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Take@管理人が、知ったかぶりのテレビ番組批評やとりとめもなく面白くもない日記などを書く、オタク臭さ全開のくどい不定期更新ページ(泣)
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「Season5-#10.名探偵登場」に出てきたフィリップ・マーロウ気取りの私立探偵・八木(演・高橋克実)が再登場。
 ファンの間では、『相棒』に似つかわしくない軽い性格の思い込み系の味方側キャラということと、意外な有能性で人気というか、再登場が願われてた登場人物なので、実際の再登場は嬉しいところ。

 前話の予告で、特命係部屋の右京の椅子にふんぞり返って、神戸に「(私が)あなたの新しい相棒です」と喋りかける、というシーンが流れたので、コミカルなキャラクターのマーロウ八木のことだ、これが登場シーンになるのかと思いきや…
 取調室で捜一に取り調べられ終えて「もっといろいろ聞いてくださいよぉ~」とか言ってるシーンで始まってから、直後に上記のシーンに変わったので、意表を突かれた。


 物語途中まで右京サンと神戸クンが合流せず、右京・米沢、神戸・八木の変則相棒コンビで行動するので、水谷豊とミッチーのスケジュールが合わずにシナリオ段階で出番調整したのかなとか、要らん想像をしてしまった(^^;)


 とある私立探偵が殺された事件で、八木の知り合いのマスターの婚約者が容疑者として上がり、マスターの依頼で婚約者の調査をしていた八木も事情聴取に呼ばれたことで、特命係と八木が事件調査に動き出すという話。

 シナリオのそこかしらに散りばめられた数々の伏線を拾い上げて、最後は事件がキレイに解決(後味の良さ悪さはともかく;笑)、という流れは、いつもの『相棒』だが、今回のは伏線も真相もちょっと分かりやすかったかもしれない。
 まぁ、軽めに作ってる時の戸田山脚本回のいつもの調子と言えなくもないけれど(^^;)
 前の探偵回は、探偵の行動を復習しつつ犯人正体不明の事件の解決策を探るという、ちょっと変わった流れで作られてた気がするので、今回のはスタンダードに徹してるなぁ。

 さほど捻ってないシナリオの代わりに、今回は探偵・八木チャンの軽い調子のキャラとか、あんまり物事を深く考えてないだろうマスターの言動とか、軽妙な人物の絡みが楽しい回だった。
 長いことやってるドラマだと再登場の際に設定が変わるとかよくある話で、八木チャンも“遠い理想を夢見てるが冴えないおもしろキャラ”という最近の『相棒』に足りない成分を補給しただけで登場意義が終わるのかな(提供画面でもそんな感じで編集したハイライトが流れてたな)、と不安だったが、やっぱり最後はデキるところを見せて終わったな。

 八木のキャラクターは前回とさほど変わらなかったが(ハードボイルドな雰囲気醸し出そうという意識が薄かったものの)、それよりもマーロウ探偵事務所の外観とセットが、前回と大きく変わっていることが気になる。

Season5での探偵事務所外観 Season5での探偵事務所入り口付近 Season5での探偵事務所内部

Season10での探偵事務所外観 Season10での探偵事務所入り口付近 Season10での探偵事務所内部

 移転した? あれだけツケまみれだった探偵事務所に移転費用あるとは思えないが…
 それとも前のところより家賃安いのかな?
 いや、ただ単に撮影の都合、ってだけだろうから、設定的には同じ場所という扱いなのだろう。

 「探偵と刑事の違いが分かりましたよ。隠しておくべき真実を、時には心に秘めておけるのが探偵。隠しておけないのが刑事、なんですね」と右京に非難めいたセリフを吐いて退場してしまうので、さらなる再登場は難しい?

 それから芹沢復活。
 撃たれた前回から入院期間相当分の回は登場させないとか、或いは設定テキトーな長期ドラマだとそんなことは考慮せずにまるで撃たれてない体で登場させるとか、やりようはあっただろうが、一応「もう現場復帰していいのか?」とか尋ねられながら普通に仕事してたなァ

 そして次回は、月本幸子再登場。
 今シーズン、Season6みたいに再登場キャラで押してくるねぇ。映画やるわけでもないのに。

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(書きかけ)

盛り下がった昨年の正月SPの反省からか、今年は話に躍動感というか、話の展開の動きが大きい話になってて、満足!
話のスケール感の一方で、情が支配する部分が多い、太田愛らしい話の仕上がりになってたなァ~

捕まった神戸よりも、右京と一緒に行動することになる後半の伊丹の方が、よっぽど“相棒”してるヨ(^^;)
あまり多くを説明せず自分勝手に突っ走る右京に「ああ、もうっ!」とか悪態つきつつ従う伊丹は、初期亀ちゃんポジションの再現っぽい感じで、良か良か。

ツイッターのせいで、隠してた神戸の正体がバレる、というのは、すごく今風を取り入れてるなぁ

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 バイオ燃料の開発ラボで起こった死亡事件に絡み、バイオ燃料の一人者教授が殺害したのではないかと睨んだ右京と神戸は教授を探るが、バイオ燃料の将来性に期待する政権上層部が邪魔しにかかってくるという話。

