シュールな日常を描く、という謳い文句がようやく発揮された気もする。
ちゃんみおが失恋のショックから力任せに町中を暴走するというシュールな行動に合わせて、町の様子もシュールになっていくのだから。
シュールな日常、というからには日常自体が非日常になってるぐらいの世界観を見せてもらいたかったので、今までがシュールな日常というよりは、レギュラーキャラのシュールなリアクションを描いている、といった程度で、外の日常世界観は普通だったので。
そんな中でも、全速力で逃げるちゃんみおを同じく走って追いながら「なのちゃん、先にLL教室に行って先生ごまかしといて!(ゆっこ)」―「はい、分かりました(なの)」なんていう日常的な会話を出してきたり、ゆっこ・まい・なのが一緒になってみおを元気づけるシーンがあったり、普通の日常空間だからこそ面白いというか、ニヤニヤとできる箇所はあったりするのだけど。
特になのは、民放での本放送では1クール目は学校に通えていなかったとのことなので、ちゃんと学校生活に馴染めて友達と仲良くしてるシーンを見ると、余計にほっこりしてしまう。
日常描写でならしてる京都アニメーションならではというかも。
しかし、前に「あれ見たい」と感想書いてた、ちゃんみおがドラゴンスクリューかけまくる回が、今回過去の回想として出てきてしまったが、ということはEテレ版では放送なし?
あと、OPにみおの意中の人っぽく出てた割に、あっという間に笹原先輩の出番というか役割が終わってしまった気が…
7話
キャラクターが全員出そろったことで始まったシチュエーションコメディ回
ある特定の環境にキャラクターを置いてみて、そこでの反応で話を進めていくヤツである
凜々蝶「ここはメゾン・ド・アヤカシ―通称“妖館”……もう一度言おう、ここは妖館だ」
…と言っても、周りの風景は全然妖館らしからぬものになってるという冒頭ギャグ
ここに限らず、強烈に笑わせることができるネタがそろっているのに、演出を平板にしてるなぁ
それよりも演出者の注目事は、肌の露出度やキャラクターの直接的行動に頼らずに、どれだけシチュエーションをエロく見せるか、ということにあるようだ
8話
スタッフもようやくこなれて来たのか、ギャグの演出具合が良くなってきた印象を受ける。
凜々蝶ちゃんがんばれ!…で押し通す回。
学校では楽しそうな様子、御狐神との距離を縮める方法も探り当てることができて、と凜々蝶の順風満帆な感じが積み上げられている
次回予告の画像が、メイドの巨乳をひたすらツンツンつつくだけの画しか映さないという、一体何考えてんだー、と言いたくなるシロモノだが、しかし読み上げられるされるサブタイトルが「約束の日」などという意味深なモノで、次回でどういうことが起こるのかは、前述の通り全く分からない映像が流れているので判断できない状況…
ふふふ、なんか嫌な予感がしてくるんだが…
これが鬱フラグってヤツ?
陣川クン不要の陣川クン回。
毎季登場するごとに、視聴者に強烈なキャラクターのインパクトを残してくれて、話の出来も良い回に恵まれてる特命係第三の男・陣川クンではあるのだが、今回はなんかそんな印象を受けた。
Season6-2話の「陣川警部補の災難」も今回同様、陣川クンのキャラの濃さ度合はあまり前面に出てない回ではあったが、今回はサブタイトルに「陣川、父親になる」という、キャラ設定にガッツリ絡んでくるネタを期待させる要素を押し出してくれているのに、あまりそっち方面に進んでいかないのだもの。
ちなみに今回の脚本は、登板2回目の守口悠介で、やっぱり毎季違う人が陣川クン回の担当になる法則が発動している(笑)
ただ、最終的に“視覚芸術の仕事に携わる人間のこだわりと苦悩”が話のテーマになって、“こだわりと苦悩ゆえに殺された”“被害者の真意(善意)を知った犯人はやるせなくなる”ということになる辺り、前回の守口脚本の「フォーカス」と同じ題材・同じオチになっていて、写真とドキュメンタリーの違いがあるとはいえ、ネタが丸被りしてるのは気になった。
守口脚本の引き出しが狭いのか、その題材にこだわるのが作家性なのか、はたまた脚本の納期が短くてネタを使いまわさざるを得なかったのか…
「危うしナイト2000!スクラップ地獄 脱出!空中ターボ噴射!!」
(原題“BLIND SPOT”…訳すと、「盲点」)
ルイス・ガストナーのスクラップ処理場での悪事を告発する匿名の電話がナイト財団にかかってくる。マイケルは告発者から証拠品を受け取る予定だったが、キットに近づいてきた男性ジョンがガストナーの手下に撃たれてしまう。マイケルはジョンの同伴者のジュリーからジョンが持っていたはずの証拠品や犯人の目撃証言を得ようとするが、ジュリーは盲導犬シュガーを連れていて、目が見えない女性だった…
個人的に思い入れが深い回だ。
というのも、我が家に録画されていた日本放送版『ナイトライダー』のビデオの中で、一番最初の話がこの回だからだ。
そういう個人的な事情もあってか、この回の中には『ナイトライダー』の魅力とキャラ設定などのすべてが網羅され詰め込まれているように思える。
外部から依頼を受け調査に乗り出すナイト財団。
その電話でかかってきた依頼も、依頼人が決して自分の名を口にしないことで、名がバレると命が危ないほどの巨悪の存在を感じさせる。
いずれも「巨大な悪に立ち向かう現代の騎士」の紹介通りの働きをしている。
主人公マイケル・ナイトの様子はお気楽なもので、しかしいざ大事件に発展すると一転キレ者の様子を見せ、おまけに女性にはとことん優しい。
キットはというと、自分が車であるということに誇りを持ち、駐車場に放っておかれる他の車を気に掛けるほどだし、人間に従うべきコンピューターのクセに「やけにつっかかるなぁ」と言われるほど自我が強く、そして動物が苦手。
数々のピンチも自慢の分子結合殻や特殊機能で切り抜けるナイト2000ではあるが、クライマックスではそれでも太刀打ちできない危機が訪れる。
その危機も、決め手のターボブーストの特殊使用で一挙形勢逆転。
そして、盲目の女性でも車の運転ができるという理想を叶える、まさしく“ドリームカー”の称号に相応しい、夢のあるラスト…
…いやあ、いいねぇ。とにかくいいねぇ~
原語での原題は「BLIND SPOT(盲点=見えないところ)」となっているが、これが実に今回の話の内容を的確に語ってくれている。
マイケルは、証拠品を受け取るという軽い仕事でまさかの手痛い失敗をしてしまう。起きた結果が、仕事の内容からしてみれば、盲点的である。
事件の現場を目撃したのは、盲目の女性で、今回のヒロイン。まさしく“BLIND=盲目”を表すキャラクターだ。
目撃者が盲目と知って犯人たちも油断するが、そんな彼女が音だけから依頼人を突き止めて事件解決の足がかりを作り、さらにキットの協力もあって犯人たちの油断に付けこむ作戦を実行するという、盲点を突いた展開を見せる。
そして、今回の依頼のそもそもの話、「消えた外国人労働者は、どこに行ったのか?」の答えが、意外な場所、見えているのにまさしく“見えない場所”に隠されていたという真相も「BLIND SPOT」というテーマに絡めている。
「見えない」がテーマであると同時に「聞こえるもの」=「声」もテーマとなっていて、今回キットがサブコントで自分の声についてこだわることになる。
そうそう、この、本筋の事件のテーマに関わりのある事柄でキットとマイケルが移動中に延々話のネタにする、ってのも『ナイトライダー』定番の展開だな。
事件終結直後にマイケルがキットに「とにかくよくやった、それにイイ声だ」と激励するのも、このテーマに即したオチになっている。
ただ、原語でこのセリフは"Anyway, Good Work. Oh yeah. Good voice"と、'Good'にひっかけて“声”テーマのオチに引っ張った流れが分かりやすいが、日本版の翻訳はがんばってるけど、ちと流れが弱まってるかな?
