今回も初日突撃してきました、『相棒』劇場版!
神戸尊@及川光博が劇場版としては本格的に初出演。
2年半前の第1作『相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km(東京ビッグシティマラソン)』は、TVシリーズに比べれば大きくド派手に展開される事件が「これぞ劇場版の迫力!」と感じさせてくれたものの、序盤の連続猟奇殺人事件・中盤のマラソン標的爆破テロ・終盤の逮捕後人情ドラマの流れに、お話の合理的な繋がり(行動の理由付け)が全然感じられなくて、「その動機でこの行動って、何やねん!?」と支離滅裂寸前だったのがとても残念だった…
そして全体的に雰囲気がとても重たくて、右京以外の登場人物のキャラ的な魅力がほとんど目立たなかったのも、登場人物同士の会話の掛け合いが重要なファクターの『相棒』では、残念だなぁ~と思える状態だった。
今回の『劇場版Ⅱ』は、そこらへんの残念さが解消されていて、事件の規模を理由付け不可・収拾不能なほどに拡大させることもなく、ところどころ行きすぎな行動が見られはするものの、ほとんどの行動の理由には筋が通っていて、とても平穏な気持ちで鑑賞することができた。
今劇場版の売り&前半のメインが「警視総監以下11人の幹部を人質に警視庁が占拠される」という、決して規模的が大きくなければ見栄えもそれほどでもない、映画予算的にもそれほどお値段が張る撮影でもないお話であるものの、国家権力を揺るがせる異常事態という、お話の性質的なところで危機感のデカさを煽っていて、不謹慎ながらカタストロフィにも似たワクワク感を覚えて、『相棒』らしい、効率のいい規模のデカさの演出ににんまりしてしまった。
また、脚本に輿水泰弘が入ったお陰か、メインのストーリーの合間合間に登場人物同士の掛け合いが適度に挟まれていて、キャラの面白味も十分感じられるような作りになっていたのも、見やすくて良かった。
最近の『相棒』ではおなじみの、櫻井武晴が延々と担当してきたテーマ、警察組織の腐敗・陰謀が今回の後半のメインシナリオになっているのも、TVシリーズの『相棒』を見るような感じに近い感覚で鑑賞することができてニヤニヤできた。
…それと同時に、「これ、映画にする意味あるのか?」「TVシリーズでもできてたスケールじゃん」ということを、前作と違って強く感じてしまったのだれど(汗)
今回の映画の売りは「前代未聞!警視庁が占拠される!」「相棒が国家に挑む!」「この映画で『相棒』の歴史が変わる!」というところなのだけど、前二つについてはTVシリーズでも経験済みであって、っていうか右京さんが国家権力に喧嘩ふっかけるのはいつものことじゃないか(笑)…というレベルのもの。
「警視庁占拠」は、総監・幹部こそいないけどSeason1第1話で泉谷しげるが亀ちゃん人質に警視総監室に立て篭もってるし、Season4最終話の「桜田門内の変」でも警視庁内部で凶悪犯罪が発生して庁舎が封鎖されているし。
てなわけで、TVシリーズからの視聴者にはさほどキャッチーなコピーではないのだけど、普段の『相棒』を見慣れていない人や、まだ『相棒』の性質をよく分かっていない人たちに分かりやすく見所を伝えるための売り文句なんだろうな、と思う。
逆に「『相棒』の歴史が変わる!」というところは、TVシリーズをがっつり見ている人ほど実感できるところ。
というか、この先の『相棒』が良い意味でも悪い意味でも不安になってくるレベルだったヨっ!