 櫻井脚本回では久々の社会派全開“ではない”ストーリー。
 国家利権が絡んできて特命係に牙を向いてくるところで、100パーセント社会派ではないとは言えないけれど、『杉下右京最初の事件』みたく、幸福な未来への到達に不可欠な人材・偉人の喪失を賭けてでも事件を暴くかという杉下右京の在り方を描いているような『相棒』のキャラ側に寄り添った回でもあるので。

 一方で、米沢さん受難の回でもあったなぁ(笑)
 次から次へと右京に無理難題押しつけられて寝る間も奪われ、挙句、右京「こんな時間にどうしました?」―米沢「警部に頼まれた鑑識作業をいしてたんですケド…(イラッ」となった日にゃ、特命係最大のシンパである米沢すら失いかねないぞ、右京サン(笑)

 その代わり、捜一トリオが特命係に近くなってきたなぁ。

 強引に事件を結論付けて捜査を打ち切る内村刑事部長への怒りを隠さない伊丹、内村の機嫌を取りながらも裏で捜査を続けようと持ちかける三浦、特命係が得た情報を横取りしつつも捜一の捜査結果を特命係に報告しに来る芹沢、となんからしくない正義感っぷり・特命シンパっぷりであった。

 しかし、ここまで旧来からのレギュラーキャラが出張る回になっては、神戸クンの存在価値がますます薄くなる…
 理屈で進む右京に付き添いながらも、「思うんです、あの人が犯人でなければな、と」と感情的な部分を補う発言をして、後から右京に「君が考えたのと同じことですよ」と言ってもらったり、
 日本のエネルギー問題解消の希望を潰す捜査を続けて、殺されかけてでも捜査の比較実験のために入手した後、犯人の自業自得によって希望が潰れた際、比較実験用に持ってたその希望を将来に託す、というところは今話の中で重要なポジションかもしれないが…
 いかんせん弱い。
 比較実験用に入手するなんてところは、右京サンのアイデアだからね。

 あ、刑事部長室から右京が勝手に退出したのを部長たちが激怒したときに制止して「代わりにボクが怒られておきます」と言った時は面白かったな(笑)

次回太田愛脚本での正月スペシャルで名誉挽回となるか、神戸尊…

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「僕たちが見ていたものは少しフォーカスがズレていたようです」

 それは、私の橋本一監督に対するイメージですね(汗)
 撮り方が平板と言い続けてきたけど、案外そうではなくて、本筋に絡まないところで結構遊んでいるような感じ。
 予告でも使われていた上記のセリフを言う、神戸・右京・角田課長をガラス板デスクの下から撮ってそこに雑誌を投げ捨てさせてカットチェンジするシーンとか、アングルとか寓意に凝ってる気もしないではない。
 無駄に通路が長狭い安宿での、捜一トリオと犯人との捕物劇は、手持ちカメラでの撮影が緊張感と迫力出してて、比較的定点長回しの多い『相棒』の中では面白いカットだったなぁ。

 『相棒』初登板の守口悠介脚本。
 今後の『相棒』の主戦力となるか、はたまた1シーズンに必ず1,2回あるゲスト脚本か…

 通り魔事件発生の光景神戸「スクープが撮れりゃそれでいいってコトかよッ…」右京「そのようですねぇ」角田課長「そのカメラマン、遺体となって発見された」
 …と前回の予告や番宣でこの解説的なセリフが使われていて、随分話の展開を語るなぁ、と思ったら、全部冒頭3分で出し切りましたね(笑)

 その予告から流れやオチが想像できる感じで、大筋は『相棒』平常運航型のストーリーで、捻り方もさほど凝ってはいない内容。
 ただし、変な喋り方の展示会女チーフとか、殺されたカメラマンの友人がやたら軽い感じ、とかキャラの濃さが印象についた。
 こーいうキャラ作りのは、脚本指示なのだろうか、P判断なのだろうか、役者任せなのだろうか?

 その一方で、通り魔の被害者女性の物語進行上の扱われ方が、いち登場人物というよりも、謎解きのためのピースみたいな扱われ方だったりアンバランスだが、登場人物の扱いの軽重がスッパリしているのは実に『相棒』的。

 最近存在感希薄な神戸クンは、今話でもワトソンポジションに終始していて大人しかったが、行くとこ行くとこ遺体写真にぶち当たって、その都度気分悪くしまくるのは、それだけでキャラが立ってたなぁ~(笑)

 サブタイトルが「フォーカス」ということで、最後はカメラマンという職業の真髄を犯人に思い知らしめて、“報道カメラマンは実はこういう点で素晴らしい所があるんだよ”という讃歌的なテーマを炙りだして、後日談なくスパッと話が終わり、テーマを絞りきった感じだったが…
 だがよく考えても、殺されたカメラマンが写真ばっかり撮ってて、目の前の被害者を助けるために何一つしなかったのは、全然褒められたことじゃあないよねぇ…
 せめて右京サンのセリフで「確かに彼が被害者を助けるための行動を何もしなかったことは道義的責任を問われることは避けられないでしょうが、しかしその一方で…」という枕詞ぐらい付けた方が片手落ちにならなくて良かったんじゃないだろうか?
 テレ朝というか朝日新聞の都合上、そこら辺の領域にはあんまり踏み込みたくなかったんかもしれんが。

 米沢ですら勘付けない、右京サンの「何か気付きませんか?」という質問に対して、まぐれあたりの回答をしてしまう神戸クン。
 だがこれは実にマズいぞ、神戸クン。
 時々発動する神懸かり的なヤマカンは亀ちゃんの専売特許なんだからなぁー(笑)
 その点でも、今回の神戸クンはバディムービー中のバディとして細かいところで輝いていたなぁ