ちなみに日本放送版では、キットがめちゃ低音ボイスで喋ってみたらマイケルに「普通の声のままでいいよ」と感想言われるという、声オチの伏線になるシーンが削られている。
そしてその後…
キット「犯人の車は悲惨な最期を遂げたかもしれませんね。事件の重要な証拠ですから、プレス機にかけられたのかも」
マイケル「なら、コンパクトになっただろうな」
キット「笑い事ではありません。ブリキ缶にされるなんて、屈辱なんですよ」
マイケル「そうなったら、缶詰を食べる時に思い出すだろうな」
キット「マイケル、あなたは時々無神経なことを言いますね」
マイケル「(意地悪な笑顔)」
…という箇所も削られている。キットの言うように、マイケルがキットに対して無神経な発言してるのが、削除基準に引っかかったのかもしれない。
日本放送版では、佐々木功の年輩的な演技と、気を使った翻訳で、マイケルが時々ジョークを飛ばすが頼れる兄貴分的な印象になっているけど、本国版のデビッド・ハッセンホフの演技とか原語のマイケルのセリフとか聞いてると、演者の実年齢の若さも相まって言動が軽い若造の印象が基本で、そんな人物が最後には締めてくれるのがカッコイイという描かれ方に思えて、日米で結構印象が違う感があるもんな。
もうひとつ、おヤクソク的な事柄といえば、本筋の事件に絡まないサブキャラクターのリアクション芸。
シースン2になって増えてきているが、喋って自分の動く車・キットに繰り返し驚く一般人の描写がギャグ的に挟まれてくるようになる。
一般人の視点を入れることでスーパーカー・キットの性能の凄さを演出すると同時に、役者にとってはギャグ的なシーンが印象に残っておいしいし、売り出し中の役者の顔見世とか多忙なゲストスターのスポット出演に最適な役どころだ。
今話では全てがキットに対してというわけではないが、暴走車や盲目のジュリーが運転している姿に振り回される警官が印象的。
そして、何はともあれ、シュガーかわいい(笑)
マイケル「大丈夫、ちょろいちょろい」
キット「あなたのその楽天的な性格には負けますね」
…という、駐車場での証拠品受け渡し前の二人の会話は、原語では以下のようになっている。
↓
マイケル「構えるなよ、楽勝さ(Relax.Piece of cake.)」
キット「それはゴライアスとの対決の時にも聞いたセリフですよ(I've heard that before. For instance, when we went up against Goliath. )」
何気なく、楽天的に対決して一度負けた「無敵ゴライアスVSナイト2000」のときの話題を出していて、脚本の小技があったりする。
日本ではゴライアスのことは日曜洋画劇場枠で放送していたので、エピソードの前後関係に左右されない無難な訳にされたのだろう。
あと、駐車場についてからの会話で…
マイケル「機嫌が悪いじゃないか。車庫で寝違えたか?(Boy, you're touthy. Wake up on the wrong side of the garage this morning?)」
キット「ご冗談を(Very funny)」
…と原語で言っているシーンは、吹き替えだと…
マイケル「やけにつっかかるなァ。悪い夢でも見て、寝覚めが悪いのか?」
キット「寝不足なんです」
…と、機械のキットがなぜか睡眠を欲しているという、野島昭生の笑えるアドリブがさらりと入っていて、好き。
猛スピードでカーチェイスの最中、飛び出してきたバスにあわやぶつかるという寸でのところ、猛スピードからの急ブレーキで本当にギリギリのポイントで止まるところをワンカットで魅せている箇所は、実車でやってる迫力があって、あのシーンは子ども心に「こんな迫力のあるカーアクションが撮れるアメリカの番組ってスゲー」と思ってたな(笑)
他の回にはワンカットでここまで撮ってる回はないので、今回だけ特別な撮り方をしているんだろうと思うし、まさに必見の回。
車をスクラップにするプレスマシンからの脱出はミニチュア撮影に切り替わってしまうので、その辺は残念だが、うち捨てられたタイヤの一つ一つまで作っているので、何とも芸が細かい。
「驚異のスーパーカーナイト2000水上爆進!黄金像の謎を暴け!」
(原題“RETURN TO CADIZ”…訳すと、「カディスへの帰還」)
ナイト2000の水上走行モードのテスト直前、マイケルとキットは海岸で倒れている男性・ボビーを発見する。彼はベテランダイバーにもかかわらず危険な海に独りで潜っていて、誰かに襲われたようだった。おまけに謎の金貨を持っていたが、姉・ジェニファーに尋ねても分からない。デボンの調べで金貨は古代アステカ文明のものと分かったが、なぜボビーがそんな財宝を所持していたのか? そして海上沖で暗躍するフィン・クエスト号との関係は…?
