…
アニメではジョディが「何とかして捕まえて…!」みたいな厳しい表情になっていたけど、マンガだと小さく描かれているその顔が、縮小された収録形態になっている単行本でさえ笑顔になっていると分かるほどなのであり、つまりこれは「彼だったら必ず何とかしてくれる!」という、ジョディの赤井に対する全幅の信頼を表している端的な記号なわけで…
まぁ、油断ならない敵を相手にしている立場であり、常に「必ず」なんて存在しない状況なのに、笑顔見せる余裕があるのは油断しすぎという批判もあって、キャラ同士の相関関係を表す心理描写の表象としても安易でありマンガ的(いや、マンガですが;)なのだけれど、ただこれは、後々赤井の身に降りかかる悲劇を知ったジョディの反応に説得力を持たせるためのささやかな伏線になっているので、変更されるのは惜しいかなぁ~、と。
…本当に細かいことなので、変更されようがされまいが、実にどーでもいいですが(汗)
また、このジョディの表情は同時に、「敵に裏をかかれる=無能なジョディ」と「敵の裏を読んで行動する=有能な赤井」というキャラ関係を示すことともなり、この後ジョディがFBIメンバーの中における目暮警部ポジションに目に見えて堕ちていくことの伏線だったりもするけれど(汗)
さあ、次回から『24』ばりにムチャのある(笑)怒涛の展開の連続だぞ!
冷静に考えれば、現実味なかったり仰々しすぎたりおバカな展開だったりするけれど、物語に巻き込まれている間は結構楽しかったりする。