脚本:黒田洋介 キャラ作画監督:森下博光 メカ作画監督:佐村義一 作監協力:千葉道徳 絵コンテ・演出:角田一樹
ん? お姉ちゃん、呆気なく死にすぎ。
先々週の感想で「沙慈のお姉ちゃんも死にそうだなぁ」と書いたばっかだってのに、早くね?
しかもこのタイミングで殺して視聴者が何か感じるほど、お姉ちゃんのキャラって深まってなかったのもマズいなぁ。
いや、元々キャラが深まっていくことが求められるようなポジションではなかったし、むしろ呆気なく死ぬことが予測できるほどだったけど、周りの状況というか段取りというか、もっとガンダムの謎の核心にジワジワと迫っていて緊張感が高まっていった果てにそうなると思っていたので、こんなパッと出で殺されるとは、いささか構成力に欠けるのでは…?
おまけにその死に様が、雨降る路地裏にバッグの中身が散乱して腹から血流して倒れて身内の名前を呟きながら必死に家族の写真を取ろうとした手が急にガックンと動かなくなって……というのはベタベタすぎます。
刹那の宿敵・サーシェスが手をかけたということだけがサプライズで、後は「すべては沙慈(が落ち込むこと)のために」という計算が明け透けて見える。
…なーんて文句を言いながら、見終わってからもかなりドーンと腹に響いてる感じがするのは何でだろう(汗)
なんか、ものすごい衝撃を受けた気分なんだけど。
ルイスのケガの結果もかなり後々まで重い気分引きずったし、最近フィクションの鬱展開に気持ち振り回されまくりだわ…
別に脚本や演出が巧み、とかいうわけではなく、たぶん私個人の問題。
この手の記号的な要素にでも過剰反応してしまうというのは、視聴態度としてマズいなぁ…
…という「準レギュキャラの死」という重要な事件が起こったのに、コーラサワーの進退共々(笑)、どーでもいいレベルに抑えられるほど、それ以上の印象的な出来事が起こりまくった今話。
ソレスタル・ビーイング組織内に裏切者が出たのか、ガンダムの圧倒的強さの秘密であるGNドライブが世界各国に譲渡され、各陣営にガンダム部隊が誕生。
第1話のチャイナドレス以外さっぱり話題に恵まれない(笑)(いや、私も「大注目!」とか言ってた種類の人間だから、あまり他人事のように貶すべきではないけど;)ながらも、地味に刹那たちの活動を支えてきた王留美が、トリニティ兄妹の許を訪れて、事実上の寝返り宣言。
人革連のガンダム部隊が初出動して、トリニティと交戦して撤退に追い込む大勝利。物語内のパワーバランスが均衡化。
ソレスタル・ビーイングの監視者である国連大使のアレハンドロ・コーナーが、ソレスタル・ビーイングの活動を見守るだけの立場から逸脱し、月に隠してあったソレスタル・ビーイングの中枢コンピューター・ヴェーダに侵入…
GNドライブが各国の手に渡る理由が強引&呆気なさすぎることに目を瞑れば、なかなかに面白い展開になってきた気がする。
トリニティvs人革連ガンダムのシーンは、遠くの都市上空にトリニティのガンダムの機影が3つ並んで接近してくる画ヅラから入って、人革連基地側が臨戦態勢を整えていく慌しい準備移動の様子を俯瞰&アイレベルで捉えたカットに繋がっていく流れが、怪獣映画っぽい緊張感があってなんか好き(笑)
ガンダム相手に防衛フォーメーションを固めてそこそこ善戦してみせるティエレン部隊が、ああ、良いなぁ~
ガンダムvsガンダムの作画にはもちろんリキが入っていて、ケレン味もあり、かなりの眼福モノ。
作画労力の都合で表情が変わらないセルゲイが、ガンダムの高機能に魅了され、同じ表情のまま声だけ興奮気味になっていくのは、変という以上に、何か妙な味わいが…(笑)
自分の思い通りに動くガンダムを操縦できて、初めての笑顔を見せるソーマも、キャラの成長を感じさせてくれるけど、呆気なくもある陣営側の初勝利とそれに酔いしれてるこの人たちを見ると、反動で後々死にそうだなぁという予感が…(汗)
でも、ネタバレ情報を入手しているのか、多くの『00』感想サイトでこの「ガンダムvsガンダム」の展開になることを予想していて、ちいと驚いた…
…というか、その程度のことも予想しないで番組を見続けてる私の方がダメなんだろうか?
最近、ホント、単話的にしかその話を見ていないもんなぁ…
視聴態度がマズイ…
つーか、今回刹那たちトレミー組の出番が少ないことについても、特に何にも感じてないぞ、オレ(汗)
視聴態度がホント、マズイ…