(書きかけ)
「No.01 複眼の法廷」
櫻井脚本をいろいろと見てくると、かっちり作られていたと思っていたこの話も、割かし輿水脚本寄りな緩いところがあるなー
「No.02 陣川警部補の災難」
うーむ…
ひとたび動けば話がマズイ方向にズンズン転がっていって本当に話が終わるのかどうかすら怪しくなってしまう陣川のキャラがだいぶ弱くなってるなー
「No.03 蟷螂の幸福」
この話を見た母親は、話が難しすぎてキライと申しました(笑)
「No.04 TAXI」
サブタイトルの付け方には気を遣ってる方だと思う『相棒』で、あまり巧くないサブタイトル。
3つぐらい違う事件が起こっていてそれが重なり合っているシナリオ構造なのに、その一つだけを取り出したサブタイトルだと、何かなー…
その事件の重なり具合=ネタが練りきれていないとも見えるんだけど、1つの事件に3つのまったく違う事件があったことを暴くのが今回のテーマだったと考えれば、それはそれで面白い。
「No.05 裸婦は語る」
右京が犯人を出し抜いていっているようで、犯人に翻弄されている感じもして、先行きがなかなか見通せずに期待させられるので、なかなか面白い。
でもやっぱり、最後に何の伏線もなく、視聴者にすら隠された過去の事件が暴かれるという流れは引っかかりを感じるし、シナリオ整合性も、特命コンビがどうやってその事件に辿り着けたのかイマイチ不明なのがなー
「No.06 この胸の高鳴りを」
事件の発端となった歌のタイトルと心臓移植と恋心か復讐心かの葛藤が絡まって進むストーリーのサブタイトルとして、付け方が巧いなぁ~
「No.07 空中の楼閣」
人間的な感情がなさそうな作家が、見るのも嫌がるほどコケにしていた美和子の原稿を素直に読んで情に訴えられて、社会に大影響を与える決断をするまでに到るオチには、本放送当時「ご都合だなぁ~、『相棒』的じゃないよ」と思ったりしたが、地道なジャーナリズムが葬られるリアルさを描きながらも、それを読んだセンセーショナルなフィクション作家が世の中に訴えるようになるという活かし方の匙加減は、実に『相棒』的だったりするのかも。
「No.08 正義の翼」
前半で大きな花火を打ち上げ、後半は戦争を題材に地味だが骨太な話を紡いで火の粉を回収していくこのバランス感覚が見事。
「No.10 寝台特急カシオペア殺人事件」
やっぱり、乗客のどいつもこいつも問題抱えすぎで偶然が重なり過ぎてる感が
「No.11 ついている女」「No.12 狙われた女」
警察権力(囚人護送車)が襲撃される、というデカイ花火を初っ端から打ち上げたにもかかわらず、右京がファインプレーで逃走を阻止するというせめぎ合いの頭脳戦を繰り広げ、しかし『相棒』ならではの特命係設定と上層部のおよび腰でファインプレーが妨害されることで、右京の天才性を曇らせることなく、話がすぐ終わるようなことが無いよう話を引っ張るやり方で、火の粉を延々と燃え続けさせるのが巧い。
更生できそうな者が真逆の考えを持つ者に阻まれるという巻き込まれ型ストーリーもドラマ性があって興味深い。
しかもその強引な話運びにも、ちゃんと裏があったとフォローも入れられているし、面白い!
「No.13 マリリンを探せ」
「偶然も3つ重なれば(必然があると)疑うべき」とか言いつつ、2つは本当に偶然だった件について(笑)
はるな愛が出てたのかー
「No.14 琥珀色の殺人」
延々と続くウイスキー談義に、シガー(葉巻)の蘊蓄も加わって、本当に櫻井脚本の趣味の世界だなァ
「No.15 20世紀からの復讐」
だぁからぁ、サブタイトルの付け方が巧くないんだよ、期待持たせる感じにしてるのに。
話の方も、事件が徐々に解決していく後半になると、どんどんショボくなっていくのがなぁ…
「No.18 白い声」
やっぱり『チームバチスタの栄光』(笑)
工場で毒が手に入るなら、まず大学だけを疑ってかかった特命コンビはいろいろ推理の可能性を溢し落としているのでは?
病室で「オレたち二人だけですけど、必ず真相を明らかにして見せます」と宣言する薫ちゃんは、いいねぇ~
「No.19 黙示録」
いかなるハッピーエンドも拒絶するかのような冷たい感じのするストーリー運びは、見ごたえがある。
このシーズンがいかに櫻井脚本の流れになっていたかを象徴する話でもあったのだなぁ