映画の宣伝番組、アンジャッシュが出てたから見てたけど、関係ないところでアナウンサーから、ネタバレっぽいことを言われてしまったんだけど…orz
労力費やしてヤクザのヤサをガサ入れて逮捕したのに、殺人事件が起きて捜査一課に乱入され、厚生労働省の麻薬取締局も介入してきて手柄をごっそり持っていかれる冒頭の角田課長がちょっと哀れだった(汗)
「杉下右京の正義は暴走する」と言われたのはSeason6最終話…
小野田官房長から亀ちゃんに、だった。
Season8で本格的に相棒が神戸尊後も、ところどころで暴走してはいたけど、誰彼の制止も振り切って、真実を詳らかにするという正義のもと、ここまで暴走したのは相棒交代後初か。
正しいことをしているのに、最終的に真実は明らかにされないまま、右京が孤立して話が終わってしまうというのも、なかなかにシビアで見ごたえのある話だった。
今回、初めて組織犯罪対策部長が出てきたが、前回の生活安全部の課長さんといい、今まで出てきてなかった部署の人間が最近よく出てきているけど、『劇場版Ⅱ』への布石?
作中の事件が『相棒』実際の放送時間に進行する、という『24-TWENTY FOUR-』みたいな試みだが、その試み自体はさして有効ではなかった感じ。
「早く阻止しないと、目の前の(殺人事件に関係ありそうな)詐欺が成立してしまう!」というタイムサスペンスも温かったしなー
試み以外で、右京に内緒で神戸と映画見に行くたまきさんや、右京が嫉妬していると茶化す神戸、優柔不断すぎる骨董マニア・阿藤快、ヤクザにいいように使われた犯罪者コンビというもう一つの“相棒”、といった感じで、全体的にキャラ重視の話になっていたのが面白かった。
第8話「ボーダーライン」
脚本:櫻井武晴 監督:橋本一
「誰がどうやって彼を殺したか?」というのが推理モノの第一条件だとするならば、今回の話は一体何なんだろう…?
推理モノというより、一人の人間の悲惨な人生を追っていくドキュメンタリーでも観ているかのような感じだった。
さんざん私が、“撮り方が平凡”と言ってきた橋本一監督だけど、今回はその平板というか、何ら奇を衒わない、情景をありのままに映す基礎に忠実な撮り方が、今回のドキュメンタリー的な話にマッチしすぎていて、すごく見ごたえがあって良かった。
…ただ、お話的にも画面演出的にも重いったらありゃしなかったが(汗)
被害者役やってた役者の、やったらその手の境遇の人についてリアルな真に迫る演技も、すごかったなァ~
第9話「予兆」
脚本:戸田山雅司 監督:東伸児
時系列的には映画より前だろうに、なぜそこまで頑なに小野田官房長@岸部一徳を出演させない…?
セリフには出てくるものの、画面内での小野田の不在をこれでもかと強調する感じになっていたので、今度の映画に対するある不安が現実味を増してきて怖いなァ…
死体ダメの二度押し、女性のファッションにやたらめったら詳しかったので事件解決の切り口になった、など、神戸のキャラ魅力押しが有効な回だったなぁ~
『さすらい刑事』世代は、宇津井健さんが出てきただけで、大喜びです(笑)
犯人の心中複雑であろう動機部分は、雰囲気で察してください、というブンガク的な処理にするかと思いきや、神戸のセリフとして思いっきり丁寧に説明してましたな。
ラストで、映画への引きが露骨すぎたのは、個人的になんか嫌だった。
昨年、一大『ONE PIECE』センセーションを巻き起こした劇場版第10作のTV放送。
原作の『ONE PIECE』を読んだのは、アラバスタ王国の動乱篇までだった。アニメも同じところぐらいまで見続けて、後はさっぱり…
アニメ映画は1作目と2作目「ねじまき島の冒険」、長編になってからは細田守監督の「オマツリ男爵と秘密の島」のみ、という、めちゃくちゃ偏った見方をしているのだけど…(汗