日本放送版では、この回が1時間放送の8時枠での最初の話となっている。
この回では、クライマックスでキットが水の上を走るという、まさしく車としての“驚異”を見せつけるので、日曜洋画劇場版を見ていない人にもドリームカー・ナイト2000の凄さと活躍を理解してもらうには、最も分かりやすい回だから、最初の話に選ばれたと思われ。
『ナイトライダー』の話にもだいぶ広がりが出てきて、今話は中盤から“財宝探し”の要素が色濃くなってくる。
ちなみに、財宝探しの話なら「ナイト2000 地中大突入! 地図に隠された秘法の謎を追え!(A KNIGHT IN SHINING ARMOR)」でも出てくるので、そちらの方がより本格的かも。
シーズン2のオープニング映像に使われるシーンが数多く出てくる回としても印象的だ。
ただ、劇中のシーンとオープニングのシーンがまったく一緒というわけではないので、カットされた部分か別テイクなのかも。
メカニック担当のアイデアで新機能が次々と加わっていく『ナイトライダー』。今回は驚異の水上走行システムが披露されることになるが、この回限りの限定機能となっている。
まぁ、この機能が本格的に実装されたらキットが作中設定でかなり強くなってしまうし、あと、『ナイトライダー・コンプリートブック』によると、スタッフから「こんな手間のかかる撮影、二度とやりたくねぇ」的な意見が出たとか何とか(笑)
あと、「壮絶ジャングル戦! 絶体絶命! ナイト2000底なし沼脱出不能!!(RING OF FIRE)」での耐熱コーティングもそうだけど、事前にテストをしようとしている描写のある新機能は、その後定番機能として定着した覚えがないよなー
キットはこの水上走行を「理に適っていない」とか合理的に否定しているように見えて、完全に感情的に拒否し続けているだけってのが丸わかり。
コンピューターが感情的に否定とかなんか変な気がしなくはないが、もうこの辺りのエピソードになってくると、コンピューターなのに人間臭い相棒・キットというキャラクター設定が当然のようになってくるからな。
あと、嫌がってたり興味がなかったものをいざやってみると、ドハマりしてるキットの様子が見られるのは、「炸裂サミーの壮絶スタントショー」や「無敵ゴライアスVSナイト2000」でもあったいつものパターンである(笑)
最終的に「キャプテンキットとお呼びください♪」なんて調子よく言っちゃってるキットではあるが、原語ではこういう直接的なコトは言ってなくて、『宝島』の海賊・シルバー船長のセリフを引用してその気になっている感じである。
あと、水上走行に成功した時のセリフは、吹き替えと原語だと以下のようになっているが、字幕の訳し方がユーモアがあって好きだ。
【吹き替え】
マイケル「やったぜ相棒、浮いてるぞ!」
キット「先は分かりません…」
【原語】
Michael「You didn't sink, buddy(沈んでないぞ、相棒!)」
K.I.T.T.「No thanks to you(誰のおかげなんだか…)」
(sink[シンク]とthanks[サンク]の韻踏み。ちなみにsinkの過去形はsank[サンク])
↓
(日本語字幕)マイケル「浮いてるぞ!」
(日本語字幕)キット「浮かれずに」
ちなみに水上走行シーンは、海に飛び込もうとする桟橋のシーンから後が全部ミニチュア撮影である。
桟橋のシーンはそれほでもないが、海に入ってからは、サイズのごまかしが効かない水滴のせいで、ミニチュア感全開のため違和感バリバリなのはご愛嬌(汗)
エイプリルの変装ナース姿やヘソ出しビーチルックという魅惑的な姿が見られるので、エイプリル好きな人にとっては要チェック回かも。
この話で、アナライザー(物質分析装置)が登場。しかも物体・物質を分析するだけに留まらず、周りに分厚くこびり付いた石灰質のゴミまできれいにクリーニングしてくれる優れもの。
あー、まだこの頃のシーズンでは、フタは手で開けるタイプなんだったなぁ。シーズン3からは、このフタが自動で開くようになるのです。
「宝石強盗“黒猫”の正体を暴け!怪盗キャットvsナイト2000」
(原題“K.I.T.T. THE CAT”…訳すと、「黒猫キット」)
新聞に、被害届が出ていない盗難事件が相次いで起きている、との投書が。犯行の現場に「ご厚意ありがたく頂戴」というメッセージカードを残していく手口は、かつて騒がれた怪盗キャットのものなのだが、キャットの正体と疑われていたレイモンド・ファランはすでに死亡している。ファランの娘・グレースと接触するマイケルだが、キャット逮捕に執念を燃やすバース警部が、グレースがキャットだと睨んで強硬手段を取り始める。さらに、キャットの被害に遭ったはずの人々は犯行などなかったと主張。果たしてキャットの目的と正体と事件の真相とは…?
