しかし、全員『ガンダム』の伝統通り爆死していく前に、キラキラな画面の中で遺言を残す猶予が与えられる(それまで爆発が待ってくれる)、ってのが『00』のツッコミどころある伝統になってしまってる気が…(汗)
あるいは、それさえも何かへの当てつけなのか!?
…というわけで、前回に引き続いての国連軍のガンダム部隊によるソレスタル・ビーイング壊滅作戦の結果、トレミー・ブリッジクルーのクリスとリヒティが死亡。
アレハンドロ・コーナーが超大型モビルアーマーでしゃしゃり出てきたせいだけれど、危機感が高まり最終決戦が否応無く盛り上がってきた。
しかし、ラスボスのアレハンドロ、擬似太陽炉を7基も積んだ戦艦級の超大型兵器に乗って登場、という分かりやすすぎるラスボスっぷりという大味さには笑った。
前半は、ロックオンの死を受けて、刹那たちマイスターやトレミー組の、「世界を相手に戦う覚悟」再確認描写。
ブリッジクルーの「こんな風に喋ったの初めて」という和気藹々ぶりは、このタイミングで端役のエピソードが組み込まれていることで、後で悲劇が待ち受けていることのこれ見よがしの伏線になっていて、安易な感じでもあるんだけど、薄っぺらいというより先に、情報量が少ない中でキャラを深めようとしてる工夫だなということの方が感じられる。
ちょっとでも視聴者にキャラへの愛着を持ってもらえたら、こういうのは勝ちなので、成功しているのだろう。
母艦トレミーの爆砕の場面では、敵の攻撃のド直撃を受けたのに、リヒティが身を挺して庇ったおかげが五体満足なクリスを見て、「ああ、助かってくれたんだ」と思ってしまい、まんまと引っかかる。
そりゃ、あの直撃では死ぬしかないよな…
でも、こういうシナリオの結果になるなら、リヒティは操縦席から離れてクリスの身を庇いにいく漢っぷりを見せるより、最後の最後まで操縦桿を握って攻撃を回避しようとしてた方が、ソレスタル・ビーイングの一員としてのプロっぷりを見せられて良かったんじゃないのかなぁ?
そういうソレスタル・ビーイングに感情移入させる要素がある一方で、地球軍側にはセルゲイやソーマがいて、復讐を果たそうとするダリルがいて、両方に主張がある者同士の戦い、つまり戦争の実情に近い状況付けができているのは、大いに結構。
最期の言葉が「へっ?」という、コーラサワーのめちゃくちゃコーラサワー的な死に様に大笑い。
コックピット辺りがビミョーな残り方していたから、もしかすると、まさかまさかの生存ということもあるかもしれないけど。
それにしても…
絵コンテが、どっかで見たような参加人数に!!
一体現場はどんな修羅場なんだ…