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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
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 三池崇史監督が実写で『ヤッターマン』撮る都合で、タイアップ的に始まったことが容易に想像がつくアニメ『ヤッターマン』。
 両方とも「なんでこのタイミングで…?」というのは大勢の思うところだろうけど、この業界で「なんでこのタイミングで?」というのは、なぜだか知らんがかなり頻繁に起きているので、もうとやかくは言わない(汗)

 問題はアニメの放送枠が、『結界師』の不人気による枠移動で「よみうりアニメ7時枠」にできた空白に滑り込んで、こんなゴールデンタイムという大舞台になってしまったことだ。
 ゴールデンタイムって、良い意味でも悪い意味でも「大衆性」が誰からも求められる時間枠なので、しかもその「大衆性」ってのが目まぐるしく変わっていっている近年なので、『ヤッターマン』って、現代のそういう場所で頑張っていけるコンテンツだったけなぁ……と、不安に思えてしまう。
 結局空回りに終わった『結界師』のなりふり構わない宣伝っぷりに近い前宣伝の仕方なので、余計に不安…
 
 とはいえ、「子供アニメ大会」で再放送を数回見ただけの私なので、「『ヤッターマン』はこうでなくてはならない!」という思い入れってのはあんまりないんだけれど。
 ゴールデンタイムアニメの砦・よみうりアニメ枠の存続の方が心配だったり…(汗)

 宣伝文句として「復活!」が声高に謳われていたので、あの『ヤッターマン』のゆるいノリを考えたら不親切にも続編的な作りになるのかなと思ったら、この第1話に限っては、ドロンジョ一味の目的確定やヤッターワンの開発など、『ヤッターマン』成立の過程を見せていくリメイク的な作りになっている。
 …というのが途中までの感じだったけど、後半になると、何の脈絡も説明もなく、ヤッターマンへの変身やビックリドッキリメカの生成が始まって、不親切なことこの上なくなる。いいのかそれで?

 そこらへんの問題点を無視したとしても、……うーん、全体的にいろいろと辛い。

 良くも悪くも話やギャグのノリが昔のまんまで、現在の視聴者にも見やすいように改善された部分がまるでないので、見ていてちょっと小っ恥ずかしい(汗)
 今時、ギャグが炸裂したら足を天に向けてひっくり返るなんてリアクションをするのは、珍しいんじゃない?
 復活までにダウンタウンの登場とか第3次お笑いブームとか4コママンガブームを挟んでいるのだから、笑いのテイストって相当変わってるんだし、そこらへん考慮してくれたらありがたいんですが。
 ただでさえ、『ふしぎの海のナディア』のグランディス一味や、『ポケットモンスター』のロケット団という「現代的タイムボカン」の登場があるってのに。

 といっても、「何の芸もなく昔のまんまにしてるから面白くない」部分だけでなく、「昔のようにできていないから面白くない」部分もあるので、笑いの質だけの問題ではなさそう。
 昔は舞台設定というか、背景画設定が思いっきり無国籍的で、どんなギャグを繰り出されても受け入れられる強度を持った世界観だった気がするんだけど、今日のはモロに日本の風景なので、あのちんちくりん(失礼)な衣装とメカとのギャップが激しくて、どんなギャグが来ても萎える…
 それに、昔と同じようなネタを繰り出しているように見えるけど、再放送で見てたときは、会話のテンポがもっと速くてリズムが小気味良くて可笑しかった記憶があったので、それと比べて今のはなんかもっさりしてて、テンポの悪さが気になって仕方ない。
 『コナン』見てるような気分が…(笑)

 これは制作スタッフの力量のなさというよりか、『ブラックジャック』以降この枠はずっとこんな感じなので、いろいろと制作会社変わってるのにテンポの悪さが変わらないということは、この枠、想像以上に規制が強いんじゃ…?
 「思考力の鈍い子どもでも理解できるように、必要以上に、会話はゆっくりじっくりと、話の流れもゆったりに」というガイドラインでもあったりして。
 それとも、アフレコが声優の高齢化に悩まされる『ルパン』と同じ現象かい?
 でも三悪は、多少老化による声の衰えはあるけれど、昔と変わらず頑張ってると思うんだけどなぁ。ドロンジョ(小原乃梨子)が悪女っぽくなく、のび太の少年声にしか聞こえないのは、『きらめきマン』の頃から既にそうだし(汗)


 とにかく、お話も演出(絵コンテはだいぶシャープになったかもしれん)も昔風味なんだけど、アイちゃんが可愛く色っぽく描かれていたのは21世紀アニメ的か。
 ガンちゃんも、現代の子どもたちの無気力な空気の反映したのか、やる気のないテキトーな性格に。これは吉野裕行の呆けた演技がいい感じ。正義漢演技が様にならなかった『結界師』のリベンジなるか?
 三悪の悪行は、「すぐに壊れる車売ったけど、お金は返しませんよ~、閉店シャッターガラガラ」という相変わらずのセコさだったけど、企業コンプライアンスの危機が叫ばれる今このタイミングだからこそ現代的かも。

 とはいえ、そうした時折見られる現代的な要素は、全然効果的に働いてるようには見えないのだけれど。
 でも…


 現代的な要素が効果的に機能しない古臭いアニメだからこそ、やり続けるのもいいかなぁ、と思えてきた。
 「所詮はお子様向け」と低く見られがちな子供向けアニメではあるけれど、「お子様向け」だから子供だまし寸前の手法で気楽に気軽に作ってある、というのは最近あまりなくて、「お子様向け」であってもアニメの進化で表現が高度化してきて、妙に洗練されてきたから、こういう未整理なノリのアニメってここ最近なかった気がするので。
 なんていうか、「見ていて肩凝らなくていいよね」という気軽さと、「バカバカしくて見てられないが、バカバカしいから見てしまう」という二律背反的な低俗な魅力があって、この手の娯楽が壊滅的な状況下の現代のお子様には、少しは喜ばれそうな感じもする。


 ところで、Bパート始まってしばらくの作画がリキ入りまくりだったのはなぜだ?
 あと、ガンちゃんの顔が変身シーン時だけ『ガッチャマン』系劇画風だったのは笑った。タツノコの意地か。

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