『ドラゴンボール』世代、そして週刊少年ジャンプの存在が日常生活の重要な位置を占めていた世代にとって、『ONE PIECE』ってのは、『ドラゴンボール』・『SLAM DUNK』・『幽遊白書』終了後失速したジャンプの動向に一喜一憂していた読者に、ようやくジャンプを牽引するに足る存在として期待させられるものだったと思う。
どんなジャンルのものが新連載で始まっても、最終的にバトルものに方向転換させられる中、最初からバトルありきの物語として始め、ジャンプの成功システムを最初から搭載した連載だったというのも、興味惹いたし。
「内容がつまんねーのに客が入ったのは、姑息な0巻商法による効果だ」「アーロンパークの焼き直しかよ」みたいな酷評はよく聞くが、実際見てみてやっぱりそこまでワクワクしたり面白かったという類のものではなかったものの、この作品って、“映画”ってよりは、あれは“お祭り”だったんだろうなぁ~と、少し思う。
お祭りと考えたなら、映画のお話以外の周辺の部分で楽しむ方法もアリだとは思うし、お祭りにあまりに凝った話をするものアレなのでストレスのかからない焼き直しみたいなフォーマットのシナリオで押し通す、というのも構わないんじゃあなかろうか。
…まぁ、焼き直しについては、「アラバスタ編」「チョッパー編」のリメイク映画が続いて、「またかよッ!」と思われてしまうところでもあろうが。
秘境モノ、ミュージカル、スパイアクション、任侠モノ、ディザスター、『キングコング』みたいなシーンもあったし怪獣映画的というかモンスターパニックモノ的ま部分もあったり、いろいろな映画ジャンルが詰め込まれていて、娯楽の王道といった感じの内容も、そこらへんの祭り気分に寄与していたのかもしれない。
同時に、『ONE PIECE』という作品フォーマットの許容量の大きさを感じるのでもあるが。
まとめて感想。
夭折の天才画家についての説明を入れるのが、いくら博物館の中でたまきさんが画家に詳しくない右京さんに説明するシチュエーションとはいえ、詳しすぎるというか不自然な流れで一連の説明を行っていて、あまり自然な説明の流れを作れないのが太田愛脚本の弱点だなぁ、とか思っていたのだけど…
若くして散った天才画家と、老いても売れずに画家を気取る殺人容疑者の、反目し合っていた人間関係を炙りだした後、それとは別の関係を明らかにして、ちょっと暖かい感じのシナリオにしていたのが、なかなかに好きだなぁ~、と。
推理モノとしてはあまりパッとする出来ではなかったかもしれないけど、情に訴えかける画家二人の人間ドラマがキレイにまとまっていて、冒頭で私が感じた不自然感を吹っ飛ばすほどの、太田愛脚本の本領発揮という感じで良かった。
米倉斉加年の演技が、役の真に迫っていたというところの功績の方が大きいかもしれんけど。
…ただ、ジイさん、年齢の割に、力強すぎじゃありません?(笑)
10月頭に流れてたSeason9の番宣では、この話の映像が流れていたはず。撮影時期か編集時期的に使いやすかったんだろうか?
Season8と比べると割と早い話数に登場した櫻井武晴だけど、相変わらず、社会派の時事ネタというか、組織腐敗・陰謀モノのシナリオを担当させられているなぁ~
今回は、刑事ドラマにおいて数々のタイムサスペンスや人間ドラマを生み出し、また『相棒』においても「Season3-11.ありふれた殺人」という傑作を生み出すネタともなった“殺人事件の時効制度”が、今年いよいよ撤廃されたことをネタにして、警察組織内の陰謀も交えた時事モノになっているけど、『相棒』のこの手の話の中ではかなり見やすい。
普通の推理モノの仕上がりになっているのが、いいみたい。
古参だけに、伏線の解消のさせ方が見事だったなぁ~
こちらも相変わらず、「あっ、ここ詳しく描写してるってことは、後の推理で使われるんだな」と伏線の張り方が分かりやすくて櫻井脚本のクセが目立ってたんだけど、同じシーンに二重の伏線を張ったり、しつこく聞きすぎる右京に対する人物のリアクションを映してキャラで伏線張りの雰囲気を誤魔化したり、けっこう工夫してあったし。
