その前に前々から書きそびれてたことをここで。
AパートとBパートの間にある「ドラえもんミニシアター」というショートショートコーナー。
ページ数の短い原作をそのままアニメ化しているのだけど、本編との違いをつけるためにいろいろと凝った画面作りをしていて楽しい。
最近は絵柄を原作初期の荒っぽい描線で描いてる(悪く言えばパチモン臭い絵柄w)けれど、CG技術を利用してのび太たちがペラペラになって遊び回る様子を描写したり、淡い着色と極端に少ない動画枚数で絵本チックな話に仕上げたりと、実験的なことをしていたこともあった。
今までのドラえもんになかった新しい試みだし、これなら尺の問題でアニメ化に適さない短い原作(特に未収録の原作)も陽の目を見られるので、この調子でどんどんアニメ化していってほしい。
で、今回。「のび太の地底国」
リニューアル後初登場となる出木杉の声…
なんかキザというか、悪意のようなものをセリフのところどころに感じるのですが…
おいおい、出木杉ってそんなキャラじゃないだろ。
もっと真面目で澄んだ声の方が合ってると思うんだけど。
後で調べてみたら、声を担当していたのは『あたしンち』の予告ナレーションしてるアナウンサーらしい。
…ああ、『あたしンち』の予告も毒っぽい感じがあったモンなァ
まぁ、長年視聴してる番組に出てるということで許そう(←何様?
ストーリーの方は、のび太が0点の答案を隠す穴をドラえもんの道具で探していたら、大洞穴を見つけてしまい、そこにいつものメンバー+出木杉で地底国を作るのだけど、警察権を握ったのび太が国の王様に就任して独裁政治を開始、最後には出木杉たちが起こしたクーデターでのび太の独裁は破局し、結局0点もママに見つかって、おしまい、というもの。
うむ、なんつーか、冷静に考えてみれば、かなーり黒い話だよな、コレ(笑)
国のため、とか言いつつ、次第に独裁者らしくなっていくのび太を、笑っていいやら、風刺利きすぎやでと冷や汗かきながらツッコミ入れて見ていいやら…
始めは、みんながバラバラ思い思いに都市計画してメチャクチャな町になるオリジナルの話を含めて、地底に子どもたちの国を作ってみよー!…という願望実現型の楽しいエピソード。アニメ化は巧く行っていると思う。
後半に入るとのび太の独裁話にスイッチするのだけれど、のび太が自分の銅像(しかも周りの森の木の6~7倍の高さがある相当どデカイやつw)を建てるというオリジナル話が挿入された。
のび太の独裁者としてのバカっぷりが強調されていてヒジョーによろしい(笑)
凛々しい表情で作ってあるのが、ホント、バカ。
最後には銅像が倒壊して、そのショックで洞穴自体が崩れて地底国もおじゃんになる、という風になっていて、オリジナル要素を巧いことオチに絡めてると思う。思うが…
原作の、地震で崩れる、という話から比べるとどうも、銅像が倒れただけで穴が崩れるか?…などと疑問に思ってしまう。
それにホラ、独裁者の銅像はクーデターの参加者が倒さなくっちゃね(笑)
でも、1ヶ月前に「どくさいスイッチ」やったばっかなんだよなァ…
のび太、全然成長してない(笑)