今の時期に、アルセーヌ・ルパンよろしく紳士的に自分の犯行を主張してみせる“怪盗キャット”なんてキーワード聞かされると、某探偵マンガに出てくる全身白ずくめの礼装でキザにキメてる怪盗のことが頭をよぎって仕方ない私です(笑)
今度は怪盗と対決することになるマイケルとキット。
怪盗との対決は、私立探偵モノとしてはよくある題材ではあるが、ハイテクカー・ナイト2000の相手としては少し役者不足な気がせんではない。
日本放映版では、冒頭の盗品を渡して現金を受け取る執事・グリフィンのシーンは、バッサリカットされていた。
本国版では最初っからすでにグリフィンが犯行に絡んでいることを説明していて、この手の話の醍醐味である“怪盗の正体探し”のストーリーラインが視聴者的にはあまり面白くないものになっている気がする。
まぁ、執事が盗品の処理をしているということは、執事本人が怪盗の正体か、あるいはグレースが執事に指示してるか、もしくは実は生きていたファランが指示してるか、といろいろ可能性があって、必ずしも結論が冒頭で決定されているわけではないのだけれど。
キャットをおびき寄せるためのニセのパーティを開くことにするマイケルたちの辺りのやりとりは楽しい。
ノリノリのマイケルとエイプリルに対して、かかる経費に頭を痛めるデボンと冷ややかな反応のキットが何とも。
ナイト財団の財力を如何なく発揮しての大作戦だが、経費とかの単語が出てくると変なところでリアルだなぁというか、大変なんだねという思いをしてしまう。
「(必要な経費が)駐車場係に、コンパニオンに、オーケストラ……って、オーケストラなんて必要かね!?」とか声を荒げてて、パーティ会場ではシーンの変わり際に憎々しげに「オーケストラ…ッ!」と独り言呟いてやけに余分なオーケストラにご執心なデボン@中村正の演技が面白いなぁ~
怪盗との対決というテーマならば、最後のオチは怪盗の正体を突き止めて明かしてめでたしめでたし、となる流れの方がスムーズなのだろうが、世に数多くいる怪盗の設定の多分に漏れずキャットも義賊というオチなので、怪盗逮捕でオチにすると締まりが悪かったらしく、怪盗逮捕のために平気で殺人まで犯そうとするバース警部を退治することで終わりとする変化球を投げてきている。
ちなみに、バース警部が中盤でマイケルを問い詰めるシーンのところ、池の傍にいる設定なのだが、その池の形が真四角な上に水縁が垂直でどう見ても簡易プールなのはご愛嬌(笑)
今回のターボブーストは、ビルの最上階から最上階に2回も飛ぶという力技を見せてくれるが、案の定ミニチュア撮影なので、迫力減少。
ちなみに今回のキットとの絡みのミニコントは、ファラン家の庭師が毎度驚いて、毎度庭の草木がヒドいことになるというものだった。
「スペシャル・カーを取り戻せ!ナイト2000車ドロ壊滅作戦!!」
(原題“CUSTOM K.I.T.T.”…訳すと、「カスタムキット(メカしたキット)」)
デボンの車が盗まれた。しかも軍隊時代の上司・スマイス中佐から借りていた大切な車だ。犯人を捕まえて車を取り戻すため、車泥棒がよく出没するという自動車ショーにマイケルとキットは参加することになる。
キットが派手に着飾ってコンテストに出場!…という楽しい回ではあるが、よくよく話の全容をかみ砕いてみれば、どこにでもいるような車泥棒を捕まえる、という、『ナイトライダー』シリーズの中でも屈指の“大したことない敵”を相手にする回だったりする。
“巨大な悪に立ち向かう”スペシャルカーの名が泣くぞ(笑)
そもそもの発端が、デボンが他人から預かってただけの車・ペニングトンを勝手に乗り回して、オカマ掘られた挙句に車を盗まれる、という単純な失態から始まっているし、エイプリルの分析でも犯人は「手口はぶつけてドロンね」という単純な解答で終わる、めちゃくちゃシンプルな泥棒で、ハイテクカー・ナイト2000の力を必要とするほどのことなのか疑問に思える程のレベルだし。
あんまりにも犯罪のレベルがありふれていて、マイケルの捜査も進展なく終わって、最終的に「キットを目立たせて犯人に盗ませよう」という当たって砕けろな作戦を実行してすんなり成功という、もうちょっと紆余曲折ねーのかよ、と言いたいレベル。
犯罪のスケールはともかく、先述のようにキットが派手に着飾ってコンテストに出場したり、堅物のスマイス中佐を何とか誤魔化そうとするデボンの悪戦苦闘ぶりが見られたり、女にモテたい一心で自動車泥棒を始めようとしてキットに懲らしめられる二人組のコントシーンがあったり、キットに多少のダメージを与えて盗む隙を作るつもりがキット無傷でどうしようという犯人(とおまけにマイケル;笑)のリアクションとか、ターボブーストを目の当たりにして唖然茫然のマヌケ面のまま捕まることになる犯人の様子とか、汚れちゃったマイケルを乗車拒否してそのまま帰ろうとするキットとか、楽しくて笑えるシーン満載で、長期シリーズに何回かはあるギャグ回が『ナイトライダー』の場合はこの話だったのかなとも言える。
しかも本筋に関係ないのに、自動車ドロ二人組のコントシーン長ぇヨ!(笑)
コンテスト会場で車を盗んだ犯人を追って、針路を遮る列車をターボブーストで飛び越えるキットのシーンだが、普通に追跡してターボブーストも難なく成功させたのに、その直後になぜか犯人を見失ってるのが、謎。
キットのコンテスト結果は特別賞止まりだったが、吹き替えではキットが「いい記念になります」と言って、マイケルが「そうか、そりゃ良かった」と返しているが、その時のマイケルの顔がどう見ても「良かったな」と言ってるような顔ではなくて、思いっきり怪訝な表情してたので、きっと原語ではキットが「特別賞なんかじゃ不満ですよ」とか言っててマイケルがなだめてるシーンなんだろうなぁ、と思っていたら、案の定だった。
事件の内容が警察の隠ぺいモノ、おかげで普段登場の機会がない大河内監察官が登場、警察学校入所時の「警察官宣誓」なんていうあまり刑事ドラマで使わない題材を持ってくる、『相棒』生みの親の輿水脚本回以外で登場人物の心理的な重大決定をさせる…
…という諸要素が櫻井脚本的だなぁと思ったが、戸田山脚本回だった。
ここ最近の戸田山脚本回にはなかった、重めの雰囲気が漂っている。
しかし、現在の事件の被害者と過去の事件の容疑者は、立ち位置的に結構重要な役どころであるにもかかわらず、あまりキャラクターが掘り下げられなくて、お話的にはただ死ぬために出てきたような感じで、死に損というか…
お話の要素というか、パズルピースの使い方がバッサリとしたものになっているのは、戸田山脚本的かもしれない。
「やっと覚悟ができました…」などと『相棒』退場フラグびんびんに立てて終わってしまった神戸クンだが、次回予告で陣川警部補再登場が発覚、そんな楽しげな回にいつも通りの様子でちゃっかり居座ってる神戸クンを見ると、雰囲気が台無しだ(笑)
1/13「野原家脱出大作戦だゾ」
しんのすけがこだわる、ボーちゃんとの“脱ぎ捨てられた靴下ごっこ”、なるシュールな遊びの強調に笑う。
しんのすけのシュールな遊びは前々からだが、他人まで巻き込んで、というか一緒に楽しんでやってるのは珍しい気がする。
「オラが行かなくて、マサオくんと靴下ごっこしてたらどうしよう!」というワケの分からん心配をしてるのもシュールだし、オチでその光景が現実になってるのがまたシュールで笑える。
しんのすけの変わり身の術に利用されたシロかわいい。
1/20「おひとりさまだゾ」
おひとりさまをする時間を作るため、毎日鍋モノにして調理時間を省略するみさえ。
野原家の晩飯シーンで、毎日鍋モノということで斜め上方向からのアングルの同ポジカットが必ず入っていたが、鍋を囲むしんのすけ・ひろし・みさえとそこから外れてるひまわりをちゃんと全員画面内に入るような設計になっていたり、テーブルの上の食べかけ状況とか後ろでひまわりが遊んでいる様子とかが毎日違ったり、芸が細かいなぁー
今回に限ったことではないけれど。
1/27-A「カイロであったカイロだゾ」
中盤のしんのすけと息ぴったりのシロの様子がかわいい。
1/27-B「父ちゃんの日曜日だゾ」
ねねちゃんのリアルおままごとにひろし参戦。
構図というか効果に凝ってるかも。
2/3-A「金魚とボーちゃんだゾ」
ボーちゃんメイン回。
金魚に熱心な愛情を注ぐボーちゃん、という意外な一面を発掘する、正しくキャラ掘り下げになってる回。
金魚かわいい。
1週間後には持ち主に返さなければならないとボーちゃんに伝えられずに悩む先生たちの話を聞いてしまって、自分もショックを受けているだろうに、先生たちに要らん罪悪感植え付けまいと「返すって知ってた」と言って「誰に聞いたの?」と尋ねられれば、黙って金魚たちのことを指さして去る、ものすごく大人な対応のボーちゃんに、臼井儀人節を感じるなぁ。
あそこら辺の構図も原作でよくあるコマ割に似てた気もする。
2/3-B「ズボンがピンチだゾ」
しんのすけ「父ちゃん疲れたでゲソ~、おんぶしてくれないイカ~?」
イカ娘、遂に『クレしん』を侵略!