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 担当脚本回がさほど多くないせい、というのもあるだろうけど、『相棒』におけるオールマイティ脚本家・徳永富彦の脚本回。

 『相棒』における犯人当ての場合、多くの回は「こういう状況を分析していくと、その人が犯人としか考えられない」という、証拠・証言・何気ない一言などパズルのピースを組み合わせて辿り着く形式になっている。
 『金田一少年』とか『名探偵コナン』みたいな「トリック殺人を解き明かす!」というのは、珍しい印象があるくらい。
 徳永脚本回では、トリック殺人というか、犯行において犯人が悪意的・作為的な処理を施している、というケースが多い気がする。

 そして、Season7以降に『相棒』に登板してきた人材なので、亀ちゃん時代の感覚が馴染んでしまっている他の脚本家より神戸尊の作中の扱いが巧い気もする。
 「今シーズン、神戸クンの存在意義が薄い」などと思っていたところ、今話はそれを払拭してくれるような話になった。

 東大時代の旧友・加藤からの依頼を受けて研究所の不正帳簿についての捜査を単独で始める右京。同じ頃、尊は加藤の娘・美咲からの電話で「父は人を殺したのでしょうか?」との話を聞き、加藤の妻の不審死・研究所職員の自殺に関して加藤の容疑を調べるため研究所に単身赴くが、加藤を庇う右京に対し尊は不満を募らせ…という内容。

 同じ研究所に関連した二つの事件を全く違う二方向から攻めて、捜査していた双方が激突する、という内容が面白い。
 あんまりにも対立しすぎて途中二人の間に起こる出来事は、普段のキャラ付け見てるとありえない展開であることが分かってしまうので、オチが分かりやすいのが難点かもしれない。
 ただ、最後のシーンの「強く殴りすぎですよ」「なぜだが力が入ってしまいました(笑)」というやりとりを見ると、元鞘に収まったように見える二人に火種がまだ残っているような感じもして、双方がべったりになりすぎないコンビ=“対立軸あってこそのバディムービー”というレベルを保とうとしているようにも見えるなぁ~

 ある意味、右京の豹変ぶりが愉快だったSeason9の「招かれざる客」に近い匂いも感じる。

 右京所縁の人物が登場、しかもこの人も結構な変人ということで、右京のキャラクターに厚みが増したのも好みの展開だ。
 もう少しゲストキャラのキャラ付けが濃かったり途中の展開が違っていたら、レギュラー入りしてても良さそう。

 最後に、真犯人を逮捕するためだけに出てきた(そのシーンだけの出演になった)ことに捜一トリオが愚痴るのは、なんかメタフィクション的な感じがあるなぁ(笑)


 ちなみに今話のサブタイトル…シャーロック・ホームズの「緋色の研究」のパロ?
 

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 研ナオコ ゲスト回。

 安心の戸田山脚本回。
 前回が展開を捻ってたのに比べると、今回の話の筋道自体は単純なもので、『相棒』で何度も見てきたようなパターンと言えるかもしれんけど、これぐらいの話の骨格で進めていくのがいつもの戸田山脚本回なので。

 アバンでミス・アンルーリー@研ナオコの犯行の場面が描かれてしまう倒叙型のシナリオだけど、その行動の始まりが“ある時点”からのものであるのと、研ナオコと特命コンビとの絡み以外のとある場面の描写が長いことで、この手のドラマを見慣れているなら、早々にオチは分かってしまうだろう。


 それより、事あるごとに私が感想で「撮り方が平板」と言ってきた橋本一監督が今回の担当だったのだけど、『探偵はBARにいる』の監督をして気分上々なのか、はたまた今までの私の目が節穴すぎたのか……まぁ、後者だろうけど(^^;)…今回はトリッキーな撮り方・編集の仕方が目を引いた回だった。
 Season8-4話「錯覚の殺人」でも出てきた、鏡に映っている人物の方を長々と撮る方法が今回多数登場。特に、廊下の角の棚の上に置かれた鏡に映り込んだ景色を撮ったシーンは、ありえない角度からの撮影を可能にし、場面の転換なしにスムーズに場面を描写するのに効果的だった。
 また、録音スタジオで聞き込みをしている際には、神戸クンが話している場面なのに、録音中のサックスの音と絵だけに切り替わって神戸クンのセリフが字幕処理で済まされたり。
 アンルーリー最後の決断と、それとは相反する観客の行動を、アンルーリーが去って誰もいなくなった舞台裏を映しつつ、観客の手拍子が鳴り響く中、アンルーリーが今までもこれからも望んだ光景を、舞台裏に貼られていたポスターの状態を大映しにして終わる、オシャレなラストも印象的だった。

 推理モノではよくある“真実ではない推理描写”……たとえば、真実は殺人である事件を他の刑事たちが「これはこういう経緯のある事故死ですね」と見誤って説明する時とか、探偵役が犯行現場の不審な点を推理した時に犯人が「それはこういう経緯があれば不審ではなくなるのでは?」などとこじつける時とか……をどういう風に描写演出処理するのか、というのは
・映像にせずにセリフだけで終わらせてしまうか
・真実の描写の一部を切り取っているけど、編集やカメラ位置の調整で“真実ではない推理”にも合っている描写に加工するか
・はたまた“真実ではない推理”通りの描写をそのまま映像化してでっち上げてするか