永遠の特命係第3の男・陣川警部補、またまた登場。
初登場のSeason3・砂本量脚本-長谷部安春監督回では、直情的ゴーイングマイウェイな行動で話の本筋を捻じ曲げてしまうほどの強力なキャラクターが魅力的だった。
映画第1作公開間近だったSeason6・戸田山雅司脚本-森本浩史監督回、亀ちゃん不在時期の新相棒模索期間のSeason7・櫻井武晴脚本-東伸児回では、そこまでの暴走っぷりは見せず、全容の知れない事件に巻き込まれるだけの、風変わりな男になってしまった。
しかし、登場するたびに担当の脚本家・監督が変わるな、陣川くんは。
今回も巻き込まれ型の役どころだが、自分のドジで犯人側を散々翻弄する結果になっていて、「犯人にとっては“バカヤロー”と言いたい気分だったでしょうなぁ」と鑑識・米沢さんに言わせるまでの暴投ぶりは、初登場時の“間の抜けた善人による無自覚な悪意っぷり”が出ていて、楽しい。
珍しく、殺人が起こらない回で、捜一トリオの出番もなしで、ある意味の物足りなさがあるかもしれないが、後味は爽快に近く、キャラ重視の人情もの書かせると太田愛の面目躍如という感じになってきたなぁ、『相棒』は。
ちなみに、なぜか陣川と神戸に面識がある設定になっていて、どうやら年末の「劇場版Ⅱ」はこれより前の話になっている様子。
最後たまきさんが出したピザを、ピザがトラウマ化した陣川くんが無思慮に完全拒否して、右京さんが「そ、それ、僕がもらいます(汗)」と焦っていたシーンはかなり貴重。
あの杉下右京を、こんな些細なことで焦らせるとは、おそるべし陣川!
ポケモン脚本家の首藤氏死去、くも膜下出血
人気アニメ「ポケットモンスター」などで知られる脚本家、首藤剛志氏が29日午前4時3分、くも膜下出血のため奈良市の病院で死去した。61歳。葬儀・告別式は11月1日正午から東京都渋谷区の応慶寺で。喪主は父尭(たかし)氏。
首藤氏は28日午前6時ごろ、JR関西線奈良駅の喫煙所で倒れたところを通行人が発見。救急車で奈良市内の救命救急センターに搬送され、緊急手術が行われていた。人気アニメ、ポケットモンスターシリーズの劇場版第1作「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」、テレビアニメ「魔法のプリンセス ミンキーモモ」の脚本などを手がけた。
[サンスポ 2010.10.29 22:59]
A・ドロン、B・ウィリスの声 野沢那智さん死去
映画「太陽がいっぱい」のアラン・ドロン、「ダイ・ハード」シリーズのブルース・ウィリスの吹き替えや、ラジオの深夜番組などで人気を博した、俳優で演出家の野沢那智(のざわ・なち、本名・那智=やすとも)さんが30日午後3時36分、肺がんのため都内の病院で亡くなった。72歳だった。葬儀・告別式は近親者で行う。後日お別れ会を開く予定。喪主は長男・聡(そう)氏。
アラン・ドロンをはじめ、アル・パチーノ、ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマン、ジェームズ・ディーンら二枚目、名優の声を吹き替えた野沢さんが逝った。
関係者によれば、8月に病院で検査したところ、肺がんが発見され、そのまま入院した。家族らには「必ず戻ってくるよ」と誓ったが、かなわなかった。最期は長男で俳優の野沢聡(37)ら20数人にみとられたという。
最後の仕事となったのは昨年11月、テレビ朝日系「日曜洋画劇場」で放送された米映画「16ブロック」での主演ブルース・ウィリスの声の吹き替え。以降は自らが代表を務める俳優養成学校「パフォーミング・アート・センター」に顔を出し、後進の育成に力を入れていた。
作家の陸直次郎さんを父に持つ野沢さんは大学中退後、演劇を志し、劇団「七曜会」に入団。劇団「城」、プロダクション「俳協」を経て、1977年に劇団「薔薇座」を結成。演出家、俳優として活躍した。