まぁ、ムトウ監督になってからオタク的なちょいネタには事欠かない『クレしん』ではあるので、意外ではないけれど。
ひろしのズボンに訪れた悲劇は、最近似たような経験があって、なんと私にタイムリーなネタなのだろう、と(笑)
人通りの多い近道を選ぶか、遠回りの道を選ぶかの運命の二岐での演出に笑う。
“善と悪の心をそのキャラの顔した天使と悪魔で表現”風演出で右か左か悩む心の声を描写しながら、第3の選択を実行した後に同ポジで構図使いまわして、2ラウンド目の天丼ギャグに突入かと思いきや、ソッコーで右の道を選ぶ心を殴り飛ばして、そそくさと左に向かうところが笑える。
番組終盤には『おねがいランキング』とのコラボで、スタッフが選んだ泣ける名場面ベスト5が先週に引き続き発表された
5位:しんちゃんたちの熱い友情「カスカベボーイズ」
4位:又兵衛さんとのお別れ「戦国大合戦」
3位:救いのヒーロー!ぶりぶりざえもん「ブタのヒヅメ大作戦」
2位:シロとのお別れ「歌うケツだけ爆弾!」
1位:階段を駆け上がるしんちゃん「オトナ帝国の逆襲」
2位のシロは個人的にはそんなでもないんで、今回のランキングでは1位は私の好みとは違うモノがくるんじゃないのかなと思ったけど、1位のオトナ帝国は私にとっても最大のフェイバリットなので、ちょいと嬉しい。
2/10-A「まつざか先生のお買い物だゾ」
車でも結構時間のかかるデパートに歩いて向かって、何とか“安売りの”白菜をゲットして食卓を“リッチ”にしようと考えて頑張る梅さんに萌える(笑)
そして、「今日は主人がいるし」と石坂を“主人”扱いしてるみどりさんに萌える(笑)
石坂さんの登場は何だか久しぶりな気がする。
また、姿は見せるけど全く声を出さないみさえに萌える…じゃなくて、違和感があってシュール。おまけに表情が笑顔で固定だし。
Bパートではちゃんとみさえ@ならはしみきは喋ってるのに。
2/10-B「ボーちゃんといっしょだゾ」
しんのすけを交えた、むさえちゃんとボーちゃんの絡み回。
「手を挙げろ」と言われて、その通りに手を挙げたら、持っていたボールが顔面ジャストミートのナチュラルな動きというかコンテに笑う。
むさえちゃんに優しく接されて頬を赤らめるボーちゃんを見て、いつぞや告白したまつざか先生から心変わりしたか!?…とか想像したが、別に何にもなかったな。
というか、ボーちゃんは年上女性が好みか。
シナリオ的には、特に目的やテーマなく進む、登場キャラがグダグダやる回。シナリオの仕掛けとしては、開始時と終了時でボーちゃんとむさえちゃんの立場が逆になるのと、ボールを持って出かけたしんのすけから物語が始まり、ボールを忘れて帰ってきたしんのすけで物語が終わる、という頭と尻を意識したところがミソなのかな
でも、ここまで途中の話の関わりないオチも珍しい。
途中で話の流れをぶった切って、ミュージカルなシーン入れたり、この回に限らず他の回でも突然普段はやらないような演出を入れたりしてるの見てると、『クレしん』の演出陣は楽しそうだなぁと思う。
過去記事を修正しました
年始から、「アンキパン」に「しずかちゃんさようなら」など…
過去作の再放送…というかリメイク?が続いてるなぁ。リニューアルして早くもネタ切れなのか、どういう意図だろうか?
今度の映画ドラえもん「のび太と奇跡の島」の主題歌担当歌手が、福山雅治に決定。
2/3放送分からエンデイングが変更。アニメーションで福山雅治のパロディキャラ“福山雅秋”が登場して歌うようになった。
歌詞の「そうだ」というところで、流し目の福山キャラをドアップにする(しかもアップになるのはその箇所だけ)ので、スベったキザっぽさを発揮しているように見えて、笑えて仕方ない(汗)
先週ドラえもんたちがそれを発表していたが、その時のアニメーションが簡略デザインのため目の書き方が変わってて、なんか変な感じが…
まぁ、目のハイライトが無いというのは、大山ドラと同じなので、違和感覚える必要はないはずなのだけれどな。
福山雅治の歌に乗せて、鈴木福に踊らせる…って「マルモリ」か!