…といろいろ方法があるのだけど、今回は、真実ではない推理通りの映像を逐一撮っていた。
 しかもやたら出てくる回数多くて、終いには、二本もタバコの吸い殻があるのにタバコの空箱が現場に落ちてなかったことを、「一本は口で咥えて、もう一本は耳に挟んでたんじゃないの?」という苦しい言い訳してたところまでわざわざ律儀に映像化したのには笑った(^^)

 冒頭の研ナオコの犯行シーンで、ジャズコンサートのインストルメタルがオーバーラップしていて、その直後にOPスタートだったが…
 今シーズンのOPはジャズアレンジになっているので、巧いこと繋がられたら面白かったのに。
 そして今更ですが、今シーズンの相棒のOP映像って、空撮を使っていて仰々しい割には、今までで一番編集などの手が込んでいない単純なものだよねぇ…


 今回、神戸クンから“細野様”に宛てたジャズコンサートのチケットが受付で置きっぱなしだったのを右京さんに見つかって隠していた神戸クンだったが、神戸クンのコンサートの誘いに来なかったこの人物の登場は今後あるのだろうか?
 亀ちゃん夫妻が去り、小野田官房長が死に、たまきさんが旅に出た今、捜一トリオ・刑事部長や大河内監察官以外のレギュラーキャラを出さないと、キャラ人気が重要な柱であるこの番組にとってはジリ貧になっていく気がするのだが。
 というか、こんだけレギュラーキャラ削ってるのに、神戸クン登場以降、一人たりとも新レギュラーキャラ出てきてなくて、亀ちゃん時代にはもういた捜一と大河内監察官を膨らますだけというのは限界があるのでは?

 そして次回予告で、「少しはボクのコトを信用してくれてもいいんじゃないンですか!?」と右京に怒鳴り散らしていた神戸クンは、次回右京に反旗を翻すのか?

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 ありがとうー、戸田山脚本!

 重苦しい流れが続いて、心の清涼剤となるべき太田愛脚本回ですら重かった今シーズン。
 今回の戸田山脚本回まで重かったら、一体『相棒ten』はどうなってしまうのだろう、と不安に思うところだったが、いつも通りの戸田山脚本、もっと言えば通常営業の『相棒』の雰囲気になっていて、良かった。
 今までのシリーズの戸田山脚本回を思い起こせば、徹頭徹尾重苦しい回というのはなく、むしろ小ネタが光る軽快さが目立つ回ばかりなので、所詮杞憂だったとも言えるけど、今回のゲストが『相棒 劇場版1』の守村やよい@本仮屋ユリカということで、『劇場版1』の流れだと重くなる可能性もあったので…

 不可解な事件を解決してもらおうと朝早くから特命係の部屋で待つやよい。
 やよいのことを知っているのは右京と亀ちゃんのみ、しかも亀ちゃんは日本に不在で右京は出勤前、という中、神戸始め角田課長以下組対五課連中というやよいと面識ないレギュラーメンバーによる冒頭のコントからして笑える。
(←「誰だろう? とりあえず笑っとこ」的なシーン)
 特命コンビを無視しようとしたら、右京に怪しい車のナンバーをいきなり言われて、メモ取るのにあたふたする捜一のシーンも楽しい。
 やっぱり戸田山脚本は小ネタが光るなぁ~

 刑事部長に、何が何でもブレイブスタッフ社に関わるな、と釘を刺されて、特命コンビと会議っぽい情報交換を始める捜一トリオ。
 右京の質問に嫌がる様子もなく回答して「いやぁ、我々と違ってお二人のように怖いモノ知らずで正義感の強い方なら捜査を続けるんでしょうけど」と焚き付け、すっかり特命係の使い方を心得ている伊丹。
 亀ちゃん時代のライバル関係はどこへやら、すっかり一つのチームみたいになってるぞ、特命コンビと捜一トリオ!(笑)

 1本の事件として見た場合は、奇奇怪怪でスケールの大きい犯罪になっていて、その奇奇怪怪さは実は別々の事件が1本の事件に見えているだけだったというのは、視聴者の興味や緊張感を効果的に膨らますことができ、テレビドラマの範疇で回収可能な小さいネタで解決してみても、収まりが良くってすっきりするので納得できる、という今回の話の作り方が興味深い。
 戸田山脚本回で幾度となく使ってきた手ではあるけれど。
 相棒シナリオ集とかのコメントでは、戸田山さんは三題噺(まったく関連性のない三つのお題から一つの話を作ること)の心得があるとのことなので、そういうことになるのかもしれん。

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 先週の予想通り、今週もすっきりしない終わり方…

 …とは言ってみたものの、
・中盤にヤミ金融を摘発して被害者救出の流れになっていたり
・その際の右京さんの様子がとてもノリが軽かったり
・ラストで花の里閉店の事実をようやく知って驚く神戸くんのリアクションなど
爽快感や面白みに繋がるところがあって、これまでの話よりも重苦しい感じではなかったかな。

 もしかすると、Season9で凶悪犯罪の時効制度撤廃をネタにした「過渡期」みたいに、社会派のテーマ扱いながら軽めの作りにするのが本来の脚本側の意図だったところ、製作側の方針で重めの話に作り替えたのかも、などと最近の流れを考えると妄想してしまう。
 あるいは、さすがに重いばかりではマズいと思った脚本側で、軽いシーンを作ろうと工夫をしたのだろうか。

