ヒドいバラエティ番組を観た……
「ドラえもんがバラエティ番組化しているのがヒドい!」という文句ではなく、純粋に「バラエティ番組としてヒドすぎる…」内容だった。
よく考えてみたら、『ドラえもん』のバラエティ番組って、林家正蔵がまだ林家こぶ平だった1996年にこぶ平と大槻ケンヂが司会を担当したバラエティ番組形式のスペシャル回があって(「ドラちゃんのおへや」調べ)、それは『ドラえもん』という作品の鑑賞を深めるのに役立つ結構良い番組だったので、バラエティ形式は案外『ドラえもん』と親和性の低い要素でもなかったことになる。
だからやり方さえ間違わなければそれなりのものができるハズなのだが……
…どこをどう間違えてしまったんだか…
とにかく進行が拙く、構成に芯があるようには見えず全体的に散漫な印象で、なんかガヤガヤして終わり、という様子にしか見えなかった。
今回の最大の売りであるはずの「ドラえもんと生電話」は、全然ドラえもんと喋らせてもらえず、専らマチャミとの会話に終始して、おまけに1分も満たずに強制終了させられるなど、期待していた電話参加者には失礼この上なく、視聴者にとっても面白くも何ともない、という散々な結果に終わったのは、ナンダカナー、という感じ。
スタッフ側からしてみれば、マチャミの独走を許したのは、現行声優陣のアドリブ能力を疑問視してのことだったろうが、そこまで不安だったんなら、生放送などやめてしまえ。もしくは仕込みを入れなさい。
バラエティパート唯一の収穫は中川翔子のイラストかもしれない↓
しょこたん、あんた怖すぎだよ。
アニメパートの方は、「行け!ノビタマン」の1時間放送。
この話、大山ドラ時代にアニメ化された「Go!Go!ノビタマン」が私は大好きでねぇ、写本するぐらい愛していた。
原作では「のび太が『スーパーマン』みたいに活躍できたら」という“if”の世界を描くただそれだけの話なんだけど、アニメ版では後半の活躍部分を巧いこと膨らませているの。
ギャングのアジトに向かうところで「鳥か!?飛行機か!?」という本家では御馴染みのセリフを挿入して盛り上げてくれた上に「いや、ありゃタヌキだ」とオチまで付けてくれるし、ボスが隠しエレベーターで逃げるところでは、のび太が扉を“難なく”押し開ける仕草が何となくツボだったり、助け出したしずかちゃんにクサいセリフは吐くし、あと、車で逃げているボスを走って追いかけて「ひええ、ノビタマン!」とボスに怯えられているシーンは、「ああ、のび太がちゃんとヒーロー扱いされてるなぁ」と感じられて爽快で……と、とにかく好きだった。
で、今回のは、原作16ページの短編に大幅なアレンジを加えて中篇にしたスペシャルバージョン。
…だからシンエイ動画さん、芝山努抜きのあんたらに『ドラえもん』のオリジナルエピソードはムリだってあれほど(←言ってません)
ドラえもんにバッドマンの扮装をさせるなら、もっとアメコミヒーローに入れ込んだ展開にしてくれれば、それはそれで『スターウォーズ』を幾度となくパクりパロディにしまくった『ドラえもん』っぽく良かったのに…
来年はマトモな「大晦日だよドラえもん」だったらいいナ!
…降板させられてるかもしれんが(泣