別段、踊らせる歌でも踊りに適した歌でもないんだが
今度の『奇跡の島』って、登場キャラの古代インカ的な服装や、のび太のそっくりさんが出る、ということで、『太陽王伝説』を強く意識させられる…
先々週
Aパート
脚本:相内美生 絵コンテ・演出:三宅綱太郎
ウルトラミキサーは、結構低学年向けに書かれていたものだから、のびドラの思考回路が弱め(笑)
アイロン+トースター・髭剃り+ドライヤーはまだ組み合わせ意図が分かるギャグだが、トイレと冷蔵庫をくっつけるのは、どー考えてもいい案ではないぞ
まぁ、原作でもセリフこそないにしろ、ドヤ顔で披露していたが。
オチの部分には「一緒だと便利だね」という原作のセリフがなかったが、あれがないと「こら誰です、一人でケンカしてるのは」とママがシュールなツッコミを入れてオチる流れをうまく受け取れない気がするのは気のせい?
Bパート
脚本:藤本信行 絵コンテ・演出:三宅綱太郎
自分で作った新種のウイルスにドラえもんが感染してしまっておかしくなったため、体内に入って退治すべくのび太たちとドラミが奮闘するオリジナル。
なぜかコンピューターウイルスが集合体になった挙句ムカデのような姿になったりと、ツッコミどころはあるのだけど…
とにかくアドベンチャーをさせようとする脚本の頑張りと、あと、絵コンテの切り方がちょっと変わった感じ。
冒頭の曲線パースを用いたレイアウトの作り方とか。
ジャイアンが頼もしくも「任せろ」と言った直後のカットで、ドラえもんを乱暴に扱うギャップのあるジャイアンのカットをいきなり映し、「ちょっとちょっと、なんか楽しんでない?」というスネ夫のツッコミをスネ夫を映さず画面外からの声で演出していたのは、あまり『ドラえもん』にない省力が効果的な笑いの演出だったな。
ウイルスの大群に襲われて、のび太がお馴染みのセリフ「ドラえもォーん」と叫んだら、直後のカットでまったく頼りにならないドラえもんが出てくるところも似たような感じの演出だ。
先週
「鬼は外ビーンズ」
脚本:大野木寛 絵コンテ・演出:鈴木孝義
節分当日の放送に節分ネタとは、今年は巡りが良かったのだな。
時事ネタのある通年番組でこういう日付が合致する巡りになると、ちょっと面白い。
「しずかちゃんさようなら」
脚本:相内美生 絵コンテ:善聡一郎 演出:鈴木孝義
改悪点は虫スカンが飲み薬から、体にかける液体にかわったこと。
赤の他人が嘔吐するところの面倒を見てやるなんて、親しい間柄でもできないこともあるのに、虫スカンで嫌われ者状態になっているのび太にそれができるしずかちゃん、というところが結構大事だと思うの。
今週
「ジャイアンシチュー」
脚本:藤本信行、絵コンテ:高橋渉、演出:今井一暁
あれ、ジャイ子の声が山崎バニラから、山田ふしぎ(『創世日記』のエモドランの声)に代わっている…
調べてみたら、山崎バニラが所属事務所を変えて係争中という、きな臭い情報が…
演出が完全にホラーのノリだな。基本オーバーリアクション演出のわさドラというか、楠葉ドラだが、それがギャグを引き立ててるのに合いすぎている。
絵コンテの高橋渉のアイデアによるところなのかもしれないけれど。
藤子・F・不二雄のSF短編で時折見られるカニバリズムの増強まで完備。
隠し味のセミの抜け殻が、隠れてなくてモロに出ていたゾ。後、この季節にどうやってセミの抜け殻を…
のび太が道具を忘れてくるというオリジナルが、話の緊張感を引き立てていた。
ジャイアンシチューを不味くて噴き出したスネ夫に怒り心頭だろうジャイアンが、「ちょっとスネ夫くんとお話がある」と満面のジャイアンでスネ夫をひきずっていって画面からフェードアウト、制裁シーンの描写や音による表現なしに終わるという演出になっていたところは、わさドラになかなかなかった演出で、大いに笑える。
『相棒』らしからぬ要素と実に『相棒』らしいところが融合した櫻井脚本回。
まぁ、“らしからぬ”というほどのものでもないかもしれないが。
スピンオフ映画『鑑識・米沢守の事件簿』(脚本:飯田武=櫻井武晴)に登場した相原刑事@萩原聖人が再登場。
『相棒』は再登場キャラがある回はほぼ脚本家を前回と同じにして、前回とのキャラクターの統一性を図るという、順当なことをしているな。
そうなると、ほぼ毎回担当脚本家が違う陣川クンの異常さが際立ってくるが…初回担当の砂本量が逝去した後に再登場した時点で致し方あるまい。
相原刑事、映画と同じくまたもや捜査本部を外されている、というところまで律儀に前作とキャラが統一されている(笑)
今回の話は、連続通り魔事件を特命係を巻き込んで捜査してた相原刑事が、目撃証言と思しきネットの書き込みをした人物が引きこもりだと知って、彼を犯人と疑う捜一トリオもいる中で、その引きこもった息子を立ち直らせようするところがメイン。
あまり登場人物の背景設定に入り込んでいかずに事件の筋を追っていくのが『相棒』の基本スタイルである中で、引きこもりの息子の家庭事情であるとか、本筋の事件の描写そっちのけで息子を立ち直らせようと刑事が粘るところが長く描写されているところなんか、『相棒』というよりも『はぐれ刑事純情派』みたいな感じになってたな、と。
事件の筋なんか、出てくる関係者がドラマの進行上どういう役割をもたされて登場しているか、その登場はドラマ上必要なのか、ということを考えながら見ていると、犯人が誰なのか自ずと分かってくるシンプルさだし。
まぁ、その犯人が動機を語るドラマというのも、また濃かったんですけどね。
その一方で、張り込み捜査時の捜一トリオと特命臨時トリオ(笑)の応酬とか、月本幸子と米沢・相原の絡みとか、レストランでの右京サンと神戸クンのやりとりとか、キャラクター押しの会話劇で魅せる場面が多くて、基本キャラ押し番組の『相棒』らしいところ。
相原「どうしても(彼を犯人扱いする)って言うんなら、ボクもここにいます!」(と強引に車に入ってくる)
伊丹「どうしてもなんて頼んでねェよ!」
神戸「…もういいじゃないですか、杉下さん。行きましょう」
右京「いえ、君も一緒にここに残ってください」