 「落ち着いて」と言ってる神戸の言葉なんか耳に入らない様子で、泣いているというより、“慟哭”という言葉が似合いすぎるぐらい今後の生活の不安に取り乱す被害者妻…
 やっぱり神戸の「もういいから」となだめる言葉なんか耳に入らない様子で、父親が殺人で死んだことに一瞬でも安心したことを懺悔し続けて泣く娘…
 容疑者として出てくる会社経営者たちが、ことごとく怪しい行動をしていて「犯人か?」と思わせる描写があった後、ことごとく会社の経営が厳しすぎるが故の行動だったというネタ明かし…
…などなど、描写が重い人物・境遇が悲惨な人物ばかりで話を進めていくのはある意味スゴイ。

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 アバンのど初っ端はともかくとして…
 ベース主体でやや軽めのBGM「推理」を背景に、病院のロビーで「歯科口腔科」を指さしながら、「気が進みませんねぇ…」と呟く右京さん、という冒頭部の軽さ。
 今日の話の脚本家が、Season9で人情系のホンを多く書いていた太田愛ということを事前に知っていたので、先週の重い雰囲気とは一転、登場人物のやりとりが心に響いてくる話になるのかな、と予想していて、確かにそうなりました。

 ただし、心に響いてきたのは、モヤモヤとした言いようのない後味の悪さでしたね(^^;)

 今週もオチがすっきりしないのかよぉ~orz
 本当に『相棒ten』の商業的方向性はこれで正解なのか、いちファンとしてさすがに気になってくる。

 夭折の鬼籍天才と売れない画家気取り爺の奇妙な関係性でホッコリさせたりとか、陣内君に恋人っぽい雰囲気の登場人物作ってあげたり気を張って頑張る少年を主役に励まさせたりする、私の好きな太田脚本はどこへ~?
 「太田脚本は話の筋が分かり易すぎて何だかなぁ~」などと悪口に近い感想を書いていた時もありましたが、分かり易くてもいいので、もっと軽めのお話プリぃーズ!
 いやまぁ、この話も個人的には好きな部類ではあるのだけど。何と言いますか、担当脚本家に期待するイメージというものが…

 方向性としては、“事件の真相を追う”という『相棒』の基本ラインを重視するのではなく、主役と登場人物のやりとりに重点を置いた面白さや心の琴線に触れるブンガク的な味わい深さを感じさせていて、そこはいつも通りの太田脚本だったようにも思えますな。
 話の展開の捻り具合は、今までの太田脚本よりも格段に複雑な作りになっているようではあった。

 感想の頭で「ともかく」と言った本当の冒頭部で、少し先の展開を先見せしたりなどで、ちゃんと今話の雰囲気がどういうものになるか伝えてくれているシナリオ演出や編集・選曲含めた撮影スタッフ側の演出になっている辺り、話の雰囲気の統制が利いているのだから、私が不満を持つ方がお門違いなのかもしれませんが。

 

 余命半年を宣告させた女流歌人が、身辺整理をしていたら出てきた謎の毒入り小瓶。彼女と偶然病院で知り合っていた右京は、彼女の頼みで、40年前彼女と同棲していた男性が服毒死した事件と絡んでいると思われる小瓶の謎を調べることに…というお話。

 テーマとしては「愛を求める故に、愛を失う」ということか?
 それを突き詰めたような、理不尽というかやるせないラストだったなぁ…

 まるで、Season7後半の右京相棒不在時を想定したシナリオじゃないか、と思いたくなるぐらい右京出ずっぱり状態で、神戸はいてもいなくても話の展開上別に問題ないようなシナリオ設計だった…
 正確には、右京に対する“ワトソン・ポジション”(一般的な考えを持って、天才である探偵の話を分かりやすく視聴者に伝える橋渡し役)を立派に勤め上げていたが、本当にそれだけしかしていない感じもあったので、神戸が神戸としてのキャラクターでもって動いていた場面が皆無に近い印象だったので。
 神戸君が輝いていたシーンが、退職した刑事に会いに山奥を1キロも彷徨って帰ってきたら右京サンに「君、枝豆を採りに行っていたのですか?」とお土産のことを悪態吐かれるぐらいしかなかったのは、悲しすぎる(^^;)

 というか、探偵役と依頼人との出会いが強引なまでに偶発的、とか、重要なヒントに気付いた際にフラッシュバック映像の後に探偵役の顔を大写しにする、とか、この話の全般的に、推理部分においては探偵モノのお約束というかフォーマットにとても忠実で、悪く言えばオリジナリティが感じられないところがあって、その点も太田脚本らしいといえば、らしい。

 思い求めていた愛の形が、目の前でそれと違うと突きつけられた時の、本当にぶわっと来たかのような三田佳子の泣きの演技は凄くて見どころではあった。


 次回は、常に特命係の部屋を覗きこんでいる大木・小松に久々にセリフありの出番がありそうな、話が慌ただしく展開していくような感じで、ようやく軽めの話がくるのかなぁ~、と期待しながら脚本家などを調べたら、櫻井武晴脚本でSeason9の「ボーダーライン」系の話だという…
 ま た 重  い  の  で   す   か   !

