なんでいつもこの水準でやらないんだろう、などと言っても今更な話…
新旧主人公対決という、使い古された感もあるほどの王道ストーリーなんだから、そりゃ曲がりなりにも盛り上がりますってなモンだけど。
その割には今ひとつな部分があった気もするが、まぁこれも毎度の話だ。細々と文句は言うまい。
…とそれなりに満足できたのはBパートのバトルシーン。
アバンやAパートのドラマ部分はいつも通りシナリオ運びに穴、穴、穴……
特にヒドイのはキラの決定。
デュランダル議長が、軍需利益のために戦争の長期化を陰から操るロゴスの掃討を ダカール演説 全世界に向けた演説で表明して、ロゴスのメンバーの顔や身元を晒し、その中に現在のオーブの指導者ユウナと関係がある人物もいたため、カガリがオーブに危機が訪れるのではと不安がる様子を見て、キラが一言…
「オーブに戻りましょう」
…表舞台に出て以降のアークエンジェルのことをこの雑記では書いたことがなかったので(先月の感想で書きかけたけど挫折)、今更ではあるけれど一言言っておくと…
お前ら、何しに出てきたねん!?
アークエンジェルの再登場は、カガリとユウナの結婚式が行われた回。
プラントと地球連合が戦争を始め、「同盟結ばないと攻めるぞー」と迫る連合とオーブが同盟を結ぶことになり、「連合野蛮だし、中立の理念は守らなくちゃ」と同盟を拒むカガリを、同盟推進派のユウナが取り込む形での結婚式だったわけだけれど…
普通なら盛り上がり場になるはずの旧クルー再集合、そしてアークエンジェルの出動の目的というのが、カガリの誘拐、という何とも規模の小さいモノ、でも大犯罪。何をしたかったのかよく分からない。
そこからしてアークエンジェル登場の意味には疑問符が付くのだが、同盟をオーブを守るためのものだとして納得していたカガリが突っかかった際に、キラは以下のような旨の発言をしていた。
「オーブだけじゃなくて、ボクたちは世界を守るんだ」
……だが、これがアークエンジェルの行動原理かと思って見ていれば、その後何の行動もせずにひたすら潜伏。
ようやく出てきたかと思えば、目的はオーブが戦争に参加するのをやめさせるため…
しかも2回…
ヒーローっぽくデストロイガンダムを倒してはみたものの、アークエンジェルの行動が世界的なモノであるようには到底見えない。
そこへ来て、オーブが危なくなりそうなので戻ります、と…
カガリが戻って国の指揮をとれば何とかなるかも、と…
オーブに居たら出来ないことがあったのでオーブを出たのに、なぜまたオーブに戻る?
戻っても自分では国をどうすることもできなくなったからカガリはオーブに戻らなかったということになってたのに、いつから何とかなるようになったの?
戻るチャンスなんて今までいくらでもあっただろうにッ!
当初から明確な目的など持っていないという疑惑はついて回っていたが、アークエンジェルがオーブに戻ることを選択したことで、それを自明のものにしたわけだ。