Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
(▲よみうりテレビサイト・実写ドラマ版『名探偵コナン』ページより)
う~ん…
放送前から期待していたスケールに比べると、少々こじまりしたものに落ち着いてしまった感が…
爆弾が出てきたのでスケールアップ感はあるけれど、爆弾ってのは「これさえあればスケールアップ感が出ます」リストの第1位と言っても過言ではないので、安直すぎて安っぽい話に感じられたし、そもそもそれだけ話がデカいブツを扱っておきながら、セットの中で話が完結してしまったのは窮屈に思えた。
大体、主人公が爆弾解体に悦に入ってて、周辺の人間の避難のことを(ストーリーが)考えないのは後味悪いって。ちょっとはフォロー入れればいいのに。もしくは、「これで失敗しても、死ぬのはあの二人だけ」ぐらいに規模を抑えておくとか。
そして、そもそもの疑問は、爆弾解体に「探偵モノ」の醍醐味ってあるんかいな?…ってこと。
爆弾以外では「探偵モノ」らしいトリックがいろいろと出てきているので、それで釣り合いが取れるのかもしれないけど、トリックのアイデアはともかく、それの演出が少々薄いところが残念。
謎の提示から、それの解決まで、あまり間(タメ)がないので、カタルシスが出てないのが問題なんだな。
それに今回ばかりは、そのトリックはオーバーテクノロジーすぎて、納得しかねる(笑)
こっちが期待してたのはさ、シリーズ最大の敵との対峙なんだから、相手が手の内を見せない不適な性格をしていることで、解決の先が見えず、もっと緊迫感があるストーリー展開になってる、ってことだったんだけど、割とあっさりとした軽めの描写に抑えられたね。
そして、トリックよりもこっちの方がキモかもしれない「二人の恋の行方」だけど(笑)、「女の論理」ってのが振りかざされてる気がして、ちょっと疑問。
相手への思いやりの気持ちから派生してるとはいえ、「どうせアンタはそういう風に思ってるんでしょ?」と勝手に思って去ってしまうのは、ただ一人で勘違いして迷走してるんだったら可愛いんだけど、相手を目の前にしてロクに話も聞かずに自分の勝手な想像をゴリ押しして決め付けて、相手が正直に「前はそう思ってたときもあった」と枕詞代わりにポロッと漏らしたら、「そら見なさい、やっぱりね」と自分の正当性を勝手に強調する発言をして、そのまま女側優位のまま別れ別れになってしまうので、「ちょっとは男の話を聞いてやれよ」ってな具合でイヤな感じがしたなぁ…
なんかヒステリックみたいで。
んでもって、ここでの一番のイヤな感じは、「二人の仲がそれほど良くなかった時期だったために、勝手に早とちりしてしまった」という流れでもないのに、上記の話にもつれ込んでいることで、ラストでの和解による感動を狙って、状況が急性に仕立て上げられたという「ストーリーの都合」がありありと主張されてることなんだよな。
…でもまぁ、主な視聴者は女性だろうから、女側の気持ちを優先したこの流れの方が、視聴者的にはいいのかもしれんが。
…などなどと不満を述べてきたが、実は、それほど「つまらない」と感じたわけではない。
今日の話のみならず、このドラマシリーズは「あまり話の質的な深度が深くなく、安直なときもあり、時折安っぽささえある」という軽い作風を磐石な基盤として成立させていて、しかしその基盤のアベレージをできうる限り高い位置に置くことが心がけられ、そのアベレージは下がることがなく、むしろ基盤の上に足されている部分が面白く感じられて、魅力になっている。
軽い作風・高いアベレージというのは今回も維持されていて、その部分への期待には応えられていて、良かった。尺が長くなった分に足された量がイマイチだっただけ。
商業的にはともかく、作品的には凡打だったかもしれないけど、『ジョシデカ』みたいな三球三振や低い内野フライみたいなのではなく、ちゃんとヒットになっているのだから、その点は評価したいな。
この勢いで、来年の映画を作っていただけると、とても安心な気がする。
楽しめる出来にするのは、上記の不満が解決されるべきだけどさ。
そんな感じで、今日で終わりなのが残念だよ、『ガリレオ』は。
(▲フジテレビサイト・『ガリレオ』ページより)
えっ、実写版『コナン』?
ナニ ソレ オイシイ ノ?
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