そりゃ納得できんわなッ!
先にBSでの放送を見終えたレビュアーたちが、『スピカ』の最終回はヒドイ、というようなことを感想で書いていたのを多く見かけたので、こうなることは分かっていたワケですが。
一体どんな悲惨な結末を迎えるのだろうか、とNHK教育で始まったときから考えていて、最悪のケースを想定していたのだけれど、蓋を開けてみれば何のことはない、普通にお話がダメだった。
とにかく、最終回で全てにケリをつけることは不可能だということはその前の段階で既に判り切っていたことなので、何か一つのことだけでも完結させて終わりっぽくするのだろうとは予想できたし、前話の様子からその一点というのはアスミとまりかが信頼し合える仲になるということだとは容易に読める。
そういうミエミエのオチなので、展開がドラマチックだのキャラの魅力が増すだの伏線が消化されるだの、仲の進展という結末以外に何かプラスアルファの肉付けの部分がないことには見ている方は白けてしまうのだが…
実際の最終回は、予想通りアスミとまりかの仲の進展という点だけを攻めてきたが、本当にただそれだけで、セリフは型通りのもので面白味がなく、プラスアルファの要素が見られずに盛り上がらない、という何とも気の抜けたもので、最終回という感じは全くない。
それならそれで「アスミたちはこれからも頑張り続ける!」みたいなノリで終わらせてしまえば良いものを、ライオンさんが勝手に成仏してしまって、ムリヤリ最終回っぽく仕上げました感が…
仲の進展というドラマにプラスアルファするのではなく、そうやって充分な下準備もタメもなくエピソードを付け足したのでは、単に蛇足な感じしかしないなぁ…
おまけに急にアスミたちが子どもの姿になって独白を始めたのに面食らう。
しかも内容が、それぞれの持つ宇宙に行きたい理由について語る、というこの場においてはあまり意味を持たないもので、しかも内容も薄く、とどのつまり、面白くない。
それぞれもキャラの純粋な心の表れを子どもの姿として表現した、ということなのだろうが、外してるよなァ…
そういうわけで、この地味な作品に相応しい地味にダメな最終回だった…
合掌…