声優としては65年から放送のスパイドラマ「0011ナポレオン・ソロ」の軽妙な吹き替えで一躍人気に。その後、アラン・ドロンは当たり役となった。アニメでは「新・エースをねらえ!」の宗方コーチ、「ベルサイユのばら」のフェルゼン役などが有名。
67年からのTBSラジオの深夜番組「パック・イン・ミュージック」では、白石冬美(69)とのコンビが長年、熱心な聴取者に支持され、その後も同コンビで文化放送の生ワイド「なっちゃこいう気りんりん」を10年間務めた。
演出家としては「BENT」「踊れ!艦隊のレディたち」「アパートの鍵貸します」などミュージカルからストレート・プレーまで40本を演出し、戸田恵子(53)ら多数の俳優、声優などを育てた。
(2010年10月31日06時04分 スポーツ報知)
本橋浩一氏死去
本橋 浩一氏(もとはし・こういち=日本アニメーション社長)10月26日午前6時、骨髄異形成症候群のため東京都内の自宅で死去、80歳。北海道出身。葬儀・告別式は近親者で済ませた。後日社葬を行う予定。喪主は妻廣子(ひろこ)さん。
「フランダースの犬」や「母をたずねて三千里」「小公女セーラ」などで知られるテレビアニメ「世界名作劇場」の制作を手掛けた。
[大分合同新聞 2010年11月01日 20:54]
首藤さーん、なっちゃーん、本橋さーん!!
まだまだあなたたちのご活躍を見たかったんですのに…
ご冥福をお祈りします。
シリーズ初、2時間スペシャルで始まらないシーズンとなった『相棒 Season9』。
最近のテレビ朝日系のシリーズ化されてる刑事モノドラマ(『科捜研の女』とか『京都地検の女』とか)の傾向を見ても、初回2時間スペシャルがないのはかなり異例。
人気作なのにどういう理由があってのことか? 年末の映画撮ってたから、2時間スペシャル作る余裕がなくなったんだろうか?
“スペシャル”という豪華さがないので、何となく寂しい開始なのだが、シリーズものにありがちなパターンを時折崩しにかかるのも『相棒』の魅力なので、それはそれで『相棒』らしいかも。
お話は次回に続くので、脚本自体は2時間スペシャル用に作られていたと見えるけど、一旦事件の一つが二転三転の末、時間内で解決するので、今回だけ見ても視聴の満足感が味わえるように設計されているから、前後編用の脚本構成で作っていると思う。
その事件…夫が妻のスキャンダスな自殺を隠蔽しようと、自分のアリバイを確保しながら殺人事件をでっちあげる…のトリックや動機なんかは、比較的オーソドックスで予想しやすく、解答を聞いてしまうと「なんだ、こんなものか」と思えてしまうんだけど、そこに裏で進んでいたもう一つの事件の伏線も同時に現れてくることで、視聴者の予想を複雑化させて興味をそそらせてくれるので、面白く仕上がっている。
前シリーズ最終回を経て、神戸@及川光博がだいぶ特命係に馴染んできた格好が見て取れて楽しい。
いつもは右京にやられっぱなしのところを、先に「一つよろしいでしょうか?」と右京に助言するところや、右京がピンと来なかった香水の銘柄で事件の背後関係を推理してしまうところとか、馴染んできてるのを踏まえたキャラが立ってきていて面白い。
もう“花の里”での右京と飲みが普通にできるようになっていたり(椅子の座り位置が亀ちゃんと同じ場所になりました♪)するところもポイント。鑑識の米澤も同席していたので、米澤さん抜きで今後もこの飲みの光景が出てくるかは不明だけど。
今回の脚本は、前シーズン正月スペシャル脚本担当と今度の映画の脚本担当の流れを受けてか、戸田山雅司。『相棒』生みの立役者・輿水泰弘、育ての立役者・櫻井武晴以外の、3人目のスターター脚本家となった。
ちなみに、今度の『相棒―劇場版Ⅱ―』でも脚本を担当して、劇場版といえば戸田山脚本、という流れになっているんだけど、前回の『相棒―劇場版―絶体絶命! 42.195km』を見る限りあまり劇場版に相応しいプロットやセリフを書けそうでは人材ではないのに、再登用とは、プロデューサーのどういう判断が働いてのことなんだろう?