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 重い…
 重いよ…

 冒頭で「10月だっていうのに暑いな…」というセリフがあったので「プププ。現実ではもう木枯らし一号は吹いてる季節ですけどね」などとチャチャを入れた感想を書いてやろうと思ったけど、今回の話のテーマにがっつり絡んでくる重要な要素だったので、チャチャを入れる気になれない程、重い…
 『相棒』の制作側はこれでイケると思っているのだろうか…?

 いや、もちろん期待の櫻井武晴脚本、個人的にはとても楽しめたのだけれど、テーマが社会派でずっしり重すぎて、新規視聴者含めこれからグイグイ興味を持たしていかなきゃいけない放送第2回目で、見るのがしんどい程のネタを出してくると、離れる人もいるんじゃなかろうか、と思うもので。
 まぁ、いないと思ってるから、この戦略なのだろう、テレ朝・東映的には。私もそこまで思ってないけど(^^;)

 5年前人を死なせた青年が出所後殺害されたところから始まるストーリー。
 完全なる自分の身勝手で人を死なせたのに刑事裁判では不当な判決、民事裁判で賠償請求して勝訴しても被告に逃げられたら取れず終い、被告は殺されその親の片方は死にもう片方も姿をくらませて打つ手なしで、まったく無念が晴れずに精神的に疲労しまくりの被害者遺族…
 息子は勝手な理由で人を殺すし反省の色もない、マスコミの取材は辛くテレビのインタビューでは近所の人々が冷淡な意見を吐く、嫁いだ娘のところにもマスコミの取材が押し寄せ幸せそうじゃない、挙句妻は心労で死んだ、次は自分かもしれないと辛い加害者家族…

 ああ、いつもの櫻井脚本ですね(^^)
 被害者遺族の無念を大上段に掲げて事件の真相は二の次の話になってるあたりSeason3の「ありふれた殺人」と被るものがあるけど、今回はそこに加害者家族の苦悩の話も追加。
 「ありふれた殺人」みたいに、見方によっては心が晴れる部分があるようラストにはなっていなくて、今回は双方に救いがないラストが待っている。あと、ある意味神戸にもな。
 Season9の「ボーダーライン」みたいな感じになったなぁ…


 弁護士役で登場した渡哲也には、制作側が華を持たせてる印象があった。
 被害者遺族のためを思って行動するなど、ところどころ主役級の扱いや役割の振りがあって、右京とのダブル主人公みたいな要素が…。って、神戸君の立場がない(^^;)

 事件の真相自体には全く関係ないものの、「逃げ水」というテーマの使い方が素晴らしい。
 被害者遺族にとっては、謝罪のための賠償をしてもらえずに逃げられ、探しても見つからない犯人やその家族、そして、その犯人に求める謝罪…
 加害者家族にとっては、事件を起こした犯人の家族というレッテルと奇異の目の追跡から逃れた生活、そして、犯罪を犯した当人が行う贖罪…
 そんなテーマを、今回殺される犯人の青年が殺される直前、しかも償いの行動を誤魔化そうと計画してる最中に、遠い昔の懐かしく微笑ましい記憶のキーワードとして語らせるとは、何という皮肉を利かせた演出!

 最後、神戸が右京に尋ねた問いとその答え…
 「なぜ身内が犯人だとわざわざ告げたんです?」「すぐに分かることですから、犯人を突き止め自首をさせた僕が伝えるべきです」「残酷だとは思わないんですか?」「それに耐えられないなら、人に罪を問うべきではない。僕はそう思っています。」
 右京の答えはSeason1の「下着泥棒と生きていた死体」の頃から、変わらない信念のように思える。
 その答えもまた、神戸にとっては理解するには遠い「逃げ水」のようなもの……というのを、遠くに逃げ水が見える道を一人先行く右京を見る視点ショットで表現する演出が憎い。

 …そのラストショット、蜃気楼の逃げ水が映ってるんじゃなくて、本当に水撒いて逃げ水のように見せかけてません?(^v^;)

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 どうした『相棒ten』!? たまきさんが突然店を畳んだぞ!

 どうした『相棒ten』? 神戸くんに似顔絵の才能があることが突然判明したぞ!

 どうした『相棒ten』? 内村刑事部長が突然キレイ事並べ始めたぞ!

 どうした『相棒ten』!? 2時間SPなのに面白いぞ!(笑)しかも輿水脚本で


 いや失礼、最後の一文は多分に私情と語弊が絡んでるけど。
 『相棒』のSPは大概微妙な出来になる、というが相棒のストーリーに惹かれてる通なファンの間では半ば定説化していたのでね(^^;)
 それに、別に輿水脚本が嫌いというわけではないのだが、今回の話は2時間の長丁場を勢いのあるストーリーで魅せていて、緩急でいうところの“緩”の部分があまりなかったのが面白かったので、緩い部分が多く出てきてそこに個性が固まってるようなのが特徴の輿水脚本の印象とは違っているのが、少し意外と思ったので。

 初回SPは大概輿水脚本になるとはいえ、私は今回誰担当の脚本か確定情報なしに視聴に臨んだもので…
「今シーズンは戸田山脚本スタート? でも小ネタにあまり凝っていない印象だなぁ」
「こういう勢いのあって二転三転のシナリオをエンタメ的に魅せるのは古沢脚本? でも初回に出てくるわけはないし」
「櫻井脚本にしては、段取りや伏線をしっかり張りすぎるあからさま感がないし」
「キャラの濃い登場人物多いし、特命コンビが映らない時間が長いところがあるのを良しとするのは、輿水脚本かな」
…などといろいろ考えを巡らせていたのだけど、結論に達せず、所詮私の分析能力などその程度のものよ(T_T)