神戸・捜一トリオ「「ええーっ!!!?」」
右京「彼はここに残ると言い張るでしょう。その場合、彼だけここに残していくのと、ウチの神戸くんもここに残していくのと、どちらがよろしいですか?」
伊丹「何の二択ですかァ!?」
芹沢「でもでも先輩、この不安定な人だけ残されるよりはァ…」
神戸「ちょっと杉下さん、僕にも意思というものが」
右京「どうやら結論が出たようですね」
神戸「(あさっての方向に対し)いつだよ!」
右京「(神戸の肩を掴んで)神戸くん、お願いしますよ」(とその場を去る)
神戸「ちょっと、杉下さん!」(と右京を追う)
捜一トリオ「ちょっと!」(と言って神戸の腕を掴んで離さない→逃げられない神戸)
…1分後…
伊丹「今夜は出かけないつもりか、って狭いよ!」
(相原・伊丹・神戸が座って確かに狭い後部座席)
レストランから逃げる息子を追う相原刑事を止めようとする神戸に…
右京「神戸くん」
神戸「はい」
右京「君は会計の方をお願いします」
神戸「えぇッ!?」
右京「領収書は、“警視庁刑事部臨時付け特命係 組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課内都合”でお願いします」
神戸「ッ~~~長い!」
辺りのやりとりが、基本緊張感の続く今話の中で、笑えて仕方ない。
特命コンビ・捜一トリオ・米沢・相原・月本幸子とゲストキャラクター……登場キャラがいろいろいてゴチャゴチャしそうな中で、全員に自分のキャラの持ち味活かした見せ場や目立つところがあって話が紡がれていくのが、すごくいいバランスだったなぁ~
『相棒10』最終回で及川光博が卒業「普通の及川光博に戻ります」
オリコン 2月7日(火)12時33分配信
人気刑事ドラマリーズ『相棒season10』(毎週水曜 後9:00~9:54 テレビ朝日系)の会見が7日、都内のスタジオで開かれ、主演の俳優・水谷豊と及川光博が出席し、3月に放送予定の最終回をもって、及川演じる警部補・神戸尊が特命係を卒業することが発表された。及川演じる神戸は、2009年3月のシーズン7最終回で特命係に配属され、約3年間務めてきたが、当初からシーズン10を区切りに卒業することは決まっていたという。及川は「今シーズンをもって普通の及川光博に戻ります」とあいさつし、「出会いがあれば別れもあるかな。密度の濃い3年間でした。オールアップまで悔いのないように撮影に臨みます」と意気込んだ。主人公・杉下右京役で主演する水谷は「何が起こるかわからないところが相棒ですかね」と感慨深げに及川を見つめた。
相棒シリーズは、警視庁の窓際部署「特命係」のキャリア警部・杉下右京がその天才的頭脳で推理し、相棒の警部補・神戸尊とともに難事件を解決する人気ドラマ。2000年6月3日に土曜ワイド劇場で放送され、2002年から連続ドラマとしてシリーズ化された。 初代の“相棒”亀山薫は寺脇康文が演じ、シーズン7の途中で“卒業”。2009年12月に公開された劇場版第2弾『相棒-劇場版2-警視庁占拠!特命係の一番長い夜』では、右京と関わりの深かった警察庁の大物幹部・小野田公顕(岸部一徳)が殉職する急展開で話題を集めた。 松本基弘ゼネラルプロデューサーは「視聴者の皆さんに新鮮な気持ちで楽しんでいただくため」と神戸の“卒業”の理由を説明。及川も「ざっくりいうと盛り上がるから」と笑顔を作った。
今後の“新相棒”については水谷が「女性か男性かという議論になって、男性に決まりました」と告白。及川は「不安になったり、壁にぶちあたったら相談してきなよという気持ちです」上から目線で笑わせた。気になる人選について水谷は「及川さんの時も意表突いたと思う。次も意表を突く方を選んでほしいな」と話していた。新たな“相棒”のキャスティングに俄然注目が高まる。
『相棒』及川光博がseason10最終回で卒業
TV LIFE 2012.2.8
テレビ朝日系で放送中の『相棒seaosn10』の会見が行われ、神戸尊役の及川光博が今シリーズ最終回で『相棒』を卒業することが発表された。
及川演じる神戸尊は、亀山薫(寺脇康文)に代わってseason7の最終話から登場し、杉下右京(水谷豊)を調査する名目で特命係に派遣されたエリート。その後自らの異動に仕組まれた真実を知り、自ら特命係に留まることを決意した。当初は変人の右京についていけず距離を置いていた神戸も、少しずつ歩み寄り2人は名実ともに“相棒”になっていった。
及川は今回の卒業を受け「オールアップまで精いっぱい悔いのないように撮影に臨みますので、よろしくお願いいたします」とあいさつ。卒業自体は、一昨年の秋ごろに知らされていたと言い「機密事項なので…」と、言いたくても言えずにいた心境を吐露。しかし妻・檀れいには「決まったときには伝えました」と明かした。
同席した松本基弘ゼネラルプロデューサーが卒業の理由について「『相棒』は、多くの方にいつも新鮮な気持ちで見ていただきたいと思っていますので、ストーリー上の展開としてこういうことも楽しんでいただければと思います」と話すと、すかさず及川が「ざっくり言うと、その方が盛り上がるからですね(笑)」と会場の笑いを誘った。
及川は卒業について「盛り上がるならいい。僕たち人間もそうであるように、ドラマも3年もたてばいろいろ変わってくる。新しい風が吹くんじゃないかなと思います。出会いもあれば、別れもあるかなと」と話し、「学校を卒業する感じですね」と続けると、水谷は「じゃあ僕は留年してるってことかな?」とおどけた。
3年連れ添った相棒の卒業に、水谷は「この3年間、密度が濃かったですね。『相棒』がこれから先の及川さんの俳優生活に何かプラスになればいいなと思いました」と、相棒への気遣いを見せた。及川が「優しいですね」とうれしそうに言うと、水谷は「サンキュ」と言い、笑い合った。
一部で流れている不仲説について水谷は「ある日、みっちゃんが撮影現場で『水谷さん知ってますか?僕たち仲悪いの』って言ってきて(笑)。そういうことを言われるぐらいの作品になったんだねと言い合った」と一蹴。及川も「僕たちメル友なんです。もう『みっちゃん、みっちゃん』と呼んでくれる水谷さんの声を聞けなくなるのはさびしいです」と仲のよさをアピールした。
