投げっぱなしオチで括られた2編。
Aパートのアニメオリジナル桂寿司屋潜入の話はイマイチな出来。
笑えるネタがピンポイントで指で数えられるほど少なく、しかもどれも練られたモンでもなく、ストーリーも状況説明しかやっていないような薄さがあって、どこを切っても面白味がない…
『銀魂』っぽいのは、窓繋がりの言葉遊びで坦々と笑いを取ってるところと、シリアス気味に誰それ構わずシンパシー感じる桂ぐらいか。
一番マズイのは、身を挺して涙ながらに博愛主義を語るキメどころを与えられた、ハタ王子の扱いの良さ。
ヤツは、どこまでも地味にヒドい性格が原因で、どこまでもヒドい扱いされてこそ栄えて、愛されるのだから、扱い良くなっちゃダメよ(笑)
Bパートは、珍しく原作読んでる。
かっぱ巻きぐらいしか作れない長谷川が、銀時たちにマグロ握りをそれなりに教えられていると思ったら、次のコマでなぜか急にかっぱ巻きが出来上がっている、という連続性のあるマンガのコマ同士の空間的な断絶を巧く使ったギャップネタに大笑いした記憶がある。そこからの応用で、お妙は消し炭、銀時はパフェが出来上がってしまうという、キャラに合わせたネタを投入する転がし方も良い。
アニメではカッティングでそれを見せるわけだけど、前後カットの繋がりが結構不自然だったのがちょっと期待はずれ。あそこは、握ってるネタを全て隠してから次にカットに移った方がより面白い気もするが、ネタがしっかり見えてる方が、「カットの間に何があったー!!?」感が強くなるのか…
真撰組の二人が話に入ってくる辺りは、前回に引き続き、中井和哉の演技が良い。
あのナチュラルに異常状況にツッコミ…というか解説を加えている素気なさが、何とも言えない味わい深さ(笑)
おそらく閉店騒動になる店のために、遠くの海で銛で魚に立ち向かって狩ろうとする(買ってこないのかよ!)虚しい行動の長谷川のアクティブ+ポジティブな一言で終わるこっちの投げっぱなしは、Aパートの脱力+意味不明という順当な投げっぱなしオチに比べて、力任せに放り投げた、って感じがする。