 たまきさんが店を畳むのは、何とはなしに予想が付いていたかもしれない。
 前々シーズン・前シーズンで登場回数がめっきり減ってしまった花の里なので、亀山夫妻がいなくなってシナリオ上の情報整理の場として活用されなくなった今、そろそろお役目御免なのでは……と危惧していたもので、今シーズン何か動きがあるかと思っていたら、初っ端からやられてしまった…

 今話で判明した神戸の似顔絵能力。
 ホワイトボードに描いた事件関係者の顔と相関図をもとに、指し棒使いながら事件の概要を推理する右京と神戸の状況が始まったときは、いったい何の番組が始まったんだ、と強烈な違和感が笑えたなぁ。
 この、似顔絵ホワイトボートに描いて事件概要確認という方針、今後の話数にも出てくるんだろうか?

 「いつまでもミスを犯して謝らん警察じゃイカンだろう」「取り調べの可視化は必要だな」などと澄ました感じで発言する内村刑事部長は、本当にどうしたんだ!?(^^)
 その逆のコトばかり声高に主張していたのがアイデンティティだった悪びれた刑事部長はどこへ行ったー!
 まぁ、「君(中園参事官)が謝罪会見で素直に謝ればいいじゃないか」とか、可視化の発言も、取り調べの裏をかかれた捜一トリオへの皮肉だったりするところとか、いつもの内村部長の性質が見え隠れしているが…
 …それにしたって、話し方というか印象がキレイすぎる。
 というより、内村部長も最近のシリーズでは、前よりも、何というか、ある種の悪役っぽさを発揮する場面が極端に減っているような…
 内村刑事部長役の片桐竜次が「警察側の役なのに、いつまでも悪役っぽい芝居してたら、他のドラマのオファーの幅が狭まってしまうから、もっと印象の良い芝居をさせてくれ」などと直訴したんじゃあないだろうかとか、勘繰りたくなる(^^;)


 「俺は断じて殺していない 俺は警視庁の神戸尊を絶対に許さない」
 …という、出所してきたばかりの殺人犯の投身自殺現場から出てきた遺書を発端に、神戸が関わっていたというか一枚噛んでいた15年前の殺人事件の調査を右京・尊の特命コンビが始めるのが今回の話。

 神戸を良くない印象で語る謎のメッセージ、神戸の身に降りかかった過去の・そして現在の事件、という気になる発端からすでに見るものの興味を惹きつけているのが憎い仕掛けだが、そのあとの展開もこのインパクトの勢いを殺さないまま進んでいく。

 15年前に発生しすでに結審してしまったがために調書なども閲覧不可能な事件を再調査することが困難になるという流れが面白い。
 事件の調書が思わぬ場所から手に入って、一気に当時の捜査の概要が明らかになるところの、“視界がパッと開けた”感の演出も巧い、というか好き。

 刑事ドラマ・探偵ドラマの醍醐味は犯人探しにあり、『相棒』ならびに今話もそれに該当するのだけど、今話は開始1時間で真犯人に辿り着いたと思ったら、そこから「真犯人の反撃」を見せる流れになり、「どうやって真犯人の反撃に反撃するか」というシナリオにシフトしていく構成が、単なる犯人探しのストーリーに終わらない広がりを見せてくれるのが巧み。

 最後、遺書で恨まれるだけの行為をしていた神戸が、大河内監察官の前で慙愧の念を吐露して、大河内にそのすべての言葉をフォローされて慰められる、というシーンは、右京―尊の関係性以上に相棒っぽい気もする(^^)
 他にも、途中の右京による推理にも捜一トリオが乱入してきたり、伊丹「杉下警部殿はどう思われますか?」右京「あなたはどう思いますか?」伊丹「何か裏がある」―右京「同感です」と言い合って互いに視線を交わし合ったり、右京の暴走に「とことん踊らされてやる」と俄然乗り気の伊丹だったり、特命コンビという“相棒”の関係性が崩れてきているようにも見えた。


 ちなみに、神戸が裁判の証言で正しい行いをしなかったことは、Season1-7話「仮面の告白」で亀ちゃんが、嘘や誤魔化しなしに裁判で証言してしまって警察を不利な立場にしてしまったのと対をなしているんだなぁ
 あの話も一事不再理が話のネタに挙げられていたし、ストーリー自体がそれぞれの相棒キャラクターを比較する対になっているとも見れる。


 真犯人一派たちの「(裁判を)受けて立ってやろうじゃないか」と自信気に言ったところで今話が終わっているのが気になる。
 初回スペシャルと最終回スペシャルが繋がることが多い『相棒』なので、今シーズンも最終回にまた何か仕掛けてくるかもしれない…

 …ということで個人的に大満足のうちに終わった『相棒ten』の初回スペシャル。
 次回はSeason7正月SP以来の渡哲也の登場ということで、若干飛ばし気味な印象も持ってしまうけど、まだまだこの番組楽しめそうです。