気になる卒業の仕方だが「復帰はあると思います」と言う松本GPに対し、及川は「殉職かもしれませんよぉ?」と意味深に親指を立てて見せた。また、新しい右京の相棒は“男性”だそうで、及川はまだ見ぬ新しい相棒に対し「大きなプレッシャーを感じると思います。何かあったら、相談してきなよ!」と及川節。水谷は「みっちゃんのときのように、意表をつく方でお願いしたいですね」と希望を語った。
会見終盤には、水谷は「最終回での去り方によっては、神戸の再登場にも期待をしています。最終回、神戸尊に心あますところなくやってほしいと思います。3年間お疲れさま!」とねぎらいの言葉をかけ、及川は「今シーズンをもって、私、普通の及川光博に戻ります。3年間ありがとうございました」とファンにメッセージを送った。
『相棒season10』は、テレビ朝日系で毎週(水)後9・00から放送中。
驚きの一報だが、寺脇さんが降板したときほどショックがない私。
ゴシップ誌で水谷さんとの不仲とかいろいろ言われてますが、まぁそれが事実であれどうであれ、ドラマ内においては、『相棒』スタッフが“神戸尊”というキャラクターを、亀山薫のソレよりうまく扱えてる感じがなかったので、作品の面白さを追求するという意味でも妥当かな、と。
「『相棒』なのに、交代するのか!?」という批判も、番組設定上絶対だと思ってた右京―亀山ラインが崩れてしまうというカルチャーショック受けた後では、さほどのショックにも思えなくなってしまったし。
しかし、今シーズンで、わざわざ亀ちゃん相棒時代のキャラクターを再登場させて、そのたびに「彼が新しい相棒です」と紹介する流れになっていたのに、また相棒を替えるとなると、一体あの紹介作業は何のためだったんだか…
千石先生が死去 「わくわく動物ランド」「どうぶつ奇想天外!」で人気
テレビの動物番組で親しまれた爬虫類両生類学者の千石正一(せんごく・しょういち)さんが7日午後1時25分、千葉県松戸市の病院で死去した。62歳。千葉県出身。
TBS系のテレビ番組「わくわく動物ランド」「どうぶつ奇想天外!」に出演、「千石先生」と親しまれた。自然環境研究センターの研究主幹を務めた。
千石先生は、特に爬虫類を扱う時の嬉しそうな、テンション上がってる姿が印象的で、“爬虫類が好きな変わったオッサン”というイメージがこびりついているんだけど、爬虫類以外の動物の生態にも結構精通していて、番組内では面白キャラクターに終わらない良い先生だったなぁ…
よく毒蛇にかまれてたから、もしや……いやいや、邪推してもせんないことだ
ご冥福をお祈りします。
第3話
反ノ塚「するだろ普通。何の責任も後腐れもないんだぜ」
野ばら「あんたの普通って、サイテーね」
…というやり取りをギャグ的に見せるのに、どーしてカットを割るんだ、テンポが悪くなって笑いが薄くなるのに!
…などとギャグの演出部分に不満があることもあるけれど
野ばら「やる気出ないのよ、あんな黒くてデカくて汚い男のお守り。シュレッダーに巻き込んでやりたくない?」
(想像で、シュレッダーに「おー」と巻き込まれる反ノ塚)
凜々蝶「(反ノ塚、逃げろォ!!)」←必死
…の箇所は、全て同じワンカットで見せてたりしていて、笑えるテンポになっているので、少し命中率が上がってきたか。
物語の舞台となるアヤカシ館自体が最高クラスの居住地という設定であるし、主人公が通う学校もセレブ学校、おまけに主人公は成績トップの超優秀児、御狐神もあまりにもイイ男だから言い寄る女性が出てきたり、と出てくる設定に何でも箔が付いている。
凜々蝶が学校生活のスタートに不安を抱いているというのは細かく描写するのに、実際にどういう登校初日の様子だったのかの描写は省く。主席入学なので新入生代表挨拶をするのにどういう内容の話をしたのは描写を省く。御狐神に言い寄ってきた女性はキスシーンが終わると出番がなくなりバックグラウンドは説明は最小限。あれだけ悪態を吐きまくる凜々蝶が実際にそれを発動させたのはたったの男子生徒2名に対してだけで、その2名も多少後のシーンで凜々蝶をさらに落ち込ませる敵役として分かりやすく登場し、御狐神と凜々蝶のやり取りによってストーリーから退場…
描いても良さそうな厚みを出す部分を描かれない、というか、意図的に排除しているのか…
何というか、古風な考え方なのかもしれないけど、必要なことだけを純化して描いてそれ以外を徹底的に排除するというのは、きわめて少女マンガ的だなぁ、とか思ってしまう。
良いか悪いか、というか、そういう構造をしているなー、と思っただけだけど。
少女マンガなら、主人公と美男子の恋愛成就が物語自体を終結させる目標になるけど、この作品というか、“雇われ人とその主”という関係性を主人公と美男子が持つ構造の作品は、今回みたいな“主従関係の契約をするかどうか”っていう段階を一つ作れることで、疑似告白みたいな雰囲気を創造できて、最終目標に至るまでに一つ山場を作れてしまう、という意味でズルいなーというか巧い設定だなぁ~と思ってしまう。
それはさりとて、反ノ塚…
…野ばらサンのセリフじゃないけれど、学ラン制服姿がこの上なく似合わねぇー(笑)
第4話
あれだけ個性的なマンションのメンツを紹介する回でもあるんだから、もっと本気で笑わせにかかってほしかったなー、と思ってしまう。
…とはいえ、本気で笑わせにかかる演出なんてしようもんなら、この作品の大部分を占めるセンチメンタルな雰囲気をぶち壊しにしかねんところもあるか……などとも思ってしまうので、難しいところかもしれないのだけれど。
前回のラストで思わせぶりに登場した渡狸だったが、Aパートであっさり可愛いカワイイ豆狸姿を披露して、思わせぶりな登場シーンの印象を早くもぶち壊してしまう辺り、この作品の分かりやすさというか、そんなに複雑にしたくない制作側の思い・スタンスみたいなのが感じられる。