…まぁ、今回は共同脚本で輿水泰弘の名前もあるから、キャラ描写が淡白なのは解消されそうだけど。
というか、戸田山脚本も決してキャラ描写が悪いわけではないのに、前作映画が「一体どうしたの?」って話かもしれんが。
『けいおん!』映画化決定!
…って、何を映画化するんだ、この日常アニメで?
日常ギャグアニメの映画化でも、「世界を揺るがす強大な敵や事件に巻き込まれて、レギュラーメンバー大ピンチ!!」という『ドラえもん』・『クレヨンしんちゃん』方式はモチロン絶対に使えないし、キャラの性格を入れ替えるというイレギュラー要素を目玉にしていた『あたしンち』方式も、レギュラーキャラが卒業を迎えた今無理だしなぁー
京アニムービーだし、『MUNTO』様の前例をならって、総集編映画ってのが最有力か…
アニメの映画で、日常のだらだらとした光景を延々写し出す、ってのも退屈な気がせんではないが。まぁ、そういう雰囲気の映画ってのは実写映画には多いですけど。
……。
…ん?
まさか、実写化?(笑)
元クレージー・キャッツ、「ガチョーン」の谷啓さん急死 自宅階段で転倒
元クレージー・キャッツのメンバーで映画やテレビで活躍、「ガチョ~ン」などのギャグで知られ、トロンボーンの名手でもあったコメディアンの谷啓(たに・けい)さん=本名・渡部泰雄(わたべ・やすお)=が11日午前5時7分、脳挫傷のため東京都三鷹市の杏林大学医学部付属病院で死去した。78歳だった。
警視庁三鷹署によると、谷さんは10日午後5時50分ごろ、東京都三鷹市大沢の自宅階段で1階から2階に上がる際につまづいて転倒し、階段に顔面を強打した。「バタン」という音に気づいた家族が階段で倒れている谷さんを発見して119番通報し、谷さんは病院に搬送されたが11日午前5時5分ごろ、死亡が確認された。
旧制逗子開成中学時代にトロンボーンを始め、終戦後、高校生で進駐軍相手のクラブで演奏した。中央大学在学中、シャープス&フラッツの一員となり、大学は中退した。フランキー堺のシティ・スリッカーズなどを経て昭和31年、ギャグ入り演奏が売り物のクレージー・キャッツに加入。芸名は米国の喜劇役者ダニー・ケイに由来する。クレージーはフジテレビ系「おとなの漫画」に続き、36年に始まった日本テレビ系「シャボン玉ホリデー」などにレギュラー出演。目をパチパチさせ、小柄でとぼけた丸顔の谷は、ワンテンポ遅れるトボけた芸風が持ち味で、ハナ肇、植木等に続いてお茶の間の人気者に。開いた右手を手前に引いて「ガチョ~ン」のかけ声とともに右手を閉じるギャグをはじめ、「ビロ~ン」「谷だァ!」などの奇妙な流行語を生み出した。
39年、「図々しい奴」で映画初主演。「釣りバカ日誌」シリーズの佐々木課長役などでも人気を集めた。舞台やCMでも活躍した。
[産経新聞 9月11日(土)16時14分配信]
『カトケン』にゲスト出演していたのが初見だった若人なもんで、過去の偉業についてはそれほど存じないのだが、それでも印象深かったもんなー、谷さん。
そのごは『釣りバカ』と『三匹のご隠居』とかでも、視聴者的にお世話になったし…
ご冥福をお祈りします。
「パプリカ」「千年女優」の今敏監督、すい臓ガンで死去
「パプリカ」「千年女優」などで知られるアニメーション監督の今敏さんが8月24日早朝、すい臓ガンで死去した。46歳だった。
大学在学中に漫画家としてデビュー。大友克洋のアシスタントを務めるなどした後、1997年に「PERFECT BLUE」で監督デビューした。同作はベルリン国際映画祭に正式出品された。
01年の監督第2作「千年女優」は、宮崎駿監督作「千と千尋の神隠し」と並んで第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の大賞を受賞。ドリームワークスにより世界配給もされた。03年に監督第3作「東京ゴッドファーザーズ」、04年には初のTVシリーズ「妄想代理人」を発表。06年、筒井康隆の原作小説を映画化した「パプリカ」は、ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品された。
「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」は、米アカデミー賞の長編アニメーション部門のノミネート最終候補にまで残るなど、常に国内外から高い評価と注目を獲得していた。近年は劇場監督第5作となる「夢みる機械」を製作中だった。
今監督の全作を手がけてきた制作会社マッドハウスによれば、葬儀は故人の意思により近親者のみで密葬として執り行う。
2010年8月25日 15:59 映画ニュース
…えっ?