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脚本:戸田山雅司・輿水泰弘 監督:和泉聖治

 特命コンビが長時間出てこない状況を良しとする内容は、輿水脚本的だなぁ~

 劇場版で示された小野田の死が遂にドラマ側でも明言された。そのせいか、小野田に所縁の深いキャラが次々再登場。

 過去の遺物である過激派の作戦が成功しそうになるというのは、リアリティという面でどうかとは思うが、国家が意図的に法的死亡者に仕立て上げた人物が殺人を犯してしまい、死者を逮捕するような捜査ができず葛藤が発生する、というドラマは、非現実的ながら面白い内容に仕上がっている。
 それにしても、今回の伊丹は熱かったなー

 最後のヘリ合成は何だったんだろう…

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 脚本:戸田山雅司 監督:東伸児

 1シーズンでは異例、というか、まさかの2回目登板の陣川警部補。
 前回登場時の感想では、「毎回脚本家と監督が変わるねぇ~」という感想を書いていたが、今回は、戸田山脚本並びに東監督としては2回目。

 今まで女絡みでややこしい事件に首突っ込んだり巻き込まれてたりした陣川だが、今回はとうとう男に同情して行動する守備範囲の広げっぷりを見せた。

 今回はコントの作り込みが秀逸。
 冒頭、コンビニで陣川が当たり前のように呟いた「今日は何食べようかなぁ~」というセリフからしてまず笑える。
 “今日は”って……そんなに毎日コンビニ飯で済ませとるんかい!(笑)
 それを強調するかのように、店長とはかなりの顔なじみという話も出てくる。
(ちなみに、その直前の布石として、陣川が劇場版Ⅱで貼ってた“振り込め詐欺にご用心”のビラを見つけて、神戸が陣川と店と犯人の関係に勘付くというシーンがあるんだけど、ビラについての説明が特にないので、劇場版Ⅱとか映画前夜の第9話見てない視聴者には、何をもって神戸が気付いたのか謎だろーなー…)

 組の構成員尾行しようとしてた以降がまた笑いのツボ。
神戸「そんな簡単に来るわけが…」
陣川「来た!」
神戸「うそぉー!?」
…のところのセリフのタイミングがコントとして絶妙すぎて、笑うと同時に唸ったぐらいだ(笑) 

 クライマックスの追及のシーンでは、陣川が…
陣川「そうやって、言葉巧みにボクを誘導して…」
…などと言っていたが、言葉巧みにと言うよりも裏心あるのがミエミエの演技だったので、簡単なミスリードにも引っかかる陣川の滑稽さが余計に出てくるという事態に。

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クリックで公式ホームページを別枠表示 脚本:戸田山雅司 監督:田村孝蔵

 「犯人の処罰は法に則って」「たとえいかなる理由があろうとあなたの行ったこと(法を犯す行為)は許されることではありませんよ」、というのが1話から続く右京のスタンスながら、犯人逮捕のためなら割と平気で法を逸脱した捜査をしてきたダブルスタンダードが目立つ右京なのだが、遂に……というか、まぁ今までも刑事部長とか大河内監察官に散々呼び出しを喰らってたのでアレだが……人事権を握る部署からの正式な監察対象になってしまう回。
 
 散々視聴者から「右京さん、あれだけ暴走して、よく上層部から(お目玉喰らうレベルではない)処分下されないよね」「劇場版であんなことになってしまって、特命係ヤバいんじゃないの?」と言われてることについて、本家でネタにしてしまうことによって、セルフツッコミがしたかった回とも言えるけど(笑)
 それについては、(越法行為を問われるなんて、)今さらですね」の一言で切り捨てていて、開き直りが潔いことこの上なかったが。

 劇場版で小野田の身に起こったことについて触れかけていたが、結局明言されず終い。劇場版未体験者には優しい仕様だったかもしれないが、劇場版への興味を惹かせるやり方でもあり、あざとい気もした。

 Season8の「右京、風邪をひく」と同様、時系列を弄くる系のトリッキーな話だったが、監察室での聴取を元に過去軸の話が回想形式で流れており、監察室という時間の主軸があるので、主軸自体がなく時間が動いてしまう「右京、風邪をひく」ほど複雑ではなく、時間があちこち移動しても見やすくはなっている。
 見やすいけど……試みやそれに関わるシナリオの妙としては、「右京、風邪をひく」の方が好きだったな。

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クリックで公式ホームページ別枠表示 脚本:櫻井武晴 監督:和泉聖治

 前回徳永富彦が職人モノを書いて、今回社会派モノを櫻井武晴が書いてる。
 社会派モノ・陰謀モノの櫻井脚本は評価高くて、僕も好きなんだけど、職人モノは別の人に任せて、櫻井脚本は社会派モノ専属で行くつもりなのかな?
 職人モノの、細部をきっちり作っていながらゆったりとした雰囲気が心地いい櫻井脚本も好みなので、あまり専属になってもらいたくない気もする。

 「そういうところに目をつけるのか!」と目から鱗な意外な舞台を用意する『相棒』にあって、今回は、刑務所内での殺人。
 Season2の朝倉絡みでも刑務所での事件が取り上げられたことがあったけど、捜一や特命コンビが刑務所内を聞き込みに回らなければならない、という閉鎖型ミステリーに仕上がっているのは今回が初めて。
 それだけで興味をそそられる題材なのだが、冒頭、三浦刑事が特命コンビを巧みに誘導していいように使ってたのが笑えた。

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