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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
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 Yahoo!動画で「タイ発の怪獣映画!」と宣伝されていたけど、サイズ的にはモンスター映画と言いたいなぁー
 しかし、モンスター映画の定番は、だんだんと画面に映る登場人物の数が少なくなっていて、舞台もどんどん小さく狭く寂しい場所になっていく、というのが相場なんだけど、この映画は後半になると軍隊と街中を巻き込んだスケールにグレードアップするんで、その点では怪獣映画っぽいのかも。

 ハリウッド映画ならまだしも、海外の映画というのはお国柄の違いで面白さのツボが違うことがよくあるので、そのお国柄を念頭において見れば本当は(その国の人にとっては)面白いのかもしれないのだけど、そういうのが分からないので、日本の感覚そのまんまで感想を言わせてもらうしかない。
 そういう意味では、あまり面白くない映画なんだよなぁー

 ただ、海外の怪獣映画というと、『怪獣大決戦ヤンガリー』という大失敗前例があるので、それと比べると随分面白く見えるぞ(笑)

 “独自の理論”で探し当てた“古代生物”の調査に執念を燃やす“博士”が、その“異端さから迫害”されるのだが、その理論を“裏付ける証拠”が出てきて名誉挽回とばかりに調査に向かったところ、その生物は博士の“想像を凌駕”する危険生命体だった、という怪獣映画(モンスタームービー)の定石を、捻りはないものの、素直に打ち出している実直さは、特にそう感じさせる。
 最近ここまで丁寧にベタベタな始まり方する怪獣映画があまりなくてねぇ~

 その“迫害”の要素に、人種問題を絡めているのが、この映画にオリジナリティやナショナリティを感じさせてくれる面白いところかな。
 ただ、この人種問題、途中であまり重みがなく尺もあまりない和解シーンで面白味なく解消された感じがあって、物語内で有効に活かされたという感じではなく…


 まぁ、基本的に前半で提示されたドラマチック要素が後半の展開に結び付くことがない映画ですが(汗)


 大体、誰が言ってることが正論なのか、全然分からずに物語が展開していくのが不親切なんだよなー(これもお国柄の違いのせいかもしれないけど)
 大発見を調査して世に知らしめたい博士たちが主人公っぽい扱いで始まったのに、その博士たちを騙したり高圧的に敵視したりして、博士目線ではあまり印象の良くない軍の特殊部隊隊員たちが、どういう目的で行動しているのか一切分からない(分からないから博士目線では不気味な存在になって、話に緊張感が出ているんだけど)のに、何が契機になったのかよく分からないタイミングで隊員たちに同情的な撮り方になっていて、強敵に立ち向かう燃えるストーリーを紡いでいく流れになるし、その一方で博士は、周りを危険に巻き込むのも省みず頑固にヒステリックに調査を強行しようとする思慮の浅いキャラになってしまって、同情要素が皆無になっていくし、観客への説明をいろいろ失敗している。

 そもそも、巻き込まれ型(主人公に積極的に事件に関わろうとする気がなかったり、誰かに狙われるような非がないのに、当事者になってしまうというパターン)の定石を踏もうとしているけれど、博士が機密だらけの現場に連れてこられて捕まってしまうことの意味が用意されてないところからして、そういうところに気を配っていないのが明らかかもしれない。
 博士の叔父さんが調査員として働いてるなら、博士本人は呼ばれる必要がないし、博士にしか解明法が分からない調査を任されたわけでもなく、捕まってしまう理由が「調査したい」なのでは、一体博士は何のために呼ばれてきたのか物語上の意味付けが全然できていないぞ!



 タイ映画は全体的にこんな感じなのか、それともこの監督やプロデューサーがこういうの好きなだけなのか、そういう企画意図なのか、定かではないけれど、やったら『マトリックス』的なオサレ演出が炸裂する。
 頻発するスロモ、特定シーンの早回し、セットの中を大回転するカメラ、常識的なカメラ軌道を無視したマシンガン撮影、見得を切ってカッコつけたがる俳優たち…

 そのすべてが、物語の意味を画ヅラで説明するという“演出”という技法本来の機能を、全然果たしてない、という勘違いっぷりが、別の意味で素晴らしい(笑)

 トンネル掘りの場面で、その登場直後にフェードアウトするモブキャラなのに、そいつがセリフを喋るたびにカットを細かく割ったりカメラが近付いていたり、何か今後重要な役どころでもあるかのように注目している感じになっている無駄カットになっているところ…
 最後の力を振り絞った決死の攻撃を怪獣に打ち破られ、床に這いつくばる隊員の目の前に怪獣が立ち塞がる、という絶望的なシーンなのに、その隊員の背後にはしっかりと長々と広がる廊下が映っていて、その絶望からいかにも逃げられそうな隙のあるレイアウトになっているところ…
 怪獣にとどめを刺す場面で、次のカットで画面の真ん中に映る怪獣の頭に銃弾が命中するのに、その直前のカットでは、画面の右半分に映る銃から画面右端に向かって弾丸が発射されるので、明後日の方向に撃った弾が超軌道を描いて当たったようにしか見えないところ…

 そういう何気ないシーンの演出からして、素人の私でも分かるぐらいミスを犯してるからなぁ…

 CGのマスク切りが甘くて、怪獣ガルーダが画面から浮きっぱなしだったのは、技術的にはしょーがないか。


 でも本編見続けている間中、始終思っていたのは「惜しいなァ」ということだったので、魅力はある映画ではあるんだよなァ~

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