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!??????????????
まだまだこれからの人だっていうのに、それはないだろうッ!!!
ご冥福をお祈りします…
織田裕二、電撃婚!30歳一般女性と
青島刑事、電撃結婚!! 「踊る大捜査線」シリーズの青島刑事役などで人気の俳優、織田裕二(42)が21日、公式ホームページで、30歳の一般女性と16日に入籍したことを発表した。織田は「結婚を機に、今まで以上に頑張る所存です」とコメント。相手の女性については、一般人のため、詳細の公表は控えるとしている。
NHK大河ドラマ「龍馬伝」の福山雅治(41)と並ぶ“独身イケメン俳優”が、電撃入籍を発表した。
21日付のHPで「このたび私、織田裕二は8月16日に結婚・入籍いたしました」と報告。所属事務所も同HPで「これを機に、より一層仕事に精進したいと申しておりますので、お力添えを宜しくお願い申し上げます」と織田の言葉を伝えた。
公開中の主演映画「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」は7月3日の公開からすでに観客動員510万人、興収65億円を突破し、今年度の邦画実写記録を更新中。絶好調ぶりを見届けた上での入籍となった。
気になるお相手については、30歳の一般女性という以外、出会いや交際期間など一切不明。一昨年10月放送の音楽番組では「ルックスやしぐさより、自分の足りないところを足してくれる相手が好き。同時に相手の足りないところを足せるような自分になれたら」と恋愛観を告白。「男性が働いて稼ぎ、女性が家を守るような堅実な家庭を作りたい」とも。そんな理想の女性とようやく巡り会えたようだ。
ただ織田といえば、1987年の芸能界デビュー以来、女性の噂はほとんどなく、プライベートを語ることもめったにない。それだけに今回の突然の入籍発表には、テレビ、映画関係者も驚きを隠せない。
「踊る-」や昨年公開の映画「アマルフィ 女神の報酬」などで織田とコンビを組んだフジテレビの亀山千広プロデューサー(54)は「びっくりしています。おめでたい話なので最高です。これからまた彼と仕事をするのが楽しみになりました」とコメント。だが、関係者によると、亀山氏に所属事務所から結婚の連絡が届いたのも、HPに文面を上げる少し前のことだったという。
一方、神奈川県内にある織田の実家には同日夜、入籍発表を受けて約10人の報道陣が集結。室内に明かりはついていたが、インターホンの応答はなかった。
8月22日7時52分配信 サンケイスポーツ
『踊る大捜査線』ファンには注目のニュース。
ゲイ疑惑が持ち上がるほど、女性関係のスクープや報道が皆無だった織田裕二だけに(笑)、まさしく電撃結婚だったなー。
何にしてもおめでとうございます。
観るに決まってるじゃない、だって『踊る』ファンだもの。
面白くなりそうじゃないなという予感があっても。
…一般的というかオタク的に、そーゆーのはファンじゃなくて、信者か(笑)
-ストーリー STORY-
青島刑事が刑事課強行犯係の係長に昇進し、新湾岸署の開庁式を3日後に控えて、旧湾岸署から新庁舎への引越し作業が大騒ぎで進む中、奇妙な金庫破りとバスジャック事件が起きる。さらに引越し作業のドサクサで拳銃三丁が紛失してしまい、その拳銃を使った殺人事件が発生。
本庁からやってきた管理補佐官の鳥飼と共に捜査を開始する青島だったが、犯人はネットを通じて犯行声明を突きつけ、青島が過去に関わった事件の犯人たちの超法規的釈放を要求してくる。
犯人を捕まえる糸口は見つからず、遂には新湾岸署が占拠されてしまうのだった…!
というワケで、初日突撃してきました、7年ぶりの『踊る大捜査線』新作。
作品的に高尚なモノに仕上がるワケもないので、エンターテイメントとしてどれだけ楽しめるモノに仕上がっているかが『踊る』の作品的なカギなんだけど、やっぱりそこらへんイマイチ。
畳むのに大失敗していたとはいえ、前作『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』で大風呂敷を広げに広げきったので、それと見比べるというか、それに合わせて期待感を膨らませると、『踊る3』はスケール感がしょぼく見えるのは必然ではあるが。
まぁそれは分かりきっていたことなので、個人的にはTVシリーズみたいなスケールや構成の話でも満足できるなー、と期待感のレベルを下げて観に行ったのだけど、中途半端かつ強引に話のスケールをデカくしようとしてたのが気になってねぇ…
話や設定の整合性・リアリティといった説得力なんか今まで以上に二の次で、ハデな展開や印象的な演出・撮りたいシーンを出し続けるために、勢い任せで話が展開していったなー
なんちゅーか、いつもの本広監督作品ですねー(笑)
前作のレギュラーキャラの勇姿をもう一度見れる、という続編映画の楽しみも、いかりや長介が亡くなり、所属事務所関係で水野美紀や筧利夫が出演してなくて、そして織田裕二との不仲のせいで共演調整されてギバちゃんの出番の少ないせいで、それもイマイチだし。
あと、印象的なスコアを提供していた松本晃彦が音楽担当から外れて、『ガリレオ』、『SP』、『MR.BRAIN』の菅野祐吾に交代してたのも、“これぞ『踊る』!”という音楽が聴けず残念だった。
湾岸署メンバーがコメディーリリーフなせいで捜査(ストーリー)の重要な部分では本庁側の人間ばかりがクロースアップされてるとか、犯人や逮捕のシーンについての描写とか、今までの『踊る』のセオリーを外しにかかっている部分が多いせいで、なんか“ああ、『踊る』を見たな~”という感覚が薄いのもマイナスかもしれない。
パンフの亀山プロデューサーのコメントにもあったけど、『新・踊る大捜査線』という意気込みで観ると、もう少し楽しめるのかもしれん。
(…でも、個人的に、そーなってるだろうことを予想しながら観てたのではあるが)
それでも、旧湾岸署という存在そのものに決着を付けるラストは、何だか大好き。
そこが好きということは、私もまだまだ『踊る』を楽しめる人なんだなー、と思えた。
まだ、『3』をもう一回観てもいいな、と思っているもの。
…世間というかオタク界隈では、それを信者というんですけどね(汗)
ちなみに、『踊る大捜査線 THE MOVIE 1 湾岸署史上最悪の三日間』が公開され大ヒット・社会現象になり、刑事ドラマのスタンダードを作り変えて歴史の分岐点になった年、それまでのスタンダード代表みたいな存在だった『あぶない刑事』の映画も『踊る』公開直前に公開されてて、刑事ドラマの時代の移り変わりの象徴みたいな出来事になってたけど、今年も『踊る3』の後、今冬『相棒-劇場版2-』の公開が予定されてたりする…